遠山清彦です。寒い日が続いています。九州や沖縄の各地でも異例の冷え込みが続いているので、高齢者の皆様を中心に健康にくれぐれもご留意されてください。

新年になって10日が過ぎましたが、通常国会が開かれる日時はまだ確定していません。報道されている通り、民主党の「内輪もめ」が続き、17日に予定されている内閣改造・党役員人事刷新が行われないと、政府与党は国会を開くことができないのでしょう。辞めそうな閣僚も含めて多数の大臣が外遊をし、行政の中核的仕事はおそらく官僚が担っている。民主党の「政治主導」は、完全に看板倒れになったと言わざるを得ません。

私は国会閉会中の期間を利用して地元での新年挨拶まわりや視察を続けています。7日には鹿児島に入り、夜から奄美大島に渡り、翌日は沖永良部島、翌々日は与論島、と回り10日福岡に戻りました。奄美群島入りは、昨年夏以来でしたが、多くの島民の方々にお会いすることができ、大変嬉しかったです。

私の母親の出身地でもある沖永良部島と奄美群島最南端の与論島では、国政報告会と共に視察や地元関係者との意見交換の場もありました。概括して言えることは、今の民主党政権の離島振興の取り組みにほとんどの方が失望している、ということです。政権交代前の「甘い公約」はほとんど反故にされ、各種予算が大幅にカットされているからです。

奄美振興全体の予算は、約3割削減。私が沖永良部島で現地視察をした地下ダム事業(農水省所管)は、昨年度27億円の予算が付いていましたが、今年度は7億円余りと、3分の1以下に大幅カットされ、着工が1年遅れていました。私も無駄な公共事業には反対ですが、慢性的な水不足に悩む離島における農業用水確保のための地下ダム事業は必要不可欠なものであり、こういう事業の予算まで削減する政権の姿勢は全く理解できません。

民主党政権には、もっと真剣に離島のことを考えてもらいたいと思います。

一方、24時間余り滞在した与論島では、島の自助努力による成果も具体的に知ることができました。与論島あげて誘致した本土からのある企業は、70人もの社員を地元採用し、高度な精密電子部品を製造していました。「その一部は昨年話題となった人工衛星『はやぶさ』にも使われている」とのことで、少なからず驚きました。まさか与論島で最先端のナノテクノロジーを活用した電子部品が製造されているとは、思いもしませんでした。

この企業の進出により、地元の与論高校卒業生の一部が島に残ることができるようになった、とのこと。小さな離島(与論島の人口は約5700人)でも最先端の製造会社を誘致できるという模範を示しており、感動しました。これは、他の離島にとって、大きな希望の「光」となるし、私もこのケースを念頭にもっと多くの企業に離島進出を考えてもらえるよう努力を強化したいと思いました。

また、与論島では畜産産業も成長し、牛が約5000頭まで増えていますが、そのことから派生する大量の糞尿の問題解決のために町営の「堆肥センター」を設置し、循環型の資源利用も実現していました。さらに、「アテモヤ」(熟したものを冷やして食べると、アイスクリームのよう、と言われる)という新しい果実を特産品にする努力をしていました。

もちろん、まだまだ解決しなければならない課題も多くあります。与論島への観光客はピーク時代の年間15万人から6万人程度まで減っていますし、その背景に高額な渡航コストや観光インフラの脆弱さ等があります。クルージングなど新たな観光商品開発の為に、県境を越えた沖縄本島地域などとの連携強化も検討しなければなりません。物流コストも高く、それが農林水産業の発展の阻害要因になっています。最近導入した光ファイバーも、なぜか通信速度が遅く、早急な改善が必要です。

与論島の直面する諸課題は、他の離島に共通するものも多く、今後、公明党の離島振興努力の中で一つひとつ解決を図っていきたいと決意しています。