遠山清彦です。今日は、はじめての雨です。雨天だと寒さも和らぎ、ほこりも舞い上がらず、意外と快適でした。午前中に、アフガニスタン国内で活動する様々なNGOに対し治安状況についての情報を提供する独立した調査機関(NGO)を訪ね、アフガニスタン情勢の概況について貴重な話をうかがいました。 

驚いたのは、米軍やNATO軍関係者のみならずNGO活動に従事する職員や国連職員も、今やテロ攻撃や拉致の明確な対象となっているとのことでした。特に、首都カブールや北西部のヘラートなどの主要都市を結ぶ幹線道路沿いには武装勢力(これにも色々種類があるとのこと)によって勝手に設けられたチェックポイントが存在し、そこで停止させられたあげくに誘拐や拷問、最悪の場合殺害されたという事例がすでに発生しているとのことでした。 

日本では、軍隊ではなく、NGOや国連が実施する人道援助・開発支援に従事していれば現地住民に敵視されないという印象を持たれている方が多いと思います。ところが、アフガニスタンは、長い紛争の歴史と複雑な民族構成、そして国際援助による貧富の差の拡大やメディアに注目されたいテロ組織の存在など、複雑な要素が混在し、結果としてNGOや、特に国連関係者をも攻撃対象にするような武装勢力が存在しています。また、アフガニスタン政府がそのような勢力を抑制する力がないことも、事態の改善を遅らせています。 

午後には、国連難民高等弁務官アフガニスタン事務所とアフガニスタンの女性国会議員コーフィ女史の自宅を訪ね懇談しました。前者では、アフガニスタン難民の帰還状況や国内の避難民の状況などをうかがいました。難民の数については、10年前と比較して相当数が帰国しており、かなり落ち着いている様子がわかりました。(ただし、帰還難民の母国での生活雇用状況が劣悪なままという問題はあります。) 

コーフィ議員とは1時間ほど意見交換しましたが、大変な感銘を受けました。4年前の総選挙で当選したばかりの若手女性議員ですが、ユニセフ職員として8年間の経験があり、英語も堪能で、当選直後から下院副議長の要職を務めた聡明な政治家でした。自身が女性や若者の能力向上や地位向上を支援するローカルNGOを創設した経験もあり、アフガニスタン国内におけるNGO活動の現状や女性の地位向上への取り組み等について貴重な知見を共有してくれました。

コーフィ女史のような若くてやる気とビジョンのある女性政治家がアフガニスタンにいることを目の当たりにし、この国の未来に大きな「光」を見る思いがしました。 

これで、3日間のカブールでの行程は、ほぼ終了し、明日の朝の便で日本への帰国の途につきます。短い滞在でしたが、アフガニスタンの実情を深く知ることができ、きわめて有意義だったと感じています。今回の視察を基にアフガニスタン支援に対する自分なりの考えをまとめ、積極的な意見発信を行ってまいりたいと思います。

最後まで油断せずに無事戻ります!