○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 まず最初に、私は、先ほど谷委員も質問されておりましたけれども、当委員会におきまして私が二月二十二日に質問いたしましたコスタリカにおける開発コンサルタント会社PCIの不祥事に関連して伺います。
 外務大臣、これ確認で私申し述べたいと思いますけれども、今回の事案は、二千四百万円の規模の業務をコスタリカの政府の国土地理院に委託をしたんだけれども、六百万円だけしか実は振り込まれていなくて、千八百万円は使途不明になっていたと。しかも、たった五年前の事業であるにもかかわらず、PCIは会計書類は一切ないということを言っていた事案でございます。さらに、その後、もっと深刻な問題でありますが、PCIの社員が架空のサインを使って、コスタリカの役人に成り済まして領収書を作って五百万円を流用したと。その結果として、今、指名停止処分を受けているという問題でございます。
 最初の質問でございますが、佐藤経済協力局長で結構でございますけれども、二月二十二日の私に対する答弁で、私が過去の事例についても、類似の事例についても再調査の実施をお願いをしたいと申し上げたところ、そのような調査を実施しているというふうにおっしゃっておりました。これ、その際の答弁でございましたが、過去五年間にPCIが受注をした、外務省、JICA、JBICの事業の総規模は五百三件、九百二十七億円という大きな規模でございます。
 このコスタリカの事件が仮に氷山の一角であるとすれば、ほかに同じようなことが同社のかかわった事業で行われているという、かなり深刻なダメージをODAに与えるということでございますので、どのような再調査をされるおつもりなのか、具体的内容をお示しください。

○政府参考人(佐藤重和君) お答えを申し上げます。
 ただいまお話がございましたとおり、私、この案件につきまして、JICAが類似の調査案件等について、過去の事例について再調査を進めているということを申し上げました。これらの案件は、実際にJICAの方で調査を行っているわけでございますが、案件全体につきまして、先ほどお話ございましたが、五十一か国、八十五案件、これを現地の再委託契約件数で申しますと約五百件に上るわけでございます。このうち、これまでに二十三か国、二十三案件の現地再委託契約、百十六件に関する会計書類の国内での精査を行っていると、行ったと承知をいたしております。
 これまでのところ、こうしたその書類の上では特段の問題は発見をされていないということでございますが、更に調査を徹底するために、一部の案件を対象に本邦からの調査員を派遣するなどの方法で現地調査をJICAが実施をしているというふうに承知をいたしております。

○遠山清彦君 対象案件の会計書類の精査にとどまらず現地に調査団を派遣をされると、こういう決断されたことについては高く評価をしたいと思いますが、念のために、これは抜き打ちでやる調査なのかどうかということ、それから何か国程度へ現地に調査員を派遣するおつもりなのか、お答えください。

○参考人(畠中篤君) この現地調査につきましては、できるだけ正確な事実の把握に支障が生じないようにということで、タイミングあるいは対象国につきまして……

○遠山清彦君 だから、抜き打ちでやるのかどうかを聞いているんです。

○参考人(畠中篤君) JICA独自のタイミング、独自の判断で、まあ抜き打ちと言っていただいてもよろしいかと思いますけれども、そういう実施をしてまいります。
 今やっておりますのは、大体約十か国程度に人を派遣しております。

○遠山清彦君 その現地調査、十か国を踏まえて、この再調査の結果の取りまとめはいつごろに行われる予定なのか、お答えください。

○参考人(畠中篤君) 現在実施中の調査につきましては、海外でやっております調査でありますし、若干複雑な要素もございます。時間は掛かりますが、いずれにいたしましても現在実施中の調査の結果につきましては五月末までには取りまとめたいと思い、鋭意努力をしておるところでございます。

○遠山清彦君 委員長に御提案申し上げます。
 再調査の結果については、このODA調査に衆参国会の中でも最も力を入れてきたこの参議院の決算委員会にしっかりとこの再調査の報告をしていただくべきだというふうに思います。報告の方法等については理事会等で協議をしていただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。

○委員長(鴻池祥肇君) ただいまの遠山委員の申出につきましては、後の理事会においてお諮りを、協議をいたしたいと思っております。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 続いて、コスタリカでの例の先ほど申し上げた不祥事でございますが、二月二十二日の御答弁では、警察当局の、コスタリカの現地の、捜査の状況を見極めてまた再度考えたいということでありましたが、二月以降二か月たっておりますけれども、進捗ございましたでしょうか。

○政府参考人(佐藤重和君) コスタリカにおける捜査の状況でございますが、この捜査状況につきましてはJICAの方でもその状況を把握するように努めておりますが、私ども在コスタリカの日本大使館の方でもフォローをしておりまして、現在、私どものコスタリカの大使館からの報告によりますと、これは本件の捜査、現在コスタリカの検察当局の手に移っておりますが、検察当局の方ではコスタリカ国内の他の事件の対応もありまして、捜査の進捗、具体的な進捗というものはまだ見られていないというふうな報告が参っております。

○遠山清彦君 外務大臣に要望と御質問、併せてしたいと思いますが、今回のコスタリカでの事件は、私の感覚でいいますと、たまたま公になってしまったというような感じがいたしておるわけでございます。そういう意味では、コスタリカ政府のガバナンスの問題が当然あるというふうに思いますけれども、外務省としてしっかり捜査をして、できる限り真実を明らかにしていただきたいというふうに思います。
 これは要望ですが、外務大臣にお聞きをしたいのは、今回の事件を受けて、外務省並びにJICAにおいて、似たような事案が再発をしないように措置をとるべきであるというふうに思いますけれども、特にその措置の内容については、PCIに限らず、ODAの事業を受注する可能性のある企業すべてに周知徹底をすべきであるというふうに思いますが、御見解をいただければと思います。

○国務大臣(町村信孝君) これまで外務省、従来から機会あるごとに、コンサルタント業務を行う方々に対しては、このODA、税金を使っているこの事業について適正に業務を遂行するようということを再三にわたって注意喚起をしてきたわけでございますが、今回こういう事件が起きて誠に遺憾の極みだと、こう思っているところであります。再発防止のためにより透明性の高い事業を遂行するように努めていかなければいけないと、こう考えております。
 なお、JICAでは、こうした実情を踏まえまして、再委託契約手続の各段階を見直して、再委託先に関する情報のJICA在外事務所への報告の徹底、入札時の同事務所員による立会いの励行など監督体制強化の措置を講ずるとともに、コンサルタント業界に対しても注意喚起を行ってコンプライアンスの確保に努めていると、こう承知をしておりますので、こういったことをしっかりとJICAも、また外務省も取り組んでいかなければならないし、また現地の大使館等々もそういう方向でしっかり協力をしていかなければいけないと考えております。

○遠山清彦君 続きまして、先ほど谷委員も触れておりましたけれども、今年の三月七日にOECDがまとめた報告書に関連して伺います。
 先ほどもありましたので詳しくはもう申し上げませんけれども、このOECDが報告書を作るに当たって、私もちょっと読みましたが、昨年末に調査団、日本に派遣をして主要な政官財の関係者に直接聞き取り調査をしたということが書かれております。しかし、この調査の報告書を読みますと、日本側が非常に非協力的であったという苦言が呈されておるわけでございます。
 最初に、外務省ではなくて法務省にお伺いをしたいと思うんですが、先ほどもありましたけれども、OECDがちょっと批判的に記述をしておりますのは、日本が一九九八年に外国公務員贈賄防止条約を批准をいたしまして国内法制度は整えたと、しかしながら、それに基づいて立件が六年間一件もないということでございまして、これ法務省の刑事局が所管のお話でもありますので、今回のこの勧告をどのように受け止めておられるか、御答弁いただきたいと思います。

○政府参考人(大林宏君) 御指摘の勧告は、不正競争防止法上のいわゆる外国公務員贈賄罪を積極的に適用すべきとの内容を含むものであると承知しておりまして、法務当局としても真摯に受け止めております。検察当局におきましても、この勧告をも踏まえ、刑事事件として取り上げるべきものがあれば適切に対処するものと考えております。

○遠山清彦君 外務大臣、これ外国のこの贈賄の防止、外国公務員に対するこの防止の条約は三十五か国が加盟しておるわけでありますが、OECDの評価によれば日本はかなり最低の方、取組が弱いというような位置付けになっておるわけでございます。来年の一月に再調査ということでありますが、唯一再調査をされる国でもあるということで、是非、外務省、法務省、それから経済産業省もかかわると思いますが、しっかりとした対応をしていただきたいというふうに思います。
 これに関連して、もう一問だけお伺いをしたいというふうに思います。いわゆる英語ですけれども、ファシリティーペイメンツというものについてでございます。
 これは、ビジネスを円滑化するために認められる少額の上乗せ金ということでございまして、簡単に申し上げれば、ODAやあるいはほかの事業等でビジネスを円滑に進めるために、少額であり、また不正競争防止法に照らし合わせれば、営業上の不正の利益を得る目的でなければ、このそういった少額の上乗せ金、いわゆるファシリティーペイメンツを払ってもそれに対して罪を問われないと。こういうことに対して、OECDの加盟国でいいますと、アメリカ、カナダ、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、スイス、ベルギー、ギリシャの八か国がガイドラインを策定をして、このファシリティーペイメンツにかかわる免責措置というものをとっておるわけでございます。
 ただ、問題は、この少額であればいいという少額のところなんですが、先ほどもちょっと谷委員触れておりましたけれども、二〇〇二年に日系商社の社員がモンゴル政府高官に百三十万円の現金提供を行ったと。
 これは立件は見送られたわけでございますが、その理由として、いろいろな理由があるんですけれども、一つは、先ほど私が申し上げた営業上の不正の利益を得るためとの要件に合致していないんではないかということが一つあったようでございます。
 もう一つは、最高検で議論されたと報道されておりますのは、百三十万円ですね、モンゴルの政府高官に払ったこのお金は少額だというような意見もあったと。しかしながら、百三十万円というのはモンゴルの一般の公務員の百か月分の給与に当たるわけでありまして、モンゴルでは大金であるということでございます。
 この問題は解釈の問題でいうと、一義的には法務省の、正に今私が聞いたように法務省の問題ではあるんですが、ODA事業を舞台にこのファシリティーペイメンツというのが行われて、いやこれは認められていいじゃないかと、いやいや、これは少額じゃないから認められないんだとか、そういう議論になりがちなことでありまして、日本はこの六年間、一度もこういう件で立件されたことはございません。
 しかし、私は、このODA改革の中でファシリティーペイメンツについてどういうお考えを外務省が持つかということが重要だと思うんですが、いかがでしょうか。

○政府参考人(石川薫君) 遠山委員の御質問にお答え申し上げます。
 御指摘のとおり、外国公務員贈賄防止条約におきましては、その交渉の場で採択されました条約の注釈というものが御存じのとおりございまして、そこでは、手続の円滑のための少額な支払は同条約が禁止している支払には当たらず、犯罪とはされていない、御指摘のとおりでございます。
 その上で、この注釈では、許認可の発出等の職務遂行を促すために行われている支払が違法とされていない国もあるんだということを指摘しつつ、このような国に対しては良い統治のための計画を強化するなどの措置をとるべきであると指摘しております。このようなことから、この条約はもとよりファシリティーペイメンツを推奨しているものではございません。
 外務省といたしましては、このような問題に対処するためには、良い統治の強化あるいはそのための一つの前提になると考えられておりますいわゆる人材育成、こういったものが重要であると、かように考えております。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 続きまして、財団法人アジア福祉教育財団の難民事業本部に関連して伺いたいというふうに思います。
 この財団は外務省所管で、昭和五十四年以降に主にインドシナ難民の受入れと定住支援をしてきた機関でございますが、まず最初に、平成十五年度の管理費、この事業本部のですね、事業費、土地借料の決算額とそれを合わせた総額を御提示ください。

○政府参考人(神余隆博君) お答え申し上げます。
 平成十五年度決算におきます財団法人アジア福祉教育財団難民事業本部の管理費は二億四千二百三万円、事業費につきましては三億七千二百十五万二千円、土地借料につきましては二億一千百八十五万三千円でございまして、これらの合計額は八億二千六百三万五千円になっております。

○遠山清彦君 これは難民、元々はインドシナ難民の定住受入れと定住支援ということでやって、今は条約難民もいろいろ支援をしているというところなんですけれども、私は、八億ですからかなり大きなお金が入っているわけでございまして、この入っている予算に比して、本当に効果のある、期待されている政策効果を上げているのかどうか、こういう観点からちょっと伺いたいというふうに思うわけでございます。
 ちなみに、この難民事業本部に今正規職員が二十一名いるということでございますが、政府、省庁からの出向者が四名いるわけでございます。外務省から二名、文化庁から一名、厚生労働省から一名ということでございます。予算も全額公費ということになっているわけでありますが、この組織の法的な位置付け、これは難民支援のための公益法人というふうに理解してよろしいんでしょうか。

○政府参考人(神余隆博君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、財団法人アジア福祉教育財団は、民法に基づいて設立されました公益法人でございます。
 財団法人アジア福祉教育財団難民事業本部は、この財団法人アジア福祉教育財団の寄附行為において同財団の理事会に設置をされておりまして、閣議了解、昭和五十四年でございますけれども、この閣議了解に基づきまして外務省ほか所管の官庁から交付されます委託費によりまして、インドシナ難民と条約難民等の定住促進及びその他の難民支援に関する諸行事を実施する機関でございます。同本部の下に関西支部、国際救援センターが設置されておりまして、同本部により管理運営が行われております。

○遠山清彦君 今、条約難民とおっしゃって、私も条約難民と自分で言ったんですが、条約難民の支援を始めたのは最近なんですよね。ずっと、今合計で一万一千人以上になりましたインドシナ難民からの受入れの事業のためにこの難民事業本部というのがあって、そこに外務省からも二人、それからほかの省庁からも二人、人を出して、税金を入れて支援してきたと。ところが、今年度でインドシナ難民の支援事業は基本的に終わると。品川にある借料で二億円以上払ってきた土地もJRに返還をするということでございますね。
 本来は、いわゆる小泉内閣の大方針というのを考えますと、主な業務が終わった公益法人というのは廃止するんですね。そうですね。ところが、今回、私、ただ廃止しろと言っているんじゃないんですよ。日本に来て定住してきたインドシナ難民が一万一千人以上いるわけですから、彼らの定住促進事業というのをやんなきゃいけない。しかし、今まで、昔は大規模に受け入れてきたインドシナ難民、もう来ません、もう最近でもほとんど呼び寄せ家族だったわけですから。ということは、来年度からは大幅な縮小を、事業のですね、するというふうに考えて当然だと思うんですが、その点の御認識を伺いたいと思います。

○政府参考人(神余隆博君) 財団法人アジア福祉教育財団難民事業本部が実施しておりますインドシナ難民支援事業は、委員御指摘のとおり、昭和五十四年から開始されたわけでありますけれども、その受入れ規模の縮小に伴いまして、その事業規模は縮小されてきております。御指摘のとおりでございまして、受入れ事業につきましては平成十七年度末をもって終了する予定となっております。
 しかしながら、一方では、これまで受け入れました一万一千人以上に上るインドシナ難民及びその家族の方々に対するアフターケア、これは一万一千人おられる、あるいはそれ以上おられるわけでございますから、そのアフターケア、相談等々を含めまして引き続き重要な施策でありまして、そのような高いニーズに対して適切に対処していく必要があるというふうに考えております。
 また、平成七年、一九九五年度からは難民認定申請者に対する保護事業、あるいは難民支援の海外事業及びボランティア育成支援事業が、また平成十五年度からは条約難民とその家族などに対する支援事業が新事業として同本部に委託をされております。
 長くなりますけれども、さらに、平成十五年からは、難民認定申請者に対する支援事業の一環として、生活の困窮度が高くて宿泊場所の確保が困難な難民認定申請者向けに緊急の宿泊施設を開設して、インドシナ難民、難民認定者、難民認定申請者、関係民間団体、地方公共団体などからの各種の相談、問い合わせに対して初動的、基礎的な情報を迅速に提供するというための相談窓口を設置しております。
 したがいまして、当初発足しました本部の事業は確かにインドシナ難民事業のみでございましたけれども、その後の難民事情の変化とその必要性に適切に対応する形で、一万一千人のインドシナ難民のアフターケアに加えて、先ほど申しました難民支援に係る多種多様な事業を展開しているところでございます。

○遠山清彦君 私、平成十四年の五月三十日の外交防衛委員会で、実は、難民事業本部が条約難民の支援に全然消極的だということで政府をただしたことが実はございます。大体その後から、今おっしゃっていましたけれども、平成十五年度ぐらいから新規の事業がいろいろ始まって、今難民事業本部はインドシナ難民だけじゃなくて条約難民もこんなに支援していますよということをアピールをして、予算もそれなりに取ってやっているわけなんです。
 その条約難民を支援しようという姿勢を持ったということ自体、私は評価をするところなんですが、問題は中身でして、その今おっしゃった中で難民相談事業というものにちょっと特定して伺いたいと思うんですが、これは平成十六年度から新規事業として始まっていると。その名のとおり難民に関する相談の事業なわけですが、最初の予算は一千万、今年度は二千六百万円の予算が計上されておりますが、平成十六年度の相談件数、また相談に来た人数について私が聞いたら、今委員会でお手元に配った資料?の表が最後に出てきたわけなんですね。
 それで、これ一番右端の一番下の段に一万七千三百二十四件の相談を受けたというふうに書いてあるわけなんですけれども、これ、私が今朝まではいただけなかった数字があるんですが、まず二つちょっと問いただしたいんですけれども、一つは、一万七千三百二十四件の相談がありましたと。私がずっと外務省に何度も確認をして、もう先週までですよ、このうちインドシナ難民が何割で何割ぐらいが条約難民ですと言ったら、最初は、条約難民で約半分、何千件ですね。でも、条約難民って、日本で認定、何人ぐらいされているかというと、去年が十五人ぐらいですか、おととし十人ぐらいでしょう。難民認定の申請中の者というのはせいぜい数百人ですよ。
 インドシナ難民の方は、日本で受け入れた人は一万数千人、その人たちが何千件か、これだけブレークダウンして一人で何十件も重なっているんでしょうけれども、相談があるというのは分かる。しかし、条約難民で、一万数千件の半分条約難民ですよというふうにずっと先週まで外務省は言っていた。ところが、今日の朝になって急にある方から連絡があって、実は、難民の相談じゃなくて難民に関する相談で、地方自治体とかNGOとかも入れてこの数字ですと言い直してきた。
 さらに、もっと奇妙なのは、私が、相談してきた条約難民は何人ぐらいいるんですかとずっと聞いてきたら、先週の金曜日までは人数の統計取っていませんと。いいですか、こんなに詳しい、もう項目ごとに分けた相談の集計取っておいてですよ、難民が何人相談しに来たか分かりませんというのはおかしいじゃないですか。ところが、今日の朝になって五十人くらいと推察されますと来たんですね、電話で。これ国社部長、これどうしてこういう、それは私が通告のときに、数出さなかったから、出さなかったら止めますよとかそういうことを言ったから出してきたんですか、今日、五十人って。
 それは根拠ないんじゃないの。根拠ないということは、人数に根拠ないということは、ここに書いてある数字もにわかに余り信じられないんですよね。それちょっと釈明してください。

○政府参考人(神余隆博君) 先生から大分前に資料の提供がございまして、お出し申し上げました。その中には、相談者の内訳は、恐らく七千件が条約難民又は難民申請中の者からのものでと、その他がインドシナ難民及び家族からのものですというふうに確かに書いております。これは大変不注意なあれでございまして、七千件が条約難民あるいは難民申請中の者ではございませんで、七千件につきましては、条約難民又は難民申請者に関する方からの相談というふうに実はお書きすべきところを、これは大変な不注意でございますけれども、お出ししてしまったというのが実情でございます。その点につきましては心からおわびしたいと思っておりますが、特にこの点について意図的にということでは毛頭ございません。
 ただし、御質問がございましたので申し上げますけれども、この相談の件数は、一人につきいろんな様々な方法でもって相談が行われております。これは難民本人もありますし、地方公共団体もありますし、あるいは難民の関係者もあるし、NGOからもある。その中で、お示ししておりますのは、ファクスによる問い合わせ、手紙による問い合わせ、それからこちらまで来訪する問い合わせ、その他その他いろいろございまして、そういうもの全部合わせると、一人につき複数回数の相談件数がございます。したがって、そういうものを小まめに丹念に取っていきますと一万七千三百二十四件ということになるわけでございます。
 それの中で、内訳としては九千七百七十二というのがインドシナ難民でございまして、条約難民についてはまたそれよりも更に少ない数、七千幾らということになるわけでございます。ただ、その……(発言する者あり)七千五百、引き算をすればいいんですけれども、七千五百六十八でございます。

○遠山清彦君 それで、じゃ、その相談してきた件数は七千五百何人ですけれども、相談を実際してきた条約難民の数は何人なんですか。

○政府参考人(神余隆博君) 条約難民につきましては、お問い合わせがあるときに、私は難民でございますと、難民申請中でございますということをおっしゃらない方もあります。これはこちらからも聞かない、あえて聞かないということもございまして、この人が本当に難民であるか、難民の関係者であるのか、あるいは場合によっては偽っているのか、そういったことも含めて統計が完全には取れておりません。他方、恐らく難民であろうということで電話その他によって推測される数を合わせてみますと、五十人程度ではないかなというふうに思っております。

○遠山清彦君 国社部長、さっき言ったことと矛盾してないですか。だって、難民相談というのは非常にいろんな多岐にわたってきめ細かくやるんでしょう。相談してきた人が条約難民かどうかということを知るということは基本情報じゃないですかね、相談のときの。それやらないで、どういう相談できるんですか。それはちょっと私、相談の質として悪い、もしそういうことを本当にやってるんだったらね。いや、私がもし相談、私ちなみに、言っておきますけど、難民相談自分でやったことありますから。普通は、相手がどこの国出身で、今どういう立場で、全部聞きますよ。その上で相談乗るわけでしょう。だって、ここを見てくださいよ、項目。えらい細かく、妊娠だとか結婚だとか離婚だとか死亡だとか年金だとか就職とかって相談乗ってるんでしょう。相手が難民かどうか確かめることはしませんって、何でですか。

○政府参考人(神余隆博君) これはいろいろございまして、確かに私は難民でございますと言ってくる方もおられますし、それから難民の関係者の方でこれから難民になるかどうか分からないけれども一度聞かしてくださいということ、それから、難民一般論として難民についてはどういう申請をしたらよろしいですかという一般的な御質問もございます。したがいまして、それらについて、一般的な御質問に対して、難民ですか、どの方ですかということまでは聞いておりません。これは個人の事情、プライバシーに対する配慮ということもございますので、その点も含めて、あえて聞かない場合もございます。

○遠山清彦君 分かりました。
 まあ、ちょっと観点変えましょう。
 資料?をごらんください。私がこの一万数千件も相談を受けているということがにわかに信じ難かった理由がここに端的に表われているんです。
 これは難民事業本部のホームページ、いいですか。それで、この二千六百万今年度付いている難民相談事業、どこにもないじゃない、ホームページ。難民の人が、あるいは難民の関係者がどこ見て難民事業本部に電話してくるんですか。ホームページにどこにも難民相談事業の、広報も何もないじゃないですか。どうやって周知してるんですか。何で何千件も掛かってくるんですか。

○政府参考人(神余隆博君) ホームページでございますけれども、これは日本語と英語のホームページ両方ございます。両方とも確かにちょっと見にくいんでございますけれども、ホームページの中にカウンセリングサービスというのが英語では載っております。

○遠山清彦君 何で日本語は載ってない。

○政府参考人(神余隆博君) 日本語は、これはちょっとカウンセリングサービスという載り方ではなくて、これは日本で暮らす難民定住者の方へというところをクリックすればそこに行き着くということでございまして、これは、「難民について知りたい!」というあれが、項目がございますけれども、その上に、「難民とは」、「インドシナ難民とは」、「日本の難民受入れ」というところの下の方に、「日本で暮らす難民定住者」というところをクリックいたしますと出てくることになっておりますが、ただ、先生御指摘のとおり、これはやはりホームページの上できっちりと……

○遠山清彦君 もういい、時間ないから。
 「難民について知りたい!」というタイトルで、「難民とは」から始まる項目に、ここに行ったら難民相談を受け付けますっていう、常識的に、日本語としておかしいですよ。おかしいですよ。外務省、指導監督しているんだったらちゃんと直させなきゃ駄目じゃない。何で難民相談──いい、もういい。難民相談事業を頭に置いてないのに何千件も相談来てますって、おかしい。これ常識的におかしいですよ、今の御発言は。この説明かなり苦しい──ちょっと待って。
 それで、そうしたら、次にこのホームページにちゃんと載っている事業を聞きますよ。
 難民認定者支援事業という、条約難民に対して日本語教育、社会生活適応指導、就職あっせんを年二回実施する事業というものをやっております、ここでね。それで、平成十四年度、十五年度、十六年度、各年度のこの事業の利用者数、数字言ってください、簡潔に。

○政府参考人(神余隆博君) 平成十五年度からやっておりますけれども、平成十五年は十二名、それから平成十六年度については一名となっております。

○遠山清彦君 それで、これ、難民認定者支援事業は、平成十五年度の予算額は端数を取って二千九百万円、予算。決算千八百万円。で、利用者が十二名。平成十六年度予算は二千九百万円。決算はまだ聞いておりません。利用者一名。
 いいですか。平成十七年度、今年度の予算で二千四百万円付いているんですね。これは、去年一名しか利用してないのに、今年二千四百万計上するというのは、これは担当している人の人件費払っているだけなんじゃないですか。これはどうして見直さないんでしょうか。お答えください。

○政府参考人(神余隆博君) これにつきましては、過去の統計を基にいたしまして大体年間最大二十名ということになるだろうということを、過去五年間の統計を取りまして予算の要求をさせていただいておるわけでございまして、したがいまして、そういう根拠でこの二十名ということが出てきております。ちなみに、平成十年度は十六名、十一年は十六名、十二年は二十二名、十三年は二十四名ということでございますので、合わせて合計八十名、これを四で割ると二十名という形になるわけでありますけれども、そういう根拠で算定をして国会の御承認を得たものでございます。

○遠山清彦君 国社部長、私ももう時間が大分なくなってきましたのでこの辺で激しいのをやめますけれども、さっきのホームページの話で、多分国社部長、いろいろ言いたいことはあったと思うんです。ただ、これを見たら、難民定住者でしょう、難民認定に申請している人なんてどこにも出てこないわけですね、表書きに。これはやっぱり難民事業本部が、ホームページの一番上を見ると、難民事業本部は唯一政府の委託を受け、日本に定住する難民の定住促進事業を行っている団体ですと書いてあるんですが、もうちょっと本気で条約難民を支援するんであれば、ほかにやり方があるというふうに思っているんです。
 それで、最後に外務大臣、概括的にお伺いしますけれども、私は、難民事業本部が条約難民とか難民認定申請者に対する支援事業をやっておられる、それ自体はいいんですが、この億単位の予算を付けていて、外務省から出向者を出して、ある意味本部長も外務省出向者ですから丸抱えでやっているんですけれども、もう一回白紙から、この事業の内容とか効率性とか、そういうものを予算と見合ってどうなのかということを見直していただきたいと思うんですね。
 それで、外務大臣、資料の?番と?番に新聞記事を付けております。長くは申し上げませんけれども、?番は、アフガン難民で初めて日本の大学に入った方の話でございます。?番は、北海道の酪農学園大学の博士課程にソマリアから来た難民の方が入学をした記事でございます。両方とも、民間のNGOとかあるいは基金、ソマリアの場合は犬養道子さんの基金から支援をされてこういう成果を出しているわけでありますが、非常にきめ細かい、NGOとか民間団体もいろんな団体がありますから一概に言えませんけれども、しかし、きめの細かい難民支援をやっているところもありまして、そういうところに入っている公的助成の規模と比べますと、難民事業本部は人も多いですし、役所が入っていますし、非常に額が大きいわけなんですね。
 そこで、今後、品川にありますこのセンターも今年度で閉めるということでございますし、改正の難民認定法も五月十六日から施行されるということでございますので、幾ら外務省から出向者が出ているといって甘い見直しをしてはいけないんではないかというふうに思いますので、外務大臣の御見解を伺いたいと思います。

○国務大臣(町村信孝君) 国全体の予算も大変厳しゅうございます。また、外務省の予算も大変に四苦八苦して予算編成をし、その運営に当たっているという状況でございます。したがいまして、この難民についてのきちんとした政府としての対応はこれは必要だろうと、こう思いますけれども、今委員御指摘のあった実態と比較して、本当にこれだけの予算規模が要るのかどうかという辺りにつきましてはよく精査をしていかなければいけないと。毎年どのくらい不用額が出るかとかそんなことも見ながら、来年度の予算要求についてはしっかりとした、実情に合った、また難民支援にという大きな方向に沿った内容のものにしていかなければいけないと、かように考えます。

○遠山清彦君 終わります。