* 審議待つ制度見直し法案
* 政府判断の余地は必要

公明党難民問題対策プロジェクト事務局長
遠山清彦参院議員

  ――与党の一員として見直し案を了承しましたが、仮滞在許可の要件に「入国後6ヶ月」などの要件が課せられていることに批判がでています。

 「大事なのは期限に遅れたことだけを理由に難民申請を却下することのない仕組みづくりだ。その意味で現行の『60日ルール』をなくす意味は大きい。一方で、申請者の多くが在留資格を持っていないという現実がある以上、仮滞在許可に一定の枠を設けるのはやむを得ない」
 「ただ実際に運用を始めれば、直接性の用件を満たすかどうかなど、難しい判断を迫られるケースが多くなると思う。その手間などを考慮すれば、いずれは申請者全員に仮滞在認めてもいいと思う。今後、検討すべき点の一つだ」

 ――仮滞在や在留を許可するかどうか、政府の裁量の幅が大きいことに懸念も出ています。

 「主権国家として外国人に合法的な滞在を認める手続きなのだから、あまり法律で縛り過ぎず、政府が個々の事情に応じて柔軟に判断できる余地を残すことは必要だ。ハードルをあまり下げすぎると乱用の恐れがあるという意見もある。そのうえで、きちんとした運用がされているか、国会や国民が常にチェックしていくことが大切だ。難民問題は国会議員の間でも関心が低いが、それは国民の意識の反映でもある。今回の見直しをきっかけに、隣の家に難民の一家が引っ越してきたらどう付き合えばいいのかといった具合に、自分のこととして考えてほしい」

 ――積み残した問題は。

 「難民と認定されず意義を申し立てた場合、部署は別とはいえ、やはり法務省入管局が判断している。同じ局長の下でなされた最初の決定を覆すのは、今の日本の役所では構造的に無理だ。公正さを担保するための異議申立制度のはずなのに、有効に機能しているとは言い難い。法務省から独立した審査機関を設けて、専門性の高いスタッフを配置すべきだ。コストがかるなど課題はあるが、裁判とは別に簡便で信頼できる再審査制度を確立することが欠かせない」
(朝日新聞)