○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 今日、私は十分しか時間がございません。四問ほど法務省の方にお聞きをしたいと思います。
 まず最初にお聞きしたいのは、九月六日の新聞報道によりますと、法務省は在日外国人の生活実態が在留資格の申請の内容と異なる場合には在留資格を取り消して国外退去を求めることができるように、従来からできるわけですけれども、それを更にもうちょっと広範囲にできるように法改正する方針を固めたというように聞いております。
 これが本当なのかどうか。本当であれば、どのような背景と意図でこのような法改正の方針を決めたのか、お伺いしたいと思います。

○政府参考人(増田暢也君) 近年、我が国に入国する外国人は増加傾向にございますが、それらの外国人の中には不法就労に従事したり犯罪を犯すなど、公正な出入国管理を阻害する者が少なからず存在しております。
 そのため、平成十三年八月二十九日の国際組織犯罪等対策推進本部決定におきまして、「偽りその他不正の行為により在留を画策するなど継続して滞在させることが好ましくないと認められる事案に対し、在留期間途中で在留資格を失わせることができるよう出入国管理及び難民認定法の改正をできるだけ早期に行うべく検討する。」とされました。
 この決定を受けまして、法務省では、偽りその他不正の手段により上陸許可や在留関係の許可を受けた者などであって、引き続き在留を認めることが適当でないと判明した外国人について、在留期間の途中で在留資格を失わせることができるよう在留資格の取消しに関する規定の新設について現在検討しているところでございます。

○遠山清彦君 分かりました。
 今検討中ということですが、確かにマスコミに出たニュースでも、酒田短大に在籍して勉強しているはずの多数の留学生が新宿で働いていたとか、あるいは日本人との偽装結婚という事例もありますから、そういったことを念頭に置いての改正方針だというふうに私も一定の理解はしておりますけれども。
 ただ、この新聞報道でも出ておりますけれども、一つは、この在留資格の途中で取り消した際に任意の出国をさせるというふうに書いてあるんですけれども、これ任意ですから、諸般の事情で任意の出国ができない場合にどう対応されるのかということが一つお伺いしたい点です。
 それから併せて、従来から私申し上げたとおり、この在留資格の取消しというのは実はできる、従来からの枠組みでできるわけですけれども、従来、法務省の方で、当局で取消しをしようとしてそれが裁判に持っていかれて、実際には法務省入管側の事実認定が不当というような判決で在留資格を再び上げるというようなケースもありますから、私が言いたいのは、入管の現場での運用面がしっかり改善されないと、今回の改正自体が、要は在日外国人をもっと日本社会から追い出しやすくしようというような動きとして見られてしまう面もあるのかなというふうに思いますけれども、その点についてはいかがでしょうか。

○政府参考人(増田暢也君) 委員御指摘のとおり、この在留資格の取消しというのは現に在留中の外国人の在留を打ち切るという重大な不利益処分でございますので、その取消しの理由となる事実に関する認定は慎重かつ正確に行わなければならないものと考えております。
 この取消し制度の具体的な内容につきましては現在検討中でございますので、ただいまお尋ねの任意に出国しない者についての取扱いをどうするかなどについては更に現在検討をしているところでございますが、いずれにしましても、在留資格の取消しを行うに当たりましては、本人又はその代理人から意見を聴取するとか、あるいは証拠提出の機会を与えるとか、更には入国審査官に取消処分に関する調査権限を付与することなどで、より正確な事実認定を適切に行うことができるよう規定を整備してまいりたいと考えているところでございます。

○遠山清彦君 今正におっしゃったとおり、非常に重大な不利益処分になりますし、私が引用した新聞記事の中でも、要は日本人と結婚したと。ところが、結婚した後、外国人の女性が結婚して、結婚した後に男性が家庭内暴力を振るうということが分かって、真正な結婚だったんだけれども別居せざるを得ないというような状況のときに、当局が、あなたは偽装結婚して在留資格取りましたねというようなことを言ってしまうと、これは非常に重大な人権問題にもつながる話ですので、是非その辺も勘案していただいて、慎重かつ正確な、あるいは公正な運用ができるような形で考えていただきたいというふうに思います。
 続きまして、あと二問あったんですが、ちょっと時間もありませんので森山法務大臣に一点お伺いしたいと思います。
 私、今年の八月に、強制退去命令をもらった人で諸般の事情から送還ができない人たちを収容しております茨城の牛久にある東日本入国管理センターと、それから大阪にあります西日本入国管理センターの二つを私、視察をさせていただきました。そこを視察をいたしましていろいろと分かったことがあるわけですけれども、今日は一点だけお聞きをしたいことがございます。
 それは、東日本と西日本の入国両センターに入っている人たちは、法的には変わらない立場なわけでありますね。ところが、この二つのセンターで処遇にやはり差があるということなんですね。
 具体的に申し上げると、例えば東日本の入管センターの場合、被収容者は一日四時間から五時間程度は居室を出られる。居室ブロックは出られませんけれども、居室を出て、ロビーとか洗濯機のあるところとか、そういうところへ行けると。他方、西日本の場合は、一日二十四時間のうち一、二時間しか平均して居室を出られないと。ですから、十一畳のところに九人だか八人だかちょっと忘れましたけれども、込み合っているところにずっといなきゃいけない。そういう差がある。
 それから、シャワー。ちょっと細かい話ですけれども、シャワーに関しても、東日本のセンターの場合は週三回、午後一時から四時まで自由に使用可能であり、またそれ以外の四日間も水シャワーであれば随時使用できるというふうになっているんですね。ところが、西日本の場合は、シャワーは週二回だけで、しかも随時の水シャワーはございません。ですから、夏大変暑いときなどは週二回だけ別棟のシャワーのところへ行って浴びるだけで、東日本と比べると、これ全然処遇に大きな格差があるということが私も現地に行って分かりました。
 この相違が、処遇の相違がどういう結果を得ているかということは短絡的に結論付けられないんですけれども、いろいろ聞くところによれば、あるいは報道されるところによれば、西日本の入国管理センターの所内でのトラブルなどが、これ真偽のほど分からないのもありますけれども、報じられているわけでございます。
 そこで、私が法務大臣に是非お聞きしたいのは、法務大臣も実際現地視察をされているということですので、取りあえず、東日本と西日本で同じ法的立場にある人たちを処遇しているわけですけれども、今私が具体的に申し上げたとおり処遇が違うので、これ是非、できれば東日本の方に合わせて、処遇を西日本は改善して同じようにするべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(森山眞弓君) 西日本のセンターにつきましては、委員会その他で大変先生方の御指摘もございまして、私も多大な関心を持っておりました。東日本は昨年視察をしてまいりましたが、西日本はまだでございましたので、この夏、国会が終了してすぐに視察さしていただきました。それで、その結果、おっしゃるような問題点があるということを発見したわけでございます。
 ただ、西日本と東日本では、物理的な施設の内容とかあるいは人員の配置なども違いますので、同じようにするということが必ずしもできない場合もございましたけれども、幾つかの点を改善するように指示いたしましてそれが実現できたということを御報告さしていただきたいと思います。
 まず、お医者さんが常勤していなかったんです、西は。東はずっとおられたんですけれども。六月の末に退職されてそれっきりでございましたものですから、それを至急見付けてお願いするようにということを申しましたところ、幸い九月の一日から常勤のお医者さんが配置されて今やっていただいております。
 それから、部屋の外に出る屋外、戸外運動でございますが、以前は週四回、一回当たり三十分でございましたけれども、九月から週五回、一回当たり四十五分というふうに延ばすことができました。
 また、居室の開放によって屋内の運動をするということですが、週二回一時間でございましたけれども、九月以降三回二時間ずつというふうに延ばすことができました。
 また、シャワーの入浴回数ですが、おっしゃるとおり以前は週二回でございましたが、九月以降週三回というふうに、かなりいろんな点で改善することができたというのは私もよかったと思っております。

○遠山清彦君 じゃ、もう私の持ち時間ないので、一言だけ。
 今、森山法務大臣が自ら視察をされて、その上でリーダーシップを発揮されて、今おっしゃっていただいたとおり具体的に改善をしていただいたということを、私率直に高く評価をさせていただいて感謝申し上げたいと思います。
 また、この難民認定の問題も含めて、今、法務省の方で専門部会やっておられると思いますけれども、私も今後とも重大な関心を持ってこれらの問題に取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。