○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 まず最初に、尾身大臣……

○委員長(中原爽君) 石原大臣、御退席いただきます。ありがとうございました。

○遠山清彦君 まず最初に、尾身大臣の方に沖縄の問題について二点ほどお伺いをしたいと思っております。
 公明党は近年、大臣御案内のとおり、国連機関を沖縄に誘致するということを提唱いたしまして、尾身大臣にも前向きに御理解をいただいているということで感謝をしているところでございますけれども、先日尾身大臣にお会いしたときも、国連機関となると、国連が日本に、私ども沖縄へ是非ということを言っているわけですけれども、機関を設置するかどうかということを国連が主体的に判断する問題ですから、国連のニーズが大事ですねというお話を大臣からもいただいたところでありますけれども、去る今年の七月二十九日に、私とまた公明党の他の二人の議員でアメリカのニューヨークの国連本部に参りまして、アナン事務総長を訪ねて直接この問題で要望を申し上げました。
 国連の方も大変に財政状況が厳しいということでございまして、ただ、我々の趣旨を理解をしていただいて、十分に検討したい、英語でフルコンシダレーションを与えるという前向きの御返答をいただいたところであるわけでありますけれども、先ほど申し上げたとおり財政状況が厳しいということで、特に国連の場合、通常予算と特別予算とプロジェクト予算というのがあるようでございまして、通常予算は今大変厳しいと。特別予算はPKOにかなり取られていると。こういった中で、短期的あるいは中期的にこういった国連機関のオフィスの誘致を実現しようとすれば、個別の国連機関が持っているプロジェクト予算などを活用した形で、そこに日本も国際金拠出ということで貢献をしているわけでありますけれども、そういった方向性も検討してはどうかということを現地で助言を受けたりをしてまいりました。
 そこで、内閣府として、今後のことになりますけれども、沖縄を国際拠点都市にしていきたいという方向性は内閣府としても沖縄振興の一環として打ち出しているわけでありますけれども、是非この国連機関あるいは国連がかかわったプロジェクトを沖縄に誘致をする、これは内閣府の立場としては沖縄振興あるいは沖縄を国際化する事業の中の一環としてとらえていただきたいと思うんですけれども、今後、このような方向で内閣府としてどういうふうに取り組まれていくのか、ちょっとお聞きしたいと思います。

○国務大臣(尾身幸次君) 沖縄に国連の機関を置きたいというお考えにつきましては、私も基本的に賛成でございまして、沖縄を一つの国際交流拠点にするという考え方から、いろんな困難はあると思いますが、可能性を検討してまいりたいと考えている次第でございます。
 去る七月十日に政府が決定いたしました沖縄振興計画におきましても、国連機関を含む国際機関等の沖縄への誘致の可能性を検討するということを振興計画の内容に盛り込んでいるわけでございまして、これを踏まえまして、内閣府といたしましても来年度の沖縄特別振興対策調整費を活用いたしまして、国連機関等の誘致の可能性を含めた国際交流拠点形成調査を行う方向で今検討を進めている次第でございます。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 是非この調査費、予算を付けていただいて、真剣に検討を始めていただければというふうに強い期待を持っておりますので、大臣、よろしくお願いをいたします。
 そこで、次に提案がございます。
 これは外務省から概算要求に関連して私も伺っておるんですけれども、明年の四月から六月の時期に日本において第三回の太平洋・島サミットが開催される予定であります。ただ、日本で開催することは決まっているんですが、開催地が未定だということでございます。
 このサミットは、平成九年に第一回が東京でございまして、平成十二年に宮崎で第二回があったサミットでありますけれども、日本とオーストラリア、ニュージーランドを含む南太平洋の島嶼国を中心とした十六か国の政治指導者が一堂に会して太平洋地域が抱える様々な問題について意見交換をするという、私は、余り目立ってはおりませんけれども、日本の外交的な役割として大変に重要な会議ではないかというふうに思っているわけでありますけれども、このフォーラムを来年、第三回まだ開催地未定ということもありますので、是非沖縄に誘致をしてはどうかというふうに私思っております。
 沖縄も、御存じのとおり、太平洋の島嶼県でございまして、サミットもあったわけでありますけれども、国際会議の開催にも非常に適している、実績もあるということでありますので、これは尾身大臣が言い出すというのは立場上適当であるかどうかということはあるかと思いますけれども、是非沖縄県の方と連携の上でこの方向性を考えていただきたいと思いますけれども、大臣の見解をあるいは感想をいただきたいと思います。

○国務大臣(尾身幸次君) 今、太平洋・島サミットにつきましては、お話しのとおり既に二回開催をしているわけでございまして、我が国として大変大事な外交の成果だというふうに考えております。
 今お話のございましたように、沖縄は島嶼県でございまして、アジア太平洋地域における国際交流の拠点にしたいという考え方は前からございます。そういう点を考えますと、第三回日本でやるとすれば、私は沖縄を開催地とするということは大変妥当な考え方であるというふうに考えておりまして、これは所管は外務省でございますが、私どもの方としても外務省に対しまして沖縄で開催する方向で今後しっかりと働き掛けてもらいたいと、このように考えている次第でございまして、また御支援をどうぞよろしくお願いを申し上げます。

○遠山清彦君 再び大変前向きな御答弁、ありがとうございます。私どもも私どもの立場でしっかりこのことが実現するようにまた努力をしてまいりたいというふうに思っております。
 さて次に、内閣官房の方に難民問題を最初中心にお伺いをさせていただきたいというふうに思っております。
 本年八月七日になりますけれども、閣議了解が出されまして、政府は従来の難民政策の見直しの重要な第一歩をこの閣議了解でしるしたんではないかと、私、個人的には大変高く評価をさせていただいているところでございます。この閣議了解に基づいた具体的な施策の早期実施を求めるとともに、そこにまだ含まれていない、我が公明党は他の政党に先駆けまして十二項目にわたる具体的な難民政策の見直し提言を通常国会の最中させていただいたわけですが、この閣議了解に含まれていないことも、改善策も今後検討していただきたいと思っているところでございます。
 まず最初にお聞きしたいのは、この閣議了解の中で関係行政機関という表現で、難民として日本に、日本で認められたいわゆる条約難民に対する各種の定住支援事業を実施するように求めております。具体的に明記されているのでちょっと指摘をしたいんですが、条約難民として日本で認められた人の日本語習得支援、これ一つ目ですね。それから二つ目が職業紹介及び職業訓練。三番目は、これ似ているんですが、就労あっせん、就労先の確保に努めるという表現で書いてあるわけですけれども、こういった日本語の習得支援であるとかあるいは職業紹介、また職業訓練、それから就労先の確保、支援ですね、こういったことをする際の関係行政機関というのは具体的にどのような機関を念頭に置かれているのか、御答弁いただきたいと思います。

○政府参考人(佐々木真郎君) 関係行政機関はどこかというお尋ねでありますが、まず日本語習得のための便宜供与につきましては文部科学省、職業紹介又は職業訓練については厚生労働省を指しております。また、インドシナ難民に対する定住支援策を実施している国際救援センターの運営予算、言わば衣食住にかかわる部分についてでございます。これは閣議了解には明示はされておりませんが、そういう国際救援センターの運営予算につきましては外務省が担当しております。

○遠山清彦君 分かりました。
 それで、御案内のとおり、日本が現在受け入れている条約難民の数というのはそれほど多くございません。ただ、これは日本で難民申請をしている母数の数が同様に少ないということがありますので、あえてここでは受け入れる数、難民の数の問題は取りあえずわきに置きまして、この閣議了解に示されているような各種の定住支援事業、これ今、参事官がインドシナ難民に対して品川の救援センター、私も現地視察してまいりましたけれども、でやっている事業を条約難民まで対象を拡大してやろうということなのかなというふうに今のお話を伺っていてこちら思ったんですけれども、ただ、今まで、具体的に言うとラオス、カンボジア、ベトナムという三か国から来ていたインドシナ難民を支援する定住支援事業とこの条約難民を定住支援する事業というのはいろんな質的に違う要素が出てくるんではないかと。
 これは、一つは今申し上げたとおり、インドシナ難民の場合は、三か国という限定された国々から来て同じ地域から来た難民が多いわけですから、ある意味集団的に日本語習得をさせたりとか職業紹介とか職業訓練も今までのやり方でいいかもしれませんけれども、条約難民の場合は、例えばミャンマーから来られている人とか中東の地域から来られている人、またアフリカから来られている人というふうに出身国が多種多様であると。人数は少ないんですけれども多種多様であると。また、日本での定住の在り方自体もちょっと多様なところがありますので、現在、この品川の救援センターでやっている枠組みをそのまま拡大してやれるかどうかということは、今私が申し上げた若干の条件を考えても、いろいろ問題が生ずる可能性があるというふうに思っておりますけれども、またもう一方で、人数は少ないけれどもより多種多様だということは、これは行政コストの問題も出てくると思うんですね。
 そういった観点も含めて、政府としては、この条約難民に支援事業を拡大するのは私歓迎しているんですけれども、ただ、インドシナ難民にやっていたことをそのまま、はい、そちらもどうぞということでやることはちょっと問題の種を抱えたままいってしまうんではないかと思うんですが、それについてはいかがでしょうか。

○政府参考人(佐々木真郎君) 委員御指摘されましたように、私ども、新たに今回定住支援策を講ずることになりました条約難民につきましては、当面は品川にあります国際救援センターにおいてインドシナ難民と同様に処遇をする予定でございます。しかしながら、今御指摘されましたように、条約難民はインドシナ難民と異なりまして多種多様であるという面がございます。一方、インドシナ難民の新規受入れの事業も恐らく数年以内には終了するというふうに考えられております。
 そこで、将来的な条約難民に対する定住支援策の実施の在り方につきましては、条約難民が多種多様である点とか、あるいは行政コストの観点をも踏まえつつ、国際救援センターの再整備又は代替施設等の手当て、更には定住支援策の業務委託の在り方、具体的にはアジア福祉教育財団を中核として民間の難民支援団体を活用することができないかどうかなど、今後の難民対策連絡調整会議におきまして検討を行いたいというふうに考えております。

○遠山清彦君 分かりました。
 今、NGOとかNPOのことを念頭に置いた御発言もされまして、私、次の質問でそれをちょっと聞こうと思っていたんですが、それに関連をして、私、今年の八月中旬にニュージーランドに行ってまいりまして、ニュージーランド政府の難民政策を調査をしてきました。大変に大きな刺激を受けて帰ってきたわけであります。
 当然、ニュージーランドは移民の国でございまして、ですから、ニュージーランドと日本はおのずと歴史とか国情が違いますので、私が見てきたすべてが日本に適用できるというふうには思っていないわけでありますけれども、しかし非常に参考になることも私はあるというふうに思っております。
 実はその一つが、今話題にも出ましたNGOと政府の難民政策における連携の在り方なんですね。具体的に申し上げますが、ニュージーランドのオークランドの近郊にニュージーランド政府の入国管理局が管理するマンゲレ難民受入れセンターというところがございます。このセンターは条約難民の社会適応支援というものが中心でありまして、ただ、去年の九・一一のテロが起こった後は、認定の結果を待っている庇護申請者も一時的に収容するようになったというふうに現地で説明を受けたわけでありますけれども、驚いたのは、この政府が、官が管理をしているセンターの中に、ニュージーランドのNGOで難民支援をしている最大のNGOでリフュージー・アンド・マイグラント・サービスという、RMSというNGOがあるんですけれども、そのNGOの事務所がこの政府が運営しているセンターの中に堂々とありまして、私が見た限りで十名近くのスタッフが中にいて活動をしていたということです。つまり、官がメーンで運営をしているわけですけれども、ある意味官民共同で、NGOの事務所もその敷地の中に置かせて、官のやっていることとコンフリクトしない限りにおいて民のNGOの活動もある程度自由にさせるというようなことをやっていたわけでございます。
 私は、このような支援の在り方というのは、日本のスタンダードでいうとかなり踏み込んでいるわけですけれども、行政コストの軽減につながるというメリットも行政府の立場から見ればありますし、またNGOのオフィスが中にあるということで、もうそのことだけで自動的に市民社会から見たら非常に透明性の高いことをしているというふうになるんではないかなというふうに思っているわけでございまして、こういったことを今後政府も参考にして、日本も、これからの難民支援の在り方を考えていくべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(佐々木真郎君) 国によりまして難民受入れの歴史的背景とかNPO、NGOの組織力等が同一ではありませんので、他国の制度を我が国に活用するに当たりましては、その十分な研究、検討が必要かとは思いますが、行政コストの低減、そして行政の透明性の確保の観点は我が国の行政においても大変重要なことだと考えております。
 そこで、今後、国際救援センターの再整備又は代替施設等の手当て、さらには難民申請者を処遇する保護施設の要否について検討するに当たりましては、ニュージーランドを始めとする諸外国の事例等を参考にしたいと考えております。また、我が国におきましても、インドシナ難民、それから条約難民等に対しまして各種の支援活動を行う民間の支援団体がたくさんあるということは我々も承知しております。
 今後、定住支援策を条約難民に対して講じていくに当たりまして、引き続きアジア福祉教育財団を業務実施の中核としつつも、必要に応じてNPO、NGOの活用の可能性を検討してまいりたいと考えております。

○遠山清彦君 それで、今度は安倍副長官にお聞きしたいと思いますけれども、今の話のちょっと延長というか、具体的な提案になるんですけれども、この八月七日の閣議了解でも連絡調整会議というのが官房に設けられて、その連絡調整機能の中の三番目の項目には、「議長は、」、これ、議長は内閣官房副長官、事務方になるんですかね、と思いますけれども、「議長は、必要があると認めるときは、構成員以外の関係行政機関の職員その他関係者に出席を求め、その意見を聴くことができる。」というふうに書かれておりまして、私は非常に勝手に個人的に、「その他関係者」の中に、強引に拡大解釈をすれば民間NPOの難民支援関係者も含まれるのかなというふうに、読み方によってはそう思っているわけでありますけれども、ともあれ、今、参事官からお話ありましたが、私は、この連絡調整会議が今後難民政策をずっと長い間やっていく、調整していく中で、是非NPOとかNGOあるいはボランティアグループの意見をこの連絡調整会議で吸い上げるようなシステムを制度化をしていただきたいというふうに思っているんですけれども、いかがでしょうか。

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 先般、ヨハネスブルクで行われましたWSSDにおきましても、NGO、NPOの皆様が政府代表として参加をされたわけでございますし、外務省におきましてもNGO、NPOとの連絡の担当の大使も置きまして、そうしたNPOの御意見も十分に反映されるように努力をしてきたところでございます。特に、難民対策におきましても、NGOまたNPOの活躍というのは極めて重要であろうと、このように考えております。
 その中で、ただいま委員が御指摘されました難民対策連絡調整会議でございますが、この「構成員以外の関係行政機関の職員その他関係者に出席を求め、その意見を聴くことができる。」と、このように定められているわけでございますが、これは委員がおっしゃったように、当然NPOの意見も聴くことということに私はなるんではないかと、このように思っております。
 いずれにいたしましても、NPO、NGOの活動、またいろんな経験を踏んだ上での意見も十分に参考にしながら、また活動を行っていただきながら連携して難民に対応していくということは、大変私は今後私どもが考えていかなければいけない重要な方向であろうと、このように思っております。

○遠山清彦君 官房副長官、大変に前向きな御答弁、ありがとうございます。
 次の質問は、ちょっと答弁要らないんですけれども、是非参考に聞いていただきたいと思うんですが、私先ほど申し上げたニュージーランドのRMSという難民支援のNGOの代表のコットンさんという方と直接お会いしまして、二時間ほどお話を聞きました。話を聞いて私が確信をいたしましたのは、ニュージーランド政府というのは毎年千人もの条約難民を受け入れている人道大国として有名なわけでありますけれども、しかしそのニュージーランドでも、このRMSというたった一つのNGOが存在しなければ彼らの難民政策というのはもう事実上実施が不可能だというような、そこまでこのRMSの役割というのが大きいということが分かったわけでございます。
 もし、だれでもニュージーランドに行きますと町のあちこちでこのRMSのパンフレットを見ることができるわけですけれども、これは何かと申しますと、このNGOは、ニュージーランドに政府が認めて受け入れた条約難民が政府の責任で社会適応指導を受けた後にニュージーランド社会に住んでいく中で、生活上で、どこのスーパーマーケットへ行ったらこれが手に入るかとか、どこのお医者さんへ行ったらいいかとか、あるいは英語を勉強するのにどこへ行ったらいいかとか、なかなか難民の一家は分かりませんから、そういった身近な生活情報を教えるアドバイザーとして、このNGOが市民を、ボランティアを公募しまして、面接をして適性を判断した上で六週間のトレーニングプログラムを与えて、その上でボランティアワーカーとして六か月間、二人から三人のチームになって特定の難民一家を六か月間助けるというような活動をしておりました。
 このRMSの代表が言うには、一九七六年からこの活動を始めて今日までに、二万人の難民がニュージーランド社会にスムーズに溶け込めるような支援を市民と一緒になってやってきたと。
 ちなみに、毎年どれぐらいのニュージーランド市民がこのRMSにボランティアとして働きたいと言ってくるかというと、四、五百名いるということでございまして、私も政府に対して難民政策の、難民支援の充実化をずっと求めてきたわけでありますけれども、やはり今、官が丸抱えでやる時代じゃないなということをニュージーランドで強く感じたわけでございまして、是非、民間の活力というか、ボランティアグループだとかNPOの力もお互いに育て合いながら、またパートナーとして対等な立場でやりながら、官民でこういった人道問題にやっぱり対応していくことが日本でも求められているんではないかということを指摘をしたいというふうに思います。
 続きまして、PKOに関連をして、やはり内閣府と、また内閣官房にも是非、安倍副長官にもお伺いしたいことがあるのでお伺いさせていただきたいと思いますが、私、ニュージーランドに行った後に東チモールに行って視察をさせていただきました。私、二年半前に個人的に東チモールに行っていた関係もございまして、二年半たって、非常に今、東チモールが復興しているということで深い感銘を受けたわけでございます。
 とりわけ東チモールの場合は、日本の政府の関係者だけでなく、NGOや、またJICAの専門家の活動により、もう本当に日本の顔の見える援助がされているなということを感じました。また、PKOにも六百九十名の自衛隊の隊員の方が参加しているわけでありますけれども、ある意味、汗だくの貢献というか、もう北海道の部隊が酷暑の東チモールに行って六か月間やられていたということで、非常に過去に例を見ないような成果を上げているんではないかというふうに思っております。
 また、東チモールの国連機関にも、副代表が長谷川さんという日本人でございまして、ほかにもスタッフ十名ぐらい、お会いしましたけれども、本当に二十一世紀最初の独立国東チモールのために日本が、日本人がこれだけ日夜奔走しているということに心からの敬意と感謝の意を持った次第でございます。
 ところで、この東チモール滞在中、私、UNMISET、国連の支援団の機関ですけれども、この軍事部門のPKFの司令部の海外の要員とお話をさせていただきました。そこでも、日本の自衛隊の部隊、また司令部要員の方々について大変高い評価をノルウェーとニュージーランドとフィジーの将校三人から直接私聞いたわけでありますけれども、やはり実践の中でこそ日本の自衛隊も、国連平和活動の在り方、その中でどういう貢献をしていくかということを学べるなということを強く感じたわけでありまして、現在、日本が参加しているPKOはゴラン高原とこの東チモール二か所しかないわけでありますけれども、将来のことは分かりませんが、私個人としても今後も積極的にこの司令部要員を日本がPKOに参加したときには出していくという方向が大事なんではないかと思いますけれども、この点についていかがでしょうか。これは副長官、お願いします。

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 我が国は、平成四年の国際平和協力法の施行以降、国連モザンビーク活動に司令部要員を派遣したほか、現在ゴラン高原の国連兵力引き離し監視隊及び国連東チモール支援団に司令部要員を派遣をしているところでございます。司令部要員の派遣はそれ自体が重要な国際平和協力であるのみならず、国連平和維持活動のための業務遂行に際して、司令部との意思疎通を一層緊密にする観点から有意義であると、このように考えております。
 今後とも司令部要員の派遣を含め、PKO活動に積極的に寄与をしていきたい、このように思っておるところでございます。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 それで、今回の東チモールにおけるPKO、日本の部隊の主力は施設部隊になるわけでありますけれども、私、現地でブリーフィングを受けて感銘したことの一つが、この部隊の首脳が、幾ら橋や道路を整備しても、その後の維持管理あるいは修復する技術が現地になければ、いずれは自衛隊が造った道路や橋も壊れてしまうというような危惧を持っておりまして、実は、これは元々想定されていた任務ではないというふうに聞いておりますけれども、東チモールの現地政府の職員にそういった重機器の技術を残すための指導プログラムというのを立ち上げて、今現在も技術指導をしているというようなことを伺いました。
 これに関しては、東チモールの政府首脳並びに国連の支援団の幹部も大変に歓迎をしておりまして、さらに、国連の幹部の方は私に直接言ってきたんですが、是非自衛隊の部隊に現地人に技術を残していただいて、その上で、日本の自衛隊が任務を終了して日本に帰国する際に、自衛隊が持ってきた機材、これを是非東チモールに寄附をしていただきたいというような声があったわけでありますけれども、これに対して政府の見解はどういうものか、お聞きしたいと思います。

○副大臣(松下忠洋君) 遠山委員にはこの夏にわざわざ東チモールまでお出掛けいただいて、現地の調査、視察をいただきました。大変有り難く、感謝申し上げる次第でございます。
 もう御承知のとおりに、この三月に派遣されまして、第一次隊、九月までということで、九月になりましたらまた新しく交代要員が行くということで、先週、総理官邸で総理も入って新しい第二次隊の壮行会をやらせていただきました。元気で行ってもらうように激励したところでございますけれども、御承知のように機材をかなりたくさん持ち込んでおります。現地の作業にどうしても必要だということでございますけれども、機材が、トラック等の車両が約二百台をちょっと超えますし、いろいろな施設等が八十組を超えるぐらいだと思いますけれども、相当持ち込まれております。
 それらの任務終了後のこの機材をどのように扱えばいいのかということでございますけれども、これは向こうの政府等のいろんな要請とか要望等もよくお聞きして、その上で検討して判断したいというふうに思っております。十年ほど前のカンボジアのときにも施設等を、あそこにありますプレハブ等の住宅を、これを向こうに譲渡してきたということもございますので、そういう先例等も参考になるかと、こう思っております。そのときにしっかり検討してもらいたい、こう思っております。

○遠山清彦君 まあそれほどの機材を持っていくときには大変だったみたいで、「おおすみ」か何かを持っていって、また持って帰るとなるとまた「おおすみ」を派遣しなきゃいけないということで、そのコストの面からも是非置いていっていただきたいと私、個人的に思っておりますが。
 また、もう一つ現地で自衛隊の皆さんとお話をして感銘を受けたことがありまして、それは実はPKOに参加している自衛隊員が、任務外の休暇時間にボランティアで、ボランティアで日本のNGOと協力して様々な支援事業に参加をしていたということを知ったことでございます。
 例えば、具体的には日本のNGOが整備をした市場ですね、市場の美化運動に五十名ほどの自衛隊員が行って、具体的にはごみ拾いをして、現地の人たちにごみを拾うのは大事だということを教える作業に参加をしたりとか、あるいは孤児院を、あの争乱のときに親を亡くされた子供が東チモールたくさんいるということで孤児院があるそうですけれども、孤児院の支援にボランティアでやはり自衛隊の隊員の方、参加をして、女性隊員が今回六、七名いたかと思うんですけれども、女性隊員は女子専用の孤児院に激励に行くというようなことをしていたということで、実は私、この自衛隊と連携をしたNGOの側にも個別に意見を聞いたんですね。そしたら、やはり偶然こういう連携ができたそうなんですけれども、やはり、任務外で何らかの東チモールのために復興支援をしたいけれども、現地、どこで何をしたらいいか分からない、現地の事情に明るくない自衛隊と、現地の事情に精通はしているけれども人手が足りないNGOが絶妙な連携をした、日本の海外援助では非常に珍しいケースだったんではないかというふうに私思っております。
 ただ、私は、これ自衛隊員とNGOの方というのは立場全然違うわけでありますけれども、しかし向こうに行っている方々の根本目的は東チモールの自立支援、復興支援ということで共通でありまして、そういう意味では本当に自然で健全な姿だったんではないかなというふうに思うわけでありますけれども、当然、自衛隊が組織として強制的にこういうことをさせることはできないんですが、私は、今後、海外で日本の自衛隊とNGOが同じ現場でやっているときに、こういった、あくまでも自衛隊の方はボランティアということで協力するような事例が増えていってもいいんではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○内閣官房副長官(安倍晋三君) ただいま委員に御指摘をいただきましたように、現地で自衛隊の皆さんは各種のボランティア活動に積極的に、もちろん自由意思で参加をしております。自衛隊の活動、別途極めて重要であるわけでございますが、ただ、やはり現地の住民の皆さんが自衛隊の皆さんの活動をよく理解をして、そして支持し、また自衛隊自体も現地の住民の皆さんの中に溶け込んでいくということは大変私は重要ではないかと思うわけでございますし、そのように政府としても考えている次第でございます。
 そういう中で、自衛隊の皆さんが、今御紹介いただきましたようにボランティア活動に励んでいるわけでございます。自衛隊の皆さんは若く、そして体力もございますし、また貢献をしようという強い意思もあるわけでございますから、本来の業務に支障のない範囲で積極的に参加をしていただきたいと、このように思っております。

○遠山清彦君 最後の質問をさせていただきます。
 今後も日本がPKOに積極的に参加していくということを念頭に、若干センシティブな問題でありますけれども、PKF参加に関連して、武器使用基準に関する政府の見解というものを伺いたいと思います。
 私、実は東チモールを訪れたときに、中谷防衛庁長官と同時期でございまして、長官は現地での記者会見で、PKFへの部隊派遣に関して、武器使用基準の緩和の必要性を示唆をいたしました。これがないとなかなかPKFのいわゆる安全確保のための警護任務に就けないということであるというふうに思うんですけれども、これに関しては、昨年のPKO法の改正でもいろいろ議論ありましたけれども、この武器使用の能動性と憲法規定の関係など様々な論点があるというふうに承知をいたしております。
 しかし、先ほど副長官おっしゃったとおり、もし日本がこれからも司令部要員を出して積極的にPKOに参加していこうとすると、この武器使用基準の問題というのは避けて通れないというふうに思うんですが、これについて安倍副長官どうお考えか、お聞きしたいと思います。

○内閣官房副長官(安倍晋三君) 自衛隊の皆さんも、海外で活動している以上、またその中で他の国の部隊とも一緒に活動をするわけでございますし、今御指摘のように、司令部要員は各国から出てきた人たちが混然一体となって活動をしている、集団で事態に当たっているということでございますから、そこには一定のグローバルスタンダードもあるというわけでございます。
 そういう中で、今御指摘の武器使用の基準でございますが、我が国の憲法とのかかわりもございます。そういう中で国会で議論がなされてきたところでございます。特に論点は、今私が申し上げましたように、グローバルスタンダードがある中で、私どもの部隊だけが全く別の基準で果たしてあり得るかどうかという議論もあったのも事実でございます。
 政府といたしましては、国際平和協力法の武器使用規定の在り方につきましては、国連PKO活動の実態や国会等でのいろいろな御議論も踏まえまして今後とも必要に応じて検討をしていきたいと、このように考えております。

○遠山清彦君 以上で終わります。