○遠山清彦君

 公明党の遠山清彦でございます。

 私、持ち時間が十五分しかございませんので、是非、答弁される方、簡潔にお答えをいただきたいと思いますが、まず京都議定書の関連の質問をさせていただく前に、私、難民問題について幾つかお伺いをいたしたいと思います。

 じゃ、官房副長官、よろしくお願いいたします。

 今、政府内では瀋陽の事件を受けまして、難民あるいは亡命者の対応についての見直しの検討が始まっていると報道されているわけであります。川口外務大臣も、先日、この質問を受けて、法務省の中で今度難民に関する部会ができることを念頭に置かれて、法務省での検討を見守りたいという発言をされていたわけですが、私、個人的には余り釈然としておりません。なぜかと申しますと、難民対策というのは、それは難民認定という問題に限って言えば法務省の所管でありますが、実は今問われているのは、私は政府全体の難民支援策あるいは難民対応策ではないかというふうに思っているわけです。

 例えば、法務省は難民認定、外務省は在外公館での対応、あるいは難民認定申請者に対する援助事業は外務省所管の財団法人がやっております。文部科学省、文化庁は日本語教育、それから厚生労働省は医療、保健、住居、就労のあっせん等の定住支援をやっていると。また、総務省も地方自治体での認定された難民の外国人登録や行政サービス等にかかわるということでございます。

 ですから、この難民問題というのは一般的にもちょっと誤解されていて、全部法務省というようなイメージがあるんですが、難民をどこでどう受け入れて、またどういう基準で認定をして、また認定作業中の申請者をどう処遇して、また認定された難民の方々をどう処遇していくのかと、定住支援していくのかというプロセス全体の問題であると。

 ところが、今の国会での議論を聞いていると、難民とか亡命者をどれぐらい受け入れるかという量の話ばかりで、その難民申請を日本でしている人、あるいは認定された人の庇護の在り方という質の問題、量の問題じゃなくて質の問題についての話が全然されていないと。人道的な観点からいえば、それは日本が受け入れている難民の絶対数が少ないという問題も国際社会で指摘されているわけですが、私は受け入れられた難民の方々が日本でどういう処遇を受けているのか、あるいは亡命したい、あるいは難民として申請を、認定していただきたいということで申請をしている方々が日本に滞在しているときにどういう扱いを受けているのかと、この点についてのやはり議論がなければ、政府内でなければいけないと。

 これは省庁横断の話ですから、ですから今日わざわざ官房副長官においでいただいて、総合的に政府として対応を検討すべきであると思いますが、いかがでしょうか。

○内閣官房副長官(上野公成君)

 お答えいたしますけれども、今、委員御指摘のとおり、この問題は我が国社会の在り方全般にかかわる、深くかかわる問題でございますので、御指摘のとおり、法務省だけの問題ではなくて、政府全体で検討していかなければいけない問題だというふうに考えております。

 ただ、非常に難しいいろんな扱い方につきましては、人道、人権に関する意識の動向でありますとか、国際社会における日本の役割や関係国との関係、更に国内労働に及ぼす影響、それから国内治安に及ぼす影響、いろいろございますので、そういうことを勘案して検討していく必要があるんじゃないかなと思っております。

○遠山清彦君

 ありがとうございます。

 それで、私、一つ今日提案があるんですが、昨年の三月、国連の人種差別撤廃委員会は、日本において、インドシナ難民と、難民条約に基づいて認定された一般的に条約難民と言われる方々に対する待遇が異なっていることを指摘をして、改善するように勧告をいたしました。

 インドシナ難民に関しては、閣議了解に基づいて条約難民とは別の日本定住支援スキームがあります。これは内閣官房に事務局を置いておりますインドシナ難民対策連絡調整会議という正に省庁横断の機構によって運営されておりまして、このインドシナ難民の方々に限っては様々な手厚いプログラムがあるわけですね。ベトナムの本国から家族の呼び寄せができたりとか、呼び寄せた家族に対して生活適応指導であるとか日本語教育とか、品川にある国際救援センターなどを通じて、これは外務省の所管ですが、外務大臣、しっかりやっております。

 他方、条約難民に関しては、同じレベルの定住支援スキームがほとんど未整備です。この点をこの人種差別撤廃委員会でも指摘されましたし、また最近、昨年の九月になりますけれども、その難民事業本部から委託を受けて調査をした、日本で暮らしている百人の難民申請者及び認定難民の暮らしの状況に関するレポートが昨年の九月に出ました。

 これなどを読みますと、非常に困難な生活を強いられている条約難民、これは日本が認定した方々ですよ、認定した方々でもインドシナ難民と比べると非常に困難な生活を強いられているということがあるので、私は是非、政府としてこのインドシナ難民に対してやっているスキームの対象を拡大して、条約難民として法務省からしっかり認定された方は、少なくとも同じようなレベルの保護をしていくようなことを検討すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○内閣官房副長官(上野公成君)

 今、御指摘のとおり、国連の人種差別撤廃委員会で指摘されていることも事実でございます。

 そこで、ちょっと経緯を申し上げますと、インドシナ難民の方は、昭和五十三年に閣議了解でそういうことを受け入れているわけであります。

 一方、条約難民ですね、いわゆる、この条約難民につきましては、五十七年に発効したいわゆる難民条約と、それから国内法では出入国管理及び難民認定法に基づきそれぞれ対応を行っているわけでございますけれども、委員御指摘のように、インドシナ難民につきましては、五十四年の閣議了解で、今お話がありましたように、定住促進施設で日本語教育をしたり、職業あっせんをしたり、定住支援策を実施しているところでございます。

 それに対しまして、条約難民の方は、希望者についてはそういった同じ措置をやっているわけでございますけれども、しかしこの希望、全体の受け入れた難民に対して実際に入所している人の数は非常に少ないのも事実でございますので、先ほど政府全体で検討していくということを申し上げましたけれども、こういう点につきましても、関係省庁と協議しながら、幅広い視点から検討をしていく必要があるというふうに考えております。

○遠山清彦君

 副長官、今、希望者に、条約難民の希望者について同じようなことをしているとおっしゃいましたが、私が調べた限りでは、今まで条約難民でインドシナ難民に対する定住支援スキームを利用できたのは五例、五人だけで、これも弁護士さんたちが物すごい頑張っていろんな政治判断で入れたというのが実情であって、過去二十年間で日本が受け入れた二百八十四名の認定難民から見たら非常に少ない、まれなケースであるということで、私、それは例外だと思います。

 それで、法務省さんの方にちょっとこの難民について一つだけ聞きたいんですが、この難民認定を受けた条約難民の話が先ほどの話なんですけれども、この難民認定の申請をして日本で待っている方、これは正確な数字、政府は発表しておりませんが、私、三百人程度と現在見込んでおりますけれども、この方々は在留就労許可がないために様々な困難に直面して生活をしていて、その在留許可がないということは不法入国者という、法的に見れば、側面もありますので、いつ強制送還されるかという精神的におびえている。しかも、認定の結果が出るまで一年、二年と掛かることが一般的でありまして、その間ずっと日本に滞在しているんですが、不法入国者、在留資格がない。ですから、仕事もできない、生活保護も受けられない、医療保険も受けられない。病気になって病院に行ったら、一回のその医療費が一万円以上掛かると。

 こういう状況で、確かにまだ認定されていない難民ではありますが、申請して日本に滞在していることを政府も認知している方々でありまして、その人たちに対してこのような非人道的な状況に置いているのは、私は恥ずかしくて日本が人道大国なんということを国際社会に言うことができません。

 そこで、法務省さんに、この難民認定申請をして待っている人たちに対しても、一定の条件付でも結構ですから限定的に、その結果が出るまでは在留・就労許可を付与することを検討すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(中尾巧君)

 委員御指摘の難民認定申請者につきましては、我が国に適法に入国して何らかの在留資格を付与されている者と全く在留資格のない不法滞在者と、こういう二通りがございます。したがいまして、委員の御指摘の場合といいますのは、在留資格のない状態で難民認定申請中の者について何らかの法的地位の安定化を図る必要があると、こういう御指摘だろうと思います。これも一つの卓見だろうとは思います。

 ところが、この点に関しましては、我が国には約二十五万人という、推定でございますけれども、不法滞在者が現にいるわけです。こういう現状を考えますと、難民申請を乱用して在留を画策しようとする不法就労者等を排除するための措置は必ず必要だろうと思います。ですから、そういう措置を何らかの、それが多分、先生、委員御指摘の条件だろうと思いますが、そういう措置を講じないまま、難民認定申請中であることのみをもって一律に不法滞在者に在留資格を付与するということはやはり適当ではない、かと、こういうふうに考えております。特に最近は……

○遠山清彦君

 分かりました。オーケーです。

 一点指摘しておきますが、難民申請を乱用する不法入国者がいるということは私も認めますけれども、その事実をもって、真正な、つまり純粋に条約上難民と認められ得る人たちも、そういう乱用者がいるからといって、乱用していない人たちも巻き添えにしてこういう扱いをしていることは私はどうなのかなと。

 ですから、そこはしっかり法務省さんの方で、乱用している人がじゃ一体申請してくる人の何割なのか、データを出してそれは反論していただかないと私は納得できないということをちょっと申し上げたいと思います。済みません、ちょっと時間ないので。

 松政務官に来ていただいているので、環境問題に関して一点だけ経済産業省に聞きたいと思います。

 私は、このエネルギーの問題に関して、過度の原発依存から脱却をして、日本は風力発電とかバイオマスとか燃料電池などの新エネルギーの導入を積極的に進めるべきではないかというふうに考えておりますけれども、経済産業省、また環境省さんも来られておれば、この新エネルギーの普及、促進、導入について、それぞれのお立場からお話をいただければと思います。

○大臣政務官(松あきら君)

 遠山委員にお答えをさせていただきます。

 その原子力につきましては、我が国の電力量の約三分の一、三四・五%を供給をしております。引き続き基幹電源としてその役割を期待しているところでございます。

 加えて、燃料電池、バイオマス、風力等の新エネルギー、これは合わせましても実は〇・二%でございます。水力はちなみに九・七%。エネルギー安定供給の確保、あるいは地球環境問題の対応を図る観点から、その導入促進に最大限の努力を傾注することが重要であるというふうに考えております。
 これらの新エネルギーにつきましては、現時点では、経済性や供給面の面で課題を伴うものであります。要するに、発電コスト、設備等の、とてもお金が掛かるわけでございます。その促進を図るため、平成十四年度予算として千四百四十九億円を計上するとともに、今国会、並行しまして、今、下でやっております電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法案を提出しているところでございます。

 今後とも、それぞれのエネルギーの特性に応じまして技術開発や導入に対する支援策の拡充を図るなど、その開発、導入に向けて全力で取り組んでまいる決意でございます。

 ちなみに、例えば太陽発電しようと思いますと、山手線内に全部パネルを敷き詰めてこれをやらないと原発一基分に当たりません。パネルのお金だけで七兆円のお金が掛かるということを申し上げておきます。
 以上でございます。

○遠山清彦君

 環境省。

○政府参考人(山田範保君)

 新エネルギーの導入は大変重要であると、このように考えておりまして、新しい地球温暖化推進大綱におきましてもCO2換算で三千四百万トン相当の削減を目指して大幅な導入を図ると、このように考えております。

 既に、太陽光につきましては、実は日本は最大の供給者になっておりまして、二〇〇〇年の国際エネルギー機関の統計によりますと、全世界の四〇%を占めております。しかしながら、風力につきましては、残念ながらアメリカの二十分の一、ドイツの四十分の一ということでございます。様々な理由がありましたが、各般の努力をしてまいりたいと、このように考えております。

○遠山清彦君

 以上で終わります。