* 固定→携帯への通話
* 総務省が裁定 値下げの可能性高まる
* 公明・遠山氏 ”既得権”に風穴

 固定電話から携帯電話にかけた場合の通話料金設定権を携帯電話会社(着信側)が握っている問題について、総務省は22日、固定電話会社が企業や家庭に自社回線を引いて契約している場合は、固定電話会社(発信側)に設定権を移すと発表。反響が広がっている。
 現在、固定電話から携帯電話に電話をかけた場合と、携帯電話から固定電話に電話した場合の通話料金には違いがある。「固定発→携帯着」の通話料金は、「携帯発→固定着」の通話料金に比べ、10円?40円(平日昼間3分間、携帯電話会社により異なる)も高くなっている。
 同省の新方針は、ベンチャー系の固定電話会社・平成電電(本社東京)がNTTドコモに対し、料金設定権を移譲するよう求めていた案件への裁定として示された。裁定の効力は、KDDI(au)やJ―フォンなど他の携帯会社にも及ぶ見通し。裁定によって、固定電話会社側は利用者を増やすため、自ら料金設定ができるようになり、通話料値下げにつながる可能性が高くなった。
 ただ、同裁定では、固定電話会社が自社回線を持たずにNTT回線を利用する場合(中継接続)については結論を出さず、近く設置する研究会で議論するとしている。
 公明党の遠山清彦参院議員は、8月28日の参院決算委員会で、こうした料金格差の問題を国会で初めて取り上げ、「通常、料金設定権は発信業者が設定する。しかし、固定発携帯着の場合だけ、着信側の携帯電話会社に料金設定権がある」と指摘。発信の場合も、着信の場合も携帯電話会社が料金設定権を独占している現状を改善するよう主張していた。
 総務省が、現行の料金設定の仕組みを転換し、携帯電話会社の”既得権”に風穴があいた意義は大きい。
 ただ、総務省の裁定の中には、自社回線を各家庭に引いて、携帯電話会社に接続する場合に限るという条件がある。これは実質99%のシェアで電話回線市場を握るNTT東西に限るという意味であり、中継接続を行う固定電話会社が対象となっていない。
 今後、中継接続を行う固定会社も対象とするよう求めるとともに、利用者側の視点に立った、合理的で、透明性のある制度の構築に取り組んでいきたい。
(公明新聞)