公明新聞:2008年9月6日

壊滅から順調に回復
イラク環境相「変化した湿原、見てほしい」
浜四津代行、遠山氏が懇談

イラクのネルミーン環境相とメソポタミア湿原再生支援について懇談する遠山清彦 公明新聞:2008年9月6日
イラクのネルミーン環境相(左)とメソポタミア湿原再生支援について懇談する浜四津代行(中央)、遠山氏=5日 都内

イラン、イラク国境地帯に広がるメソポタミア湿原――。イラクの旧フセイン政権によってほぼ完全に破壊されてしまった世界最大級の湿原は、今、日本と国連環境計画(UNEP)のプロジェクトで再生しつつある。同プロジェクトを当初から強力に支援してきた公明党の浜四津敏子代表代行と遠山清彦国際局長(前参院議員)は5日、都内で来日したイラクのネルミーン・オスマーン・フセイン環境相と懇談。湿原再生事業を引き続き支援していくことを約束した。

ネルミーン環境相は、京都市で開かれた同プロジェクトの評価会合に出席するため来日したもので、浜四津代行と遠山国際局長との懇談は、都内のイラク大使公邸で行われた。ガーニム・アル・ジュマイリ駐日大使が同席した。

席上、浜四津代行は2004年2月、遠山氏らとともにメソポタミア湿原を視察したことを紹介。同湿原の再生事業を支援するよう、日本政府に要請したことなどを振り返った。

さらに、再生事業が国連のプロジェクトの中で優れた事業として「2007年度国連21賞」を受賞したことに触れ、「日本政府が支援してきた再生プロジェクトのスタッフが国連から表彰され、大変うれしい」と感想を述べた。

経済、文化の側面でも重要

これに対しネルミーン環境相は、これまでの公明党の取り組み、支援に謝意を表明。「プロジェクトは大成功している。再び現地を訪れ、変化した湿原を見てほしい」と語るとともに、「再生事業はまだ初期段階。引き続き支援をお願いしたい」と一層の支援を要請した。

これに先立ち、ネルミーン環境相、ジュマイリ大使は、都内の日本記者クラブで記者会見し、湿原再生事業の進ちょく状況を説明した。

この中で、ネルミーン環境相は、現地住民の経済や文化、環境の側面から湿原保護の重要性を強調。日本政府やUNEPなどの支援に謝意を表明した上で、「(再生事業の)実行にあたったのがイラク人スタッフであることが一番重要なポイントだ」と述べ、環境対策に関するイラク人の意識向上を成果として挙げた。

一方で、同環境相は、再生事業で生物の多様性は徐々に回復しているものの、「生態系はまだ50%しか回復できていない」と指摘。湿原の世界自然遺産登録をめざす考えを示したが、地雷の撤去や化学兵器による汚染、気候変動による水不足など、課題が山積していることも強調した。

ジュマイリ大使は、「イラク政府に代わって、日本国民、政府に心から感謝する。日本の環境に関する技術や経験を、他の地域も含めて援助してもらいたい」と述べた。