* 来年5月開催決定 沖縄誘致に喜び
* 公明党提案の県民運動実る
* 太平洋に信頼の絆

 南太平洋の大小の島々でつくる「太平洋諸国フォーラム」(PIF)に加盟する16カ国・地域と日本の首脳が一堂に集う「第3回太平洋・島サミット」が2003年5月16、17の両日に沖縄県で開催されることが、8日決定しました。同県での開催は、「沖縄をアジア・太平洋の交流拠点に」と訴える公明党の提案によるもので、同県では、2000年の沖縄サミット(主要国首脳会議)以来のビッグイベントに大きな期待が広がっています。

 サミットに集う14の国と2つの地域は、日本やオーストラリア、ニュージーランドを除けば、人口2100人のニウエや面積21平方キロメートル(東京・港区ぐらい)のナウル共和国を含む小さな島国がほとんどです。しかし、その地域は日付変更線をまたぐ広い範囲で、日本にとっては経済交流で重要な地域です。
 太平洋の仲間として、日本がそれら島嶼(しょ)国と相互交流の基盤を構築することに、太平洋・島サミットの意義はあります。
 初サミットは1997年に東京で開かれ、2000年には第2回が宮崎で開催されました。これまでの首脳外交を通じ、日本とPIF諸国との間には、単に支援国と被支援国の関係にとどまらない、信頼の絆が結ばれています。
 今回の第3回サミットでは、地球温暖化に伴う海面上昇など深刻な環境問題や、IT(情報技術)革命に対応した経済開発など、島嶼国が直面する課題への取り組みについて協議が行われます。
 太平洋・島サミットの沖縄開催について公明党は、(1)固有の歴史と文化を持つ島・沖縄に島々の首脳らが集い、太平洋地域が抱える課題を話し合うのが理想的(2)アジア・太平洋の交流拠点をめざす沖縄の将来にとっても意義深い――との考えから、開催を提案。自民党や稲嶺恵一県知事とともに、政府に実現を求めてきました。
 9月12日の参院決算委員会では、遠山清彦氏に対し、尾身幸次前沖縄担当相が「外務省に働きかけたい」と表明。10月18日には白保台一、仲村正治両衆院議員ら同県選出の公明、自民両党国会議員らが川口順子外相に要請書を提出し、前向きな答えを引き出しました。

沖縄――ナポレオンも驚かす
 19世紀初頭、セントヘレナ島に幽閉中のナポレオンのもとに、ニュースが飛び込んできました。琉球を訪れたバジル・ホール艦長が「武器を持たぬ国がある」というのです。「戦争を知らない?」。彼は信じられないという表情を浮かべ、驚嘆したといいます。そんな平和な歴史を持っている島が沖縄です(「バジル・ホール航海記」より)。

白保台一衆院議員 交流拠点へ大きな弾み
 15世紀から16世紀にかけての大交易時代、琉球王国は文化交流の一大拠点でした。また沖縄には”守礼の邦”として、客人を温かく迎え入れる県民性があります。
 そのような歴史的な特性を県の発展につなげるため、公明党はかねてから国際交流拠点づくりを訴えています。2002年4月に施行された沖縄振興新法では、その主張に沿って、国際交流拠点の形成が沖縄振興策の一つに位置付けられました。太平洋・島サミットの開催はそれを具体化する第一歩です。2000年の沖縄サミットに続く大規模な国際会議で、稲嶺知事をはじめ、県民挙げて決定を大歓迎しています。
 太平洋諸国と沖縄は、互いに身近で、親しみがあります。その沖縄に各国首脳を迎え、対話の場を提供することは、日本の総合的な外交力を高めるためにわが県が果たす大きな貢献でもあると思います。

遠山清彦参院議員 日本の太平洋外交開く
 わが国の外交は、80年代以降、環太平洋諸国との関係をより重視するようになりました。その1つの表れがAPEC(アジア太平洋経済協力会議)外交です。ところが、そのAPECにも参加していない島嶼国が、南太平洋には数多くあります。
 それら島嶼国にとって、太平洋諸国の中で唯一G8(主要先進8カ国)に入っている日本は、島嶼国の立場や意見を代弁してくれる国として絶大な期待があります。一方で、日本にとっても、南太平洋諸国の安定と平和、繁栄は、海洋資源や海上輸送ルートの確保などの面で大変重要です。また、島嶼国の中のさらに島嶼県である沖縄でのサミット開催は、島嶼地域が抱える共通課題への解決策を、ともに探る上で意義があります。
 太平洋・島サミットは、わが国の太平洋諸国におけるイニシアチブを一段と強化するチャンスです。

PIFの国・地域
<凡例>
(1)首都(2)人種(3)言語(4)産業・産物
[1]パラオ共和国 (1)コロール(2)ミクロネシア系(3)パラオ語、英語(4)観光
[2]ミクロネシア連邦 (1)パリキール(2)ミクロネシア系(3)英語等(4)農業(ココナッツ)
[3]マーシャル諸島共和国 (1)マジュロ(2)カナカ族(3)マーシャル語、英語(4)農業(コプラ)
[4]パプア・ニューギニア (1)ポートモレスビー(2)メラネシア人(3)英語等(4)鉱業(金、銅)
[5]ソロモン諸島 (1)ホニアラ(2)メラネシア系中心(3)英語等(4)コプラ、木材など
[6]ナウル共和国 (1)ヤレン(2)ミクロネシア系(3)英語、ナウル語(4)リン鉱石
[7]キリバス共和国 (1)タラワ(2)ミクロネシア系中心(3)キリバス語、英語(4)漁業
[8]ヴァヌアツ共和国 (1)ポートヴィラ(2)メラネシア系中心(3)ビシュラマ語、英語、仏語
[9]トゥヴァル (1)フナフティ(2)ポリネシア系中心(3)英語、トゥヴァル語
[10]フィジー諸島共和国 (1)スヴァ(2)フィジー系中心(3)英語等(4)観光と砂糖
[11]サモア独立国 (1)アピア(2)サモア人中心(3)サモア語、英語(4)観光
[12]オーストラリア (1)キャンベラ(2)アングロサクソン系(3)英語(4)サービス産業
[13]ニュージーランド (1)ウェリントン(2)英国系中心(3)英語(4)畜産
[14]トンガ王国 (1)ヌクアロファ(2)ポリネシア系(3)英語、トンガ語(4)農業(コプラ)
[15]ニウエ (1)アロフィ(2)ニウエ人(3)ニウエ語、英語※人口約2100人
[16]クック諸島 (1)アヴァルア(2)ポリネシア系(3)マオリ語、英語(4)真珠養殖

*[15][16]は1901年に[13]の属領に。現在は[13]との自由連合に移行
(公明新聞)