○安住委員長 時間の厳守をしっかり守っていただきたいと思います。
 次に、遠山清彦君。

○遠山委員 公明党の沖縄方面議長をさせていただいております遠山でございます。
 当委員会で久しぶりに質疑をさせていただきますが、時間も限られておりますので、早速、きょう議題となっております沖振法の改正案について伺いたいと思います。
 先ほど来大臣が御答弁されているとおり、昨年六月の骨太の方針で沖縄を日本のフロントランナーと位置づけていただきまして、その立場から大臣がさまざまな努力をされてきたことにまず敬意を表したいと思います。
 その上で、今回の改正は、税制面での特例措置を拡充するということで沖縄振興を後押ししていくわけでございますし、先ほど来出ております沖縄の優位性と潜在性というものを顕在化させていくということでございまして、これは大歓迎の改正案だと思っております。
 この改正案の中で、経済金融活性化特区についていろいろと新しい規定があるわけでございますが、この法律の要件を満たす沖縄県内の一地区を指定できるというふうになっているわけでございます。
 これは確認で、事務方から伺いたいと思いますけれども、この一つの地区とは、一つの自治体にしか適用できないのか、それとも、広域で複数の市町村を一括で指定することができるのか、伺いたいと思います。

○井上政府参考人 経済金融活性化特区の地域でございますけれども、法律は、内閣総理大臣が、沖縄県知事の申請に基づき、沖縄県内の一の地区を指定することができると規定しております。
 したがいまして、法律上指定する地区として、一の自治体という要件を課しているわけではございません。したがって、法律上は、一つの自治体よりも狭い区域でも広い区域でも可能ということでございます。

○遠山委員 わかりました。そうすると、法律上は、一つの自治体、市とか町に限らず指定ができるということだというふうに思います。ここは沖縄県知事に主体性を出していますので、これから沖縄の議論を見守っていきたいと思います。
 もう一つ、事務方に確認をさせていただきたいと思います。
 今回の改正案での特区は、従前の特区とは異なりまして、対象産業を金融業に限定していないということでございます。つまり、法令で対象産業分野を決めていないということでございます。
 そこで伺いたいんですが、これはどんな産業でも、つまり金融業以外でも対象になり得るのか、それとも、一定の制約がこの対象産業についてあるのか、お答えをいただきたいと思います。

○井上政府参考人 経済金融活性化特区の対象産業でございますけれども、沖縄県知事が、経済金融活性化計画におきまして、沖縄の経済、金融の活性化を図るために集積を促進しようとするものを記載するというものでございます。
 法律におきましては、この対象産業を定める経済金融活性化計画が、沖縄振興基本方針に適合するもの、沖縄の経済、金融の活性化に相当程度寄与するもの、円滑かつ確実に実施されると見込まれるものという基準に適合すると認められるときにつきましては、内閣総理大臣が計画を認定するものと規定をしております。したがって、沖縄県知事においては、これらの基準を踏まえて、総合的な観点から対象産業を設定されるものと認識をしております。
 ただし、平成二十六年度税制改正大綱におきましては、風俗産業につきましては所得控除制度の対象外と整理されているところでございまして、そうしたものにつきましては対象として適当でないと考えているものでございます。

○遠山委員 山本大臣に伺いますが、今の御答弁だと、今までは、金融特区というと沖縄では名護市だけということで、今回の法律上は、名護市だけに限らず考えていいということが一つです。それからもう一つは、今までは金融業を念頭にした特区でありましたけれども、今の御答弁、ざっくり言えば、風俗業以外はどんな産業でも対象になり得るということでございます。
 そこで、大臣、私も約十三年間沖縄に事務所を置いて活動してきた国会議員として、やはり沖縄の産業構造を見ますと、一つは、製造業が非常に弱いという傾向は変わっておりません。

 以前、前の自公政権のときにエコポイント制度というのを導入したわけですね。要するに、エコな家電等を購入するとポイントをいただくという制度で、かなり経済効果もあった政策だったと思っておりますが、今思い起こすと、沖縄に行ったら全然エコポイントの恩恵がない。つまり、エコポイントの対象になるような製品をつくる工場が、沖縄は皆無だったんですね。だから、エコポイント制度というのは、日本の他の地域では大変評価が高かったと思いますが、沖縄ではほとんど恩恵がなかった。それは、製造業が弱いということなんです。
 ですから、今回の特区で、対象で一つ製造業を入れるということを考えられるんじゃないか。それから、もちろんもう一つは、大臣も大変お詳しい沖縄の基幹産業である観光業、こういった観光業の関連などを対象に指定するということも可能なのではないかというふうに思っておりますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。

○山本国務大臣 遠山委員は沖縄の隅々まで行っておられるので、大変説得力のある御指摘だと思うんですけれども、確かに、沖縄においては、全産業の県内総生産に占める製造業の割合は非常に低いということで、これは間違いないと思います。他方、観光業が沖縄のリーディング産業として沖縄経済を引っ張っている、これも事実だと思います。
 御指摘のあったとおり、沖縄経済の発展のためには、沖縄県において相対的にウエートの低い製造業の企業活動を活性化させるということは大事だと思いますし、リーディング産業である観光業が今まで以上に沖縄経済を引っ張っていくということも大事だというふうに思います。
 製造業については、沖縄が東アジアの中心に位置するという地理的な優位性を生かした形で、その集積や企業活動の活性化の萌芽は生まれつつあるというふうに考えておりまして、例えば、沖縄の国際貨物ハブを活用する、私も会社を見てきましたが、産業用計測機器などの高付加価値製品を製造する企業の立地、こういうものが進んでおります。さらには、沖縄の豊富な資源を活用するバイオ産業の集積、こういったものも進んでいます。
 こういった動きをさらに加速させていくために、今般新たに創設する経済金融活性化特区を効果的に活用していくというのは当然だと思うんですけれども、今おっしゃった経済金融活性化特区の対象産業については、御存じのとおり、沖縄県知事が経済金融活性化計画で集積を促進しようとしている産業を記載するということになっておりますし、まずは沖縄県知事にきちっと判断をしていただくということだと思います。
 現在、沖縄県において検討中だというふうに聞いておりますけれども、沖縄県としては、北部圏域の資源を活用した製造業などを検討しているというふうに聞いています。
 いずれにせよ、沖縄の自立型経済の発展に資するような経済金融活性化特区の対象産業、これは適切に定められるということを期待したいというふうに思います。

○遠山委員 ありがとうございます。
 今の二、三回のやりとりで明確になったとおり、今回の改正案の一つの肝は、要するに、ある程度の基準は今でもありますけれども、国の法律でいろいろたがをはめてきたものを少し緩めて、沖縄が主体的に特区の地域だとかあるいは対象産業を決められるという形にしたことでございまして、これは非常に大きいと思います。
 もう一つ、今回の改正の肝になっているのは、いわゆる専ら要件の廃止でございます。
 これは、従来設けられてきた名護市の金融特区の規制でございまして、所得控除の対象となる企業は、特区内において専ら金融業務を営むことを義務づけられておりました。しかし、この規制があるために、名護の金融特区というのはもう十年以上やっているわけでございますが、実際に特区内に来る企業はほとんどない。今までの実績を伺ったら、一件だけあったけれども、その一企業も既に撤退済みということで、今ゼロなんですね。せっかく特区を設けたけれども実績がほとんどゼロという状況だったので、今回の改正は非常に重要だと理解をしております。
 そういう意味では、この専ら要件の廃止が突破口になる可能性はあると私は評価しているんですが、一方で、大臣、要件を廃止することへの懸念として、特区の特例措置を利用する企業の中で、実際には特区の外で活動して収益を上げる企業が出てくる可能性が指摘されています。
 特に、今回、この改正案の中では、特区内に置く企業の事業所の従業員の要件も十人以上から五人以上というふうに緩められて、引き下げられているわけでございまして、そうすると、特区だからこその特例措置、優遇措置を使えるんだけれども、実は特区の中で雇用している数は非常に少ないという、これも、従前とは別の理由で特区の設置の意義が薄れる可能性がある、こういう指摘が専門家から一部出ておりますが、この問題について、大臣の御見解を伺いたいと思います。

○山本国務大臣 その前に、先ほど経済金融特区の対象のお話があって、統括官の方からはっきりお話がなかったかもしれませんが、名護市を想定しているということだけちょっと申し添えておきたいと思います。もうよく御存じだと思いますが、念のため。
 それから、今の御指摘ですけれども、おっしゃったとおり、雇用創出のためには、まず企業が進出して、その企業の活動が活性化するということが非常に大事だと思っていまして、今、遠山委員御指摘のとおり、これまで特区の各種の要件が、ハードルが高かったということで、企業進出が進んでいなかったという側面はありました。
 今般、もう御存じのとおり、特区の使い勝手をよくして企業進出を促していくという観点から、この新しい特区を創設して、専ら要件廃止、それから特区の各種の要件を緩和いたしました。
 今の御心配についてなんですが、専ら要件の廃止については、ある意味でいうと、今のような御心配をなくするためのインセンティブみたいな仕組みになっています。
 これまで金融特区では、特区内で専ら金融業を営むことが要件とされていた。新たに創設する経済金融活性化特区では、特区内で主として対象産業を営むこととし、特区外での活動や対象産業以外の活動も可能とした。
 所得控除額については、所得金額に、企業の全雇用者に占める特区内の雇用者の比率を掛け合わせて算出するということにいたしました。したがって、特区内での雇用をふやせばふやすほど所得控除の額が大きくなるということで税制のメリットを受ける仕組み、これが一種のインセンティブになるというふうに我々は考えております。
 こうしたことで、今後、企業進出の増加が期待される、企業進出の増加に伴って雇用の増加につながっていくということを期待しております。

○遠山委員 わかりました。そうすると、特区の中で雇用をふやせばふやすほど優遇措置の恩恵も広がるということをインセンティブに、企業の誘致を成功させようということだと理解をいたしました。
 ぜひ、今回の改正で、山本大臣のリーダーシップのもとに、実績の上がる特区を創設できれば、このように考えております。
 最後の話題になります。
 少し法案から離れますけれども、私、従前から沖縄の遺骨収集事業について質問をさせていただいております。
 沖縄では、戦後六十八年たった今でも第二次世界大戦当時の遺骨が全ては収集されていないという問題がございます。
 沖縄県の資料によりますと、平成二十一年度は百七十三柱、平成二十二年度百二十七柱、平成二十三年度百五十一柱と毎年百柱以上の遺骨が収集されておりますし、また、厚生労働省からもデータをいただきましたけれども、沖縄県における未収骨数、まだ収容されていない御遺骨の数というのは三千五百以上あるということでございます。
 私は、大臣御承知のとおり、不発弾処理もいわば沖縄の戦後処理の問題なんですが、この遺骨収集も、やはりもっとしっかり国として責任を持ってやらなきゃいけないんじゃないかという立場でございます。
 私自身も、今から約四年前に、ガマフヤーという遺骨収集をやっている団体の遺骨収集作業に参加をさせていただきまして、貴重な経験をさせていただきました。
 こういう七十年近く前の戦争の御遺骨が日本の国内である沖縄でまだ三千五百以上残っているという状況について、大臣、どう思われているか、まず伺いたいと思います。

○山本国務大臣 今も沖縄に残る、さきの大戦で犠牲となられた方々の御遺骨の収容、これは国内最大の地上戦を経験し、苛烈な戦禍をこうむった沖縄にとっては非常に大事な課題だというふうに認識をしています。
 この御遺骨の収集については、もうこれは遠山委員よく御存じのとおり、国の責務として全ての戦域で厚労省が進めているところであって、沖縄においても、今厚労省が沖縄県等と連携しながら取り組んでいるというふうに承知をしております。
 いずれにしても、沖縄の御遺骨の収容というのは非常に重要な問題だというふうに考えておりますし、国の責務として早急に取り組むべきだというふうに沖縄担当大臣としても感じております。

○遠山委員 そこで、最後の質問になります。
 大臣、私が遺骨収集作業に参加をさせていただいたこのガマフヤーという団体は、どうやって作業を進めているかというと、実は、緊急雇用創出事業という厚労省の補助金事業を活用して、沖縄県内のホームレスの方や失業中の方を一時的に雇って遺骨収集に従事してもらう。確かに、ボランティアで遺骨収集をやっていらっしゃる方も多いんですが、沖縄の場合は数が多いものですから、こういう緊急雇用創出事業を使って人を集めてやっている面もございます。
 私、従前から、前の民主党政権さんのころから申し上げているんですが、やはり戦争というのは国の名のもとに行われたわけでございまして、そういう意味では、戦後処理の問題として国が責任を持って行う、もっと直截に言えば、その作業にかかる経費については、なるべく、今不発弾はそうなっているんですけれども、約一〇〇%国が財政支援をして、地元負担が余り生じないような形で進めることが大事なのではないかというふうに思っております。
 そういう意味で、少し知恵を出して、例えば、今、一括交付金があるわけですけれども、この一括交付金を使って、沖縄の市町村が行える対象事業のメニューの中にこの遺骨収集事業をしっかり位置づけていただくとか、あるいは、不発弾処理で政府が採用しております、特別交付金を地元負担分に充てて、事実上地元負担がないような形で、戦後処理の事業の一つとしてやっていただく、こういうことが工夫すればできるんじゃないかと思っております。
 この点についての大臣の御見解を伺って、私の質疑を終わりたいと思います。

○山本国務大臣 これも委員よく御存じのとおり、沖縄の御遺骨の収容については、厚労省において、平成二十三年度から沖縄県に情報収集事業を委託するということ等、沖縄県、地元関係団体等とも連携して、積極的に行われております。平成二十六年度も、所要の予算を計上して、引き続き着実に取り組まれるというふうに承知をしています。
 その上で、御遺骨収容に係る施策のさらなる拡充等については、これはやはり沖縄を含む全ての戦域における御遺骨収容に係る施策全体の中で考えなければいけないということもありまして、まずは所管である厚労省において検討されるべきであると考えます。
 ただし、御遺族の高齢化も進んでおりますし、そういうお気持ちも踏まえて、とにかく一柱でも多くの御遺骨を収容することが重要だということで、内閣府としても、やはり厚労省あるいは沖縄県等による御遺骨収集が積極的に行われるように、今まで以上に連携をしていくということを心がけたいと思います。
 一括交付金のお話ですけれども、やはり沖縄県側の要望ということが大事だと思うんですが、沖縄県としては、これは国の責務として取り組むべきという考えだというふうに思いますので、なかなか、要望される可能性は少ないというふうに考えますが、まずは、とにかく厚労省においてしっかり検討してもらう、しかしながら、内閣府もより積極的に連携をしていく、これが大事ではないかというふうに考えております。

○遠山委員 御遺族が高齢化しているというお話がありました。この五年以内にやらないと、遺骨を受け取る御遺族がいないという事態がもう目前でございますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 終わります。ありがとうございました。