○遠山委員 おはようございます。公明党の遠山清彦でございます。

ただいま提出をされましたいわゆるNPO法改正案につきましては、我が党も私自身も賛成でございます。大変重要な改正案だと思っておりまして、これまで努力された同僚議員の皆様に心から敬意を表したいと思います。

その上で、きょう、理事会の御配慮をいただきまして、十五分間いただきました。幾つか確認をさせていただきたい点がございまして、きょう、それを簡潔にお伺いしたいと思っております。
まず一点目でございますが、NPO法人の認定、仮認定にかかわる審査期間の問題につきまして伺いたいと思っております。

実は、本法律案には、NPO法人の申請から認定を受けるまでの審査の期間については明示された規定がございません。NPOの関係者の方々に伺いますと、かつては認定に二年間ぐらいかかるというケースがありまして、率直に言って大変評判が悪かったということでございます。実は、政府の方で改善をしていただきまして、昨年、審査期間は六カ月以内を標準とする、こういう方針が定められて、ホームページ等で公表されているわけでございます。

一問目の質問は、今回の改正で、この六カ月以内という政府が既にホームページで公表している審査期間が盛り込まれておりません。そこで、確認の意味も込めて答弁を伺いたいと思いますが、今回の法改正の後も、昨年以来改善されたこの六カ月というものを堅持されていくのか、その点も含めて御答弁いただきたいと思います。

○岸本委員 遠山委員の御質問にお答えをしたいと思いますが、その前に、本件につきましては、超党派の議員連盟をもとに、同僚議員の皆さんと一緒に法案の準備をさせていただきました。この場をおかりいたしまして、関係の同僚議員の皆様にまずは感謝を申し上げたいと思います。

その上で、ただいまの遠山先生の御質問でありますけれども、まず、本法律案の認定、仮認定の手続でありますけれども、一般論といたしまして、行政手続法の規定の適用対象となります。したがいまして、各所轄庁は、申請に対する標準処理期間を設定し、これを公にするように努めなければなりませんし、申請が到達いたしましたときには速やかに審査を開始しなければならないという義務規定がございます。さらには、申請者の求めに応じまして、審査の進行状況や見通しを提示するよう、これは努力規定でございますが、行政手続法の規定に沿って審査を行うことになります。

したがいまして、申請が放置されるおそれは乏しいと考えております。

また、所轄庁は都道府県知事あるいは政令指定都市ということで、より現場に近い皆様でありますので、政府が出しました六カ月よりもさらにスピードアップが図られるものと期待しております。

なお、どうしても更新の際に認定がおくれる場合でありましても、所轄庁の審査が有効期間の満了に間に合わなかった場合、その場合は審査の終了まで引き続き認定の効力を継続させるという旨の条文を置いておりますので、御心配には至らないと存じます。

○遠山委員 ありがとうございます。

今の答弁で、六カ月以内を標準とするという運用上のガイドラインだと理解しますので、そういう方向で政府の方でもお取り計らいをいただきたいと思います。

続きまして、再認定手続でございますが、これは今、国税庁におきまして、認定NPO法人の再認定の際は、行政側とNPO法人側の負担を減らすために、審査は原則書類審査で行うとされていると理解をされております。しかしながら、これも法律では明記されていないわけでございますが、この方針も運用上担保されると考えてよろしいでしょうか。御答弁をお願いします。

○岸本委員 確かに、おっしゃいますとおり、有効期限五年でありますので、更新の手続が必要になります。その際に、今回、所轄庁の更新の審査は自治事務でございますので、その具体的な方法は、当然、当該自治体の判断によります。

しかしながら、パブリック・サポート・テストなどは、まさに数値基準でございます。その他の基準につきましても、五年間の認定期間中、現場に近い所轄庁がこれを満たしているかどうかについては随時確認を行うことができます。

いずれにしましても、認定基準は基本的には客観的、形式的に規定されるものでありますから、提出書類に疑いがある等の事情が特段ない限りは、基本的に書面による審査で行われるものと理解しております。

○遠山委員 ありがとうございます。

続きまして、認定または仮認定の取り消しの規定に関連して、二点伺いたいと思います。

まず伺いたいのは、改正案の第四十七条の一号のイの規定を拝見いたしますと、もう時間がないので後段だけ引用いたしますが、取り消しの事由に当たるところでございますが、取り消しの原因となった事実があった日以前一年内に当該認定特定非営利活動法人または仮認定特定非営利活動法人の業務を行う理事であった者でその取り消しの日から五年を経過しないものという規定が置かれているわけでございます。

ここでちょっと不透明なのは、「業務を行う理事」という表現がございまして、こういう表現が存在するということは、業務を行わない理事も存在するという解釈になるわけでございまして、この「業務を行う理事」の定義をもう少し明確にしていただきたいというNPO関係者の声がございますが、この点について御答弁いただきたいと思います。

○岸本委員 御指摘のとおり、「業務を行う理事」という規定がございますけれども、この規定は、公益認定法六条一号のイと全く同じ表現を使っておりました。

遠山先生から御指摘もございましたので、事務的な修正なのでございますけれども、「その業務を行う理事」というような形に直させていただきましたので、明確になったと思います。

すなわち、取り消し原因となったような事実に係る業務を行った理事というふうに公益認定法の方で解釈されておりますので、それと同じように、取り消し原因となった事実に係る業務を行った理事という趣旨で御理解をいただきたいと思います。そのことを正確にするために「その」という言葉を入れましたので、以上から、法律の運用が恣意的になるということはないというふうに考えております。

○遠山委員 私も、けさ委員会室に来まして、机上に配付された法律案二十七ページの四十七条に手書きで「その」と書かれておりましたので、先ほど、これは大丈夫なのかと聞いたら、まだ提出されていませんからということで、きょうは質問してよかったな、平仮名二文字を法律に入れることができたということで、岸本先生の御英断に感謝を申し上げたいと思います。これではっきりしたと思います。

それから、もう一つ指摘があります。

この四十七条を読みますと、四十七条と六十七条で言及されていて、欠格事由の規定があるんです。ところが、NPOの関係者の方とお話をしたら、こういう問題があるんですね。

つまり、取り消しの事由となった業務を行った理事がいたために、仮にここではNPO法人Aが取り消しになったと。ところが、NPOの世界では、同一の人物がNPO法人Aの理事と、半年後にNPO法人Bの理事も兼ねている場合があるわけですね。そうしますと、例えば、二〇一〇年一月一日に法人Aの理事についたXさんという人が一年後に取り消しの事由の業務を行ったということでAが取り消しになる。ところが、このXさんは、実は法人Aの理事になった半年後に法人Bの理事にもなっていると。そうしますと、実は、この法律の六十七条の方を読みますと義務的取り消し規定というのがありまして、ある法人で取り消しの事由になったことにかかわった理事がいる場合は、こっちの法人Bも自動的に認定が取り消されてしまう可能性があるという指摘がありまして、ちょっと解釈の余地が大きいという印象を私は持っております。

例えば、NPO法人Aで取り消しの事由に当たる業務を行った理事Xさんがいた、その人は法人Bの理事もしていたんだけれども、法人Bの方は法人Aの中の話には一切関与していないという状況のときに、NPO法人Aが取り消されて、その業務を行っていた理事さんが自分の法人の理事をやっているということがわかった段階で解任をするなり辞任をしていただくという措置をとればNPO法人Bは別に取り消しの対象にならないというのが常識的な対応じゃないかと私は思うんですが、そこは法律だけ読むとちょっと不明確なんです。この点について御答弁をお願いします。

○岸本委員 遠山委員の御指摘の御疑念は確かに理解できるところでありますので、答弁で明確にしたいと存じますけれども、まさに、今の例えで言いますと、義務的取り消しの対象になるわけであります。

ただ、義務的な取り消しを行う場合でも、不利益処分でありますので、直ちに処分を行うということは通常ありません。基本的には、不利益処分ということで、まず聴聞という手続を必ずとらなければなりません。これは行政手続法上の手続でございます。そこで欠格事由に該当する事実があるかどうかの確認をする期間がとられます。その際に、かなりの期間がございますので、聴聞手続が行われる前にその法人として解任の手続をとっていただくということで、認定取り消しの対象となることはないと存じます。

なお、最初の法人で争う場合も当然ありますね、そんなことはやっていませんと。そういう不服審査を行っていたり、あるいは、場合によっては裁判を行っている場合は、これまた常識的に、所管庁の方でその状況を見守るということになりますでしょうから、御懸念はない、そのように考えております。

○遠山委員 大変明快な御答弁をありがとうございます。これはしっかりガイドラインとして関係機関に周知をしていただきたいと思います。

最後の質問になりますが、認定の基準及び欠格事由の規定に関して、認定を受けようとするNPO法人についてこういう条件がついております。政治上の主義を推進し、支持し、またはこれに反対することを行っていないということがNPO法人が認定を受けるときの一つの条件になっているわけでございます。

ただ、禁止されているのは政治上の主義の推進であって、例えば、NPO法人として政策提言をする活動をしたり、英語で言うところのいわゆるアドボカシーの活動をしたり、また、特定の法律案に対して反対をする、あるいは、こういう法律をつくってもらいたいという提案をNPO法人がすることは禁止事項に含まれていない。現実に、我々国会議員の周りでもそういった活動をされているNPOは一定数あるわけでございます。

ただ、この解釈を余り狭く、厳密にしてしまうと、それが全部政治上の主義を推進していると解釈されると認定されないということになってしまいますので、この点、確認をさせていただきたいと思います。

○岸本委員 御指摘のとおり、政策提言活動などは政治上の主義の推進には含まれておりません。

認定基準に掲げております政治上の主義は、政治によって実現しようとする基本的であり恒常的であり、かつ一般的な原理原則というふうに解釈をされております。すなわち、資本主義ですとか社会主義ですとか、そういったものがこれに当たると考えております。

一方で、例えば自然保護あるいは老人福祉対策といった具体的な政策提言型のNPO活動につきましては、これは政治によって具体的な政策を実現するというものでありますので、政治上の主義の推進には当たりません。

なお、この点につきましては、実は制定時の国会審議以来、立法者意思として確立しておりまして、同様の趣旨が、平成十年二月五日、参議院の労働・社会政策委員会でも提案者から答弁をされているところでございます。

○遠山委員 それぞれ、大変明確になりました。

心から感謝を申し上げまして、私の質疑を終わりたいと思います。ありがとうございました。