○委員長(尾辻秀久君) 次に、遠山清彦君の質疑を行います。遠山清彦君。

○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
まず、柳澤大臣、先ほどの蓮舫委員のときのように元気一杯に前向きの御答弁いただきたいと思いますが、私は、昨年の十二月四日の参議院の決算委員会で、安倍総理並びに柳澤大臣に、元気で働く意欲も能力もある高齢者の皆さんの雇用の促進のため、また再チャレンジの促進のために、欧米先進国に見習って定年制の廃止、また募集、採用における年齢差別の禁止、これを法律に明記していただきたいというふうに御要望申し上げました。その際の御答弁は若干納得がいかないものであったわけでございますが、年が明けまして、自公、与党で協議をして大臣の方に申入れをした後に、大臣が、今国会提出予定の雇用対策法の改正案の中で、今まで努力義務だったものを義務化するという、大変私にとってはうれしい記者発表があったわけでございますが。
大臣、確認したいんですが、この改正案が成立をすれば、いわゆるハローワークに来る求人とか求人広告の中から、年齢上限五十五歳までとか四十歳までとか、場合によっては三十歳までと付いている、これ、なくなると考えてよろしいですか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) 前段のいきさつについてはもう私より先生の方が御案内ということで、これについて私からちょうちょう申し上げることは差し控えたいと思います。
要するに、今国会に提出をいたしております雇用対策法の改正法案におきましては、正に年齢にかかわりなく働ける社会の実現に向けまして、労働者の募集、採用に係る年齢制限の禁止を義務付けることといたしております。その結果、ハローワークに申し込む求人だけではなくて、民間の求人広告に掲載する求人につきましても事業主が年齢制限を行うことが禁止されるわけでございます。
ただし、年齢制限の禁止を義務化するに当たっても年齢制限をすることに合理的な理由があるケースが当然ありまして、この点については厚生労働省令で除外事項として規定することといたしております。この除外事項につきましては、必要最小限の場合に限定することを考えておりますが、企業の雇用管理の実態も踏まえて検討してまいりたい、このように考えております。

○遠山清彦君 大臣、大変すばらしいです。もう是非野党の皆さんにも御賛同をいただいて、もう来年施行されたら求人から年齢上限の制限というのはなくなるという日本にしていかなきゃいけないと思います。
〔委員長退席、理事吉村剛太郎君着席〕
次に、大田大臣、お聞きをしますが、先般政府がまとめた成長力底上げ戦略の中のジョブ・カードの制度の概要について御説明ください。

○国務大臣(大田弘子君) ジョブ・カード制度というのは、フリーターですとか子育て後の女性ですとか、仕事を求める人が実際の企業の現場で職業訓練を受けることを支援する制度です。
まず、キャリアコンサルティングを受けまして、職種ごと、業種ごとに作られたプログラムに沿ってトレーナーに付いて職業訓練を企業の中で受けます。そして、その目標水準を達成した場合に実績評価がジョブ・カードと言われるものに書かれていくと。これは求職活動をするときに役立ちます。一方で、教育の場でも、大学とか専門学校に実践的な教育プログラムを作っていただき、それを受けた場合もジョブ・カードに書かれます。という制度になります。

○遠山清彦君 時計進めないでくださいね。
それで、今の御説明のあったジョブ・カードを成功させるためには、ジョブ・カードを取得したい方々を受け入れる民間企業の数が大事なわけですけれども、この参加企業を増やすためにどういうインセンティブを考えているか、お答えください。

○国務大臣(大田弘子君) 御指摘のように、これは企業の方が御協力いただくというのは何より大事です。プログラムを作らなきゃいけない、訓練の場の提供も要りますので、企業との連携、企業との協力が大変重要です。
今考えておりますのは二つのタイプを考えておりまして、企業がもう自ら職業訓練を行おうとする場合は、これはこれで企業が例えば新卒の方ですとか職業訓練を受け入れると。一方で、例えばフリーターを長くやっておられたような方は企業が二の足を踏むかもしれないと、その場合は政府が委託する形で、職業訓練を委託するタイプを考えております。この場合は、例えば企業に対して何らかの訓練の助成を行うというようなことが必要になると考えております。
この実際の進め方は、底上げ戦略全体ですが、経営側、労働側、政府、三者で円卓会議をつくって検討をしていきます。ジョブ・カードにつきましては、円卓会議の下に構想委員会というものをつくりまして、十九年度は先行プロジェクトとして、準備の整った業界、準備の整った企業からスタートしていきたいと考えております。

○遠山清彦君 大田大臣、最後にこの関連でお聞きしたいんですが、イギリスでは、このモデルになったような制度でNVQ制度というのがあるわけですが、年間の利用者が四十五万人いるわけですね。日本は、契約社員、派遣労働者あるいはフリーター、すべて合わせれば四、五百万人若者だけでもいると言われているわけですが、何人ぐらいの利用者をとりあえずターゲットにされているのか、もし具体的数値目標あれば。

○国務大臣(大田弘子君) 遠山先生御指摘のように、イギリスのNVQでは、今もう既に四百二十八万人の方が資格を取得しておられると聞いています。日本とイギリスでは労働市場、雇用環境違いますので、日本でそれほど急速に普及するということはやや考えにくいかなと思っております。
具体的に今どれぐらいの数になるかというのはなかなかお答えしづらい面がございます。ただ、職業能力を身に付ける機会をだれでもどこでも得られるようにするという必要性が高まってきておりますので、この制度をしっかりと育てて定着させていきたいと考えます。

○遠山清彦君 是非、数値目標も考えていただいた方が政策評価、国会でも行政府内でもしやすいと思いますので、それは御検討いただければというふうに思います。
柳澤大臣、伺いますけれども、今ジョブ・カードの話をずっと聞いてきましたが、私、十二月四日の昨年の質問で、派遣労働をされている、長くされている方が正規雇用に移った際に、十年間働いていろんな能力あっても、高卒だっていうんで新卒の高卒のお給料になっちゃうということが問題で、なかなか常用雇用にしたくないと、インセンティブが働かないという話をさしていただいて、その上で厚生労働省で、そういうフリーターや派遣労働をやっていた方でも、その間の実績や能力を第三者的に評価するガイドラインみたいなものを厚労省作っていただきたいと要望したんですが、厚労省としては、官邸中心にジョブ・カードというのができて、このジョブ・カードでまずそういう方面に手当てするのか、それとも別枠で措置を考えるのか、そこをお答えいただけますか。

○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どもも雇用対策法の改正法案におきまして、新卒者以外にも門戸を広げていただくために、若者の能力を正当に評価するための募集、採用方法の改善についての企業の努力義務を規定することといたしました。それからまた、人物本位の採用がなされますように事業主が適切に対処する、そういうこともお願いをするということになっておりまして、そしてそれを具体的に、事業主がいろいろ制度の運用を図っていただくためのガイドラインと申しますか、指針を我々の方が考えて示させていただくということを考えております。
こうした若者の能力の評価に基づく人物本位の採用を推進していく上では、ジョブ・カードの取組というのは私たちにとっても有効な方策だというふうに考えておりまして、元々、今度の戦略におきましても、我々の方も大田大臣あるいは塩崎官房長官のやられる仕事に参画をいたしておりますので、そこのところの調整はきちっと円滑にいくように心掛けて、そのような取組をいたしたいと考えております。

○遠山清彦君 是非、省庁の垣根を越えて政府総掛かりでやっていただきたいと思います。
大田大臣、伺いますが、私、以前も国会で申し上げたんですが、今景気回復がイザナギを超えるということで報道は頻繁にされているわけですけれども、大企業しかその恩恵受けてないと。中小企業あるいは個人の家計部門には及んでいない、だから国民の多くは実感してないじゃないかという声がいまだに続いているわけでありますけれども、経済財政担当大臣として、今後どういうふうな景気回復の状況になれば、この中小零細企業の方々とか普通の国民の庶民の方々が、ああ、日本も景気回復したんだなと実感できるレベルになるのか、見解をお伺いしたいと思います。

○国務大臣(大田弘子君) 御指摘のように、大変緩やかな波及でございます。波及ではありますが、今大企業から中堅企業へ、製造業から非製造業へと徐々に波及が進んでおります。まだ中小企業は収益面で厳しいですが、この波及のメカニズムはしっかりと続いていると考えております。それから、企業から家計へも、大変緩やかではありますが、例えば新卒採用の動向、それから初任給の状況など考えますと、少しずつ波及は進んできていると考えます。したがいまして、一番大事なことは、この回復の動きを息長く持続させることだというふうに考えます。
ただ、波及をより確かなものにするための方策も必要でして、中小企業に対しましては、先ほど先生が御質問してくださいました底上げ戦略の中でも、下請取引の適正化というものをまず図っていこうと考えておりまして、つい先日、三月一日も、経済産業大臣が日本経団連の常任委員会ですか、常任理事会の中で下請取引適正化のための取組を求めました。このようにして、大企業から中小企業への波及をより確かなものにしていかなきゃいけないと考えています。
家計に対しましても、同じときに甘利大臣の方から、非正規社員から正規社員へを促進するようにというような取組を要請しております。先ほど申し上げた職業訓練などの支援も通しまして、波及を確かなものにしていきたいと考えます。

○遠山清彦君 緩やかな、大田大臣、波及だということで、緩やか過ぎてなかなか実感ないので、できれば、もう一回質問しますから、例えば今の経済成長率のまま二、三年ぐらいいけば大体あらかたの国民の皆さん回復実感できるとか、目安がいただければいいんですが。
それと併せてお聞きしたいのは、日本の一部の経済学者の中には、この程度の景気回復が数年続いてもそんな日本人の給与増えませんよと言う方々もいらっしゃるわけですね。なぜかというと、十五年前には国際的な先進国の労働市場に入ってなかった旧共産圏、それからインド、中国も含むいわゆる新興経済国の労働市場が数億人単位で今入ってきて、彼らの給料というのは日本人の普通の給与レベルと比べると七分の一とか十分の一とか三十分の一で、その方々と同じバスケットの中で日本の労働者働いていると。そうすると、要素価格均衡作用というんですか、要するに給与を国際的に平準化させようというこの作用が起こりますので、日本人の給与というのは常に下げ圧力の下にさらされると。
だから、少々日本の景気が良くなっても、このグローバリゼーションが進んだ今日で、それからフリー・トレード・アグリーメントとかEPAが進んだ今日で、オープンエコノミーになってくると給与はなかなか上がらないんだという説を唱えている学者もいらっしゃるんですが、大臣の経済専門家としての御見解を聞きたいと思います。

○国務大臣(大田弘子君) 先生御指摘のように、グローバル化が進む中で、輸入品と競合する分野、輸入と競合する分野については賃金の下押し圧力が働くという、これは理論的に否定できません。先生御指摘の要素価格均衡化定理というものがございます。が、実際はそれほど単純ではありませんで、グローバル化のプラスのメリットもありますので、これまでの実証分析を見ますと、グローバル化によって賃金の下落が明示的に出てきたという研究はまだそれほど明らかにはなっておりません。
やはりこれからの中で重要なことは、日本が少しでも付加価値の高いものを作っていけるようにするということ、そしてグローバル化のメリットをより多く享受できるようにするということで、そのための教育ですとか職業訓練の投資、人材投資をしっかり行っていくことが大事だと考えています。

○遠山清彦君 分かりました。
次に、甘利大臣にお伺いしたいと思いますけれども、今、大田大臣の御答弁の中に出てきましたけれども、私も、大臣が三月一日に経団連へ行かれて、本当にいわゆる下請いじめの解消ということの立場でいろいろと中小企業の側に立って御意見言っていただいたことは大変すばらしいことだと思って、最高の敬意を持っております。
私も現場回りまして中小企業の経営者の方とお話をすると、やはり一番出てくるのは、どんなに景気良くなっても、発注元の親企業から買いたたかれて、ダンピングをされて、仕事もらって仕事をしても最後赤字になると。これ何とかしてくれというのは、もうどの業界に行っても、どの中小企業の社長さんと話しても、もう我々政治家みんな言われていると思うんですね。この下請いじめの解消というのは、本気でこの安倍内閣で取り組んで目に見える成果を上げないと、我々、これ中小企業の皆さん、国会で中小企業が日本の経済の柱ですとかとみんな言うんですけどね、与野党超えて。だけど、現場にいる人たちは何にも変わらないから白けてきているんじゃないかなと思っていまして、是非、もう取組を開始されている大臣として、この下請いじめの解消、具体的に来年度以降どうされるのか、教えていただきたいと思うんです。

○国務大臣(甘利明君) 下請取引の適正化に関しては法律があるんです。その法律がちゃんとまず守られるということが大事です。例えば、下請代金支払遅延防止法、これは公取の所管するものです。それから、中小企業庁では振興法というのがあります。この運用基準、そして振興法の振興基準、これに沿ってちゃんとやってもらっているかということが大事です。これは公取と我が方でやっていきます。
あわせて、先般経団連に行きましたときに具体的に申し上げましたのは、業界ごとにガイドラインを作ってくれと、それを徹底してくれと。それから、法律になくても慣行があるんですね、余りいい慣行ではない、鋳物は重量取引とか、あるいは金型はずっと持っていろとか、そういうのもやめろということも言いましたし、もちろん正規雇用化へ努力をしてくれということも言いました。
〔理事吉村剛太郎君退席、委員長着席〕
今日も夕刻から下請企業の方々に集まっていただくことになっております。で、その現状や課題について直接お話を伺いたいと思っております。で、それを具体的な施策に反映していきたいと思っております。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
それで、甘利大臣、一点だけお伺いしたいんですが、私が経産省からいただいた資料の中で、このガイドラインとか、それから公正取引委員会としっかり取締りを、下請いじめをやっている大企業を取り締まるということとか、非常にいいと思うんですけれども、一点だけ、取引価格の決定において下請事業者に対する十分な配慮を親事業者に要請をするということを強化するということを書かれていまして、その中で親業者と下請事業者が協議して取引価格を決定することが重要だと書かれているんです。
ただ、これはもう大臣、言わずもがなのことですけれども、下請企業から見たら、親企業というのはもう神様の次に偉いというか、対等な立場で取引価格決めさせてもらうなんていう状況は現場へ行くとどうやってできるのかなというのはあるんですが、ここは大臣としてどうやって担保しようとお考えですか。

○国務大臣(甘利明君) おっしゃるとおりでありまして、これが難しいのは、きちんと話合いによって決めてくれというふうになっているんです。ところが、下請が、元請からこれでいきますよといった場合、いや、それじゃうちに都合が悪いからという議論をして協議ができるかというと、そううまくはできないと思います。優越的地位の濫用というのは独禁法上禁止であります。これは、そういう事例があれば公取がきちんと取り締まりますが、なかなか事例が把握できません。言ってこないと思います、言ってきたら仕事がなくなるわけでありますから。
そこで、私どもは今講習会を頻繁に開いております。元請、それから下請含めて、こういうのを徹底してくれということをやっております。直接、間接、直接開くのと委託して開くのとありますが、この直近の実績ですと、年間ベースで百四十回ぐらいやっています。これを徹底して、企業文化としてしっかりと植え付けさせたいと思っております。
今までのガイドラインというのは、法律の運用基準とか振興基準でありました。それを、先ほど申し上げましたが、業界ごとにブレークダウンして、具体的におたくの業界ではどういう取決めをしてくれますかというガイドラインを作る要請をしているところです。

○遠山清彦君 これ、是非大臣、ガイドラインを作って、それでも改善しなかったら、これ独禁法違反というのは下請業者、これ密告すると自分たちが親企業から後でやられて、その報復というのは、もう一切仕事そこに出さないということになって、自分たちが食えなくなるからだれも通報しない、告発しないということなんですね。
これはほかの分野でも多分やっていると思うんですけれども、匿名の内部告発とか、そういうことに基づいた取締りとかそういう、やや強権的と言われるかもしれませんけれども、これは本当に中小企業の皆さんがずっと長年買いたたかれて苦しんでいて、この間会った私の知り合いの方は、アメリカではダンピング防止法というのがちゃんとあって、不当に価格をたたいた場合は当局が入ってしっかりやってくれると、日本はそこまで公取やってくれないじゃないかという声がすごい強いんですね。
これは大臣の所管じゃない話が今入っているのを私よく知っていますので、是非ちょっと、今ある施策をやっても改善できなければ、もうちょっと強硬に下請いじめしている大きなところはやるんだという御意思を持っていただきたいと思いますけれども、一言。

○国務大臣(甘利明君) いろいろと内部告発文書が来ます。それについてはきちんと我が方もそれから公取も、もちろん真偽も含めてでありますが、調査をしたいと思っておりますし、公取には法に規定してあることを厳正に取り組んでもらうよう一緒に連携を取ってまいります。

○遠山清彦君 次に、外務大臣に、対中円借款というよりも、ポスト円借款の我が党が繰り返し申し上げている提案についてお聞きをしたいと思います。
お配りの資料を見ていただきますと一目瞭然でございますが、中国に対する円借款は二〇〇八年で円満終了するということになっているわけですが、余り日本国民に知られていないのは、この中国に日本が円借款で貸したお金を原資にして行われている事業で日本側にもいろんなメリットが実はある、あったということでございまして、資料の一枚目は、これは円借款事業として中国が日本に人材育成という名目で研修生を送ったんですが、三千七百人今まで送ってきておりますが、受け入れた大学や機関二百以上ここにリストアップされております。
また、三ページ以降には、最初はこの円借款を使って中国が環境整備とか人材育成をやった事業の例として、一枚目が安倍総理の地元の山口でやっております事業、それから二枚目が河北省と鳥取県並びに鳥取大学がやってきた事業、それから三番目がチワン族自治区という少数民族のところでございますが、大阪市とこの自治区が協力してやっている水環境の整備事業といったものがあるわけでございまして、実は私が知っている自治体の中には、これは日本側にもメリットあって日中交流が進んできているのに、円借款が終わってしまうとどうやってこういう事業やったらいいのという話がありまして、そこで我が党として太田代表も衆議院の方で言っておりますし、先日は参議院の方で木庭幹事長申し上げましたけれども、日中共同の環境基金みたいなものをつくって、こういった円借款でやってきた日中双方にメリットある事業を続けるべきではないかと申し上げているわけですが、外務大臣の御見解を伺いたいと思います。

○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘がありましたように、二〇〇八年の北京オリンピックをもって、円借というものは双方納得の上でこれをもって円満終了とすることにいたしております。これは双方で納得をいたしておるというのはもう御存じのとおりだと思います。
そこで、ただ一方、今言われましたように、例えば感染症とか例えば環境とかいうような問題になりますと、これは中国だけの話じゃなくて日本にもかなり影響があります。特に、私のおります北九州なんというところはもろ影響を受けるんで、朝起きたら町が全部黄色になっているぐらい真っ黄色なときが時々最近ありますので、そういうような状況にあるというのは、これは向こうの環境が直接こっちに及ぼす影響ということもありますので、これはやっぱりこういった、今後もいろんな形で環境問題というのを主にやっていこうではないか。
加えて、その環境問題を理解する人材がいませんと、これはもう幾らやってももう全く広がりませんので、そういった意味では、この人材育成等々を中心に今後やっていくということで、過日の東アジア首脳会議で、十一月、総理の方から発言もやっておりますし、人の交流の面では、日本は今後人を六千人だったかな、というのをやりますという話をさせていただいた。これは中国に限ったわけではありませんけれども、これ人口比からいってもかなり中国の占める比率は高いと思っております。いずれにしても、未来志向のあれでいきませんと、大いな効果があるものだと思っております。
事実、過日、李肇星という外交部長が日本に何年ぶりかで東京で会談がありましたけれども、このときも我々の話として、少なくとも渤海湾の魚が食べられないなんていうのは、どう考えても国連で決めたような話になっておるほどひどいんではないのかと、我々もかつて東京湾じゃもう全くえらいことになったんだが、今ではボラが泳いでいるようなまでなっているんだと、だからそういったようなことは、完全に死の海は生き返らせることは可能なんだから、そういった我々の経験を一緒にやるのはどうという話はして、もうえらく向こうから感謝の意が表されておりますんで、こういう線を基本としてやっていかねばならぬと思っております。

○遠山清彦君 もう一つ外交問題で伺います。
日本は長年、軍縮取り組んできているわけでありますが、軍縮ですね、小型武器の問題に関しまして昨年国連総会で日本が共同提案した二つの決議が圧倒的多数で採択をされております。
一つは武器貿易条約の決議、それからもう一つは小型武器非合法取引に関する決議でございますけれども、小型武器による犠牲者というのは年間約五十万人全世界でありまして、事実上の大量破壊兵器は実は小型武器だと言われているわけでございまして、私は、まだ条文もできておらない条約でありますけれども、この武器貿易条約を早期に締結をした方がいいと思っておりますし、そこで日本がリーダーシップを取るべきだと思っておりますけれども、外務大臣の御決意を伺いたいと思います。

○国務大臣(麻生太郎君) アームス・トレード・トリーティー、通称ATTというんですが、この武器貿易条約、協定というものの構想というのは、これは二〇〇四年に、いわゆる何というんですか、NGOが条約も作り上げてスタートさせたのが最初なんですが、二〇〇五年にイギリスで開かれました、グレンイーグルズだったかな、G8サミットでこれは正式に取り上げられて、この条約に基づいていろいろ交渉が今行われているわけではございませんけれども、この通常兵器の移譲、渡すのの管理についてこれは強化をするということで認可制にするとか、いろんな形でした上で、人道上の問題があるというようなことになった場合には、移譲を認可しないように各国に義務付けるということにしようというのが素案の基です。
そこで、日本としては、これは武器輸出三原則というので我々は原則として武器を輸出しておりません。また、国連などの場においても小型武器に関しましては、これは通常兵器の問題について多分日本が一番積極的に取り組んでいる国であることはもう間違いないと思っております。この構想は日本の考え方に合致すると思っております。
したがって、昨年でしたか、イギリスと一緒に共同提案をさせていただいて、これは圧倒的多数で採択をされております。この決議に従ってこのATTの条約交渉というものを開始する前に、まずは今年、ATTのいわゆる実現可能性について、おたくできますっていう話をいろいろ、武器を作っている国というのは意外と我々の余り知られない国で物すごくいい武器作っているところが一杯ありますんで、そういったところには政府の専門家会合を開こうと、おたくも出せという話をしておりますんで、三月十何日でしたかね、小型武器東京ワークショップというのを開くことにしておりますんで、ここにおいて国際的な論議を盛り上げていくようなことにしていかねばならぬと思って、この小型武器というのは意外と、みんな原爆の話ばっかりしますけど、こっちの方がよほど問題だというのが私どもの基本的な考え方であります。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
是非リーダーシップを麻生大臣取っていただきたいと思いますが、武器貿易条約の決議案は圧倒的多数なんですけど、米国が棄権だか反対だかしておったと思いますので、また今後いろいろと議論する必要があるかと思います。
続きまして、渡辺大臣に伺いたいと思いますが、これから政府系の金融機関が整理統合されて株式会社日本政策金融公庫が新設されるわけでございますが、既に国会で議論されたり行政府内でも議論されていると思いますが、いわゆるJBICの国際金融部門がここに統合されるわけですけれども、統合された後に子会社化はないと私は理解しておりますけれども、確認を申し上げたい。
それから、尾身財務大臣にも同じ質問で確認したいと思います。

○国務大臣(渡辺喜美君) 国際金融部門の子会社化は法改正をしない限りできません。

○国務大臣(尾身幸次君) 全くそのとおりでございます。

○遠山清彦君 それで、渡辺大臣よく御存じだと思いますが、JBICが子会社化されるんではないかという疑念が起こった一つの背景に給与体系の話が若干あったんですね。
それで、いわゆる政府の行革推進本部が公表している資料で、JBIC含めてこの新しい政策金融公庫に参加する既存の公庫のラスパイレス指数ですね、対国家公務員指数とも呼ばれますが、国家公務員を一〇〇とした場合にどれぐらいの給与水準になるかなんですが、JBICが一四七・四、中小公庫が一三四・七、国民生活金融公庫が一三三・四、農林漁業金融公庫が一三五・四、公営企業金融公庫が一三四・七と。役員報酬もちなみにJBICが千九百五十万円で一番高いという状況なので。
それで、現状ではこういう給与体系がばらばらな機関が一つになって、どういう水準の給与体系目指しているのかちょっと私分からないんですが、大臣、方針があればお聞きしたいと思います。

○国務大臣(渡辺喜美君) たしか今のJBICができる前ですね、旧OECF、それから旧輸銀、これも給与水準違ったんですね。JBICになりましてから、どういう形だったかは詳しく存じませんが、さや寄せが行われて給与水準の是正が行われたと聞いております。
したがって、新しくできる公庫においてはその新公庫が決めることとなりますけれども、その際には、業務の内容、専門性、あるいは他の機関との比較などにおいて総合的に勘案して対外的にきちんと説明できる、そういうことが必要かと存じます。

○遠山清彦君 この関連で最後に、渡辺大臣、お伺いしたいんですけれども、このいわゆるJBICの国際金融部門が統合後に扱う業務の内容について具体的に御説明をいただきたいんですね。
その上で、一緒に言いますけれども、今年の二月十八日付けの日経新聞で、解釈の仕方によってはもう業務拡大と言われるような、今までのJBICの国金部門がやっていなかった、海外金融機関から日本企業が融資を受けた場合もJBICが保証業務をやると。これは私は業務の拡大なんじゃないかなと。ということは、肥大化した公的金融機関の機能を縮小するという方針にやや反するんじゃないかなという思いを持って読んだんですが、この点どうでしょうか。

○国務大臣(渡辺喜美君) 御指摘のこれは日経新聞でしょうか、実は私も同じ疑問を持ちました、この新聞読んでですね。それで、おい、どうなっているんだと聞きまして、この新聞がちょっと、失礼ですが、ミスリードだということが分かりました。
つまり、民業補完の観点から、今まで直貸しやっていたものを、直貸しでなくて保証にできるじゃないかと。もうとにかく全体としてのバランスシートを小さくしようという目標まで作っているわけですからね。ですから、直貸しから保証へ、あるいは、もう既に貸してあるものは証券化をしてバランスシートを小さくしていくと、こういうことが法の中に書いてあるわけでございまして、そういう中の一環として先ほど御指摘の業務があるとお考えをいただきたいと思います。

○遠山清彦君 渡辺大臣、実は通告していないので答えたくなければ答えなくてもいいんですが、もしJBICが保証業務をやるのであれば、既に独立行政法人石油天然ガス・金属資源機構もやっていますし、保証類似業務を日本貿易保険という機構もやっているんですね。そっちにやらせればいいという話にも成り立つし、つまり、政府の中で、政府系機関の中で重複業務になるんですよ。だから、これ効率化の議論にやっぱりそれでも反していると。
それから、資源開発のためにJBIC大事なんだと言って、名前も残して勘定も別に残すわけですけど、だったら今言った石天構とか、そういうところと再編して合併した方がよっぽど資源のために政府一体でやれるという話になるんですけど、そこどうですか。

○国務大臣(渡辺喜美君) この議論は、私が自民党にいた、自民党行革本部でやっていた時代も自民党内にもございました。政府、私の担当としては、行政減量・効率化会議というのがございまして、こちらの中でワーキングチームをつくって、政府系金融機関の在り方をウオッチしながら、次の検討課題なども含めて議論をしていきたいと考えております。

○遠山清彦君 じゃ、最後にもう一回厚生労働大臣、それから池坊副大臣、文科省からお越しいただいておりますので、医師不足の問題でございます。
先日、私、静岡県に参りましたら、大臣の地元でございますけれども、地域医療でもう医者がどんどんいなくなっていると。もう静岡市の清水区の辺りの総合病院から北里大学から派遣されているお医者さん方が、循環器の先生方が引き揚げちゃって循環器がなくなったとか、いろんな話があって、やはり大学病院が今まで派遣していた医師をどんどん引き揚げて、地方医療がやっぱり崩壊しているというのが現実だと思うんですね。医師の総数増えていると幾ら言っても、現実はそうだと。
そこで、厚生労働省とそれから文科省と、この医師不足の問題にどう対応されようとされているか、ポイントをお話をいただければと思います。

○副大臣(池坊保子君) 遠山議員がおっしゃいますように、医師は総数としては担保されておりますけれども、へき地の地域医療並びに産科、小児科というのは足りないのが現状でございます。それに対しまして、文部科学省は様々なプログラムを作っております。
例えば、小中高段階において郷土への愛情をはぐくんで、郷土の学生たちを入学枠で特別に入れまして、そして地域で医療をしてもらう。十六年度は五つの医科大学でございましたが、今は十九の医科大学で百六十五人を入れておりますし、また、公共団体の奨学金制度などを入れまして、一定期間その地域で働いてくれたらもう奨学金を免除するというようなこともいたしております。
また、医学生の価値観の中に専門性を有する方がいいというような、そこに価値を置くというような気持ち、意識がございますので、そうではなくて、地域住民のために尽くすことが社会貢献であり、人類の発展に寄与するんだというような意識変革というのも必要かというふうに思っております。また、地域住民と触れ合いながら、地域住民の生活意識や医療ニーズを肌で感じる、そういうプログラムに支援をしたりもいたしております。
また、小児科とか産科が今足りないんだと、先ほどおっしゃいましたように。これに対しても支援をするプログラムというのを、十一大学で遠隔診断システム等の設備、それから人件費なども担保するように予算を組んでおります。また、国立大学における小児科や産科などの指導体制もきちんといたしておりませんとできませんので、これは十九年度で二十九億予算を計上しております。
それからまた、すべての医学生に地域医療の重要性や課題などを理解させること、これが必要だと思っておりますので、卒業までに最低履修すべき学習内容を昨年十一月に見直しました。そして、五つ作りまして、一つ目はへき地、離島での医療、二つ目に医師の偏在の現状、三つ目に保健、医療、福祉の連携、四つ目に初期診療、五つ目に在宅末期医療というふうにしてカリキュラムの改善に今取り組んでいるところでございます。
これによって、文部科学省としては、小児科、産科、そしてへき地医療の医師たちが増えるのではないかというふうに、大学においても地域枠というのをもっともっと増やしてほしいというふうに要請をしているところでもございます。

○国務大臣(柳澤伯夫君) ただいま池坊副大臣からおっしゃられたように、中長期的には私どもの方も、特に医師不足であるというふうに認定した十県につきまして、毎年十人十年間、これを定員増をして、そして今文科省が言われたように、これに奨学金を与えて、そのことによって地域の定着を目指していくと、こういうことをやらせていただいております。それからもう一つは、通常の大学の定員の中で地域枠というものをこの定員を増やさないで設けさせてもらって、これにも奨学金でもってできるだけ地域に定着してもらうと、こういう施策を打たせていただいているところでございます。
しかし、これらはやっぱり、お医者さんを一人育てるにはやはり十年近くの年月が掛かるわけでございますので、急場の間に合うというわけにはまいりません。そこで急場の間はどうするんだということでございますが、基本的には拠点病院、今までの大学の医局に代わるような拠点病院というものと、それから診療所その他の病院というもののネットワークをつくりまして、そしてそこに県ごとの地域医療対策協議会というものを設置をしまして、できるだけこの医師不足の生じているそういう地域の病院なりに医師を派遣する、こういったようなことも考えているわけでございます。
そういうようなことで、十九年度予算案におきましてもそうした手だてを講じておりますが、同時に、臨床研修におきましては、その中に必ず医師不足地域や小児科、産婦人科に行くようにしむけていく、そういうしむけていくための重点的な支援を行っているということをいたしているわけでございます。
そういうことで地域医療対策協議会というのが機能することを我々期待しているわけですが、それに対して中央の会議が指針を与えるということをこれまで申してまいったわけですけれども、やはり私は、指針を与えてさあ地域医療対策協議会でやってくださいと言うだけではなかなかこの事態解決できないんではないかということで、厚労省の中、それからまた文科省さんにも加わってもらって、もっときめ細かに、地域ごとにそれぞれ個性があります。例えば医師会さんと大学病院、その他の病院との間も、まあ疎遠なところあるいは親密なところ、いろいろバラエティーありますから、本当の地域の実情に根差した、そうした具体的で実効のあるネットワークづくりというものを、むしろ国がいろいろ手伝って、とにかくそれをつくり上げていくしかないんではないかと、こんなことを考えまして、今その方面での努力をいたしているところでございます。
やはり、短期的、中長期的両面からまたいろいろお力添えを賜りたいと思います。

○遠山清彦君 池坊副大臣と柳澤大臣に、私がこれから聞こうと思っていた質問も含めて、非常に包括的に答えていただいたので、これはもう総務大臣に行くしかなくなりました。
私も、今、柳澤大臣、最後の方でおっしゃっていましたけれども、やんなきゃいけないことは、実は今までは大学の病院の医局が中心になって医師を地域に派遣するしないと決めていたんで、医局が研修医がいなくなっちゃって、全部引き揚げて、それでこうなっているわけですね。これを解決するにはどうするかといったら、正に厚労省とか総務省とか文科省が入って、関係省庁会議で言っているように、各都道府県で医師を派遣する体制というのをつくっていかなきゃいけないと。だから、ぶっちゃけて言えば、国会議員もそれぞれの地元の県に行って、そこの医師会と大学病院と都道府県知事が仲よくこの件について協議をして医師を地域に派遣する体制をつくんなきゃいけない。それがまともにできているのというのは、私が厚労省から聞いた限りでは長崎県ぐらいしかないわけです。
だから、総務省、これは総務省として、総務大臣、これを促進するために総務省としていろいろお考えだと思いますが、それをお伺いしたいと思います。

○国務大臣(菅義偉君) 御指摘のとおり、厚労省、文部科学省、そして私ども総務省と、新医師確保総合対策というものに取り組んでおります。
現在、省独自の取組としまして、二十四県で医学部の学生に奨学金を支給しておりますけれども、総務省としましても、この対策を踏まえて、一定期間地元の医療機関で医療に従事することを条件とする都道府県の奨学金貸与事業に関する経費について十九年度から新たに地方交付税措置を講じることにいたしています。さらに、地域における医療対策会議の開催、さらに医師不足病院等における地域の開業医の活用等に関する経費についても十九年度から新たに地方交付税措置をとることにしています。さらに、自治医科大学において平成二十年度から十名の暫定的に入学定員増、これを認めることにいたしております。全国知事会及び自治医科大学において定数枠の配分について検討が進められている。
いずれにしろ、こうした支援措置をとることによって地域において安心して医療ができる、そういう体制づくりのために私ども全力で取り組んでまいります。

○遠山清彦君 最後に、厚生労働大臣、先ほど、今総務大臣がおっしゃっていた新医師確保総合対策の中にへき地・離島医療支援対策の強化というのがありまして、具体的に、ヘリコプターを活用した離島の巡回診療に対する支援、それから、離島の住民が、産婦人科が、産科が島にいなくて遠方に行くときにその宿泊を支援してくれるということを新たに打ち出しているんですが、これは十九年度予算でどこまで実現するか。これはもう私が担当している沖縄の離島の人にとっては非常に大事なプログラムなので、この点、最後にお伺いをしたいと思います。

○国務大臣(柳澤伯夫君) へき地の関連につきましては、もう昔からへき地の保健医療計画というものを策定いたしておりまして、へき地勤務の医師の確保等各種の措置を講じてきたというのが基本的な立場でございますが、さらに、平成十八年度補正予算におきまして、医療機関まで相当の時間を必要とする、あるいは容易に利用できない地域の患者及び家族を対象とした宿泊施設の整備というものを計上いたしました。これに必要な経費を計上いたしました。そして、平成十九年度予算におきましては、船では相当の時間が掛かる、また十分な巡回診療も難しい離島に対して民間のヘリコプターの活用も可能とするそういう措置を盛り込んだところでございまして、引き続きへき地医療の対策にはその充実に努めてまいりたいと、このように考えております。

○遠山清彦君 以上で終わります。ありがとうございました