○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 菅大臣、毎日御苦労さまでございます。
 まず、今回の給与二法につきましては、公明党は賛成の立場でございます。それを前提に、まず人事院総裁にお伺いをしたいというふうに思いますけれども、今回の人事院の勧告で、今回の勧告からと言った方がいいんでしょうか、給与算定の際に比較する民間企業の従業員の規模を四十二年ぶりに見直して百人以上から五十人以上の中小企業まで対象を広げられたということでございますが、この四十二年間続けてきた対象を五十人以上に見直した理由について御説明をいただければと思います。

○政府特別補佐人(谷公士君) 御指摘のとおり、この企業規模百人以上との比較ということは昭和三十九年以来続けてきた考え方でございますけれども、これを見直すきっかけとなりましたのは、最近の国会における御議論や閣議決定による人事院への検討の御要請、それからメディアを通じましての各方面の御意見ということでございました。そういうことがございましたので、私どもとしても社会的なコンセンサスが現在の考え方で十分得られていないのではないかと考え、検討をしてきたわけでございます。
 その際に、私どもの一番基本的な考え方、これは従前と全く変わっておらないのでございますけれども、比較対象企業規模につきまして同種同等の者同士を比較するという、この大原則の下で企業規模をどう考えていくかということでございまして、そう考えますと、この原則が確保できるのであれば、できる限り広く民間企業の従業員の方々の状況を把握していくと、そしてそれを公務へ反映させていくということは適当なのではないかと考えられるわけでございます。
 それで、現実の検討をいたしましたところ、まず、企業規模百人未満の民間企業のうち企業規模五十人以上の民間企業につきましては、多くの民間企業におきまして公務と同等の役職段階、部長、課長、係長等でございますが、こういった段階を有していることから、役職の責任の大きさを基本といたしまして、公務と同種同等の者同士を比較するということが可能となるということがございます。
 それから、企業規模五十人以上の民間企業であれば、これまでどおりの精緻な正確な実地調査による対応が可能であるということがございまして、調査の正確性を維持することができるということがございます。
 それから、現実に調査をいたしたわけでございますけれども、その調査の中で、企業規模五十人以上の民間事業所を含めて調査いたしました結果、企業規模五十人以上百人未満の民間事業所におきましても、八四・三%の事業所において調査を完了することができまして、これは従来の調査完了率にかなり近いわけでございます。それからまた、その中で、官民の給与比較の対象となります役職段階別の調査の実人員につきましても十分確保することができました。
 したがいまして、最初に申し上げたような考え方の下で、この比較対象企業規模を五十人以上に改めることとした次第でございます。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 私は、個人的に一定の評価をさせていただいております、この見直しにつきまして。日本は中小企業が九九・七%を占める国でございまして、五十人以下の企業も多いわけでございますが、五十人以上まで下げてこの公務員の給与の考慮の際に反映をするということは非常に国民の意見にかなったことだというふうに思っております。
 続きまして、総務省にお伺いをいたしますが、先ほども出ておりましたけれども、本年から新しい人事評価制度が試行されているということでございますけれども、この新しい人事評価制度の中身、その最も特徴的なポイントについてまずお伺いをしたいと思います。

○政府参考人(戸谷好秀君) 人事管理につきまして、能力、実績をより重視するということが求められている中でございます。そのために、職員一人一人の職務遂行能力や勤務実績をできる限り客観的に把握し適切に評価する仕組み、こういうものをつくっていく必要があるというふうに認識しているわけでございます。
 現在行っております第一次試行でございます。本府省の課長級、課長補佐級を対象として行ってございます。いろいろ設計の中では多方面からの知見もいただきまして、パーツとしては、職務遂行能力を見る職務行動評価、あるいは勤務実績を見る役割達成度評価というこの二つのパーツでシートを構成しております。
 それから、中身につきましては、実際に取られた職務行動、客観的な成果といったこういう事実に基づき絶対評価を実施すべきということでございます。
 それから、評価項目や評価基準をあらかじめこれは被評価者に明示するという中で評価を行っていただく。それから、上司、部下のコミュニケーションの機会として面談を実施する。この面談の場等を通じまして評価内容を被評価者にフィードバックしていくと。こういうことが挙げられるというふうに考えております。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 それで、次の二つの二問、ちょっとくっ付けてお伺いをしようと思いますけれども、試行する中でいろんな課題が出てきていると思いますが、先ほど高嶋委員の方からもございましたけれども、評価の公平性の確保ということが非常に重要なわけでございます。
 先ほどは、その苦情を受け付けるシステム、仕組みについての議論があったわけでございますが、同時に、公務員の職種も大変幅広いわけでございまして、私も二か月前まで外務大臣政務官やっておりまして、外務省の職員の場合も、在外、また本省、それから国内の出先機関の職務等考えますと、総務省も同じだと思いますが、いろんな職種の方がいるわけでございまして、これを一定程度普遍的な評価基準で評価を出していくというのはなかなか難しい面が公平性という点であると思いますが、この辺についてはどのように総務省としてお考えなんでしょうか。

○政府参考人(戸谷好秀君) お話しいただきましたように、試行参加者に実施したアンケートの中でも、評価そのものについては有益という回答が約半数いただいたわけでございますが、一部にはやはり業務が目標設定になじまない、評価項目が職場にマッチしないと、こういうような意見もいただいております。そのような中で、多様な職場、職種ということでございます。
 私どもといたしましては、現在行いました本省の一般行政部門、これを対象として実施しているところでございますが、今後、地方機関や専門職種に対象範囲を拡大して検証をする。その中で、国家公務員として共通的に評価すべき項目は何か、業務の特殊性、専門性に応じまして新たに付け加えるべき項目はどのようなものかについても各省の人事当局も一緒になって検討を進めて、多様な職種においても対応可能な制度、こういうものを目指していかなければならないというふうに考えます。

○遠山清彦君 それで、大臣にちょっとお伺いをしたいんですが、大ざっぱな質問しか通告していないんですけれども、この新たな人事評価制度の本格的な導入の時期とその中身についてなんですが、これは次にお話しすることを通告していないので、大臣が特段コメントなければ結構ですが、私は、いわゆるキャリアシステムというか、大学とか大学院を出られて国家公務員試験を受けられて省庁に入られるわけですけれども、やっぱり?種、?種、?種という区別が、特に行政府の中に我々政治家も入りますと明確にあるということを認識させられるわけでございますが。
 他方で、こういう能力、実績を重視した評価制度の導入によって、言い方が適切かどうか分かりませんけれども、このキャリアシステムがやや流動化して、?種、?種で中に入った方も能力向上をして実績を残せば、従来のシステムではなかなか就けなかった重要なポストに就くことができると。それで霞が関全体のモチベーションアップにつながるという面があるわけでございますが、他方で難しい壁というものもあるというふうに思っております。
 そういうこともちょっと踏まえた上で、大臣の御決意を伺いたいと思います。

○国務大臣(菅義偉君) この新たな人事評価制度というのは、正にこの能力・実績主義の人事管理を行うための基盤的なツールであって、また公務能率を増進するためにも極めて重要なものである。そういう中でこのことは是非作っていきたいと。その過程の中で様々な、今キャリア制度の問題が出てくるのは、これはある意味では当然のことであるというふうに私は思っております。そういう中で、この評価制度を定着させていく、このことも難しいことではありますけれども、やはり基本は能力・実績主義と、それが反映される仕組みを私は必要だというふうに思っています。
 また、今行っていますこの今後の課題ですけれども、地方機関、専門職などの試行の対象範囲の拡大、評価結果の活用方策の整理、また苦情処理の仕組みの検討、先ほど来言っていますけれども、いろんな問題がこれ出てくると思っています。こういう試行を通じて得られた、実証を得た中で、私は、関係機関とも連携をしながらも、やはりこの本格実施というのはある意味で方向性を私は出さなきゃならないというふうに思っていますので、私の責任においてその辺のことはきちっとした方向性も含めて出していきたい、こう思っています。

○遠山清彦君 是非よろしくお願いいたします。
 次に、官房長でよろしいですが、人事院が昨年の末に女性国家公務員の採用・登用の拡大に関する指針を改定して発表されたわけでございますが、それを受けて、これは総務省だけに限りませんけれども、政府の各省庁が女性職員の採用・登用の拡大計画を策定されたことになっていると思いますが、これ総務省として、所管とかそういう意味ではなくて、総務省として女性職員の登用拡大計画についてどのような内容を策定したのか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。

○政府参考人(荒木慶司君) 本年三月に策定いたしました総務省の女性職員の採用・登用拡大計画におきましては、まず、女性職員の採用につきましては、?種、?種職員では、平成十三年度に一七・六%でございました女性の割合が平成十八年度には二三・四%まで上昇している現状を踏まえまして、平成二十二年度、二〇一〇年度に向けて、国家公務員試験申込者及び合格者に占める女性の割合の拡大状況等をも勘案しつつ、女性の採用者数及び採用者に占める女性の割合の増加に努めることといたしております。
 また、女性職員の登用につきましては、平成十四年度に八・八%でありました係長級以上の女性職員の割合が平成十七年度には一二・六%と年々上昇している現状を踏まえまして、平成二十二年度に向けて、意欲と能力のある女性職員の役職者への登用の拡大に努めるといたしているところでございます。

○遠山清彦君 官房長、済みません。一つ追加で今のところを質問しますけど、過去の話やデータは具体的に出ているんですけど、平成二十二年に向けて努めるというお話は今聞いたんですが、具体的な数値目標は、例えば全職員に占める女性の割合と、今、?種、?種というお話で数字が出ていましたけど、あと、係長級以上の幹部職員に占める割合が今一二・六まで来たということなんですが、これ、平成二十二年に向けて具体的な数値目標って何かあるんですか。

○政府参考人(荒木慶司君) ただいま申しましたように具体的な数字では示していないところでございますが、これは目標設定の際に、設定に当たりまして、まず一つは採用試験の合格者に占める女性の割合あるいは昇任候補者層における女性職員の数、人事交流の状況など不確定な要素もありますことから、目標自体を数字で表すことはしておりませんところでございますが、現状の女性の採用・登用状況の分析の上に立ちまして、具体的取組を明らかにしながら女性の採用や登用の拡大を目標として定めたところでございます。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 確かに私も、具体的な数字とか割合を男女比率で決めればいいというふうに一律に思っているわけではないんですね、まあ北欧諸国とか一部の海外はやっておりますが。他方で、今の世界の特に先進国の流れを見ますと、やはり日本と比べて圧倒的に女性の方が政府の中で御活躍されているわけでございまして、是非、総務省には他省庁に範を示す意味でも頑張っていただきたいというふうに思います。
 次に、総務大臣にお伺いをしますが、若干答えにくい質問かもしれませんけれども、今、行政改革の推進の中で、公務員の五・七%の純減というのを五年間で達成するという目標があるわけでございます。しかしながら、私も総論としては、これ公務員の純減というのはしなければいけないんですが、菅大臣はいろいろ、法務省の入国関係でありますとか司法関係でもずっとお取組をされた経緯もございますのでよく御理解いただけると思うんですが、やはり国益を増進するという観点から、また、安心、安全な社会をつくるという観点から、政府の中でも必要な人員は確保する、あるいは場合によっては増やしていくということが必要だというふうに思っております。
 私は、先ほど申し上げましたとおり外務大臣政務官をやっておったわけですが、外務省の職員全部で五千五百人いるわけでございますが、一言で言えば、その期待されている仕事の量に対して非常なマンパワー不足に陥っていると私は言わざるを得ないと思っておるわけでございます。
 一九七五年から三十年たって国の数が大体四十か国以上世界で増えておりまして、当然業務は増えると。また、海外に行く日本人の方、旅行者もおりますし、ビジネス関係の方もいらっしゃるわけでございますが、これは今、年間千七百万人を超えてきておるわけでございまして、その二十年前、三十年前の数百万人とは全然違う状況に来ているわけでございます。
 それで、元総務大臣であります麻生さんが外務大臣になって、外交力強化というのを打ち出して、その中で、外務省が海外の、実際日本よりも人口が半分であるイギリスとかでも七千人以上外務省の職員いるわけでございまして、そういったイギリスやドイツに並ぶような、今から大体二千人ぐらい増やした体制にすべきだという方針を明確にして今やっておりまして、それで公明党、自民党の中にも外交力強化のためのプロジェクトチームというのができて今議論もしておるわけでございまして、自民党さんは来週辺りに提言が出るというふうにも仄聞しておりますけれども。
 そういった中で、これは外務省だけに限らない、私はあくまでも例示で申し上げているわけでありますけれども、この公務員の純減というのを一方でしていかなければいけないと、しかし必要なところは増やしていかなければいけないということについて、菅大臣の御所見を伺いたいと思います。

○国務大臣(菅義偉君) 我が国の総合的な外交力を強化していく、この必要性については私も認識をいたしております。ただ、外務省の定員についてでありますけれども、昭和四十四年以降一貫して純増になっていることも是非御理解をいただきたいと思います。
 先ほどまた御指摘いただきましたが、この国家公務員の定員については、さきに成立した行政改革推進法の中で、国の行政機関の定員の純減について今後五年間で五・七%の純減を進める、このことは私は必ずやり遂げにゃならないことであるというふうに思っています。特に平成十九年度は総人件費改革の実質的な初年度でありますので、外務省の定員要求についてもこの閣議決定に基づいて厳正に審査をしてまいりたいというふうに思っています。
 ただ、私も、一律ではなくて、国益上考えて必要なものはそれは増やす、必要でなくなったものはそれは大幅に削減をする、そういう思いでやっていきたいと思います。

○遠山清彦君 また細かい議論は年末に向けていろんな場所でさせていただきたいと思いますが、是非、大臣が最後におっしゃっためり張りを付けた国家公務員の定員数あるいは配分というものを、是非菅大臣のお立場だからこそ考えていただきたいというふうに要望をさせていただきます。
 それで、時間がちょっとなくなってきたので、これは人事院の方で、総裁でも、また局長の方でも結構でございますが、育児休業に関しまして人事院が八月八日に意見の申出を行っております。その背景の説明はちょっともう結構でございますので端的に、人事院が行った調査を見ますと、平成十七年度における一般職の国家公務員の育児休業等の実態調査でございますけれども、育児休業の取得状況というのは男女別で、男性が一・〇%、人数で百六十一人に対して、女性が九二・四%、八千八百三十人ということでございます。
 レポートでは、男性の取得状況が初めて一%台に乗ったという、前向きに書いてあるわけでございますが、女性の八千八百人に比べると男性職員百六十一人ということでございまして、やはり男性職員が育児休業は取りにくいという状況にあることは明白なわけでございますが、その理由について、まず人事院の方どうお考えか、伺いたいと思います。

○政府参考人(吉田耕三君) ただいま先生御指摘いただきましたように、平成十七年度に新たに育児休業を取った男性職員百三十人、率にいたしますと一・〇%ということになっております。
 このようになっております背景でございますけれども、これまでの職場慣行という中で、男性職員が育児のために自ら休むということ、そういう意識が必ずしも高くなかったこと、それから職場の中で休みづらいというような事情があることなどが考えられまして、各省において職員を含めて職場内の意識改革を行っていくことが必要だというふうに考えております。

○遠山清彦君 菅大臣にもお伺いしようと思ったんですが、結構でございます。是非、人事院の方でも総務省の方でも、男性職員も育児休業が取れるような環境の整備のために更なる努力をしていただきたいと思います。
 最後に、一分ぐらいありますので、人事院総裁の方に、今飲酒運転の問題が特に地方自治体の職員について出ておりまして、いわゆる地方公務員の飲酒運転に対する罰則強化というのが各地で打ち出されているわけでございますが、人事院として国家公務員の飲酒運転の罰則強化についてどのような検討をされているのか、お伺いしたいと思います。

○政府特別補佐人(谷公士君) 人事院におきましては、一般職の国家公務員を対象といたしまして、任命権者が懲戒処分を行う際の参考に供するために、「懲戒処分の指針について」というものを平成十二年の三月末に各任命権者に発出をいたしております。この中で、飲酒運転に対する標準例といたしましては、例えば酒酔い運転で人を死亡させ、又は重篤な傷害を負わせた職員に対する処分量定は免職、それから酒酔い運転をした職員に対する処分量定、つまりそういう傷害を負わせる等のことがなかった場合、免職、停職又は減給というふうなものを挙げておりまして、これは幅がございますけれども、これは個々の事案に対する対応につきましては、過失の程度でございますとか事故後の対応、それから当該事案の社会に与える影響などを考慮の上、任命権者に御判断いただくという趣旨のものでございます。
 そこで、御指摘のように、近時、非常にこの酒酔い運転に対する社会の批判も大きくなってまいりましたし、その中でまた公務員のこういった事犯も目立つということは大変残念なことでございますが、そういう状況を踏まえまして、去る九月二十五日に、各任命権者に対しまして、飲酒運転の防止に努めるとともに、万一職員が飲酒運転をした場合には、同乗者等を含めて厳正に対処するように改めて求めました。各任命権者がこの指針等を踏まえまして厳正に対応されますように、引き続き指導させていただきたいと考えております。

○遠山清彦君 終わります。