○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 草川議員に続きまして、残り二十五分間程度やらせていただきたいというふうに思いますが、まず最初に、先ほど草川委員の方から質問をさせていただいて、今日の御答弁で初めてこの育成医療の部分について、私も今手元に資料を持っておりますけれども、今までの厚生労働省の説明でありますと、住民税が課税されて所得税非課税の世帯は、今までは、今も四千五百円から五千八百円の負担だったのが、軽減措置やっても九万五千円になりますよというところを、上限を一万円という形に負担軽減をするということで、非常にこれ私も聞いておりまして、ある意味予想以上に大きな負担軽減措置を決断をされたということで、草川議員も議員として財政当局に話をしたり頑張ってきたわけでありますが、その大臣の英断に心から敬意を表したいと思います。
 また、住民税課税で所得税額三十万未満のところも、今までは六千九百円から四万四千円の負担の方々であったのがやはり九万五千円になるというところを、今の大臣の御答弁で四万二百円の上限で切るということでございますので、併せて敬意を表すと同時に、またしっかりとやっていただきたいというふうに思います。
 で、私の質問の方に移らせていただきたいと思いますけれども、まず最初は、今回の障害者自立支援法が成立をした後に、これ今の支援費が導入された後にも起こったことでございますけれども、障害福祉サービスの利用者が大変に増加をしたわけでございます。これは俗に掘り起こし効果というふうにも呼ばれているわけでありますけれども、ただ、サービス利用者が増えることによって当然財政上は非常に苦しくなってきたわけでございますし、また地域によってサービスの質と量の間に格差があると。これはまあ今日の議論でもほかの委員の方、先生方からも出たわけでございますが。
 そこで、こういうことを背景に、今回、国庫補助予算を義務経費化をするということと、あと、地域格差の縮小もしていく。すなわち、今まで余り障害福祉サービスの利用者が少なかった地域も利用者が増えるような形にしていこうというのが、そのための客観的な尺度を導入したり、システムを整えるということが今回の法案の一つの大きな趣旨だというふうに理解しておりますが。
 ただ、じゃ厚生労働省として、この自立支援サービスを導入した後に現状よりもどれぐらいサービス利用者が全国で増えるか、その増加幅についてどういう見込みを立てておられるか、まず伺いたいと思います。

○遠山清彦君 私も、これは自立支援サービスに移行をして、今まで支援費の対象になっていなかった精神障害の皆さんも対象になりますし、その分は丸ごと増えるわけでありますし、また今、局長正におっしゃったとおり、今まで支援費制度を余りやってこなかった地域でも、これは全国一律でやるということでありますので相当の伸びになると。
 そこで、私がちょっと確認で一問簡単に聞きたいんですけれども、今のお話ですと、厚生労働省が来年の春までに作るガイドラインに沿って各自治体が障害者福祉計画を作って、その福祉計画の中で立てたサービス見込量、利用者の見込数、あるいはサービスの見込量でやるんでしょうけれども、に基づいて、その積み上げの上で例えば厚生労働省が再来年度の予算要求をして必要な予算を確保すると。特にこの義務的経費の部分はそうすると。それでよろしいですかね、こういう理解で。

○政府参考人(中村秀一君) 基本的にはそういう手順でいくと思います。
 例えば、高齢者の場合も市町村で老人保健福祉計画を作っていただいた。そういったことによりまして、国が設定いたしましたゴールドプランも上方修正されたというような経緯も、あれは十年計画で、五年目に新ゴールドプランが作られたというような経過もございますし、やはり行政やっていく上で、地域の市町村にお仕事をしていただくわけでございますし、障害行政、地域のニーズをくみ上げるという形でなければうまくいかないと思いますので、そういう形が基本になるのではないかと考えております。

○遠山清彦君 それで、この障害者福祉計画、各自治体が作っていく過程において当然一番大事な尺度というのは、もう今日は今朝からずっと出ております障害者程度区分のところでございますが、もういろんな先生方から議論があったところでございますけれども、私も十月五日付けで厚労省が出しましたモデル事業の結果についてはざっと見させていただきましたけれども、これ今回は介護保険制度にやや倣って、非該当、要支援、それから要介護度五みたいな形で分けていったわけでありますけれども、これ実際に障害者福祉サービス向けの障害者程度区分を決めていく際には、例えば今回の非該当から要介護五まで言うと、七段階に一応分類をされて統計を出しているわけでありますけれども、そういう七段階とか、あるいは非該当を除いて六段階とか、そういうふうな具体的な数の障害者程度区分になっていくんでしょうか。

○政府参考人(中村秀一君) 私どもの方もよく検討させていただきたいと考えておりますが、いずれにしても、まずは、一番皆さん御不安いただいていますのは、きちんとした三障害共通、それぞれの障害の特性を配慮しながら三障害共通の基準ができるか、また調査者や審査会によってばらつきが出ない客観的な基準ができるかどうかというのが最大の課題でございますし、また、今委員のおっしゃった点は、これからそのサービス支給計画なんかのときに何段階に分けとく必要があるのかと、そういうような話にもつながると思いますので、もう少し私どもも、まずこの障害区分、認定区分自体、まだ審議会でももう少し詰めてみたらというようなお話も障害程度区分についていただいているところでございますので、もう少し給付設計との関係については考えさせていただきたいと思います。
 それから、介護給付だけではなく、訓練等給付のときにも、どの方が一番優先されるかというような、皆さんもちろんサービス、訓練等給付の対象者の方にはサービスが行き渡るようにしたいわけですが、優先度の判定などの点数も考えなきゃなりませんし、いろいろ考えさせていただきたいと思っております。

○遠山清彦君 分かりました。それ非常に大事な点だというふうに認識をしておりますので、私個人の要望としては、是非また、障害者の当事者の方々の皆さんの声や御意見、それから障害者の団体の皆さんの御意見もしっかり聴かれて、それでこの程度区分の最終的な決定というのをしていただきたいと思います。
 次の質問でございますけれども、今回の改革の方向性といたしましては、厚生労働省の資料に書いてありますが、市町村中心の一元的体制を目指すと、それから地域福祉の実現ということが掲げられております。理念としてはもう当然そのとおりだと私も思うわけでございますが、他方で、市町村の財政状況に格差があることは、これは紛れもない事実でございまして、これは西副大臣にお伺いいたしますけれども、この市町村中心の一元サービスの重点化、これによって地域の格差を解消するというお話があるんですけれども、実際に市町村の間に歴然とこの財政的な格差が存在している中で、果たしてシステムを一元化したから単純にその地域格差の解消につながると言えるのかどうかという点なんです。
 私が先日お手紙でいただいた障害者の方の御意見の中に、現在の支援費制度の下で地域格差を生んだ最大の理由というのは、この支援費制度のシステムに問題があるんではなくて、やはり障害福祉サービスの提供基盤が、つまり財政が少なくて、あるいは自治体の長の方針で障害福祉に力を入れているところと入れていないところがあるんでしょうから、元々その地域間にあるサービス提供基盤の強弱でこの支援費制度の格差が生まれているんであって、支援費制度そのものにそんなに問題ないんじゃないかという意見があるんです。
 そうしますと、じゃ、今の支援費制度を更に市町村を中心に一元化をしても実態上余り問題の解決にならないんじゃないかという御意見があるんですけれども、この点もちょっと含めて御答弁いただきたいと思います。

○副大臣(西博義君) 委員御指摘のように、現状におきまして、サービス量の水準、これは大きな地域格差が生じているということは御指摘のとおりございます。
 その原因として、財政状況も一つの要因として存在するんではないかという御指摘でございました。もちろん、そのこともそうですが、もう一つは、これも御指摘がありましたように、その市町村の意識の違いといいますか、そういう事情もまた一つはあるんだろうと。また、そのことによって提供体制にも差異が出てくるという社会資源の問題がございます。さらに、支給決定に関しまして、支援の必要性に対する客観的な指標が今までなかったということも一つの要因ではなかろうかと、このようなことを今反省をしているところでございます。
 このために、今回、自立支援法という形で社会資源の整備を図ろうとしているわけですが、一つは、先ほどからも議論ございました障害福祉計画を策定をしていただくと、ここが出発点で、このことを義務付けておりますので、そこに一つは大きな出発点ができるんではないかと、こう思っております。
 第二点目が、今まできちっとした社会資源がないとできないというふうなこともございましたので、空き教室、空き店舗等、地域の資源を最大限に活用する、そういう方策を講じまして、さらに、運営主体もNPO等の皆さんもやっていただくという意味で規制緩和を進めることによって、きめ細かな状況をつくっていきたいということでございます。
 もう一つは、これも御指摘がありましたように、障害程度区分をきっちり今回定めると。全国共通な区分を開発するということを通して、全国あまねくそういう状況をつくらせていただくということを提案させていただきました。
 このような仕組みを組み合わせて総合的に今後、この自立支援法をてこにして全国のサービスをつくり上げていくわけですが、地域の実情に応じたサービス基盤の整備、これを進めることによって、全国どこでも、障害の種類、それから状況に応じて必要なサービスを公平に利用できるようにしていきたい、こう思っているところでございます。当然、義務化という側面も大きな要素として今後生かされてくるのではないかと、こう考えているところでございます。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 今の答弁を私なりにそしゃくいたしますと、各自治体で義務付けられていなかった障害福祉計画がもう義務付けられると。ですから、市町村がしっかりこれを作らなきゃいけなくなる、それに合わせて客観的な基準を導入をするということであれなんでしょうけれども、私の要望としては、今のお話で、システムとしてもより幅広く障害者の皆さんに利用していただけるシステムになるんだなということを、感触を今つかんだわけでございますが、やはり福祉サービス提供基盤の弱いところは、やっぱりこの基盤強化をしていかなければいけないわけでございまして、その点については、厚生労働省の側からも、弱い自治体についてはいろんな形でその基盤整備を促していっていただきたいというふうに思います。
 次に、予算の義務的経費化についてでございますが、これは本日も他の同僚委員からも御質問があったようでございますけれども、義務的経費化することは、もう一歩前進であることは間違いないわけでございますが、問題は、義務経費化されることによって予算の上限が固定化をされて、例えば、実際にある地域でこれだけのサービス量を見込んで義務経費として予算をつくったと。しかし、実際には利用のサービス需要が上限を上回っていったと。その場合に、この財源確保が、現在は全部裁量でやっているわけですから、いろいろ補正予算とか組んでこう積み増してやれるんですけれども、逆に義務経費化されることによってなかなかそういう裁量で予算積み増すということが弾力的にできなくなってしまう。
 そうしますと、足の出た分については都道府県とか市町村が持ち出しでやらざるを得ないんじゃないかという懸念の声が私のところにも聞こえてくるんですが、この点についての御見解を聞きたいと思います。

○政府参考人(中村秀一君) 予算制度で申し上げますと、そのような懸念というのは全く誤解であると思います。
 裁量的経費というのは、国の裁量の経費でありまして、義務的経費は、国がそういうニーズがあった場合に支出しなければならないと、こういう経費でございますので、義務的経費になかったから制約が強まるということは論理的にあり得ませんし、そこは誤解であるというふうに思います。
 そういう意味で私どもは義務的経費になったということが非常に大きいんだというお話を申し上げているわけでございまして、別の理由であればともかく、今の委員の御指摘の、裁量的経費であれば自由で財政的に有利で、障害者行政の推進上有利で、義務的経費になると不利だということは、どういうロジックか理解しかねるというふうに私は思います。

○遠山清彦君 分かりました。
 もう一つ、私のところに寄せられたちょっと御意見であるんですけれども、先ほどの障害者程度区分と絡む問題でありますが、この障害程度区分ごとに国庫補助基準があって、それによって予算配分がされた場合に、ある特定の区分に配分された予算がほかの区分に流用できなくなるんではないかと。これは、今はできると。まあ、今はできるというより、今区分がないですから、できるといったらできるということになるんでしょうけれども、ところがそこを細かく障害者程度区分で区切られてしまって、予算もそうやって区切られてしまうと、軽度、中度、重度の障害者の区分間で予算の流用というか移行運用ができないと。これは、これがまた問題になるんじゃないかという指摘があるんですが、これについてはどうでしょうか。

○政府参考人(中村秀一君) お答えを申し上げます。
 今の国庫補助基準、いずれにしても国庫補助基準はございますので、その基準をどういうふうに作るかという問題だと思います。御心配いただいているようなことは気持ちとして分からないわけではないわけでございますが、言わば、何というか非常に、例えが不謹慎かもしれませんけれども、どんぶり勘定であればいいというような側面ばっかりでありますと、やはりサービスの利用者間の公平、それから、やはりこれを負担していただいております納税者から見た場合の透明性、公平性、効率性ということがあると思いますので、障害程度区分ごとに、ある基準を作って補助をさせていただくとした場合、基本的には軽度の、軽度といいますか、こういうサービスのボリュームを標準とされている方についてこれだけサービスをしているけれども、そのボリュームは、使ったのは少なかったからこれはほかに回しちゃうというのは余り健全な姿ではないんではないかというふうに考えております。要するに、支給決定ルールの透明化、公平化、こういったことも一つの今回の言わば法律の基本的な考え方として提示させていただいております。
 そういった中で、市町村の福祉計画なり地域の住民、また国としてどういう障害者サービスが我が国のサービスとしてあるべきであって、そこをみんなで支えていくのかというのを議論して道を切り開いていくのがこれからの基本的な方向ではないかと思います。
 しかしながら、例えばホームヘルプサービスの利用者数を見ましても、昨日の資料で明らかなとおり、都道府県別に、都道府県単位でも六・三倍の格差があるわけですから、そういう現状の中からスタートしますので、非常に多く使っているところが平均並みにということであるともう本当に激震が走ってしまいますので、そういった意味では、偏りのある現状からできるだけ、画一化すればいいということではなくて、均一化というか、均てん化していく中でそういう方向性を目指して歩んでいくということだと思いますので、現状をよく踏まえながら、あるべき基準というものも念頭に置いて組み立ててまいりたいと考えております。

○遠山清彦君 今の局長の御答弁は恐らく、分かりやすく言うと、例えば特定の障害者とかにちょっと偏って支給をされているような現状が仮にあったとしたら、全体の客観的な基準に基づいた支給決定制度を整えて、そして障害者福祉サービスを利用できる方すべてにオープンで公平で透明な制度を作るというような形になるんだと思うんですね。
 ただ、現状の支援費制度の下で既に様々な福祉サービスを受けている方が現におられますから、そこの移行する際に余り機械的にやってしまうと、今局長のお話の中にも若干そういうニュアンスがあったと思いますが、大きな問題になる部分もあるのかなと感じておりますので、そこは現実に即して制度移行というのをちょっとやっていただかなきゃいけないかなと、要望として申し上げたいと思います。
 時間がなくなってきたんですが、西副大臣にちょっと、重度障害者等包括支援サービスの点でちょっとお伺いをしたいんです。
 これも私のところに寄せられた意見を基に作った質問なんですけれども、そもそも、独り暮らしの重度障害者、この中には極めて重度な障害者の方も私なりに含んでおるんですが、その方々は市町村の包括報酬の支払対象となる指定サービス事業者のケアの対象にちゃんとなるのかどうかということをお聞きをしたい。
 それから、一つの大きな声としては、重度な障害者に対するサービスとしてこの包括支援サービスが新設をされるんですが、実際にこの包括支援サービスを実施できる事業者の数が全国ですごい少ないという声があるんですね。そうしますと、制度として包括支援サービスで重度障害者助けますよと、こう言っても、実際に、自治体によっては、見回したら、これを委託できる事業所がどこにもないじゃないかとなると、制度だけ作っても実際に担い手がないという問題になると思うんですが、この点も含めてお答えいただければと思います。

○政府参考人(中村秀一君) 私の方からちょっとお答えをさせていただきます。
 なかなか委員御指摘のとおり難しい問題でございまして、データを今一生懸命調べているところですが、非常にたくさんの在宅で多くのサービスを利用されている方の分布状況を見ますと、例えば年額一千万円を超えている方々の数だけで見ますと、三つの県で全国の六割を超えるというようなことで、今そういうサービスを受けておられる方は非常に限定された地域に集中しているということがあります。それは、委員のお言葉をかりれば、要するに、重度障害者等包括支援サービスを制度化しても、今の時点ではそういう事業者がないかあるいはそういうサービスについて利用されようとする方がまだ生まれていない、あるいは市町村の側でそういうサービスの言わば、存在を認めていないと言うと言い過ぎになると思いますが、そういうサービスについて地域として受け止めていこうという土壌がないという面もあるのではないかと思います。
 ここのところは、鶏が先か卵が先かという点はあると思いますが、いずれにしても、まずシステムを作って、そういうサービスに対して費用が出ると。そうすると、そういう事業をやる事業者さんが生まれてきて、あるいはそういう障害者の方がおられてそういうニーズがあるということに着目して次第に動き出すということになるというふうに考えておりますので、私ども、まずは今度の法律で重度障害者等包括支援サービスを作りますので、そのサービスのモデルをきちんと提示して、全国でやっていけるようなシステム、また効率的でみんなで支えられるモデルを作っていかなければならないと、こういうふうに考えております。

○遠山清彦君 もう終わりますけれども、大臣、これは要望で、今日はもう御答弁要りませんが、この後大変でしょうから。要するに、今のお話にあったとおり、いわゆる応益負担の話を、大臣、この自立支援法でしたときに一番やっぱり反発が出ているわけですね。それは、サービスを使った量に応じて負担をしますよというのは簡単に言えば応益負担なわけで、そうすると、重度になればなるほどサービス一杯使うから、重度になればなるほどお金が取られるんじゃないかという、こういう負担増になるということで非常に大きな反発が障害者団体の皆さんからもあったと思うんですね。
 ただ、今正に議論したこの重度の障害者に対する包括支援サービスというのをこれ新設するわけです。今私が指摘をしたように、新設するんですけれども、担い手の事業所が全然ない地域が多いという現状の中でこれをやっていこうということでありますので、是非こういうところの、まあ民間の、民の世界の話でもありますけれども、私は、正に重度の障害者の方々が大変この今回の自立支援法に懸念を抱いている、正にその方々を対象にした新しいサービスの充実について特段の努力をしていただきたいということを要望申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。