○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 今日は朝から多くの同僚委員からこの障害者雇用促進法にかかわる質疑がございまして、私のこれからの三十分の質疑の中でも重複するところもあるかと思いますが、御容赦をいただいて、御答弁いただければというふうに思います。
 まず最初にお伺いをいたしますけれども、厚生労働省にもいろんな形で情報が入っているんだろうと思いますが、障害者の方が雇用先で体罰や虐待などを受けているという話が一部でございます。私のところにも、匿名ではございますけれども、そういう、息子さんが障害者で、職場でそういった体罰や虐待を受けたという方からメールが届きました。
 その中身、簡単に申し上げますと、有害な薬品を素手で触らせられて手のかぶれが一向に収まらなかったという話でありますとか、あるいは、本人は本人なりに一生懸命努力して働いてはいるんですけれども、毎日のように殴られて、挙げ句の果てに、おまえなんかしようがなくて雇っているんだというようなことを言われてしまったということでございます。
 幾ら障害者の方で雇われる方を増やしても、こういった問題がありますと、何というか、非常に大きな社会問題として残っていくわけでございますし、また一部では、支援金目当てに障害者を雇用している企業もあるのではないかという指摘もあるわけでございます。
 それで、最初の質問になりますけれども、厚生労働省として、こういう、かなり悪質な例だとは思いますけれども、障害者の方が職場環境の中でこういった体罰であるとかあるいは虐待などを受けていることがあるということについてどのような見解を持ち、また対応をされているのか、お伺いをしたいと思います。

○副大臣(衛藤晟一君) 障害者が人としてみんな同じように尊厳を持って働かなければいけないというふうに思っておりますけれども、そういう環境をつくるということを思っております。そういう意味で、そのような今委員御指摘のような差別の実態があるということについては大変悲しむべき状況でございます。
 公共職業安定所では、ジョブコーチやあるいは障害者就業・生活支援センター等と連帯いたしまして、就職後に事業所を訪問するなどして障害者及び事業主に対しまして職場適応措置を行うとともに、差別やいじめの相談・苦情の窓口の提供を行うことのほか、福祉機関あるいは人権擁護機関等の関係機関による障害者雇用連絡会議の定期的な開催を通じまして、これらの関係機関との連携を密にしまして、差別等の訴えがあった場合には関係機関が迅速に連携をいたしまして障害者及び事業主に対する助言や指導を行い、障害者が安心して働ける環境の整備に努めているところでございます。引き続き、もっと、このいじめや差別の問題について検討してまいりたいというふうに思っておるところでございます。
 また、委員の中でも、このような障害者の差別、いじめの問題について特にもっと考えなければいけないんではないのかという意見もありますので、私どももそれに対してもっと対応を強めてまいりたいというふうに思っているところでございます。

○遠山清彦君 くれぐれも厳格な対応をよろしくお願い申し上げます。
 続きまして、他の委員の先生方からもありましたが、精神障害者と雇用の問題について幾つか伺いたいというふうに思います。
 まず、その前提としてお伺いをしたいんですけれども、ここ十年間で精神障害者の方の数が急増したという指摘がございますけれども、その精神障害者の数の推移についてお伺いをしたいんですが、二つのベースでお答えをいただきたいと思っております。
 一つは、患者推計ベースでお答えをいただきたいということと、あと、これは平成七年からの導入になると聞いておりますが、精神障害者保健福祉手帳所持者ベースでのこの数の推移をちょっと教えていただきたいと思います。

○政府参考人(塩田幸雄君) 厚生労働省におきましては三年ごとに患者調査を行っております。これにより推計した精神障害者の患者数でありますけれども、平成八年が約二百十八万人、平成十一年が約二百四万人、平成十四年が約二百五十八万人となっております。この中で、平成十一年の患者調査と平成十四年の患者調査を比較しますと、総患者数は約五十四万人増加しております。特に、うつを含む気分障害の増加が約二十七万人と、約一・七倍になっております。
 また、精神障害者保健福祉手帳制度の手帳所持者数ですけれども、平成七年手帳制度が創設されましたが、平成七年が約三万人、平成十一年が約十六万人、平成十五年が約三十一万人となっておりまして、ここ数年、対前年度比で二割前後の割合で増えております。
 このように、患者調査による推計患者数の推移、精神障害者保健福祉手帳所持者の推移によりまして、精神障害を持つ方々の数は増加していると考えております。

○遠山清彦君 今、部長からお答えをいただきましたとおり、平成十一年から十四年の三か年で約五十万強、精神障害者の方が患者として増えている。また、手帳所持者の数も、平成七年三万人で、今三十万人を恐らく超えているわけですから十倍の増加ということで、私、今三十代ですけれども、二十代、三十代の若い方々の間でも、うつ病を含めた精神病で悩まれる方が増えているなという実感を私も持っておりますし、私も大学で教鞭執っておりましたときに、学生の中でもそういったことで悩んでいる方が多かったように記憶をしております。
 ところで、こういう精神障害者の方の数が増えてきた背景について厚生労働省としてはどのような分析をされているのか、お伺いをしたいと思います。実数として正に精神障害者の方が増えていったのか、それとも、最近は日本社会の中で精神障害者に対する偏見が減じた結果、認知される度合いが高まってこういう数字となっているのか、判断の難しい問題ではございますけれども、どのように分析されているのか、お示しをいただければと思います。

○副大臣(西博義君) 精神障害者が結果的には増えておりますが、その背景はいかんと、こういうお話でございます。
 私も、もう十数年前になりますが、それまで教鞭を執っておりまして、やはり勉強の最中で、勉強以前の問題でやはり生活が乱れたり精神的に非常に落ち込んだりという人がたくさん経験をしておりますが、途中で不幸にして辞められたりした人もいるんですが、その途端にまた元気になるというか、それは取りも直さず大変なストレスがあったんだなということを感じたりしておりました。
 今回、特にうつを含む気分障害が増えている、こういうふうに統計では出ておりますが、まさしく現代社会の中で様々なストレスが我々の中に増えてきている、これがこのうつを中心とした気分障害増加の一つの原因といいますか、影響が表れているんではないかというふうに考えております。
 また一方、この推計は精神科を受診した人の数からさかのぼって推計をしていくわけですが、最近、実は精神科の病院というものは診療所の数も随分増えておりまして、例えば平成八年では三千二百か所が、平成十四年になりますと四千四百か所ということで急増しております。それに従ってお医者さんの数も増えているわけですが、心の問題について社会的な関心が一方では高まっていると、また、精神科を標榜する診療所が増えて、受診の機会も増えているというようなことも若干影響しているんではないかというふうに考えておりますし、また、その精神科に受診をするに当たってのハードルといいますか、垣根も日本の社会の中で比較的低くなってきているんではないかという気もしております。
 原因はいずれかということは定かではございませんが、いずれにいたしましても、精神疾患というのは我々だれもがある意味ではかかり得る可能性のある病気であるという認識の下で、これから精神障害者に対していろんな社会福祉サービスなど適切な社会的な支援をして、そして社会全体で今後支えていく必要があろうというふうに考えているところでございます。

○遠山清彦君 大変丁寧な御答弁ありがとうございます。
 精神障害の方、増えているという一方、今副大臣おっしゃったとおり、だれでもかかり得る病であるということで、すぐそれが差別とか偏見に結び付かないような努力というのを我々もしていかなければいけないというふうに思っております。
 そこで今度、先ほど来当委員会で話題になっております、それだけ精神障害者が増えてきたという背景もありまして、今回、雇用率の算定対象に精神障害の方を加えるということになるわけですが、ちょっとそもそも論で恐縮なんですけれども、なぜ今までこの精神障害者の方を算定対象にしてこなかったのかという点について御答弁お願いしたいと思います。

○政府参考人(金子順一君) 障害者雇用促進法に基づきます雇用率制度の適用対象と申しますのは、制度発足当初は身体障害者のみを対象にしていたということでございまして、その後の改正におきまして知的障害者が加えられたということでございます。
 その後、精神障害者の雇用につきましては関係方面から大変強い要請も受けるようになってまいりました。その背景には、精神障害者の方々の就労に対する希望が非常に増えてきていると、現在公共職業安定所に登録されている精神障害者の方の割合というのもかなり大きくなってきておりまして、一割ぐらいが精神障害者の方というような状況にもなってきている。
 こういった精神障害者をめぐる状況の中で今般対象としたわけでございますが、これまでの反省ということで申し上げれば、精神障害者の方の雇用の就労の実態といいますか、そういったものが必ずしも十分できていなかった部分もございますし、先ほど来議論になっておりますプライバシーの問題をどうするかというような課題もございました。さらに、その前提として、やはり企業に十分御理解をしていただかなければいけない、これが前提になるわけでございますが、この点も十分でなかったということでございます。
 幸い、平成十四年以来、前回の障害者雇用促進法の改正以来、この点について積極的な検討を求められたということもございまして、研究会におきまして大変多くの先生方に御参加をいただき、また審議会におきましても熱心な御議論をいただいて、今般こういった形で御提案をさせていただくことになったということでございます。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 それで、この精神障害者の方が雇用率に算入をされるということになっても、先ほど掘り起こしの問題が出ていたんですけれども、やはりまだ企業の現場では、偏見を恐れてカミングアウトできないというか、してこれない精神障害の方も多いのではないかというふうに予想されますが、この点について厚労省としてどういう見解をお持ちか、お答えをお願いします。

○副大臣(衛藤晟一君) 議員御指摘のとおり、現状では、職場だけではなくて社会全体の中での障害者に対する理解が、とりわけまだ精神障害者に対する理解が進んでいない面がございます。精神障害者についても、職場で明らかにすることを望まない方がいらっしゃることを私どもも承知をいたしております。
 そういう中で、こころのバリアフリー宣言という形で、心の健康問題の正しい理解のための普及啓発指針の活用によりまして、精神障害者に対する国民各層の理解の浸透を図っていく、あるいは普及啓発冊子の作成やセミナーの開催等によりまして、本人はもとより、家族、就労支援関係者、企業等の関係者に対して精神障害者の職業的な自立についての意識啓発を行うこと等をやってまいりたいと思っております。
 いずれにいたしましても、今までは、過去におきましては精神障害は医療の問題として言われておりましたけれども、それを私どもは三障害として改めて位置付け、そして社会復帰という問題を柱として大きく据えたわけでございまして、その中でのいわゆる就労について今充実を図ってまいろうとしているわけで、この法律を出したところでございます。

○遠山清彦君 今副大臣がお答えになったことがうまくいった場合のその延長線上の話ですけれども、先ほど来、精神障害の方、人数は増えていると。今回雇用率に算入されますので、企業側は精神障害の方を従来よりも積極的に雇用をするということになっていくと思うんですが、その際の、逆に今までは身体、知的障害者の方の雇用数だけが雇用率として出ていたわけでありますが、そちらの比重が相対的に落とせる、落ちていくということで、こちらの、元々の身体、知的障害者の方々の雇用にマイナスの影響があるんではないかという懸念がございますけれども、その点についてはいかがでしょうか。

○政府参考人(金子順一君) 精神障害者を実雇用率算定の対象とすることによりまして、これまで対象になっておりました身体障害あるいは知的障害の方の雇用の促進が後退するおそれがあるんじゃないかという、こういう御指摘でございます。
 まず一つ数字的なことで申し上げますと、現在の法定雇用率一・八%ですが、大変残念なことに現在一・四六%という実雇用率になっております。今回の法改正によりまして、今、恐らく在職で働いていると考えられる精神障害者手帳所持者の方がカウントされたと仮定した場合にも、大体〇・〇九%の上昇にしかすぎないということで、そういう意味では、すき間がまだ相当あるという現実でございます。そういった点もございます。
 ただ、そういった中で、逆に身体障害者や知的障害者の方の雇用をするインセンティブが落ちていくんじゃないかというおそれも当然あるわけでございまして、そういった身体あるいは知的の方の雇用促進につきましても、これに併せてやはり同時並行的にきちんと取り組んでいかなければならない、こういう必要があるというふうに考えております。

○遠山清彦君 是非その辺の調整をしっかりやって、行政の側でできることはやっていただきたいというふうに思います。
 それで、次に、この精神障害者の雇用にかかわる質問としては最後の質問になりますが、大臣に是非お伺いをしたいんですけれども、私、先日、この法案の審議に先立ちまして、東京障害者職業センターを、現地を視察をさせていただきました。そこで行われている重要な支援業務等についての説明を直接受けまして、センターの中も視察をさせていただいたわけでございます。このセンターは独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構が運営をしているわけでありますけれども、私が当日説明を受けました業務の中で特に強い関心を持ちましたのが、リワーク事業というものでございます。
 これは、大臣、最近、昨年度から始めたと東京のこの職業センターでは聞いていますけれども、要は、精神障害者の方で現在休職中の、会社を休まれている方々がスムーズに職場に復帰するための支援をしている事業でありまして、大変重要な事業だなというふうに私は思ったわけでございます。それは、私の今日の委員会での質疑でも明らかになったように、精神障害の方、増えていると。一方で増えているその精神障害の方々が就労意欲を持っておられて、薬を服用することで精神の安定性を確保しつつ仕事をちゃんとしたいという方も多いわけですし、また、今回の法改正の以前から企業の側でもそういう本人の意向とか努力に理解を示して、ちゃんと職場復帰できるんであれば受け入れたいと、また、主治医になっている先生方もそれをサポートすると、こういう関係者三つが、三つの関係者が合意した場合に限っておるようでありますけれども、この職業センターでリワーク事業をやったと。そうすると、昨年度は利用者は三名であったそうでありますが、今年は今日までに既に十一名の利用があるということでございまして、今後利用者も急増していくんではないかというふうに私思っております。
 それで、もう大臣、これは質問というより要望に近くなるんですけれども、この独立行政法人も当然今の状況ですから厳しい財政の制約の下でいろんな事業をやっているわけでありますが、私は、今回の改正を一つの契機として、予算執行に、まあ既に今までもめり張りは付けておられると思いますが、このリワーク事業については重点的に拡充を図っていくべきではないかというふうに思いますけれども、御見解いただきたいと思います。

○国務大臣(尾辻秀久君) 今お話しいただきました精神障害者職場復帰支援事業、通称リワーク事業と言っております、そちらの方で今お話しいただいたわけでございますけれども、この事業は、これまたもうお話しいただきましたように、休職中の精神障害者の円滑な職場復帰を支援することを目的とした事業でございまして、平成十六年度から全国六か所の地域障害者職業センターにおいて開始したところでございます。このたび、先生にはそのうちの一つの東京の方をごらんいただいたわけでございます。
 具体的には、休職しております精神障害者に対し、生活リズムの構築、基礎体力の向上を図るとともに、リハビリ出勤の支援を行いまして、職場復帰に向けたウオーミングアップを実施いたしますとともに、事業主に対して、職場の受入れ体制の整備、障害者の状況に配慮した指導方法、家族や医療機関等との連携体制の整備に関する支援を行っておるところでございます。
 そこで、これを更に拡充したらどうかという今のお話でございますけれども、本年十月からは、精神障害者に対する雇用支援を一層強化いたしますために、本事業を発展させまして全国の地域障害者職業センターにおいて専任のカウンセラーを配置をいたしまして、復職支援に加えまして雇入れ、雇用継続についての総合的な支援を実施することとしておりまして、こうした事業を通じて休職中の精神障害者に対する職場復帰支援についても全国的な展開を図ってまいりたいと考えております。御指摘のとおりに拡充してまいりたいと存じております。

○遠山清彦君 大変うれしい御答弁、ありがとうございました。是非、全国で拡充をしていただきたいというふうに思います。
 続きまして、障害者の雇用率の達成度の問題と特例子会社の件について御質問しようと思っておるんですが、先ほど家西悟委員のいろんな御質疑でも大分答えが出てしまったところもありますので、若干時間の関係もあって割愛させていただいて、大臣にまたちょっと続けてで恐縮ですがお伺いをしたいんですが。
 本年六月二十四日に、厚生労働省は、この障害者雇用促進法第四十七条に基づきまして、平成十六年度において政府の勧告に従わず障害者雇用率の改善を、一定の改善を達成できなかった企業名二つを公表いたしました。公表された企業は、もう公表されておりますので率直に申し上げますが、静岡県の富士ハウス株式会社と大阪府の朝日ユニバーサル貿易株式会社の二社でございます。
 お聞きをしたいのは、この二つの企業に改善が見られなかった理由について厚生労働省としてはどういうふうに見解を持たれておるのか、具体的にお示しをいただきたいと。また、そうした分析を基に今後こういった、悪質なとは私申し上げませんけれども、しかしながら、政府の方で改善を再度にわたって勧告をしているにかかわらず達成ができなかったような会社については、どのような取組をされていくのか、併せてお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(尾辻秀久君) 障害者雇用促進法におきましては、雇用義務の履行を促すための措置といたしまして、雇用が進んでいない企業に対し、まずは雇入れ計画の作成、計画の適正実施勧告などを行った上で、さらに、これに従わない場合に最終的な措置として企業名の公表を行うこととしております。このたび、そうしたことで企業名の公表、二社、行ったわけでございます。
 その一社につきましては、ハローワーク、労働局、本省の各段階にわたる一連の指導にもかかわらず、企業トップの障害者雇用に対する理解が得られなかったこと、全く理解してもらえなくて雇用が進まなかった、それでもう公表したというのが一社でございます。
 それから、もう一社でございますが、これは、相当数の障害者の雇入れが行われたものの、雇い入れた障害者の定着が不十分であったこと。この会社はどうも、雇っちゃ辞める人が多く出て、ぐるぐるぐるぐる、そういう表現がいいのかどうか分かりませんが、こう雇っちゃ辞める、雇っちゃ辞めるということで、障害者も、雇ってはもらったんですが、またすぐ辞めて、どうしても雇用率が上がらなかったということで、やむを得ずこれも公表したと、こういうことでございます。
 今後についてでございますが、このところ企業の法令遵守、コンプライアンスが非常に重視される御時世でございますので、そういった社会的な責任が重視される中で、こうした公表するという措置は効果も大きくなってきていると私どもは判断いたしますので、今後ともそうした公表もさせていただきますし、さらに、ハローワーク、労働局において訪問指導などを行いまして、企業のトップの障害者雇用に対する理解を促すとともに、これはもう先ほどの御質問にもありましたが、私も本当にそう思います、トップの姿勢というのが大変企業全体を占めておりますので、どうしても理解してもらわなきゃいけない、そして雇用管理を改善して障害者の職場定着が促進されるように強力に指導を進めてまいりたいと存じております。

○遠山清彦君 大臣、よろしくお願いいたします。
 時間なくなってきたんですが、特例子会社について二問ぐらいさせていただきたいと思います。政府参考人で結構でございますが。
 特例子会社の設置を厚労省として推進をしておりまして、現在、現在というか、平成十六年度末で百六十二社が認定されているというふうに理解をしておりますが、ところで、企業側から、当然障害者の雇用率改善のために特例子会社をつくるということはいいことであるけれども、採算が合わずにどうしても赤字になることが多いのではないかという声が一部あるようでございます。
 こちらの労働局とかハローワークで出しております「特例子会社を創ろう」というパンフレットを私も読まさせていただいたんですが、この中では、この採算については、最初の数年は赤字だったけれども、その後少し黒字になっているようだという、既に特例子会社をつくった会社のことをそういう表現でしか触れておらないんですね。
 今回、質問するに当たって厚労省にお伺いをしたら、この百六十二の特例子会社の経営状況がどうであるかということは掌握していないということでございまして、それはそれで結構なんですけれども、私も決して障害者を雇用するための特例子会社でもうけようという企業があるとは思いませんけれども、しかしながら、親会社との連結決算等もございますでしょうし、大幅な赤字になればこれはやはり民間会社でございますので大変に問題になるわけでございますが、この辺の採算等についてはどういうふうに現場ではアドバイスをされているのか、その辺ちょっと、答えづらいかもしれませんけれども、お答えいただきたいと思います。

○政府参考人(金子順一君) 特例子会社の経営状況についてのお尋ねでございますけれども、率直に申し上げまして、私どもも特例子会社全体について十分内容を掌握しているわけではございません。ただ、よく経営者の方ともお話をするんですが、そういう際にやっぱり総じておっしゃることは、やはり障害者雇用に伴う特別な負担も大きいので各社とも厳しい経営環境の中にあるというお話をされるわけでございます。そういう意味で、大変御苦労して経営をされている状況にあるのではないかというふうに考えているところでございます。
 ただ、会社でございますから、赤字続きでいいわけではないというのも、これはまた経営者としては当然の姿勢だろうと思いますが、そういったお話も聞いているところでございます。
 とにもかくにも、障害者雇用ということで特例子会社設置しているわけですので、これはもう絶対つぶすわけにはいかないんだという強い決意もお聞きする機会もあるわけでございます。そういったお話聞いておりますと、私どもとしては、特例子会社のこのような御努力を無にすることがないように、障害者雇用に関する各種の支援策の一層の活用等を図っていくことが重要ではないかと、こんな感想を持っているところでございます。

○遠山清彦君 時間が参りましたが、一言だけ。
 大臣、この特例子会社、非常に、つくられている企業は障害者雇用に深い理解を持った上でこういうことをやられていると思うんですけれども、近年また増えてきているようでありますが、今後もっと推進する上で、きめ細かい助言、指導というのを関係機関で督励をしていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。