○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。

 尾辻大臣におかれましては、就任されて初めて質問させていただきますけれども、今日は後で年金の問題について幾つかお聞きをしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

   〔理事武見敬三君退席、委員長着席〕

 最初に、新潟県中越地震への厚労省の対応について二問ほど伺いたいというふうに思っておりますが、この地震では、周知のとおり大きな被害をもたらしておりまして、数多くの被災者がいまだに自宅に戻ることもできず、余震におびえながら避難生活を送っているという状況でございます。厚労省としてもできる限りの対応、支援をすべきだというふうに思っておりますが、十月二十七日付けで厚労省が出しました社会保険関係への対応についてちょっと伺いたいというふうに思っております。

 この文書によりますと、まず、「被災した事業所等について、申請に基づく保険料の納付猶予を行う。」ということが言われているわけでありますが、この点に関しまして、どの程度の期間この納付猶予を行う予定なのか教えていただきたい。またあわせて、「国民年金被保険者について、一定要件に該当する場合には、申請に基づく災害時の保険料免除を行う。」ということが書かれているわけでございますけれども、私は被災をしただけで十分この保険料の減免の措置の対象になるんではないかと思っておりましたが、文書を読みますと、一定要件に該当する場合はと、もう一つ条件が付いているような表現になっておりますけれども、この一定の要件に該当するの、一定の要件の内容について教えていただければと思います。

○政府参考人(渡辺芳樹君) お答え申し上げます。

 被災事業所等の保険料納付猶予期間につきましては、国税通則法の例によりまして、納期限から一年以内の期間で、管轄の社会保険事務所長が、住宅等が全損なら一年、半損なら八か月等の基準により、被害財産の種類及びその損失の程度を勘案してこの納付猶予期間を定めると、こういうことにされております。

 また、お尋ねの、国民年金保険料の免除に係る一定要件というふうに言っておりまして、その中身は何かというお尋ねでございますが、この一定要件とは、災害により被保険者等の住宅などの財産の被害金額がその価格のおおむね二分の一以上である場合をいうものとされておりまして、市町村の証明により確認することとしております。

 なお、災害の甚大さにかんがみまして、保険料免除の申請手続が遅れるような事態、こうした事態に配慮するため、年金手帳の添付を省略したり、申請が遅れた場合でも平成十六年九月分までさかのぼって承認ができるという扱いをしたり、申請書の記載方法を簡素化するなどの弾力的な措置を該当する市町村と連携を図りながら講じていくこととしております。

○遠山清彦君 分かりました。

 今、被害を受けた住宅の価格が二分の一以上の場合は一定要件に該当するということでありましたけれども、地震による被害の査定というのは難しいところもあると思いますので、関係省庁と連携をしながら慎重にやっていただきたいというふうに思います。

 それから次に、これは大臣でも結構なんですが、被災者の心のケアについて伺います。

 十一月二日付けの、これ読売新聞だったと思いますが、非常に示唆に富む提言が、日本精神保健福祉連盟の理事であります大西さんという方が寄稿したものに載っておりました。

 要点申し上げれば、今回の被災地が都市部ではなくて、つまり以前の神戸の地震と違って農山村部であるということに十分配慮することが必要であると。その上で、やはり安易に専門家に、メンタルケアの専門家に全部任せてしまうんではなくて、地域の長老格の人であるとかまとめ役の方をある程度中心に立てて、それを側面からサポートするような体制で被災者の心のケアをやっていった方がいいんではないかという提言がありまして、私も全く妥当な意見であるなというふうに思っておりまして、やはり少々田舎の、特に山村部等へ行きますと、いわゆる精神科医に会ったというだけでいろいろと風評の立つ場合もあり得ると思っておりますので、その点いかがでしょうか。

○国務大臣(尾辻秀久君) 申し上げましたように、昨日現地に行ってまいりました。そして、おっしゃるとおりのことを感じてまいりました。本当に山間部が被災地になっているんです。で、なぜか町の方は余り被害がない、こういうことでございます。したがいまして、結果として、どうしてもお年寄りの皆さんが被災をしておられる、あるいは子供が多い、こういう傾向があることもまた事実であります。そして、あるところなどはもう村ごと、本当に村ごと皆さん体育館に来ておられる。で、村長さんがもうそこにおられてというような感じであります。

 そうなると、今正に御指摘のような話でありまして、そうしたことにかんがみてのまた対策というのが必要であろうなということは強く感じてきたところでございます。

○遠山清彦君 ありがとうございます。是非、大臣のリーダーシップで、厚労省できることやっていただきたいというふうに思います。

 続きまして、年金問題についていろいろと伺いたいというふうに思っておりますが、本年の通常国会で成立した、新しい年金改革反映した法案が十月一日から施行されたわけでございますけれども、今回の法案で、保険料の上限を固定をして次世代に配慮をしたこと、あるいは給付抑制メカニズムとしてマクロ経済スライド導入したこと等々、高く評価できる点があるわけでございますが、その一方で、複雑で分かりにくい年金制度をやはり一元化をしていかなきゃいけないという議論でありますとか、あるいは年金の世帯単位から個人単位へ移していった方がいいんではないか、また、それに関連して第三号被保険者の負担の在り方の問題、それからパート労働者への年金適用拡大の問題等々、積み残された議論というものはまた明確にあるわけでございます。

 私、大臣と一緒に、与党の年金改革協議会のメンバーとして一緒に議論さしてきていただいたわけでございますが、厚生労働大臣に就任されて、今後この年金改革の中でどういった、これらの課題にどう取り組んでいかれるのか、特に優先して取り組まれていこうとしている課題は何なのか、教えていただければと思います。

○国務大臣(尾辻秀久君) 一年間御一緒に議論させていただきましたことを感謝を改めて申し上げたいと思います。

 今度の改革が抜本的であったのかなかったのか、いろいろ評価はあるんだろうと思いますが、私は、大きな改革はできたと、こういうふうに思っております。その一つは、賦課方式で今度の改革をきっちり説明した、すべての仕組みを賦課方式で作り上げた、ここで整理したというのは大きなことであったと、こういうふうに思っておるところでございます。

 そうした中で、おっしゃるように引き続き取り組むべき課題というのはございます。今お話しのように、申し上げれば、公的年金制度の一元化の問題もありますし、基礎年金の国庫負担割合の二分の一への引上げの問題もございます。それから、一緒に御議論した中で確かに積み残したものの一つが、短時間労働者の厚生年金適用の見直しなどがございまして、こうしたこと、いろいろまだ議論すべきこと残っておりますので、積極的に取り組んでまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。そして、年金制度への国民の信頼を高めていく努力をしたいと考えております。

○遠山清彦君 それで、巷間言われておるとおり、私、一番大事でまた難しい問題が一元化の問題だというふうに思っております。

 私も、国民が理解できる形で一元化を図れるならば、これは是非ともやった方がいいという立場でございますが、しかしその一方で、所得捕捉が正確に現状ではできていない第一号被保険者の自営業者の皆さんと、サラリーマンや公務員などのガラス張りの、言わばガラス張りの第二号被保険者の方々の制度を統一するということは、非常に多くの難しい問題点を含んでいるんだろうというふうに思っております。

 その一例としては、一九九九年に新しい制度が確立をいたしましたスウェーデンのモデルを見てもそうでございまして、スウェーデンの現在の年金制度では、国庫負担の最低保障年金があるわけでございますが、それに組み合わせる形で、一八・五%の保険料の、賦課方式が一六%、二・五%が個人年金の積立方式という組合せのところがあるわけでございます。

 これ、なかなか日本では一般社会的には知られていない点は、実はこのスウェーデンの新しい方式では、個人年金二・五と賦課方式の一六%の所得比例の部分は、スウェーデンの自営業者については全額自己負担ということになっておるわけでございまして、例えばこのようなモデルに似たような制度を日本に導入した場合に、五百七十万と私は聞いておりますが、の事業者があると言われている自営業の方々がその全額自己負担に堪えられるのかどうか、こういったところもしっかり議論をしていかなければなりませんので、相当煮詰めた議論と説明責任が国会にも求められるんだろうというふうに思っております。

 ただ、与野党を超えて総論として一元化は望ましいというものがあり得るわけでございますが、ただ、今スウェーデンの例で申し上げたとおり、各論に入っていきますと、なかなかいろんな組合せがあり得ると、改革のですね、私は思っておりまして、そういう意味では、できる限り早く与野党で、どんな組合せの各論の部分をやっていけば一番その一元化がやりやすいのかどうか議論していくべきだというふうに思っておりますが、いろいろな御意見が野党側にもあるようでございましてなかなか一元化の協議会が進まないという状況でございますが、この点について大臣はどのようにお考えか教えていただきたいと思います。

○国務大臣(尾辻秀久君) 言葉で公的年金の一元化、こういうふうに言うわけでございますが、それぞれおっしゃる方によってイメージなさるものは随分違います。一階部分の基礎年金部分をまずやろう、こういう御意見もありますし、先に二階部分から一元化やろうと、こういう御意見もありますし、まあそれぞれの御意見があるところでございます。

 そうした御意見、私どもは謙虚に聞きながら、今私が直ちにどれがいいですとかどこから始めましょうとかということを申し上げるわけにはいきませんけれども、最終的には全部の一元化ということにはなるんでありましょうけれども、今私がそういうことをなかなか申し上げることは難しいところでございまして、言えることは、謙虚に御意見聞きながら不断の努力をしていかなきゃならない、見直しをしていかなきゃならない、そういうふうに申し上げておきたいと存じます。

○遠山清彦君 今、大臣はなかなか御意見言いにくそうでございますけれども、私はやはり、まあ野党の皆さんの中には与党側の各論レベルのビジョンがクリアじゃないから協議できないという御意見もあるようでございますが、私はやはり、難しい問題でございますので、与野党で協議する場でいろんなアイデアを出して各論の組合せをやっぱり考えていかなきゃいけないというふうには思っております。

 そのためにも早く、委員会で小委員会作るとか、あるいは与野党の正式な協議機関作るとか、努力をしていかなければいけないと、自戒の念も込めて申し上げたいというふうに思います。

 次に、ちょっと時間の関係もございまして、基礎年金の全額税方式はちょっと飛ばしまして、以前この委員会でも私の隣におります辻理事からも質問がございましたが、現在の日本の年金制度の中で、年金受給権が発生する要件として加入期間が二十五年間となっております。しかしながら、この加入期間に満たない人は無年金者になるわけでございまして、最近の会計検査院の調査では無年金者の数が八十万人に上ると指摘がされているところでございます。

 これに関して大分以前から調べますと、かなり以前から諸外国の年金制度と比較すると加入期間が長過ぎるという批判があるわけでございますが、最初に年金局長、他の先進国、特にフランス、スウェーデン、ドイツ、米国等において受給権発生に必要な加入期間はどうなっているか教えていただきたいと思います。

○政府参考人(渡辺芳樹君) 御指摘のとおり、我が国の場合は二十五年ということを置いておるわけでございますが、諸外国を見ますと、アメリカの場合、四十加入四半期という、まあ向こうの制度の言い方でございますが、日本の年数でいえばおおむね十年程度、イギリスの場合は、男性、例えば男性四十四年の四分の一の期間と、こういうような言い方などをしておりますので、そのまま計算しますと十一年程度、ドイツの場合は五年、フランスの場合は同様の期間というのはないと、こういうような短い、比較的短い加入期間をもって年金制度を運営しておられるということでございます。

○遠山清彦君 それで、これは以前国会でも何度か聞かれている質問になりますけれども、日本の制度においてなぜ二十五年になったのかという、その経緯と根拠について簡潔に御説明いただきたいと思います。

○政府参考人(渡辺芳樹君) 老齢基礎年金をベースに申し上げたいと思いますが、二十五年の受給資格期間、これは基礎年金制度導入前の昭和三十六年からの国民年金の老齢年金、この受給資格期間を引き継いだものとして設定されておるわけでございます。

 昭和三十六年にスタートをいたしました国民年金は、なかなか、既に一定の年齢の方もいらっしゃいましたので、二十五年というのは難しいということで、経過的には十年から二十四年までの資格期間というのがあったわけでございますが、それはあくまでも経過的なことであり、二十五年とした上で、恐らく私も知る限り諸外国には例はないと思うんですけれども、低所得を理由とする免除制度というものを設定し、そこに国費を投入することで年金にきっちりつながるという仕組みを設けております。

 また、六十歳から六十五歳までの間、ある一定の年齢要件ありますが、更に七十歳までの間の任意加入というようなこともありまして、要は、二十五年の受給資格期間だけれども、様々な工夫をして結果として二十五年が満たしやすいようにする、こういう仕組みを我が国は取ってきたものでございます。

 その理由はどうしてだろうかという御質問でございますけれども、いろいろこれまでも質疑の中で理屈は現行制度に基づいて御答弁さしていただいておりますけれども、もう少し直裁に申し上げれば、四十年納付による満額で今六万六千円という基礎年金を申し上げております。二十五年しか納付されなかった方の場合は四万一千円になるわけでございます。では、この二十五年納付期間というものがなくなるとどうなるかというと、二万円とか三万円とかいう基礎年金ということを念頭に置かなければいけません。それが公的年金制度の役割として国民に訴えて御理解をいただくという意味で本当にいい道なのかどうかということが、これまでの考え方として慎重にしてきた理由でございます。

 また、今日的には、社会保険庁改革の中で、収納率八〇%を目指して現場、そして国民にも様々なお願いをしておるわけでございますが、そういう中で、納付期間が二十五年でなくてもいいかもしれないと、こういうメッセージが流れますと、これはどういうことになるだろうかと。やはり、現時点、私ども、国民の保険料納付意欲ということについて十分配慮をしながら、現行制度の持っている意味合いというものを御理解いただいて、老後の支えとなる年金にしていきたいと、こういうような考え方によっております。

○遠山清彦君 まあ局長に私が意見言う前に外堀を埋められるような答弁をされてしまったわけですが、確かに、まず前提として、私は、純粋に制度論として、この二十五年の加入期間が諸外国に比して非常に長いという観点と、それからもう一つは無年金者が現在八十万人発生をしておると。

 それで、大臣、御存じのとおり、今、若者の雇用形態が大分変わってきておりまして、フリーターも、いろんな説がございますけれども、国民生活白書等にも、十五歳から三十五歳までで三百七十万人もいるんではないかとか、そういった恐るべき数字が今出ておりまして、フリーターの特徴の一つとして挙げられているのは社会保険を全く払ってないというようなことがございまして、この世代が高齢者になっていく過程を考えたときに、現状よりも無年金者は増える可能性というのは十分あるわけでございます。それがしかも、今日よりも更に少子高齢化が進んだ人口構成の中で起こっていくということを考えた上で、私、この年金受給権発生の要件としての加入期間を、例えば若干短縮することを検討することによって、今、納付意欲が、例えば二十五年を十五年にしたら、十五年払ったらやめちゃえという人が増えれば、これは年金財政全体にかかわる問題になりますので、確かに厚労省が懸念をすることはよく分かるんですが、ただそれは、二十五年間払って、じゃやめちゃえということと同じことでございまして、私は、将来もらえる年金額にどういうふうにこの加入期間が反映するかということさえ個々人の国民が理解をすれば、これは個人の選択として責任ある行動というのはある程度担保されるんではないかなと。

 逆に、今は、二十五年も払ってられるかと、もう私は無年金者になっても構わないという若者が増えているという指摘もあるわけでございまして、そこで局長、ちょっと数字、意見じゃなくて数字聞きたいんですが、例えば加入期間を今の二十五年間から十五年間に短縮をした場合に、所得代替率、これは新既裁定者で五〇・二%を新しい制度で保障しているわけでございますが、それに影響はあるんでしょうか。

○政府参考人(渡辺芳樹君) お尋ねにお答えを申し上げます。

 実際には、この問題は、先ほど来申し上げたような懸念等々もあり、納付意欲に影響を与え納付がされないということになりますと財政に影響があるというのは否定し難いものでございますが、今御質問の、いわゆる五〇・二%という、今度の十六年財政再計算の数理計算の上ではどういう扱いになっているかという観点から申し上げれば、非常にこの年金財政を見通す数理計算はある意味では保守的な前提になっておりまして、受給期間を満たさないものの状況を将来にわたって見込むという技術的な困難性もあり、保険料納付期間はすべて将来の給付に反映するという前提を置いて計算を行っておるわけでございます。

 したがいまして、そうした前提に立った上で仮に受給資格期間を短縮した場合、この五〇・二%という財政計算は変動するのかということになりますと、この数字が下がるということは財政計算モデル上はないというのが事実でございます。

○遠山清彦君 つまり、これは大臣、国会の今までの議論でも余り出てきてないんですけれども、実は日本の今のこの二十五年の加入期間短縮しても所得代替率に影響はないんですね。これはかなり長期的に見ればあるということは、その年金財政全体が、例えば仮に加入期間短縮した場合に、いろんな数字が、変数が変わってくる等あり得ますけれども、現状は、今年金局長おっしゃったように、一年分納付した人にはその一年分の年金が払えるような財政計算しておりますので、実際には加入期間の短縮が所得代替率に影響しないと。

 この点は、実は今までの国会の議論でも余り着目されてこなかった点でございまして、私は、今年改革したばかりでもございますし、この加入期間の短縮が安易に行われると、確かに納付意欲に大きく影響あるのかなと個人的にも思っておりますから、簡単な問題ではございませんが、ただ、先ほど私申し上げた日本社会の人口構成の変化、それから若者を始めとする雇用形態の変化、この辺のことを勘案して、中長期的な課題として大臣には御認識をいただいて今後の議論に生かしていただきたいと思いますが、一言御感想をいただけますでしょうか。

○国務大臣(尾辻秀久君) 先ほど来お話のように、一年間議論をさせていただきまして、その代替率の議論も随分いたしました。保険料率を一方で上限を定めながら、代替率を法律の中に置けるのかどうか、これは随分悩んだところでありましたが、結局、私たちは五〇%というその代替率を法律の中に書き込むことをいたしました。

 今、そのことを思いながらただいまの御議論をお聞きいたしておるわけでありますけれども、理屈としては今委員御指摘のとおりだろうと、そこの部分について言えばそのとおりだろうというふうに思います。

 ただ、先ほどお答えいたしましたように、今の数字のまま言いますと、四十年で満額が六万六千正確に言うと二百八円。じゃ、例えばそれを二十五年から十五年に変えたとして、この満額掛ける四十分の十五という数字を出せば、四十分の十五を掛ければ答えが出てくるわけでありますが、大体二万五千円ぐらいの数字になります。果たしてそのことが、公的年金の役割を果たす、二万五千という数字がです、なのかどうかというのは、これまた議論をしてみなきゃいかぬところだなというふうにも思います。

 いずれにいたしましても、こうした制度というのは絶えず見直しながら進んでいかなきゃならぬわけでありますから、こうした今のお話なども含めながらまた議論をさせていただき、私たちも先ほど来申し上げておりますように絶えず見直しは必要だと思っておりますから、そのことは考慮しなきゃいかぬと、こういうふうに思っております。

○遠山清彦君 分かりました。

 じゃ、ちょっと次の、年金のまた話題に戻りたいというふうに思いますけれども、年金局長、あれですね、もう答弁、もう一回ありますか。はい。要は、負担する、大臣、現役世代へのメリットの還元の問題でございます。

 先ほど申し上げたとおり、若い人の中に、雇用形態の問題もありまして保険料を払わないあるいは払えない人たちがいるということは申し上げたとおりでございますが、やはり若い人の立場からいいますと、自身が今、今の生活で経済的に苦しい中で、保険料を払うことに対してなかなかメリットを感じられないということが指摘があるわけでございます。

 そこで、その立場から、一部の有識者から、約百四十七兆円と言われているこの年金積立金のごく一部を原資として活用いたしまして、今後年金制度を支えていく世代に対して、教育資金として例えば無利子で貸与するというような事業を導入すべきだという意見が前々から出されております。恐らく大臣も御存じかというふうに思います。

 例えば、あえて名前は申し上げませんけれども、ある学者さんが出している私案では、高校生以上に年間最高五十万円を無利子で貸与をすると。ただし、条件として、保護者及び本人が年金の加入者。それから二番目に、卒業後に必ず長期で返済をすると。三番目に、滞納や返済拒否者の子弟は借りられないようにすると。それでも、四番目に、返済しない場合は、本人が年金を受給する段階で天引きしてしまうということをすれば不良債権化はしないだろうと。非常に長い期間の話ですが。

 ということで、いわゆる年金保険料を払っている人の子供さんたち、あるいは払っている人たち本人に対して、特に教育ということに目的を限定してこの年金基金の、百四十七兆円もあるわけですから、株で運用しているのは十八兆ぐらいでしょう。ですから、ちょっとごく一部、文科省で当然いろんな奨学金やっているわけでありますけれども、しかしこれから子供さん少なくなっていく、一人一人の若者が大事だと言っておりますし、社会保障給付全体の八十三兆の中では、これ子供対策・家庭関係費というのは三兆円ちょっとしかないわけでありますから、割合で言うと四%ですかね。ですから、欧米と比べてもこれは非常に低いと言われている。ところが、この話、私この間、小泉総理に決算委員会でやったんですけれども、総理も、言っていることは正しいけれども財源がないんだよなということ、つれない御答弁でありましたが、ただ、年金積立金の一部を活用してやる事業というのは、これは可能だと私は財源的にも思うわけでございますが、いかがでしょうか、年金局長。

○政府参考人(渡辺芳樹君) 御指摘のような、年金積立金の一部を活用した貸付制度について各方面でいろいろな形で御議論があることはよく承知しております。ただ、今回の改正の中では、保険料財源の使途について大変厳しい指摘がある中で、年金積立金の活用の在り方として本当に適切なのか、もっと慎重な議論が必要ではないかという考え方を取ったわけでございます。

 これまでに、年金制度の中では、次世代育成支援対策として育児休業や時短のときの配慮というようなものは入れておりますけれども、こうした教育資金貸付制度を創設するという御提案、これに関しまして、年金部会という関係の審議会におきましてもいろいろ議論がございました。結果といたしましては、審議会におきましては、他のそうした奨学金などを扱う公的機関の今後の動向も見極める必要があるのではないか、あるいは次世代育成支援対策の今後の展開というものをきちっと踏まえながら慎重に検討していくべきではないかと、こういうようなスタンスでまとまったところでございます。

 かいつまんで言えば、これからの奨学金政策や、あるいは教育費の助成政策や次世代育成支援政策というものが年金制度を離れてもどういうふうに展開していくのかということのコンセンサス、こういうものの下で、その上で、なおかつ年金資金が毀損をしないような道というものがあるのかという順序で物を考えるべきではないかという御整理を審議会にしていただいたように承知しております。

○遠山清彦君 じゃ、年金局長、御退席いただいて結構でございます。

 大臣、御答弁要りません。ただ、私申し上げたい点は、先ほど申し上げたとおり、他の先進諸国と比べても、日本は社会保障給付の中に占める次世代育成にかかわる部分が非常に割合が低うございます。ただ、公明党からもいろんな次世代育成支援策をアイデアとして出しても、必ず来るのが財源問題でございまして、なかなか国全体の財政状況が厳しい中で新しい政策を財源の裏付けを持ってやるということは難しいわけでございますが、ただ私は、この年金積立金の一部を活用して何か次世代育成のためにするということは、今後も念頭に置いていただいてお考えいただければと思っております。

 大臣、何か一言。

○国務大臣(尾辻秀久君) おっしゃることはよく分かるんですが、このたびのいろんな議論の中で、この積立金が無駄遣いされているんじゃないか、そういう大変強い御批判がありました。

 そこで、これはもうよく御案内のとおりに、あの積立金は給付以外には一銭たりとも使わないということを固く決めたところでありまして、そこのところと今のお話をどうつなげるか、これはまた難しい話だなと実は内心思っております。そして、あの積立金の話も、どこかに最初に例外作ったのが次々に例外を生んだような気もしますので、その反省だけは今度やっぱり私どもはしっかりしながら、今みたいなお話も検討する必要があるんだろうなと思っていますということを申し上げたところであります。

○遠山清彦君 もう大臣おっしゃることはよく分かります。ただ、まあゴルフボールよりは、やっぱりこの年金制度を支える若い人にメリット還元というのはまだ検討の余地はあるんではないかなと思いますので、慎重に当然議論していかなきゃいけないと思います。

 次に、社保庁、社会保険庁の改革についてお伺いしたいと思います。

 先般、先月になりますけれども、総務省が社会保険庁の行政評価をいたしまして、それに、その調査に基づく第一次の改革の勧告を出しております。三本柱がございますので、ちょっと時間もあれですが、お聞きをしたいと思っています。

 まず一番目に、総務省の方から、未加入者、これは社会保険庁の推計では六十三、四万人いるということになっておりますけれども、正確に把握されておりません。この未加入者を把握するために住基ネットを活用したらどうかと。また、年金受給権者の現況届が年一回に行われているわけでございますが、これは年間二千六百二十八万件、郵送でやっておるわけでございます。それからさらに、氏名及び住所変更届、これは大体年間二百万件ぐらいだと理解をしておりますが、ただ、合計、これ郵送料、返す人の自己負担、国民側の自己負担料も含めますと大体二十億から三十億円掛かっているというふうな指摘がございます。

 これを住基ネットを活用すれば、総務省いわく、二、三億円にコスト削減できるという指摘があるわけでございますが、これは今年度とか来年度という話じゃなくて、十八年度ぐらいから実際には使用可能になると思いますけれども、この住基ネットを活用して年金未加入者の把握をする、あるいは住基ネットを活用するので現況届を廃止してコスト削減をする、こういったことを社会保険庁としてどう考えておられるか、お答えいただきたいと思います。

○政府参考人(青柳親房君) ただいまお尋ねございましたが、このたび総務省から第一次勧告というのをいただきまして、一つには被保険者の方の適切な把握を行う、それからもう一つには年金受給者の方の様々な届出の効率化と、こういう御指摘をいただいております。

 そこで、まず未加入者の方についての把握でございます。実は、現在でも、二十歳に到達をいたしました方につきましては、住民基本台帳ネットワークシステムの情報を活用させていただきまして加入すべき方の把握を行っておりまして、これに基づいて二十歳の方に手帳をお送りするなりして強制適用をさせていただいているところでございます。

 今後、これを全体に広げるかどうかということになるわけでございますが、私どもとしては、今回の勧告の趣旨を踏まえて、その他の未加入者の方の把握につきましても、業務面で現在の基礎年金番号なりとの接続をどうしていくかというようなことの問題、あるいは費用面でこれをどう考えていくかというようなこと、これらを全体として勘案しながらこの住民基本台帳ネットワークの活用については検討してまいりたいと考えております。

 それから二点目の、受給者の方についての管理にかかわる部分でございます。これは、郵便費用の軽減、あるいは事務処理の効率化という観点ございまして、実は現在でも、御承知の、介護保険の一号被保険者の方については、この方々についての異動が生じた場合に市町村から御連絡をいただきまして、それに基づいて的確な保険料徴収をするということがございますので、これを活用した生存確認というのは可能な状況になっております。

 したがいまして、どのような方を対象にしてこの住基ネットというものを生存確認に利用していくかと。これには、先ほどお尋ねの中に、二十億なり三十億円程度の経費が掛かっているじゃないかというお尋ねもございましたが、逆に、システムの開発経費、あるいは住基ネットの利用手数料といったものも一方でコストとして見込まなければならないという点がございます。

 いずれにいたしましても、私ども、利用できるすべての情報を活用する、そういうものの一環としてこの住基ネットの情報についても適切に活用いたしまして、効率的な適用対策を、あるいは受給権者の方の管理というものを行ってまいりたいと考えております。

○遠山清彦君 分かりました。

 次に、未納対策にかかわるところですが、この第一次勧告の二番目の柱で、総務省の調査では、各地方の社会保険事務所が八〇%の納付率を国民年金に関して達成するといいながら、個々の社会保険事務所で具体的な数値目標を掲げていないじゃないかと、これは民間企業では考えられないという厳しい指摘があったと思いますが、この点についてはいかがですか。

○政府参考人(青柳親房君) ただいまのお尋ねにつきましては、既に御承知のように、国民年金保険料の納付率、平成十九年度までに八〇%という目標を設定しておるわけでございます。これに対して、納付率の低下要因に応じて収納対策を取り組んでいくということがまずは基本になるわけでございますが、今般御指摘がございました第一次勧告においても触れられておりますように、これを着実に実施していくためには、具体的なまず年次目標を盛り込んだ行動計画を作っていかなければならぬということで、まずこれを公表いたしました。

 さらに、この行動計画の中身でございますが、地域のそれぞれの特性を考慮いたしまして、それぞれの社会保険事務局、これは四十七都道府県に設置されております。それから、社会保険事務所、これは全国で三百十二ございますが、これらごとに策定をする行動計画を作りまして、それぞれの事務局、事務所ごとに平成十九年度までにどうやって年度別の目標納付率を実現していくか、そして十六年度にまずは具体的な対策ごとの月別行動目標を設定する、このようなきめ細かな目標設定をさせていただいております。

 さらに、この行動計画に基づきまして、社会保険事務局及び社会保険事務所ごとに自らまず実施状況の進捗管理を行うのは当然でございますが、毎月私ども本庁の方への報告もいただきまして、それぞれの達成度合いを私どもが進捗管理をするという仕組みを設けさせていただいております。

 さらに、これで問題のある点、ところがございました場合には、必要に応じて個々にヒアリングをする、あるいは現地に私ども指導に赴くということを行うことによりまして、問題点の逐次解決を図るという形で今回の勧告にもおこたえをしていきたいというふうに考えております。

○遠山清彦君 私も、つい、大臣、数日前まで知らなかったんですけれども、この総務省の勧告出てすぐに、国民年金保険料収納に係る行動計画、アクションプログラムというのを社会保険庁出していて、見事に各県の、都道府県別の社会保険事務局別に平成十九年度までの目標数値が具体的に示されておりました。

 ただ、これ村瀬長官に是非機会があったらお伝えいただきたいんですが、私、これ中をぱっと見ていて思ったんですけれども、何か全体として八〇%に平成十九年にするためにちょっと無理な目標を掲げている年度が県によってはあるんじゃないかなと思っております。例えば大阪は、平成十五年度の実績が五四・一%と非常に低うございますが、これが平成十六年度は五五・五%の目標で一・四%しか上がんないことになっているんです。それが急に平成十七年度になると六三・五%となっていまして、何か八%一年度で上がることになっているんですね。

 だから、こうやって具体的に数字並べていると、ああ、やる気があるんだなというふうな印象は受けるんですけれども、じっくり見ると、何で去年から今年は一%しか上がんないのに次の一年間で八%も上がることになっているのか、やや理解ができないところもありますし、逆に言えば、本当に達成したのかどうか厳しく自己検証をしていただいて、それをまた国民の前に出していただくことが必要なのかなという点だけ、この件に関して指摘をさせていただきます。

 時間もありませんので、次の質問でありますが、これはもっと難しい問題だと私は認識をしております。

 総務省の調査で、ありていに言ってしまえば、各都道府県の社会保険事務局の職員一人当たりで担当している件数が全然違うと。それで、上位五県が千葉県、埼玉県、神奈川県、茨城県、奈良県になっているわけでございますが、一番の千葉県の場合は、職員一人当たりで担当している事業所数とか被保険者の数が平均で七千三百十二件でございます。それに対しまして、下位の十五の都道府県、これは富山、福井、島根、高知、鳥取でございますが、鳥取の場合は、職員一人当たりで二千百六十二件しか見ておりません。ということは、一番の千葉県と最下位の鳥取県を比べますと三・四倍の抱えている案件の数の差があるわけでございます。

 当然こういうことが、これはもう今社会保険庁は国の所管の事業でございますから、これだけ一人の職員で同じ、恐らくほぼ変わらない給与をもらっていて担当している件数がこんな違うんであれば、これは未納対策にも大きな影響が及ぶ重大な問題だというふうに思っております。

 そこで、当然やらなきゃいけないのは、特に民間的な発想で申し上げれば、過剰な職員がいるところから、職員の数が足りないところ、あるいは一人当たりの職員が抱えている案件が多いところに定員の再配置を、配置換えをしていかなければいけないわけでございます。しかしながら、社会保険庁は、平成十二年に地方から国に移管される前は地方事務官という立場で地方採用でございましたから、恐らくそのときに採用された方々は、例えば宮城県で採用された方はずっと宮城県で、社会保険事務局で働くことを前提に恐らく採用されたと思うんであります。

 しかしながら、現状はそういうことを言っていられる場合ではなくて、やはり他の手の足りない都道府県に、仕事が少ないところから、例えば、ずっと行けということではないですけれども、ある一定の期間は転勤をしていただくようなことも、これもう国家公務員ですから、考えていかなければいけないと思うんですが、この点について社会保険庁どうですか。

○政府参考人(青柳親房君) ただいまのお尋ねにつきましては、現在の地方の社会保険事務局間での定員配置に一人当たりの業務量格差が生じているということは事実であろうかというふうに認識をしております。

 しかしながら、この業務量の格差というものを比べますのも、実は技術的にはなかなか難しい点がございます。ただいま委員が御指摘をいただいた数は、被保険者の数なり事業所の数なり、あるいは年金の受給権者の数をそのまま足し合わせて、それで単純に定員で頭割りをしてどうだという御比較をされておるわけでございますが、例えば、被保険者の数が多いところに対しては、例えば徴収のための人員が必要になってくると。それから、例えば受給権者の数が多いところは、例えば相談に対応するための相談の専門家が必要になってくるというようなことで、必要になってくる方々がその具体的な業務量の中身ごとによっても違ってくるという問題があろうかと思います。

 したがいまして、私ども、今後はどのような数値を使用してこういった業務量をきちんと積算することが正確にそれぞれの地域における業務量の評価として適切であるかという、大変難しい課題を解決しなければならないというふうに認識をしておりますが、これをきちんとやった上で、まずは最適な定員配置というのはどうなるかということを描いてまいりたいというふうに考えております。

 お尋ねの中にもございましたように、現在、地方の社会保険事務局、地方分権一括法施行前の事情から、都道府県知事の指揮監督下にあった地方事務官であるという事情から、採用や人事異動についても県単位ということで都道府県間の定員の異動を行わずに今日に至っているところではございますが、お尋ねにもございましたように、そうは言っておられませんので、今後は、具体的には、例えば退職者が出た場合に、これを不補充、ある地域はすると。そこで発生した部分の要員を、増員が必要な社会保険事務局に充当するというようなことや、本庁等への人事異動などの方法によりまして、増減数が大きいようなケースについて段階的な人員の再配置を行うというようなことを具体的には対処してまいりたいと考えております。

○遠山清彦君 今のお答え、申し訳ないんですが、私は余り納得できません。確かに、単に数字を掛け合わせて、格差が三・四倍だからけしからぬじゃないかというふうに聞こえたら、ちょっと意を尽くしていない先ほどの質問だったと思っておりますが。

 私は、大臣、もっと根っこにある問題は、ぶっちゃけて言いますと、この社会保険事務局、各都道府県のそれぞれの。私が聞いている限りでは、それぞれの事務局で、やっぱりずっとその地元生え抜きの方々がずっとやってきていますから、それぞれの事務局で、いろんな伝統とか、目に見えないものも含めてですよ、伝統とかやり方とか雰囲気とか風潮とかというのがあるんですよ。それで、その中には必ずしも国民から見て好ましからざるものも含まれているわけでございまして、それはもう今、これだけ世論の批判が高まっておりますから、私は社会保険庁全体で改革に取り組んでいると信じてはおります。おりますが、私が先ほど再配置とか配置換えをあえて申し上げたもう一つの理由は、やはり人事交流が行われなければ、旧態依然たるやり方とか旧習からなかなか脱せられないと思うんですね。

 ですから、例えば、この未納対策一つにとっても、ある都道府県で仕事をしている社会保険事務局の職員がほかの県に三年間転勤をすると。そこで、ああ、こっちの事務局ではこういうやり方で未納対策をやって成果を上げているのかと、なるほどなと。あるいは、自分が出身の県でやっていた方法を、そこでアイデアを提示して意見交換をするということで、人事交流によっていろんなダイナミズムが生まれて、私は、組織として緊張感も生まれるし、活性化もするし、そういう意味も含めてですね。

 私は、いや、これは労働組合の方とか抵抗すると思いますよ。それから、ずっとある県に住んでいたいという意味でそこに勤めた人は嫌がるかもしれません。しかしながら、そういう時代じゃないと。先ほど運営部長もおっしゃっていましたが、そういう時代じゃありませんしね。私は、これは社保庁の改革に大きく資する話だと思いますので、是非、この社会保険庁の中の都道府県同士の人事交流やっていただきたいと。元々格差三・四倍もあるんですから、それは二倍ぐらいに縮めるぐらいのことはやったっていいと思いますよということは申し上げておきたいと思います。

 大臣、一言感想を下さい。

○国務大臣(尾辻秀久君) 今お話しのことは、一言で言うと当然のことだと思っております。社会保険庁の在り方、厳しく問われておるわけでありますから、その中で出直さなきゃいけない。当然やるべきことは多くあるわけでありまして、今御指摘いただいたようなこともあります。

 したがいまして、これはきっちり出直しのためには御指摘のようなことも含めてやるべきである、こういうふうに考えております。

○遠山清彦君 ありがとうございます。

 時間がなくなってきましたので、最後に一つだけ大臣に、今日の午前中から出ておりますけれども、混合診療の解禁問題について伺いたいというふうに思っております。

 私の理解では、小泉総理も、聞くところによりますとこの混合診療の解禁に基本的に賛成だと聞いておりますし、また規制改革会議の中でも、患者の診療選択の幅が広がる、あるいは海外で標準化された医療がもっと日本で使えるようになる等々のメリットを指摘して解禁を賛成している声があることは大臣も十分御承知のところでございます。ただ同時に、私も、医学的に効果が全く明確でない民間療法の危険性の問題であるとか、あるいは金銭的な理由で受けられる医療に格差が生じる問題等々、深刻な問題点もあるというふうに思っております。

 これらのことは、先日の十月二十二日ですか、厚生労働省と規制改革会議の公開討論の中でもこういった点が出てきたわけでありますが、ただ大臣、新聞等では、これはもう小泉総理の医療改革の目玉であるとまで書かれているわけでございまして、その小泉内閣の中で厚生労働大臣としてこの問題を扱うのは大変難しい対応を迫られるんではないかと思いますが、現段階での大臣の所信をこの点について伺いたいと思います。

○国務大臣(尾辻秀久君) これはもうお聞きいただくたんびにお答えしておりますように、いわゆる混合診療を無条件で解禁するということになりますと、不当な患者負担の増大を今お話しのように招きかねませんし、有効性、安全性の確保の問題も出てきますから、申し上げておりますように、適正なルール、一定のルールの下で設定することがこれはもう欠かせない、そういうふうに思っております。

○遠山清彦君 予定していた他の質問はまた次の機会に譲りたいと思いますが、是非、これは年末に向けて規制改革の議論、過熱してくるというふうに思いますので、国民また経済界の人にも理解され得る形でお互いにしっかりと議論をして、患者の皆様にとっても理解をしていただける決着点を私も与党の一員として見いだしていきたいと思っております。

 以上で終わります。

※政府参考人
社会保険庁運営部長・青柳親房氏
厚生労働省年金局長・渡辺芳樹氏