○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 私、持ち時間が十五分で大変短いんですが、幾つか質問させていただきます。
   〔委員長退席、理事藤井基之君着席〕
 まず一問目は、日米、日韓の社会保障協定についてですが、必要性については先ほども大臣お話があったかと思いますけれども、アメリカと韓国以外にも当然たくさんの邦人、日本人の方がお住まいなわけでございまして、それぞれ社会保障、年金の問題等について同じような問題を抱えていると思いますが、今後、厚生労働省として、今後の取組の中で、米国と韓国以外の地域に赴任をされてお仕事をされている邦人の方々に対してどのような年金について対応をされていくのか、お答えをいただきたいと思います。

○国務大臣(坂口力君) ここは、日本、かなり少ないんですね、過去の協定を結びましたの。先ほど山本議員からも少しお話があったんですけれども、私、大臣ならせていただきましてから韓国に行きましたときに、韓国で是非やりましょうということを、韓国の衛生長官といいましたですかね、お会いをしましたときにそのお話をしました。やはり、そういうふうにして決めますと、韓国の順位はもっとずっと後だったわけですし、もう既にフランスだとかベルギーだとか、そういうふうなことがもう始まっておりましたから、その後であったんですけれども、追い抜いて韓国が先に両方ともできたということでございます。やろうとすればできるわけであります。
 現在、まだできていないところで、フランス、ベルギー等がございます。まだ俎上にのっていないところでものせていかなきゃならないところあるというふうに思いますが、フランスにつきましては、フランスの大臣が、昨年だったと思いますけれども、日本にお見えいただきまして、そのときに是非進めたいということをおっしゃいました。こちらの方も是非進めましょうということになっているわけでございますが、大臣が積極的に言われた割にフランスの方の事務当局の方は全然慎重なものですから、ちょっと行き違いもあったりいたしておりますが、昨年末に私の方からもお手紙を出させていただきまして、そして是非推進をしたいというふうに思っておりますので、今後ともそれぞれ事務当局で進めるようにお願いをしたいといったことをしたところでございます。
 今後、また新しい諸国もあるというふうに思いますので、日本の皆さん方がより多く行っていただいているところ、そうしたことを中心にしながら、また、相手国の方も、日本で多くおみえになるところ、そして年金制度等が充実している、ある程度でき上がっているところでないとこれはできないわけでございますから、そうしたところを選んで、より積極的に進んでいくようにしなければいけないというふうに思っております。

○遠山清彦君 よろしく対応方お願いいたします。
 次に、先ほども出ましたけれども、この少子化対策大綱、六月四日に閣議決定されたということでございますが、私は、この大綱、大変大事だというふうに思っております。
 先ほども出ましたけれども、今日の新聞で出生率が一・二九まで低下をしたという話があるわけでありますが、本当にこの大綱の冒頭に、ちょっと引用しますと、「日本が「子どもを生み、育てにくい社会」となっている現実を、我々は直視すべき時にきている。」というふうにあるわけでありますが、全く私は同感でございます。
 ただ、また私が個人的に大変この大綱の中でうれしかったのは、六ページのところにこういう記述がございました。「社会保障給付について、大きな比重を占める高齢者関係給付を見直し、これを支える若い世代及び将来世代の負担増を抑えるとともに、社会保障の枠にとらわれることなく次世代育成支援の推進を図る。」と、こういう記述があったわけでありますが、この点は当委員会でも私、坂口大臣に申し上げさせていただきましたし、先日は決算委員会の締めくくり総括で小泉総理にもやや強めに申し上げさせていただいたところでございます。
 現在、八十一・四兆円規模、今年度はもうもっとその上行っていると思いますけれども、の社会保障給付総額の中で、やはりこの高齢者関係、これは当然と言えば当然なんですが、五十五兆を超える額が使われておりまして、割合で言いますと、七割に近い割合が高齢者の皆さん方の年金とか介護とか医療等々で使われていると。また、各種の補助事業も大変充実をしているわけでございます。
 他方、児童・家庭関係になりますと、不妊治療の助成でありますとか、これは今年の四月から始まったわけでありますが、またあるいは、今日の委員会でも審議をする対象になっております児童手当にいたしましても、全部合わせても三・七%の割合しかないわけでございます。
 ですから、私は個人的には、この児童手当についても今回、小学校三年生まで拡充をされると。これは一昨年の税制改正のときに我が公明党が強く主張をして実現の道筋を付けた政策でありますが、ドイツが社会保障給付総額のうち九%を児童・家庭関係に使っている、またスウェーデンは一〇%を超えていると。そして、この児童手当等についても所得制限もなく、十六歳あるいは十八歳未満まで支給をしているということを考えますと、日本はまだまだ少子化対策が足りない、今回の児童手当の拡大はもう当然である、遅いぐらいであるというふうに私は思っているわけでございます。
 そこで、大臣に、先ほど私が引用したところで一点だけお伺いをしたいんですが、高齢者関係給付を見直すということが明確に大綱で書かれているわけでありますが、これはもう簡単な作業ではございません。やはり年金、医療、介護など複数の社会保障領域にまたがる話でもございますし、また財源の問題を考えますと、先ほども出ました消費税あるいは間接税の在り方というものもかかわってきます。
 そこで私は、こういった非常に広範囲にわたる、そして根本的な社会保障の在り方を見直すということが、この少子化対策大綱の中に書かれた高齢者関係給付を見直すという言葉に実は凝縮されているんだろうというふうに思っておりまして、そういった大事な議論はやはり国民に見える形でしっかりやっていかなければいけないと思うんですが、大臣としてはどういう場所でどういう枠組みの中でこういった議論を今後されていくのが一番適当だとお考えなのか。経済財政諮問会議もございますし、あるいは少子化対策の本部というものも政府の中に今あるわけでございますが、どのような方向性をお考えなのか、お示しいただければと思います。

○国務大臣(坂口力君) 少子化対策を今後どういうふうに進めていくか、何が一番効率的なのかということは、先ほども御答弁申しましたとおり、やはりここはもう少し科学的なデータに基づいてやっていくということが大事だというふうに思っているわけでございますが、そうしたことを踏まえながら、より効率的にどうしていくか。どこに使うにいたしましても財源が必要なことだけは間違いがないわけであります。
 その財源をどういうふうにして作り出すかということになりますと、もう少し財源を、新しい財源を更に社会保障の中にプラスできるという状況であれば一番それは簡単なんですけれども、なかなか日本の経済あるいは財政状況、そういう状況にもなかなかないということになりますと、どこかから作り出さなきゃならないということになってまいります。作り出します場合に、割合としてこうしてみれば高齢者により厚く、そしてこの少子化にはより少ないではないかという議論は確かにあるわけでございますし、そこに書かれ、先ほどお読みいただきましたように、総論としてそういうふうに書かれたことも事実でございます。
 しかし、これはなかなか言うはやすくして実際に行うというのはかなりこれはいろいろ難しい作業ではないかというふうに思います。これは、ただ、どこかを取ってどこかをどうするという単純なことでやるというわけにはいきません。それは反発を招くだけだというふうに思いますから、もう少しこれは、全体の社会保障像そのものを考える中で、少子化にはやはりこれだけのことが必要だ、そのためにはどういうふうなことが必要かというようなことをもう少し理屈の上で詰めていかないといけない。そして、高齢者の皆さん方に対しましても、高齢者に現在行われておりますことの中で例えば重複を非常にしているとか、そうした面があるならば、そうした面についてそこは御理解をいただくようにしなければいけない。そんなことを考えて、そしてその財源というものについて議論を展開をしていくということでなければならないんだろうというふうに思います。
 したがって、それを議論をする場所は、例えば少子化なら少子化のことだけをやっている場所でそこをやりましても、そこでの結論は出るかもしれませんけれども、全体としてそれが受け入れられるかどうかということはなかなか難しい。じゃ、高齢者の問題だけをやっているところでその結論が出るかといえば、それもなかなか出ないということでございますので、私は、社会保障全体をどうしていくかというその場の中で、少子化に対してどれだけのやはり配慮が必要かということを、全体の中でやはり考えて結論を出すということが一番望ましいのではないかというふうに考えている次第でございます。

○遠山清彦君 ありがとうございました。
 大臣いろいろおっしゃっていただいたんですが、幾つかの点について私も個人的にこれからしっかりと調査をして、歳出の部分で抑制できるところはないか、あるいは財源の確保についてどういう知恵が出せるかということについて、しっかりと努力をしていきたいと思います。
 最後の質問にもうなってしまいますけれども、六月五日付けの一部の新聞の報道によりますと、今年の四月から国の補助金事業として始まった不妊治療の助成制度を実施している都道府県が十五にとどまっているということでございます。さらに、実施をしている都道府県の中には、国の要綱に含まれていない独自の要件を設けているところもあるということでありまして、この事実の私、確認をさせていただきたいということと、今後、せっかくできたこの不妊治療の助成制度でございますので、全都道府県で実施をしていただきたいと思うわけですが、それに向けた取組についてお伺いをしたいと思います。

○政府参考人(伍藤忠春君) 不妊治療に対する助成制度の実施状況でございますが、五月末に私どもが調査をした結果を申し上げますと、都道府県、指定都市、中核市、これが実施主体でございまして、全部で九十五自治体でございますが、本年度中に実施をしたいと考えておるところが大体八十程度の自治体でございまして、実施率で八五%程度にはなるんじゃなかろうかと思っておりますが、ただ、四月にスタートしたところは二十数件でございますので、そういったことが報じられておるんじゃなかろうかというふうに思っております。
 それから、各自治体で若干いろんな要件を付けておるということにつきましては、これは、国のこういう補助制度に先行して今までやっておった自治体もございますから、地域の実情に応じて独自の要件を定めておるところもあると思いますが、これはそれぞれの実施主体である自治体がどういったことで行うかということを判断されることではなかろうかと思っております。
 いずれにしても、この事業の意義というものについてできるだけ自治体に理解を得るようにこれからも努力をしていきたいというふうに思っております。

○遠山清彦君 終わります。