○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 私も、もうこの委員会ではたくさん議論されてきたことでございますし、今日も柳田議員から厳しい御指摘があった問題でありますけれども、未加入・未納問題──どうぞ、大臣、はい。未加入、未納の問題を取り上げていきたい。
 それからまた、先日、与野党の当委員会の理事懇の場でございますけれども、社会保険庁と市町村の現場の窓口で、いわゆる保険料の徴収体制がどうなっているのか。非常に複雑であったり、あるいは市町村の窓口しか分かりませんというような、と受け取られかねないような発言を社会保険庁の方がしていたり、あるいは、ですから、市町村の窓口が国民にとっては一番身近な相談の場所である、あるいはそれぞれの地方の社会保険事務所が一番身近な年金を相談する窓口であるということは変わりはないんですが、今回、決して誤解をしていただきたくないのは、今日の、私これからする質疑で、ある特定の国会議員とか閣僚の未納を弁護するとか、弁解するとか、そういう意図は全く持っておりません。
 それよりも、やはり一般の国民の方々の中にも、今回の様々な議員の未納問題を通して、自分はどうなのかと、大丈夫なのかということで、それぞれ地域の社会保険事務所にもいつも以上に人が殺到しているということもございますし、今日は、私、どこまでできるか分かりませんが、どうしてそもそもこの未納、未加入の問題がここまで広がりを見せてきたのか、制度的な欠陥というものはどこにあって、そして役所側の運用上の問題というのはどこにあって、また、今回、国会で我々与党として成立させようとしているこの法案の改正後にどのような新しい対策を取ろうとしているのか、ちょっと立ち入っていろいろと議論させていただきたいというふうに思っています。
 最初の質問でありますけれども、これ政府参考人で構いませんが、まず基本的なことですが、この社会保険について、我々日本の国民は、一生のうちに転職だとか結婚などで何度か手続をしなければならないわけです。この手続も、勤務先が自動的にやってくれる場合もありますし、自分で市町村とか社会保険事務所に出向いていかなければいけない場合もあるんですけれども、最初の質問は、具体的にどういう場合にどんな手続をどの窓口で取ることが必要なのか、ちょっと簡潔に整理してお答えいただけます。

○政府参考人(薄井康紀君) 昭和三十六年に国民皆年金、それから昭和六十一年に基礎年金制度の導入ということがございました。現在では、年金サイドから申し上げますと、二十歳から六十歳までの方は何らかの形で国民年金の被保険者というのが原則でございます。
 そういうことで、幾つかのケースに分けまして手続について申し上げます。
 まず、企業、あるいは役所もそうでございますけれども、こういったところに入社される場合、あるいはそこを退職される場合でございますが、医療保険、政府管掌健康保険なりあるいは組合管掌、組合健康保険なりあるいは共済組合と、こういう医療保険、それから年金保険、これは厚生年金保険、共済組合、国民年金の方から見ますと第二号被保険者と、こういうことになりますけれども、この資格の取得なり喪失なり、こういった手続はその企業、会社の方で、事業主の方で社会保険事務所等で手続を行うと、こういうことになっております。
 それから、結婚をしていわゆる専業主婦、女性だけじゃなくて男性も被扶養配偶者ということがあるわけでございますけれども、この場合につきましては、これ平成十四年からでございますけれども、配偶者の勤務先を通じまして国民年金の第三号被保険者としての手続を社会保険事務所等で行うと、こういうことになっております。
 それから、今申し上げたような方以外でございますけれども、それ以外の方は、二十歳に到達したとき、あるいは企業なり役所を退職した後無職となるということになったり、あるいは自営業になったと、こういうことでございますと、国民年金でいきますと第一号被保険者になります。あるいは、医療保険でいきますと国民健康保険となるわけでございますが、これは御本人が市町村で国民年金の第一号被保険者としての手続を行っていただく、あるいは国保の手続を取っていただく、こういうことになるわけでございます。

○遠山清彦君 今、一般的な類型で、企業、役所に勤めた人の場合は、その勤め先が基本的には社会保険事務所でやっていただけると、それから、そういうところにお勤めの方の奥様、専業主婦の場合は、その配偶者の勤務先を通じてやると、それ以外の方は、自営業者の配偶者の方も含めて、本人が窓口に出向いていって市町村で基本的にやるということになっているわけですが、ここで国民の素朴な疑問を代弁しますと、例えば医療保険の場合は、保険者が企業の健康保険組合であったり、中小企業であれば政府管掌の保険であったり、あるいは国保の場合は市町村であったりするわけですから、いろいろな手続があるというのはよく分かるんですね。
 ただ、年金の場合は共済、私も以前一時期私学共済にいましたけれども、共済という部分はちょっと違いますけれども、国民年金も厚生年金も基本的には国が保険者なわけですね、国が。同じなわけですね。なのに、国民から見てですよ、なぜ、だから、医療保険の場合はいろんな保険者がいるからいろんな手続が必要だというのは分かると。しかも、これ後でちょっと言及しますけれども、医療保険の場合は、どうしても人間病気しますから、お医者さん行かなきゃいけない、お医者さん行くときに健康保険証がなきゃいけないということで、それがある意味一つのインセンティブになって、しっかりと加入をしようということが働くわけですけれども、年金の場合は、自然に二十歳になって、その後、全く意識ないまま未加入、この問題、後でまたこれも取り上げますけれどもね。いずれにしても、年金の場合、何らかのインセンティブが医療保険よりなきゃいけない。その上に来て、国が保険者であるにもかかわらず、手続は医療保険と同程度に複雑であると。
 ここで、これも基本的な質問ですけれども、どうしてこの国民年金法では被保険者の届出が、いわゆる被保険者、つまり国民の側が積極的に届出を自分でチェックしないと未納とか未加入がすぐ発生してしまうような法律構成になっているのか、ちょっと教えていただけます。

○政府参考人(吉武民樹君) 第二号被保険者、いわゆる被用者の方、それから第三号被保険者、これは第三号の被保険者の方については届出を市町村から事業所を通じて社会保険庁という形で変更いたしたわけでございますが、この方々につきましては、基本的にはそこの事業所と、それからその被保険者の方の間の使用関係といいますか、これをベースに適用になってくるということだろうと思います。
 そういう意味で、もちろん国が保険者ではありますが、現実にその事業所の状況をよく分かっていただいている事業主に協力をしていただいて届出をするということだろうと思います。
 それから、第一号被保険者の方の場合でございますが、これは典型的に申し上げれば、御自分で事業をやっている方、自営業の方が一番想定されるわけでございますけれども、その方々につきまして、例えばそれまでサラリーマンとして勤めておられた方が自分で事業を起こすということについては御自分が一番認識をされますので、そういう意味で、被保険者御本人から届出をしていただくという仕組みを取っているということだろうと思います。
 ただ、先生おっしゃいますように、そうはいいますものの、例えば基礎年金番号ということで、ある程度そういう今申し上げたような被保険者間の移動の状態が行政側でも相当、その方の正に個別性ですね、個別性の特定をして可能な形になってきているわけでございまして、例えば田中次郎さんとおっしゃるような方が、そういう名前の方は実はある年のある生年月日であっても何十人とおられるという形で、その問題を基礎年金番号によって個人の方を特定をすることによって、今申し上げましたような移動の状態がだんだん正確に把握ができるような状態になってきておりますので、そういう意味で、行政側でこれはむしろ取り組んで、個人個人に通知を申し上げるということも加味しているというのが今の状態だろうというふうに思います。

○遠山清彦君 局長、今一番最後のところでお答えになったことについて、私は後でもうちょっと具体的に聞こうと思っていますけれども、やっぱり問題は、さっき柳田委員からも御指摘がありましたけれども、一号被保険者で三百九十万人のやはり未納、未加入の方がいて、一兆円超の赤字欠損になっているということがあって、これはどうしてかというと、今までの、今の局長の答弁は過渡期的なお話をされていたんだと思いますが、今までは基本的には行政機関の側ではこの第一号被保険者の方々、国民の皆さん、自営業、学生の方々の状況については分かりませんと。今、田中次郎さんという名前が同じ生年月日でも何十人もいるといういろんなお話あったんですが、ただ、やっぱり、これ正直申し上げて、社会保険庁なんかも平成十年に基礎年金番号制が導入されるまではもう何にもこの対応をやっぱりしてこなかったという現実が実際あるわけですね。その後は対応してきていますから何もやってないというのはそうじゃないんですが、そこもちょっと後で言いますけれども。
 それで、ちょっと私、今日は時間いつもよりはございますので、一般の国民ですね、一般の国民、国会議員は無視していただいて、一般の国民で年金の未加入、未納になるケースというのを類型した場合どういうケースがあるのか、ちょっと簡潔に言っていただけます。

○政府参考人(薄井康紀君) 現在、国民年金に未加入、未納というふうな状態が生じるケース、幾つかいろんなタイプがあると思いますが、ティピカルな例で申し上げたいと思います。
 一つは、やはり会社を退職なり転職をされた際に国民年金への第一号被保険者としての届出を市町村の方でされてないケースでございます。これにつきましては、平成十年度から、御質問にもございましたように、基礎年金番号を活用して届出の勧奨の通知を出しているということでございます。
 それからもう一つは、二十歳に到達された時点でございますけれども、これも平成七年度以降は二十歳に到達された時点で届出を促すということをやっておりますけれども、それ以前は特段そういう措置を取っておりませんでしたので、そういうふうな勧奨しても届出されてないケースあるいはそれ以前に加入の勧奨が届いてなくて未加入の状態で続いているケースがあろうかと思います。
 それから、昭和六十一年以前は国民年金かなり任意加入の方が多かったわけでございますが、任意加入から強制加入に変わった時点で手続をされてないケースなどもあろうかと思っております。
 以上が大体未加入のケースでございます。
 未納の方は、基本的には私ども納付督励等行っているわけでございますけれども、それに対して保険料が納められてないケース、こういうふうに言えようかと思っております。

○遠山清彦君 分かりました。
 じゃ、これから、ちょっと今四つおっしゃったと思うんですね。一つは、退職、転職をするときに国民年金の手続が漏れていたために未加入になった人、二番目のケースは、二十歳の時点で加入をしなきゃいけないんだけれども加入しないでそのままずっといってしまった人、それから三番目が、昭和六十一年当時に任意加入から強制加入になったんだけれども手続をしなくてそのまま未加入になった人、四番目は、加入はしているんだけれども未納を続けている人と。これはいろんな個人によって理由が、経済上の理由、確信犯的な理由、いろいろあるでしょう。
 それで、じゃ、一つずつ聞いていきます、今後どうされるのか。
 まず一番目のケースは、退職、転職時に国民年金の手続が漏れた人ですね。これに関しては、平成十年度以降は、退職してから手続をしない人に関しては二か月後と半年後に今通知が来るようになりました。平成十年の前はやってない。やりました。ただ、その通知が出てきても、それでも加入をされない方もいらっしゃるわけです。そこで、今後これどういうふうな対応をして改善をしていかれようとしているのか、お答えいただけます。

○政府参考人(薄井康紀君) 今御質問にございましたように、二か月後と六か月後に未届け者に対しましては通知を出させていただいているところでございますが、一つは、このような通知、私どもの役所の通知、なかなか分かりにくいということをよく指摘をされるわけでございまして、できるだけ分かりやすく、きちっと手続を取っていただけるような中身に直していくというのが一つあろうかと思っております。
 それから、退職をされる際に、企業の方できちっと国民年金の手続をしてくださいと、企業には社会保険委員というボランティアもお願いをしております、そういう方から働き掛けていただく、あるいは失業されたときにハローワークに来られる方に対しましてはハローワークにおきまして届出の周知を図る、こういったことが考えられようかと思います。
 それから、二回今通知をいたしておりますけれども、その後のフォローということでございますが、通知をしても届出をされない方につきまして、一定期間を見まして、その上で第一号被保険者として職権で適用する、こういったことも考えられようかと思いますので、こういった形で取り組んでまいりたいと考えております。

○遠山清彦君 今、最後のところですね、職権適用を利用することを検討するということでありますけれども、これ坂口大臣、後でちょっと御意見伺いたいと思うんですけれども、二十歳になった以降の学生等に平成七年度以降はこの職権適用で、入りなさい入りなさいと二回通知をしても全然無視して入らない学生に対しては、職権でもう自動的に役所の方で加入の手続をして年金手帳を送るという形で加入させると、こういうことをやっていますから、未加入は、未加入の学生等はかなり減ったんですね、平成七年度以降この状況で。
 ただ、問題は、本人が何も自覚がない。だって通知が来たことも知っているか知らないか、あるいは無視したか、いずれにしても、本人は年金に入ったつもりはないのにいつの間にか入っていて、そして年金手帳が送られているという状況で入るわけですね。
 今おっしゃっているのは、転職とか退職のときに手続を忘れた人に対しても、二回通知しても入らなかった人はもう自動的に役所の方で入れちゃって、そして処置をするということなんですけれども、これによって未加入率は減らすことできると思うんですが、本人の自覚がない状態で加入しちゃった場合は、これやっぱり逆に未加入率が下がった分未納率が上がるという結果になってしまうんじゃないかなと私は懸念持っているんですが、この点ちょっと、大臣、今お答えになれるようであればお答えいただけますか。

○国務大臣(坂口力君) 確かに、現在は二回出しているんですね。退職されました後二か月後、そしてそれでも反応のないときには六か月後と、こういうことになっておりまして、だけれども、二か月で終わっているわけであります。その終わっている中には、国民年金に入らなければならないのに入っていない方と、それからいわゆる三号被保険者になっている人と、両方あるんだろうというふうに思います。女性であれば三号被保険者になっているケースもかなりあるだろうというふうに思っております。その辺のところは、これ個々にチェックしなければ、当たらないとこれ分からないわけであります。
 しかし、二回で終わってしまっておりましては、これは何にもなりませんので、この後どうするのか。同じことをチェックを何回かやっておりましても余り意味がありませんから、少し質の違ったチェックの仕方というものが必要だというふうに思っておりまして、もう一度、その二回でよく分からない人につきましては別途違ったチェックの仕方というものを考えてほしいと今言っているところでございます。その中の一つにはこの職権適用というようなのもあるだろうというふうに思いますけれども、そこまで行かずに、もう一遍何かをやるのか、それとも二回でもう職権適用に行くのか、その辺のところも十分考えないといけないと思っております。

○遠山清彦君 これも大臣、後で私申し上げようと思っていたんですが、私は、自動的に職権適用だけ導入してそれで済むというのはちょっと短絡的な議論だろうと思っていまして、ただ、職権適用で加入した後に、後でちょっと私も議論したいんですけれども、今厚労省で検討しているポイント制ですね、このポイント制の通知がしっかりと加入した人にちゃんと全員に来るようになってくると、知らない間に加入させられていたけれども、自分がポイント見たときに、自分がどこまで未納期間があって、あるいは未加入期間があるかということが定期的に通知をされることによって、かなり入った国民の方が自分の将来受ける年金のことも考えてどうしようかということを現実的に対応されるんではないかと思いますから、この職権適用はいいんですけれども、職権適用の後のフォローアップの部分とセットで考えていかないと、私は政策として効果が十分に上がらないんではないかというふうに個人的に思っています。
 それで、また社会保険庁、ちょっとお聞きしますが、四つ聞きたいと言いましたけれども、ちょっと二番目の二十歳の時点で加入していない状況については、これは職権適用が今正にありますから、余り議論してもしようがないんで聞きません。それから、六十一年当時の強制加入に変わった際の手続漏れの人も、これは恐らく、今回国会議員の未納の問題なんかが相当テレビで取り上げられたりして、それをきっかけに自覚をされて手続された方もいるでしょうから、四番目のところだけちょっとお聞きしたいと思うんですね。
 つまり、加入はしているけれども未納の時期のある方というのは非常に多いわけです。その中には、意図的に払わなかった方もいらっしゃるでしょうけれども、実際には生活が非常に大変で、本当は払わなければいけない、払いたいと思いながらも払えずにいたと。現行法の下では、これ二年過ぎますともう追納ができないということで、そのままあきらめてしまった方も結構いるんではないかというふうに思うわけです。
 こういう、加入をしているけれどもいろんな事情で年金が払えない。払えない、どうしようと思っているうちに二年過ぎてしまって、追納ももうできない。そこで、ああ、もうこれは自分が、人によってはですよ、受給権が発生するまで加入期間足らなくなるかもしれないからあきらめちゃうということでもう納める気が全くなくなってしまうという方も実際いらっしゃると思うんですが、こういう方々に対しても今までのちょっと社会保険庁の取組は非常に不親切であったと私は思っておりまして、これ現状どういう対応、改善策されているのか、また今後どうされるのか、ちょっとこの点お伺いしたいと思います。

○政府参考人(薄井康紀君) この点につきましては、平成十三年度までは現年度の保険料は市町村でお集めいただいておりました。市町村によっては非常に熱心にやっていただいたところ、必ずしもそうでなかったところというところもあるわけでございますが、平成十四年度から市町村から国への移管ということでございまして、その後は年六回未納者に対しまして催告状をお送りする、あるいは電話なり戸別訪問によります納付督励、こういった形で実施をいたしております。
 あと、もう一つは、やはり今御質問にもございましたように、保険料を納められない、こういった方は免除という制度があるわけでございまして、そういう方には免除制度を活用していただくということも重要であろうかと思います。免除制度の周知といったことも取り組んでまいらなければいけないと思っております。
 また、今回の制度改革の中でも、低所得者などにつきましていわゆる多段階免除制度であるとか、あるいは二十代の方の納付猶予の制度であるとか、こういうふうな制度が盛り込まれているところでございまして、これらも含めまして未納の防止に努めていきたいと考えております。

○遠山清彦君 これ、今おっしゃっていた多段階免除制度ですね、現行のこの全額免除、半額免除、これはそれぞれの御家庭の年間の所得の一定の制限設けて、その要件に合う方は全額免除それから半額免除をして、免除期間もその受給権が発する年数に入れていくという制度だと思いますが、この多段階というのは、要するに四分の一だけ払っていいですよと、あるいは四分の三というものを設けて、四段階に分けて所得に応じて免除制度を導入するということなんですが、これはいつから導入する予定ですか。

○政府参考人(吉武民樹君) 平成十七年の七月から施行を考えてございます。

○遠山清彦君 分かりました。この多段階免除……

○政府参考人(吉武民樹君) 失礼しました。平成十八年の七月でございます。

○遠山清彦君 平成十八年七月からということですが、この多段階免除制度、私も、今まで二段階しかなかったものを四段階に分けて、フルに払える人もいれば、五者に分けて導入するということはいいと思うんですが、ただこれ、やはり今までのこの全額免除、半額免除の制度自体も、残念ながら国民によく周知徹底されていなかったというふうに私は感じております。
 ですから、これはまた違うテーマにもうなってしまいますけれども、いろいろ社会保険庁の方で平成七年、平成十年ぐらいから、いろんな国民の実際の生活のニーズに合わせた制度をいろいろと導入する、検討することはいいんですが、そういうことがあるよということ自体が国民の皆さんになかなか周知徹底されない。テレビで出てくる年金のコマーシャルも、まあ詳しくは言いませんけれども、とにかく払いましょうという話だけでしてね。だから、要は払いたくても払えない人に対応した広報、宣伝、PRというものがやはりちょっと少なかったのかなという気はしておるわけですから、そこはしっかりと対応していただきたいというふうに思います。
 それで、次に、ちょっと配らせていただきました資料の一ページに関連をして質問させていただきたいというふうに思いますが、議員とか閣僚の未納のケースでも話題になりましたけれども、市町村の窓口でいろいろな手続をしたときに、本人の意図とは別に国民年金を脱退をしていたという話がよくあるわけです。これは、地方分権一括法で国民年金の業務について大分今は市町村の方から国の方に業務が移ってきているということだというふうに思うんですが、この表を見れば一目瞭然なんですけれども、一号被保険者の届出の受理だけが市町村の今は業務になっているわけでありまして、残りはそうなっていないわけでありますが、ちょっとこの市町村と国の業務の中身について整理して分かりやすく御説明をしていただきたいのが一点と、それから、市町村の業務から国の業務にかなり移管されたにもかかわらず、具体的に言えばそれぞれの地域の社会保険事務所がしっかりとそれを所管してやっているのかどうか、あるいは市町村に対して責任ある支援をしているのかどうかということについてかなり疑問の声が各地で起こっていることもありますので、そこも踏まえて、国、すなわち具体的には社会保険庁が市町村の窓口業務に対してどういう支援をされているのかということも含めて、ちょっと御答弁いただけますか。

○政府参考人(薄井康紀君) 地方分権推進委員会の三次勧告受けまして、国と市町村の役割を明確にするということで、今お配りになりました資料にございますように、国と市町村の間の事務関係の整理と、こういうことを行ってまいってきたところでございます。
 現在、第一号被保険者の届出書の受理、このほかにも幾つか市町村に法定受託事務としてお願いしている事項あるわけでございますけれども、そういった事項を市町村にお願いをいたしております。この事務の実施に当たりましては、私どもの方で市町村事務処理基準というふうなものを定めているところでございまして、私ども社会保険庁本庁あるいは各都道府県の社会保険事務局あるいは社会保険事務所と市町村との間で連絡を取りながら必要な助言等を行って事務を実施をするということで取り組んでまいっているところでございます。
 閣僚に就任された際のいわゆる国民年金の脱退の手続のお話が御質問でございましたので一言申し上げますと、これは、市町村におきまして国民年金の手続をする、国民年金の一号被保険者から外れる手続をするということにつきましては、普通は国民健康保険と国民年金が連動するということでございます。一般の国民の方にとりましては、一つの手続をされれば両方が、資格の取得なり喪失が一遍にされるということでメリットが多いわけでございますが、閣僚等のケースにつきましては、共済組合が医療の方だけで、年金の方は共済の適用にならず国民年金という極めて特殊なポジションにあられるわけでございます。そういうふうなことの中で、市町村におかれましては、国民年金と国民健康保険同じ紙でできるとかあるいは複写になっているとかいろんなスタイルがあるわけでございます。そういう中で国民健康保険外れることによりまして国民年金も外れてしまったと、こういう現象が生じたものと受け止めております。
 これにつきましては、私ども、これ各省、大臣に御就任された際の、人事課等へそこら辺にお心配りをお願いしたいということを私どもから御要請するべきであったと考えておるところでございますし、また、市町村なりあるいは社会保険事務所の方にも、その点十分周知徹底を図っておくべきであったと考えておりまして、そこら辺は反省点であると考えているところでございます。

○遠山清彦君 ちょっと聞きたいんですけれども、それぞれの地域の社会保険事務所とそれから法定受託事務やっている市町村とのこの年金関係の業務に関する日ごろの日常的な連携とか、そういうのというのは大体標準的に言うと、どういう関係で、どの程度緊密に連携取ってやっているんですか。

○政府参考人(薄井康紀君) 基本的には、社会保険事務所の方から管内の市町村の国民年金の担当セクションに対しまして、市町村で受け付けられた書類をこちらでお預かりをする、必要があればそれはお尋ねをすると、あるいは一般的な業務の進め方については助言をさせていただくと、こういうことでやっているところでございます。また、市町村の方からも、私ども社会保険庁の方で持っております情報、こういう情報が欲しいということがあれば御照会いただくということで、日常的な業務の中で様々な接点があると、こういうことでございます。

○遠山清彦君 これ、各市町村で濃淡があると思いますし、どうしても質の差が出てくることはやむを得ないことだと私も思っていますが、是非、今、国民の未納とか未加入の問題に対する関心非常に高いですので、社会保険庁の方としても、各自治体の市町村の窓口と今まで以上に連携を密にして、それぞれ個々人、人生がいろいろ違いますし職業も違いますから、そこにきめ細かい対応ができるように督励をしていただきたいというふうに思います。
 続きまして、大臣にちょっとお伺いをしたいと思いますが、先ほど来ありますけれども、国民年金保険料の納付率が低い、低くなっている、これがまた市町村から国に移管された後に更に落ちているということがあって、大臣も深い御懸念を持っていると思いますが、今後、具体的にこの納付率を向上していくために、具体的にですね、どういう政策をある程度目玉にして改善をされようとしているのか、御答弁いただければと思います。

○国務大臣(坂口力君) ここは限られた人数でやるわけでございますから、そんなに特別な方法があるわけではないというふうに思っております。
 ただ、今まで市町村がおやりをいただいておりましたときにも、市町村の職員の皆さん方が実際に直接足を運んでおやりいただいていた側面もありますけれども、私は、そればかりではなくて、やはり町内会でありますとかあるいは自治会でありますとかあるいは婦人会でありますとか、そうしたところの御協力をいただいて、そしてこの収納率というものを高めていたというふうに思っております。また、そういうふうにお聞きをいたしております。市町村の方からそういうお話を伺ったこともございます。しかし、国が行うようになりましてからそうしたことを引き継ぐことがうまくできなかったということに大きな私は要因の一つがあるというふうに思っております。
 そういう自治会であれ婦人会であれ、そうした皆さん方の団体を動かすというのは、これやはり市町村の、何と申しますか、許可と言うとちょっと言葉は悪いですけれども、市町村がそこを了解をしてもらって、そしてそれをうまくつないでもらう役割をやっぱり果たしていただかなければならないんだろうというふうに思います。しかし、そこが、市町村の側、我々の方はこれはもうしなくてもよくなったんだ、そのよくなったという市町村が、それだけでは、自分たちが関与しなくてもよくなったというだけではなくて、自分たちがそういうところを紹介して動かすということについても、そこはうまく受渡しをしてもらえなかったということのようでございます。
 私は、それはこちらの努力も少し足りなかったというふうに思っている次第でありまして、そうした皆さん方にどういうふうに今後も御協力をいただけるような体制を作り上げていくかということが非常に大事ではないかというふうに思っております。
 ほかの方法もいろいろ考えなきゃいけませんけれども、人数をそんなに増やせるわけではありませんし、定められた人数の中でそうしたことをお願いをしていきますためには、そうした皆さん方にお願いをする、あるいはまた、別途その地域地域で組織を作り上げていって、そしてその皆さん方の御協力をいただくようにするといったこと以外にいい方法が私は今のところ見付からないのではないかというふうに思っておりまして、その辺を整理をそれぞれの地域に合ったようにしていかなければいけないというふうに、都市部とそして地方とでは若干そこも違うのではないかという気がいたしますし、そうしたことも踏まえましてその在り方というものをしっかりとやっていくということが大事ではないかというふうに思っている次第でございます。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 それで、私がお配りした資料の二枚目に、大臣がおっしゃったことも含めて、国民年金保険料の収納対策強化について厚生労働省の方でまとめてもらったものがあるわけでありますけれども、私はまず、これは小泉総理にも直接申し上げた点でありますが、この右側の上の方の「基本的な収納対策」というところに書かれております「年金広報の充実及び年金教育を推進」というところが非常に重要だというふうに思っております。
 これは、私自身も含めてやはり若い世代の人たちは本当に年金に対して関心もなければ知識もないという実態があるわけでありまして、私は、総理がおっしゃったように、小学生や中学生に年金の話したって聞いてもらえないよということはそうかもしれませんが、ただ、少なくとも高校生ぐらいの段階で年に一回でいいから年金と介護の話ぐらいはしっかりと聞くという機会を若い人持たなければ、これは二十歳から、もう高校三年生から見たら二年で二十歳になって、それからもうずっと保険料を納めなきゃいけないということになるわけでして、今の日本の教育課程の現状で申し上げれば、中学校の三年生のときの公民の教科書で年金のことをちょろっと聞いたかなという程度のまま二十歳になる方ほとんどだというふうに私は認識をしておるわけでありまして、この点は坂口大臣の方からまた文部科学省の方にもしっかりと言っていただいて、年金教育について、これはもう詳しく申し上げませんけれども、学校教育の側が、学校の側が年金教育に協力しようという人がすごく少ない、これは事実でありますから、数字で裏付けられておりますので、是非ともこの点は、政府を挙げて年金教育を進めるんだと、これは省庁の壁を越えてやるんだということをやらなければ、二十歳になって払ってくださいと言っても、年金ってそもそも何ですかと、そんな六十五歳以降のことを今考えなきゃいけないんですかと思う若者がほとんどなわけですから、その点は強調させていただきたいというふうに思います。
 それから、また資料に戻りまして二枚目の右下の方に、大臣おっしゃった、自治会とか業界団体に保険料収納を委託するお話ですとか、あるいは地域に国民年金委員を設置するという話、それから、若い世代から申し上げれば非常にいいなと思っておりますのは、コンビニエンスストアとかインターネットバンキングで保険料を納められるようにすると。正直言うと、こういう施策を取り出すのが遅かったなと。これが今回の国会議員の未納問題みたいなものをきっかけにクローズアップされるというのは非常に甚だ遺憾なことであるわけでありますけれども、いずれにしても、この辺の総合的な施策というのを進めていかないと、ただ掛け声で、未納はいかぬ、みんなで払いましょうと言っていても改善はされないと思いますので、是非ここに書かれているとおりやっていただきたいと思います。
 次に、これは政府参考人で結構ですけれども、国民から見て、やっぱり自分自身が今までどれぐらい納めたのかという納付の記録について、もう自分が社会保険事務所に行かないと教えてもらえない。それから、将来どれぐらい自分が年金もらえるのかという見込額についても、今までは皆目見当が付かないということが、さっき私申し上げました、医療の場合は病気になりますから、人間、残念ながら、それを一つのきっかけに非常に意識を皆さん高く持つわけですね。
 年金の場合は、もう要するに六十五歳になった時点から非常に自分に大きな関係のある、今は六十歳かもしれませんが、そういうことであるためにどうしても手後れになってしまうことが多いわけですから、若い時代からこういう、将来幾らぐらい年金もらえるのか、自分が今まで納めてきたのかということについて分かりやすい通知というものが来るだけで大分これは改善されると思うんですが、この点どういう取組されるのか。

○政府参考人(薄井康紀君) 今御指摘ございましたように、年金に関します個人情報の提供の充実というのは非常に重要であると考えております。
 一つは、平成十四年の四月から始めた取組でございますけれども、私ども社会保険庁のホームページの中に、御自分でこれは加入期間とか報酬を入れていただきまして年金見込額の簡易試算というふうなことができるコーナーを、これはインターネットを使ってということでございますけれども、設けているところでございます。
 そしてまた、この一月から、今年の一月からでございますけれども、年金見込額の試算でございますが、これは社会保険事務所にお越しいただくとお答えをいたしておったわけでございますが、従来五十八歳以上の方にお伝えをしておりましたけれども、これを五十五歳以上ということに引下げをさせていただいたところでございます。
 また、電話によります個別具体的な年金相談、これはプライバシーとの関係等ちょっと留意する点がございますけれども、これも始めさせていただきましたし、それから、インターネットにおきまして年金見込額試算照会の受付をする、これも五十五歳以上の方でございますが、受付をして後で文書で回答させていただくということを実施をさせていただいております。
 先ほど、五十五歳以上の方につきまして見込額試算と申し上げましたけれども、平成十七年度からはこれを五十歳以上に引下げをしたいと考えているところでございます。
 それから、今年の三月から始めたところでございますけれども、年金受給が近づかれました五十八歳の方につきまして、事前に年金加入記録をお知らせをして、希望する方には見込額を提供するというサービスも開始をさせていただきました。ただ、今のところまだ年齢が非常に高いんではないかという御指摘もあろうかと思いますけれども、今回の改正で盛り込んでおりますポイント制の導入も含めまして、個人情報の提供をいかに充実していくかということで取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

○遠山清彦君 分かりました。是非、五十八歳とか五十五歳、あと五十歳以上まで下げるということであれなんですけれども、これは与党の年金改革協議会でも出たかと思うんですが、できる限り早く、四十歳代ぐらいまで、こういった通知、あるいは年金の見込額の通知というものができるように検討していただきたいと私は思います。
 それから、一点聞きたいのは、資料の?番と?番付けさせていただきましたけれども、このポイント制に私は非常に期待をしております。今回の法改正で盛り込まれている。
 このポイント制によれば、説明によれば、これちょっと、質問ちょっと後でしますけれども、これは若い方々も含めて、あなたの年金ポイントは幾つですよと、そこの年金ポイントに年金ポイント単価を掛けると年金見込額、これは恐らく平成十六年度価格で出るんでしょうが、こういったものが出るようにするということを書かれているわけですが、これは、一点確認したいのは、これはあれですか、二十歳以降の加入者であれば全部ポイント制、ポイントについては通知受けることはできるんでしょうか、それともある一定の年齢から始まるんでしょうか。

○政府参考人(吉武民樹君) このポイント制につきましては、その施行の時期ですが、平成二十年四月を予定をいたしております。
 今回の制度改正によりましてシステムを合わせるということがございますので、それが完成をしてということでございますが、対象の方、それは最大であれば二十歳以降ということでございますが、これまでの御議論を申し上げますと、ある程度御自分の年金受給が頭の中に出てくる方、例えば三十五でありますとかあるいは四十、そういう方には必ず必須的な事項ではないかという御議論でございます。若い方についてどの程度このポイントを申し上げるかというのはよく議論をする必要があるだろうということでございますので、施行時点までよく検討したいというふうに思っております。
 それで、このポイント制の一番基本になりますのは、保険料の納付していただいた実績でございます。保険料納付が給付に結び付きますので、ポイント制の、まず二つ書いてございますが、一つは、被保険者の方々に保険料納付記録をむしろ社会保険庁の方から積極的にお伝えをするということが第一だろうと思います。
 それに併せて、それではポイントの表示をどうするかという形でございます。ドイツでも似たような形をやっておりますが、ドイツで申し上げますと、端的に申し上げますと、例えば四十ポイント、平均賃金の方ですと一ポイントという形になっております。それで、それが四十年間で四十ポイントになると、その時点におけるドイツの平均的なサラリーマンの方の老齢年金額に相当するものを受給をされるという形になります。ですから、例えば四十ぐらいの方ですと、通常で申し上げますと二十ポイントという状態でございますが、二十年でございますから。ですから、それからだんだん、御自分の平均的な四十ポイントに対してどの程度のところにおられるかということで、その後の賃金によってもちろん変わってまいりますけれども、ある程度御自分の将来を考えながら、どの程度の年金になっていくだろうということがお分かりだろうということでございます。
 ただ、今回の、我々この点をより検討する必要があるだろうというふうに思っておりますのは、例えば、現時点で申し上げますと、社会保険事務所に御自分の加入記録がどうだっただろうかということで非常にたくさんの方が年金相談でお見えになっておられるわけでございますが、そういうニーズに対して、先ほど申し上げました、保険料納付実績をむしろこちらから積極的にお伝えすることによって分かっていただくという機能がございますので、その点も含めてよく施行までに検討してまいりたいというふうに思っております。

○遠山清彦君 分かりました。これ、必ずしっかりやっていただきたいと思います。これがないと、結局、この未納問題というのは全然解決をしていかないというふうに私は思っています。
 最後、時間がもう限られておりますけれども、二十歳以上の学生の年金問題についてちょっと質問したいんですが、今日、私、配った資料の一番最後に二枚、非常に少女漫画の「エースをねらえ」もどきの表紙の、学生納付特例制度のパンフレットの表紙と、それからその中の一部分をコピーして付けさせていただいておりますが、この学生特例納付制度は平成十二年から始まりました。利用者の数は、十二年度が百三十五万人、十三年度が百四十八万人、十四年度は百五十四万人で、大体学生数の六割がこの特例制度を今利用して納付を猶予していると。
 実は、この三年間だけで納付が猶予された年金の額というのは六千九百億円に上るわけでございます。これは当然、卒業してからというか、十年以内に追納することができるわけでありますが、現在、平成十四年度までに追納された保険料の総額は約五十一億円、まだ余り時間たっていませんのであれなんですけれども、六千九百億円猶予されたうちの〇・七%だけが追納されているというわけでございまして、先ほどの話じゃありませんけれども、これが年々歳々追納されないままいきますと大変なんです。
 今日は時間ないから私自分で答えちゃいますが、実は、調べましたら、学生特例納付を使って保険料を猶予を受けた学生に追納の義務はないんですよね。だから、特例納付期間というのは受給権が発生する加入期間には入れることできませんけれども、追納しないとそこは空の未納期間として扱われるということなんです。
 そこで、私、この資料で、一番最後に付けさせていただいたパンフレットで非常に不満な点がございます。大臣、これちょっと見ていただきたいんですが、二つあるんですね。これ、どこを見ていただきたいかというと、この一番最後のページの資料の一番下に囲み記事があるんですけれども、「追納で満額の年金を受け取りましょう」と書いてあるところなんですね。
 そこの、まず一番目の私の不満。真ん中に、二文目に、「追納しない場合、老齢基礎年金の受給資格期間には算入されますが、将来受け取る年金額には反映されません。」と書いてあるんですよ。これはそのとおりなんですけれども、学生たちにとってみたら、具体的に追納しなかったら幾らぐらい自分が将来損するか、全然この文章じゃ分からないです。
 これは大臣、お答え御存じだと思いますが、一年分追納しないと自分が毎年受け取る額が二万円マイナスになるんですね。それが分からない。大学生に二年間行って、大学院生まで進んで四年間例えば行って特例納付を受けた場合、四年間穴が空くんです。それを全く追納しないまま将来年金受給者になりますと、年にして八万円ぐらい減額をされてしまう、今の価値でいうと、ということがこの資料では全く分からないから、もうちょっと丁寧にそこはやってほしい。
 それからもう一つ、一番最後に下線が引っ張ってありますね。ここは私もっと問題だと思っています。「追納は十年以内に行いますが、利用した年度より二年以上あとに追納する場合には、その当時の保険料に、政令で定める額が加算されることになります。」と。これは複利で年四%で掛けるんですね。でも、ということは、十年間で、十年以内に追納すればいいんですけれども、十年後に本当にぎりぎりで追納すると四九・八%加算されて追納するということになって、ですから、猶予してから二年後に払うのと比べますと物すごい額を加算されて追納するということになるわけです。
 これも、一般の大学生等から見て、ここを見てそれを想像できる人は非常に少ないわけでありまして、私は、今累計で六千九百億円になっている学生が猶予された保険料の未納額が、これから毎年百万人以上の単位で学生がこの制度を利用しますと、多分累計ですぐ一兆行っちゃうと思うんですよ。一兆行った上で、こういう、十年後に納めたら四九・八%の複利が入りますよとか、あるいは将来受け取る自分の年金額がどれぐらい払わないと減るかということが全然具体的にこのパンフレット読んで分からないまま行っちゃうと、これもまた大きな未納の穴になる、それでこういう委員会でまた野党の委員から非常に責められる、そういう制度になりかねない。(「正しい指摘をしているんです」と呼ぶ者あり)ええ、正しい指摘なんですが。
 ですから、だから私は、これ簡単なことですよ。これ、まず、パンフレットにちゃんと、もっと今の若い人が分かるように、追納期間が延びれば延びるほど複利で物すごく加算されますよということとか、あるいは将来受け取る年金額が一年分追納しなかったらどれぐらい減額になるかとか、もっと分かりやすくやってほしいと思うんですけれども、これ、大臣、いかがですか。

○政府参考人(薄井康紀君) 御指摘ございましたように、これ、パンフレットなり、あるいは承認の通知、学生納付特例の承認の通知をする際にここら辺のことを書かせていただいているんですけれども、確かに分かりにくいという御指摘ございますので、工夫を凝らしてまいりたいと考えているところでございます。
 それから、ちょっと御質問とはあれでございますけれども、まだ十二年に制度始まって四年ほどしかたっておりませんけれども、十年間待つということではなくて、しかるべき節目、例えば五年ぐらいたったところ、あるいは十年ぎりぎりのところ辺りで個別に追納制度について御案内もするということも検討してまいりたいと考えております。

○遠山清彦君 いずれにいたしましても、実際、私、二十歳前後のお子さんを持つお母様とかと話をすると、何で二十歳で、大学生で、あるいは専門学校生から毎月一万円以上取るのかというお声は実際非常に強いわけですね。実際今まで、二十歳以上の学生、要するに所得がないわけですから、所得がない人から所得がある自営業者と同じようにお金を取るというのはどういう神経なんだと。
 しかし、その制度設計上二十歳以上から取るようにしないといけない、それから障害者、無年金障害者とか学生出しちゃいけないといういろんな要素があってこういう制度になったというふうに私も理解はしておりますが、しかし、一般的に言うと、若い学生から徴収をする、その学生たちから徴収できない。いろんな、平成三年から学生も強制加入になって制度の改善が行われてきて、ようやくこの平成十二年四月から学生特例納付制度ができて、利用率はまだ六割でありますけれども、いったんとにかく保険料を猶予することができるというふうになったわけですね。
 ただ、この制度の趣旨とか中身が本当に利用している若い人、若い学生にちゃんと理解をされないまま社会人になられると、本当は所得が出てきて追納できるのに払わないまま追納期間まで過ぎるということが続発しますと、これまた大きな問題に恐らく五年後、十年後になっていくと思って、私、最後、この問題を取り上げさせていただきました。
 是非、社会保険庁の方には、いろいろと人数の制限がある中で大変な作業をしなきゃいけないときもあるとは思うんですが、こういう国民全体にかかわる大事な問題ですし、予算とか給付の規模でいうと兆単位のお話でございますので、是非、坂口大臣のリーダーシップの下、改善すべきは改善をして万全を期していただきたいということを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。

※参考人
薄井康紀氏(社会保険庁運営部長)
吉武民樹氏(厚生労働省年金局長)