○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 今日、私は主に厚生労働省のへき地医療対策について質問させていただきたいというふうに思います。
 まず最初に簡単な質問でございますが、厚生労働省のへき地の定義を教えていただきたいと思います。

○政府参考人(岩尾總一郎君) へき地保健医療対策におきまして、へき地とは、交通条件及び自然的、経済的、社会的条件に恵まれない山間地、離島その他の地域のうち、医療の確保が困難であって、無医地区、お医者さんがいない地区ですが、及び無医地区に準じる地区の要件に該当するものを私どもへき地というように定義しております。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 平成十六年度の予算案でも、このへき地保健医療対策の推進という項目で二十五億四千二百万円が計上されております。沖縄、離島県でございますが、その振興を担当しております内閣府やほかの部局を合わせますと五十六億七百万円というふうに伺っております。
 大臣、現在、平成十三年度から五か年の予定で開始された第九次へき地保健医療計画が実施中ということで私理解をしておりますけれども、やはり今定義の中にもありましたけれども、離島あるいは山間部などの自治体は、人口の大幅な減少と高齢化に伴う深刻な諸問題に直面しているところが多いわけでございます。そういう意味で、是非とも坂口大臣のリーダーシップで更なる支援拡充をお願いをさせていただきたいというふうに思っております。
 先日の参議院の予算委員会でも我が党の渡辺議員が言及をしておりましたけれども、また大臣もよく御存じのテーマでありますが、今、日本全体ではお医者さんが過剰であると、たくさんのお医者様がい過ぎるということが指摘されているわけでありますけれども、他方、地方、特にへき地の医師不足は深刻でございます。そのために、この第九次のへき地の医療計画の中でも、へき地で働く医師あるいは歯科医師、看護師も含まれると思いますけれども、等の医療従事者の確保が最重要課題であるというふうに位置付けられているわけでございます。
 そこで、厚生労働省にお伺いしますけれども、この第九次計画が平成十三年度から始まってから、どの程度へき地での医療に従事する者の数、量的な面での改善がされたのか、具体的な数字を挙げてお答えをいただきたいと思います。

○政府参考人(岩尾總一郎君) 全国に勤務する医師の数ですが、平成十四年の十二月三十一日現在二十六万二千六百八十七人でございます。
 お尋ねのへき地に勤務する医師の数でございますけれども、そのへき地の範囲が、先ほど申しましたように島嶼、島、離島ですとある程度範囲が限られるわけですが、それ以外の山の奥ですとかそういうところは、交通網の整備とか人口の増減によりましてその時々の変動があるのでなかなか実態の把握が難しいということがございます。
 ただ、私ども、自治医大の方から資料をいただきました。それで、自治医大の卒業生の中では、現在勤務している方が卒業生全体で二千百十二名と言われていますが、その中で九百二十一名がいわゆるへき地というところに勤めているというふうに承知しております。
 それから、離島でございますが、ここはカウントできるということで、十三年の四月一日現在ということで八百九十一人の医師が離島に勤務しております。これはその二年前の調査、平成十一年と比べますと、残念ながら二十七人減少しているという現状でございます。

○遠山清彦君 今、数字でお話ございましたが、私、厚生労働省から教えてもらいまして、全国の医師の全体の数は平成十二年の十二月三十一日現在で二十五万五千七百九十二名おりました。これが二年たった平成十四年の末ですと、先ほど局長もおっしゃっていましたけれども、二十六万二千六百八十七名と微増になっているわけでございます。しかし、この第九次のへき地保健医療計画が平成十三年から始まっても、例えば今離島部だけでありますけれども二十七人減少しているとお答えがあったとおり、実は改善されていないんですね。
 私も後ほどまた申し上げますけれども、離島を回りましても、医師の数が、これ実際に数字で出ているより減っているわけですね、離島では。そして、山奥のへき地の医師の数についてはなかなか分からないということでありますが。
 私、これ若干苦言になってしまうかもしれませんけれども、山間部の自治体の医師不足についても、厚労省こうやって計画をわざわざ作っているわけですから、それで数を把握できませんというのであれば、これ何のために量的確保を最重要課題に挙げているのかちょっとよく分からないわけですので、是非、毎年が無理でも二年ごとぐらいに離島部とそれから山間部のへき地のお医者さんの数をしっかり把握をしていただいて、まず、その上でやっぱり増加をさせていくという努力をしていただかないといけないというふうに思っております。これは要望ですので御答弁は結構でございます。
 ところで、先ほど定義のところでお話も出ましたが、お医者様が全くいない、いわゆる無医地区もまだ日本で解消されていないというふうに理解をしておりますが、厚生労働省が把握をしているこの無医地区の数は全国でどれくらいでしょうか。

○政府参考人(岩尾總一郎君) 平成十一年の六月末、毎年、五年ごとの調査でございますので、直近ではこの十一年六月末現在ですが、九百十四地区でございます。

○遠山清彦君 ありがとうございます。全国で無医地区がまだ九百十四地区もあるということでございます。
 先ほど来私ももう申しておりますけれども、へき地医療に従事する医師等を量的に増やすためには、やはり大事なことは、医者になる前に、医師になる前に、若い医学生の段階でへき地医療に対する関心を高めてもらう必要が私は当然にあるというふうに思っております。
 今、若者の間ではやっている漫画の一つに「Drコトー診療所」というものがありましてテレビドラマにもなっているわけでありますけれども、あれは架空の離島に若い医師が行きまして、いろんなドラマがあるという漫画あるいはテレビドラマになっているわけですが、現実の離島医療というのは漫画ほど簡単でもありませんし、ドラマチックでもないというふうに私、思っております。
 しかし、他方で、へき地医療に自ら飛び込んで六年になるという人が、あるインターネットのこのへき地医療の情報を交換する掲示板にいろんな意見を書いておりました。そこの中で、この自ら飛び込んでへき地で頑張っている医師が、離島に行って、顔と顔を突き合わせた医療ができるようになりましたと、また自然と人間のかかわりも実体験できますというふうに書いておりました。また、この同じ医師が、この掲示板の中で、へき地医療に関心がありますという若い学生が書き込みをしたことに対してアドバイスを書いていたんですが、そこでは、是非、このへき地で医療をしたいという若い学生は、医学とは何か、医療とは何か、医療の倫理とは、包括医療とは何かということを意識して学習をしてきてほしいということをアドバイスをしておりました。
 これは是非坂口大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、若い医学生あるいは医師になったばかりの人を強制的にへき地に送るということはこれは無理なわけでありますけれども、しかし他方で、地方、とりわけへき地でお医者さんが足りないということはさっきの数字にも表れているわけです。そこで、大臣のお立場から、どういう教育あるいは研修をしていけば、こういった若い、情熱と、能力もできればあるお医者さんがもっとへき地に行こうというふうになるとお考えか、お聞かせください。

○国務大臣(坂口力君) これはなかなか難しい話であることはもう御指摘のとおりでありまして、へき地に対しまして医師がどう足を運んでくれるか、あるいはそこで医療を行ってくれるようになるかというのは、一に掛かりまして、やはり医学教育の中で医師の使命とは何ぞやということをやはりしっかりと身に付けていただく以外にないのではないかという気がいたします。
 私も、若いときに、山間へき地の、まさしくこのへき地の医療に携わったことがございますけれども、本当はやはり、少しいろいろの経験を積んだ人が行ってくれることが一番地域の人にとっては望ましいんですね。大学を出たすぐの人間に来てもらっても本当は余り役に立たないと僕は思うんです、すべてのことができなきゃならないわけでありますから。私は、もう大学を出てすぐに行ったわけでありまして、自分が習ったことだけの範囲は知っておりますけれども、それ以外の科のことはほとんど分からなくて、まさしく困った、もう本当に暗中模索の日々であったというふうに今振り返っているわけでございますが。
 やはりある程度の、初期の医療というものについて経験を積んだ医師の中から何人かが三年なり五年なりそこに滞在をしてやるというようなことが、ある程度これを順送りにそれが続けてもらえるようなシステムができれば一番望ましいというふうに思っておりますが、これも、御指摘のように、首に縄を付けて引っ張っていくわけにはなかなかいかないわけでございますので、自然にそういうシステムができ上がるようにどう地域で作り上げていくか。
 例えば、地域の公的な病院、そこの公的な病院の人の枠と申しますか、医師の枠を少し多めに取って、そしてその中でできるだけその地域の、例えば離島でありますとかあるいはへき地に対して交代交代でそこに派遣できるようにするとか、そうしたことが大事でありまして、へき地の中に行っております医師にとりまして一番不安なのは、そこにじっとおりますと、自分が日進月歩します医療の中から取り残されていくのではないかという非常な心配、不安というものがあるわけでございますので、そうしたことにも注意をしながら、あるときには交代で勉強する機会も与えるといったようなことが大事ではないかというふうに思っております。
 そういうシステムを作るのには、公的な医療機関とそして無医地区というものをセットで考えるということができれば私は一番望ましいのではないかというふうに私は思いますけれども、ここはいろいろの皆さんの御意見聞いてこれから進めなきゃならぬと思いますが、今のままでやはり地域の医療というものを置いておきますと、いつまでたちましても、集まるところにはたくさん集まり、ないところは依然としてないと、それは医師の数をどれだけ増やしましても同じことを繰り返すという気がいたします。そうした意味で、今回、研修制、医師の研修制度、これはもう山間へき地でも受けていただけるようにするわけでございます。そうしたことも経験をしていただくということが大変大事ではないかというふうに思っている次第でございます。

○遠山清彦君 まさしく今大臣が御指摘になったとおり、このへき地医療に携わることに伴うデメリットというものが非常に大きな医師確保への障害になっております。今、大臣御指摘したとおり、日進月歩の先端医療技術がへき地にいる間に分からなくなってしまう、自分が取り残されてしまうという恐怖感もあると言われておりますし、それ以外に、例えば報酬が低いということもあるでしょうし、また、へき地医療に家族を連れていった場合に子供の、自分自身のことのみならず、子供の教育に対する不安や懸念なども指摘をされているわけでございます。
 そこで、当然に出てこなければいけない発想は、厚生労働省として、こういうデメリットが数多くある中で、恐らく使命感に基づいてへき地医療に携わっている医師に対してやはり何らかのインセンティブを講じていかなきゃいけないと思うんですが、これはある程度やられているようですけれども、現状どうなっているのかお答えいただきたいと思います。

○副大臣(森英介君) 今、委員御指摘のとおり、へき地の勤務には様々なデメリットがあるということは確かに明らかでございまして、そういったところに所在する医療機関につきましては、従来から、診療報酬におきまして、医師ですとか歯科医師ですとかあるいは看護師の数が医療法で定める基準に満たない場合に入院基本料が一般には減額されるという措置が取られますけれども、その減額率を緩和するような特例が取られております。
 また、これはちょっといささかちまちました話ですけれども、酸素吸入などに使用する酸素価格について、公定価格の一・五倍の価格で償還すると、こういった措置を講じてきているということであります。
 また、平成十六年度の診療報酬改定におきましても、離島に所在する病院や診療所に入院した場合について入院基本料の加算を設けるという措置も取ることにいたしておりますし、また酸素価格の特例措置についても、その対象となる地域の範囲を広げるとともに、特段の事情がある場合には実際に購入した価格で償還するといった措置を講じているところでございます。

○遠山清彦君 今、副大臣から御説明あったとおり、幾つかインセンティブというか、優遇措置が取られていることは私も理解をしております。特に、新しく離島における入院基本料に対して加算を、十八点ですか、するということで、これは本当に歓迎をしたいというふうに思っているんですが、ただ、これ一般的に日本で私誤解があると思うんですけれども、田舎に行くと結構物価が安いということを感じている人もいると思うんですけれども、実際に私も離島を十幾つ今まで回っておりますが、おしなべて離島というのは物価が高うございます。先日行きました与那国島では、缶ジュースが百五十円で自動販売機で売っておりました。これは考えればすぐ分かることで、特に離島などの場合は、島の中で産業がそんなありませんので全部輸入になるわけですから、物の値段に輸送コストが付加されているわけでございまして、決して田舎だから安いだろうという、まあ魚とか野菜は場合によってはただで手に入る地域もあるかと思いますけれども、それ以外の商品等については非常に割高な面があるわけでございます。
 そこで、これは副大臣で結構なんですけれども、私は思い切って、やはり離島の公立の診療所などに自発的に行かれる医師に対して、へき地手当みたいなものも若干考えてもいいのではないかというふうに思うんですが、御見解いかがでしょうか。

○副大臣(森英介君) 今、委員御指摘のとおり、離島医療の第一線を担うへき地診療所は、その開設者のほとんどが自治体又は日赤等、公的な団体立でございます。そういうことで、へき地手当を支給するかどうかはその開設者の裁量によるものというふうに認識しております。

○遠山清彦君 分かりました。
 私は個人的にそれぐらい考えてもいいんではないかというふうに思っておりまして、これは実は大臣、今、離島は市町村合併の問題と三位一体の改革の問題といろんなことが複合的に同時に来まして、今離島に行きますと、大臣も行かれたことあると思いますが、島民の中には、今、日本の中央政府が取っている政策というのは、これは厚生労働省だけじゃないですよ、政府全体として離島に対して取っている政策というのは、あたかも、もうみんな離島住むのやめて近くの本土、あるいは沖縄なんかだと本島にもう移り住みなさいと事実上言わんばかりの政策しているんじゃないかということを感じ始めております。私も、東京にいると分かりませんが、島に行きましていろんな実情を見て話を聞きますと、確かにそうだなと。
 ところが、じゃ離島に住んでいる方々が、人数少ないかもしれないけれども、みんな本土や本島に移り住んだら、これは日本は大変なことになるわけですね。中にはほかの国の人たちが勝手に住んでしまう、無人島化すればですね、こともあるでしょうし、国境の問題に直接的に関係のあるところが離島だと。そういう意味から、また逆に戻ってきますと、やはり離島で暮らしている方々、人数は少ないかもしれないけれども、やはりやや特別というような措置も私は考えてもいいんではないかというふうに思っておりますので、今、森副大臣がそれぞれの自治体の裁量の問題もあるということでしたので、私もまた別途いろいろな方途を探っていきたいというふうに思っております。
 次に、今度は体制の話ですが、へき地医療支援体制の拡充の進展状況について伺いたいと思いますけれども、先ほど申し上げた第九次の計画では、各都道府県に一か所、へき地医療支援機構というものを設置することが定められておりますけれども、これは全都道府県で実施済みなんでしょうか。

○政府参考人(岩尾總一郎君) へき地医療支援機構については、無医地区を有する四十三の都道府県のうち、本年二月末現在で三十八の道府県で設置されております。未設置の五つの都県、東京、山梨、長野、鳥取、佐賀でございますが、については今後順次設置されるというふうに聞いております。

○遠山清彦君 是非残りの都道府県もやっていただきたいというふうに思いますけれども、ところで、このへき地医療支援機構ですけれども、これ一般的にまだ耳慣れない組織の名前でありますが、確かに、いろんな都道府県の県庁のホームページ見ますと、去年設置したとか今年の四月設置しますとか、そういうのがありますので、これから機能していくと思うんですが、この支援機構は第九次計画によりますと、専任担当者、へき地医療拠点病院群の代表、それから地域の医師会、歯科医師会の代表、それから市町村の実務者等によって構成をされていると。各都道府県の直接の指導の下にこのへき地医療対策の各種事業の実施について実質的な助言、調整等を行うことになっているわけです。
 ただ、この機構の運営主体は、これは定められているわけですけれども、へき地医療の中核を担う医療機関に任されていることになっているわけです。つまり、都道府県が直接的に指導しますけれども、実際に支援機構を作った後はその中核となる医療機関に任されるわけですね。
 実は、私のところに、既に医療支援機構が設置されている県の関係者から、やはり都道府県によって熱意とかまたその措置の支援の厚みにかなり実態上格差があって、それどうして起こってくるかというと、結局、都道府県が運営をすることになっている機関に事実上丸投げしちゃっているということがあるのかというふうに思うんです。
 やっぱり、何度も申し上げますけれども、へき地医療の支援で一番大事なことは医師の確保なんですね。ところが、それを都道府県が一応やることになっていますけれども、実際にはへき地医療支援機構を運営する医療機関に都道府県が丸投げしてしまうと、この医療機関が正に医師の確保できない。今、大臣御存じのとおり、名義貸しの問題とかで医局からもう学生派遣するのはやめようとかいろんなことが出てきていますから、以前ですと山間部とかから何か有名な大学病院の先生のところに来てお土産持っていってどうかうちに少し送ってくださいとかいろんなことできたのかもしれませんが、今それももうできないというかやるべきじゃないという話にもなっていますし、そうなりますと、都道府県の責任だと言いながら実際には一つの医療機関に丸投げをして、その医療機関が医師確保できなかったらやっぱり進まないということになる危険性がある。
 そうなると、やっぱり厚生労働省が中央からある程度全体を見て、県によってなかなかへき地医療支援が実態上進んでいないというところに関しては、やはりある程度介入して医師の確保等助けてあげなきゃいけないというふうに私思うんですが、いかがでしょうか。じゃ大臣お願いします。

○国務大臣(坂口力君) これは一つは、都道府県の中でやるだけではやっぱり追っ付かないという気がいたします。やはり都道府県の中での格差というのが非常に大きいわけですね。都道府県によりましては、かなり足りている県もありますし、また、そうした山間へき地あるいはまた離島といったものを余り持たないようなところもあるわけでありますので、これは県による格差がかなりありますから、県内だけで考えるだけでは解決なかなかいかない面がある。県にももちろん頑張ってもらわなきゃいけないというふうに思います。県が中心になって頑張ってもらわなきゃいけませんが、それだけでは解決できませんので、この都道府県間の大きな格差がありますときに、そうしたことに対して国の方が何ができるかということをやっぱり少し考えないといけないと私も思っております。
 この辺のところ、少し検討させていただいて、そして、東京なら東京におみえになる医師の皆さん方にも、こうしたところで医師が足りませんから、是非参加できる方はお願いをしますといったようなことを呼び掛けをするといったようなことを少し積極的にやって、そして都道府県間の医療、医師のアンバランスを是正をしていくということは確かにやらなきゃいけない。その中でどういうふうにまたやっていくかということは、都道府県の中でまた考えていただくということにするといったようなことにしなければならないと思うんですね。
 それで、地方自治体もかなり財政的には無理をしながら医師に対する、あるいはまた医療に対する財源というのは組んでいるところもあるわけなんです。しかし、それでもなおかつないというのが現実ではないかというふうに思っております。
 先ほど申しましたように、公的な機関の中でどう考えるかということと、それから都道府県間のアンバランスをどうするかといったことを国としてどう考えていくかといったようなことを併せてこれを考えていかないと、この問題なかなか決着がしないのではないかというふうに私は思っております。少し構想を練ってみたいというふうに思います。

○遠山清彦君 大変に心強いお言葉、大臣ありがとうございます。
 私もいろいろ調べておりましたら、今このへき地医療に関する情報ネットワークというのを厚生労働省もちゃんと予算付けてインターネット上作って情報交換してはいるんですね。ただ、実際に中のぞいてみますと、非常に熱意のある使命感の強い少数の方がそこで情報交換をしておりまして、大臣が先ほどおっしゃったように、例えば東京に医師が過剰であると、たくさんのお医者さんが、経験のある方、若い方いらっしゃると。しかし、もしかしたらその中にも、潜在的には、へき地医療に例えば一年あるいは二年、三年かかわってもいいと、自分も経験してみたいという方いるかもしれませんが、どうやって、受入先の問題もありますから、どこにどうすればそういうことができるのか、また、今働いている職場との関係もあると思いますので、是非厚生労働省の方で少し設計を考えていただいて、離島、山間部、そんなに人数多いところじゃありませんので、本当にちょっとでも工夫して今よりも改善していただければ非常に助かる方々もいるんではないかなというふうに思っております。
 最後の質問になってきますけれども、私、先ほど申し上げたとおり、沖縄の与那国島につい先日行ってまいりました。ここは日本の最西南端でありまして、一番近い日本の島は石垣島等になるわけですが、そこまで百二十六キロ離れておりますが、台湾からは百十一キロしか離れていないと。本当に国境、辺境の島でございます。へき地の典型と言われるわけであります。
 この島に行きまして、町長以下いろんな方々とお話をしたら、やはり医療事情が悪い。特に心配されているのは救急医療の面であります。この島では、緊急の患者が出て島で対応できない場合は、少なくとも百三十キロ離れた石垣島、これは海を越えていくわけですが、で対応できない場合は五百九キロ離れた沖縄本島に患者を搬送しなければいけないわけであります。
 私は、これ地元の方は、ドクターヘリ、今厚生労働省がいろいろ整備を始めているので、これが与那国島に来ないかというお話があったんですが、これいかがでしょうか。

○政府参考人(岩尾總一郎君) ドクターヘリの事業でございますが、予算の確保ということ、それから離島を有する地域は特に必要だということで、私ども、全国の所管の会議を通じまして、都道府県にその活用を働き掛けているところでございます。ドクターヘリの導入ということでは、地域ごとに、広域搬送にかかわる関係者と十分な協議、調整が必要というふうに考えております。
 離島を有する県を始め、それぞれの県の導入意向を伺いつつ、先行している県の事例なども紹介しながら、私どもとしては全国的な展開が図られるよう働き掛けてまいりたいというところを考えております。

○遠山清彦君 分かりました。
 それで、これは地元の自治体の姿勢も関係あると思いますので、なかなか難しい面もあるとは思いますが、例えばドクターヘリの整備が難しい場合は、やはり離島の場合、民間の航空機や船舶、あるいは場合によっては自衛隊や海上保安庁の協力を得なければなりません。ただ、これは日ごろから、自治体と地元の医療機関とそれから自衛隊、海上保安庁等が日ごろから恒常的に協議をしていないといけないわけでありまして、実は第九次のへき地医療計画でもそういった関係機関の恒常的な協議の場の設置に努めるということが書かれているわけでありますけれども、実情はどうなのか。私としては、是非この全国の離島あるいは山間部のへき地に救急医療対応についての恒常的な関係機関の協議体制を作っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(岩尾總一郎君) 御指摘のように、第九次のへき地保健医療計画では、へき地における救急搬送が長距離にわたることを考慮して、先生御指摘の救急医療協議会などを活用して広域搬送などお願いしようということでございます。
 私ども、そういう救急医療体制ということでは、特に一番大事だろうと思うのが子供の救急ということでございまして、子供、小児の救急につきましては、四百六の医療圏のうち三百二十二の地域で特に子供の救急のための協議会が設置されているというふうに聞いております。
 ドクターヘリを近隣の県との共同運航によって導入している県では、都道府県、市町村、医師会、消防、警察など、関係官署に所属する者によって協議組織を設けていて、こういった場は活用されていると聞いております。厚生労働省としては、搬送活動の展開される範囲の広い狭いという問題ありますが、関係者の協議調整が整備されるよう、引き続き都道府県にはお願いしております。
 ちなみに、沖縄県で、先生御指摘でございましたが、ヘリコプターの添乗医師が昨年、平成十五年、十四年から十五年の十四年度でございますが、百二件の搬送があって、これは海上保安庁のヘリが八重山、それから自衛隊のヘリが本土からということで、いろいろな協議会の成果としてこのような実例があるというふうに承知しております。

○遠山清彦君 一言だけ。
 今日、総務省さん来ていただいたんですが、さっきちょっと自治医科大学のもう人数出ましたので、今日はお聞きいたしません。
 ともあれ、これからも坂口大臣のリーダーシップの下、離島あるいは山間部の過疎地域など、非常に大変な中で暮らしをしている方々の保健医療に関して、でき得る支援は全部していくという姿勢で臨んでいただきたいということを強く要望申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。