○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 今日、参議院でのイラク派遣承認に関する特別委員会、最後の総括質問でございまして、私も幾つか、政府・与党の立場ではありますけれども質問をさせていただきたいと思います。
 総理、先ほどの質問で二大政党制の話出ましたけれども、イギリスは今、三番目の自由民主党が支持率二五%で三党制に近い状態で頑張っておりまして、我が公明党も二大政党の中で沈まないように頑張りたいと思っておりますので、その辺の御理解よろしくお願いいたします。
   〔委員長退席、理事常田享詳君着席〕
 イラクの問題ですが、総理御存じのとおり、私は昨年の十二月二十日に我が党の神崎代表とともにイラクのサマーワを訪問させていただきました。この視察の後に私たちが現地情勢について出した結論は、治安は比較的安定をしていると。三つ、当時は私たちは理由を見たわけでありますけれども、その一つは、サマワに居住をしている市民の大半がシーア派の教徒で、サダム・フセインの時代に大変に弾圧を受けたと。そのためサダム・フセイン政権の崩壊を大変歓迎をしており、その裏返しでCPAとか、あるいは米軍、英軍、また現地に既に入っているオランダ軍に対して反感が低いということでございます。
 それから二番目の理由としては、イラクのほかの地域と同様サマーワでも、一般家庭にも武器が非常に流通をしているという状況です。であるにもかかわらず、民衆が武装蜂起してオランダ軍に抵抗したということはイラク戦争が終わってから今日まで一度も起こっていない、オランダ軍に対するテロ攻撃、大規模なもの、中規模なものは一切ないということがあったわけでございます。雇用を求めるデモはサマワでも起こっているというふうに私たちは認識をいたしました。
 三番目の理由は、やはりこれはもう国会でも何度も議論されていますが、日本、日本に対する、また日本の自衛隊に対する期待が強い、そしてまた、自衛隊が向こうに行ってもできることがたくさんあるということを確認をさせていただいたわけでございます。
 これが昨年の十二月二十日時点での私たちの視察後の感想、分析であったわけでありますが、それから二か月弱たって、いよいよ陸上自衛隊の本隊の先発隊も現地に入っているわけでありますが、この二か月たって治安状況に変化があったのかどうか、防衛庁長官に伺いたいと思います。

○国務大臣(石破茂君) 神崎代表、また議員が現地に行かれて、いろいろな御報告をいただきました。基本的に変わっておりません。
 ただ、治安状況は流動的でございますので、それを踏まえた上で、現在本隊が行っておるわけでございますけれども、今後も注視をしていかねばならぬと思っております。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 総理、また外務大臣、防衛庁長官にお伺いしたいと思いますが、私は、昨年、個人的には二回、イラクに行かせていただきました。一回目は太田幹事長代行と一緒に北部を見てきたわけでありますし、二回目は南部のサマワを見てきたわけでありますが、公明党は、結党以来、現場第一主義というのをモットーにして、国会議員また地方議員も現地に、現場に入っていって、そこで見たものを基に政策判断をしていこうということでやってきているわけですが、これは私、与野党の党派を超えて議員たちの普遍的実感として、やはり現場を見ることは大事だと。
 俗に、百聞は一見にしかずという言葉もあるわけでありまして、そういう意味も含めて、私は、今日参議院で、国会で正式に派遣承認をされた後に続々と自衛隊の、陸上自衛隊の本隊も続くわけでありますけれども、政府、特に総理、また外務大臣、そして防衛庁長官のお三名におかれましては、適当な時期を選んで現地へ行くということを当然考えておられるというふうに思いますけれども、お三方それぞれの御決意を伺いたいと思う。
 それに関連して、実は私、今日びっくりしたのは、イギリスのチャールズ皇太子も昨日、電撃的にイラクを、バスラを訪問して、イギリス軍の現地で活動している兵士を激励をしたと。もうイギリスはブレア首相も行っておりますけれども、皇室の皇太子までがイラクの現地に行っているということもありますので、そのことも踏まえて、御決意を伺いたいと思います。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 厳しい環境の中にも自衛隊の諸君が使命感を持って活動されている、こういう状況、そして国際社会がイラクの復興を心から願っていると。その中で、日本が国際社会の一員として責任を果たしているその姿を、私は状況が許せば私の目で視察したいと思っております。
 時期については、やはりいろいろ判断もありますので今言えませんが、いつか私もこの目で、イラクの復興の姿と、そして多くの自衛隊員、並びにいずれ環境が許せば民間人も出ていってくれると思います、そういう状況を自分の目で確かめてみたいと思っております。

○国務大臣(川口順子君) 今、イラクにおいては、その自衛隊の方々も、そして外務省の職員も、バグダッドとサマワで厳しい環境の中で人道復興支援ということで懸命になって仕事をしているわけです。
 私は前から、機会があれば是非訪れて訪問をし、激励をし、また委員がおっしゃるように、やっぱり現場を直接に見るということは非常に重要ですので、それを行いたいというふうに考えています。将来、しかるべきタイミングが到来をしましたときにそういうことをやりたいというふうに思います。

○国務大臣(石破茂君) 行ける状況になれば一刻も早く参りたいと思っております。
 それやはり、自衛隊の本隊が参りまして、日本の自衛隊で日本の防衛庁長官を警備できるということは、やはり軍隊として絶対に必要なことだというふうに私聞いてまいりました。あわせまして、そういうことになるとしますれば、現場の英軍や蘭軍に負担を掛けることはないということであります。
 委員始め多くの方々が貴重な現場の視察をいただきました。それをきちんと生かしながら、私も機会を見てなるべく早く参りたいと思っております。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 現地に行って、特に総理が行かれますとマスコミだけでも百人ぐらい付いていって、かえって迷惑を掛けるということもあり得ますので、いろんな配慮をされながら、好機を逃さずに実行していただきたいというふうに思います。
   〔理事常田享詳君退席、委員長着席〕
 次に、総括質問でありますので、若干国会でも、またテレビ等でも出ているこのイラクに対する自衛隊派遣についての批判についてちょっと考えてみたいんですが、一つは、今回の自衛隊派遣について、米国の言いなりで決めたという意見があるようであります。私は、個人的にはこれはかなり国民をミスリードする意見であるというふうに思ってあります。
 なぜかといいますと、まず、そもそもこの自衛隊が派遣されるその根拠の法律になっているイラク人道復興支援特措法の第一条に明記されているとおり、この法律を政府が昨年通常国会に提出したのは国連決議一四八三を受けてであるということであります。また、そういう意味においては、日本の対応措置の出発点というのは、米国というよりも法手続上は国連であるということは私まず明確であるというふうに思います。
 また、一部でアメリカ政府高官がブーツ・オン・ザ・グラウンドという言葉を言ったとか言わないとかという話がありますが、これは客観的な証拠が一つもない情報でありまして、憶測でありまして、これで一方的にそう決め付けることはできないというふうに私は思っております。
 また、一部では、総理とブッシュ大統領あるいはラムズフェルド国防長官、会談している中で、日本に対して、いついつまでにイラクのどこそこに自衛隊どれぐらいの規模で送ってくれと、あるいは送れというようなことを言われたんではないかというような話もあるわけであります。私は、個人的にアメリカ政府の関係者と話した限りでは、そんなことは一切言っていないと、それは、日本がどういう支援をイラクに対してするかということは日本国民が決めることであり、またその代表者である国会議員が決めることであると、こういう立場しか聞いていないわけであります。
 そこで、総理にお伺いしますが、総理は、米国の言いなりで自衛隊派遣をお決めになったのかどうか、また、アメリカの政府の首脳との話の中で具体的にこういうことをしろ、あるいはしてくれという指示をアメリカ側から受けたことあるのか、御本人でいらっしゃいますので、御意見を、お話伺いたいと思います。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 意見の違いがあると同じものを見ても違う言い方をするんですよ。イラクに自衛隊派遣をすることに反対という人が見ると、アメリカの言いなりと言うんですね。自衛隊を見ても、片っ方の方は、これは自衛隊は憲法違反じゃない。自衛隊の存在が憲法違反だと言う人もいます。見方違ってくるでしょう。
 日本として、日本の国益というのは何かということは日本自身が考えることであります。それは、世界の情勢を見なきゃいけない、国際社会の状況も見なきゃならない。その中で日本がどういう責任を果たしていくかということで考えているんであって、今まで私は、米国の言いなりとか、あるいはブッシュ大統領の会談でブッシュ大統領が自衛隊出してくれなんということは一度も言っていないし、私も、どのような支援をするかというのは日本で決めると、日本が決めることだということを言っているのに、そうでない、マスコミ批判では全然言っていないことをあたかも言ったことのような報道をしています。これは民主主義の社会だから仕方ないんです。幾ら否定しても、政府を批判されるのはこれはやむを得ない。
 日本が主体的に考えて今回のイラク復興支援をしているわけでありまして、そういう中で、憲法に合致する、憲法の範囲内で何ができるかということで、憲法にのっとって自衛隊を派遣している。ところが、意見の違いがあれば全部逆に取るでしょう、これは憲法違反だと。イラク復興支援も、これはアメリカの言いなりだと。アメリカ、協力しなきゃならない、国際社会と協力しなきゃならないというのは日本の一番大事な方針なんです。ところが、見方の違う人は、協力というと追随、言いなり、国際協調というと憲法違反、もう見方が違うのはこれ仕方ないんです。
 そういう中で、日本は国際社会の中で責任を果たしていこうということで、今回も日本独自の判断で決定したわけであります。これはやっぱり見方の違いがあればいろいろな批判が出てくるというのは民主主義の時代でやむを得ないことだなと。しかし、そういう中でも、政府の考え方はできるだけ多くの国民の理解と協力を得られるように努力していかなきゃならないなと思っております。

○遠山清彦君 総理、今独自に主体的に決断をされたということを聞いて安心をいたしました。
 日米同盟は、日米同盟は大切でありますけれども、今回の派遣の決定のように、自衛隊員、日本人の命にかかわる決断については、これはやはり日本の政治家が主体的に決断をしなければ、私は与党の一員でありますが、そうでない場合は断固反対をせざるを得ないというふうに思っておりましたので、安心をいたしました。
 それに関連をして、総理にもう一回お聞きしたいのは、今日の朝の参考人質疑でも私、参考人に聞いたんですが、日本のマスコミとかあるいは野党の一部の方々の議論の中には、日米同盟と国連、国連あるいは国連中心主義というのをあたかも相反する路線、コンセプトであるかのように話をして、その上で、総理は国連取るんですか、日米同盟取るんですかと、そういう問い掛けをする。私は、個人的にはそういう問い掛けをすること自体が国際社会で笑い物になるような議論だと思っています。なぜかといえば、アメリカも国連の重要な一加盟国であるわけで、国連の外にアメリカがいるわけじゃないわけですね。それが一つ。
 それからもう一つは、日米関係というのは日本が有する二国間関係の次元の中で最も大事な二国関係ということで大事にしているんであって、それと、いわゆる全世界のほとんどの国が加盟をしていろんな議論をする場である国連と日本がどういうふうに付き合っていくかということは、私は次元が本質的に異なる話だというふうに思っているんです。ですから、それを並立で並べて、どっち取るんですかという話、設問を設定すること自体が国際社会ではなかなかないことではないかなというふうに思っています。
 さらに、もっと言えば、日本の報道を見ておりますと、常にこのイラクの問題をめぐってはアメリカと国連が対立をしているというふうに印象付けられることが多いんです。
 ところが、一番最近でいいますと、二月三日には国連のアナン事務総長がホワイトハウスにブッシュ大統領を訪ねて直接対談しているんですね。テーマはイラク問題。そして、アナン事務総長は、これから国連が、イラク人の政府に主権が移譲されることに関してより積極的に国連の関与をしようということで調査団の派遣を決めておりまして、要は、アナン事務総長とブッシュ大統領が直接ホワイトハウスで話し合って、このイラク問題、それで協調できるところは協調しようと、こういうことも二月三日に、数日前に起こっているわけですね。
 そこで、総理にお聞きしたいんですが、総理がよく日米同盟の話をするところばっかりがテレビの画面に出るものですから、総理の見解として、この日米同盟を大事にするということが必ずしも国際協調路線あるいは国連を大事にするということと相反することに、あるいはお互いに排除することにならないと私思いますが、いかがでしょうか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日米同盟にしても国際協調にしても、日本を第一に考えているからやっているんであって、国連中心主義かと言いますけれども、どの国も自国中心主義だと私は思っています。日本も自国中心なんですよ。どの国も、アメリカもアメリカ中心ですよ。そういう場が国連です。日本の国益を第一に考えるから日本は日本の安全と平和を確保するためにアメリカと同盟関係を結んでいるんです。
 今回、国際社会と日本は協力していないと日本の発展と繁栄はあり得ないと考えているから、国際社会が今イラクの復興支援、協力してくれと国連がすべての加盟国に要請している。だから、日本もできるだけのことをする。日本の利益、そして日米関係の信頼性、国際協調を図っていく利益、全部合致するのが一番望ましいんです。私はこれを、日本の利益を中心にするために日米同盟と国際協調が重要だから、この両立を図っていくために考えていかなきゃならない、努力していかなきゃならない、言葉だけじゃない、行動で示す必要があると。現に今、国連でも、イラク復興支援のためにアメリカは撤退せよなんという声は出ていませんよ。国連の関与を強くしようということについては多くの国が同調しています。しかし、国連の関与を強くした中でアメリカ、イギリス出ていけという声はありません。むしろ、アメリカの参加がないと中東に安定した状況には生み出せない、米英の協力を求めた上で国連がいかに関与していくかというのが、これから極めて大事な局面になってくると私は思っております。

○遠山清彦君 総理が今、自国中心主義だというふうにおっしゃった真意は、いわゆる各国国益をまず考えて行動しているということだというふうに思うんですが、ただ、自国中心主義というのがそれぞれの国の国家エゴになってしまったら、私は、これまた国際社会は崩壊してしまうと。私自身は、今回のイラク派遣ということを大局的に考えれば、やはり日本の平和と安定の前提として世界の平和と安定があると。その世界の平和と安定にとってイラクの再建は重要であると。だから、そこに日本が貢献することは世界平和に貢献することであり、日本の国益にかなうことだと。これは非常に大ざっぱな議論でありますが、しかしそういうことがしっかりと国民に理解していただくことが私は重要だというふうに思っております。
 次の質問ですが、今回の自衛隊派遣について憲法違反だという批判もあるわけでございます。一番記憶に新しいところでは、民主党の菅代表が衆院の本会議の代表質問で、総理のことを念頭に、引用しますと、「明らかに憲法に違反する行動を命令している。」と主張をされております。また、そのちょっと後に、「自衛隊がテロ攻撃を受けた場合に反撃をするのは武力行使にならないんですか。」と聞いております。
 この委員会にいる議員全員知っているとおり、自衛隊による海外での武力行使は憲法で禁じられているわけであります。しかし、イラク特措法に明記されているとおり、自己又は自己とともに現場にいる者あるいは自己の管理下に入った者の生命や身体を防衛をするために武器の使用をすることは禁じられていないということになっているわけです。
 私、この菅代表の発言は、そもそも民主党の立場を考えると、非常に矛盾した発言だというふうに思っております。まあ私が言うまでもなく、党内からも異論があったみたいでありますが、それ、なぜかといいますと、民主党さんは国連のPKOに自衛隊が参加することを問題だとは言っていないんですね。ところが、国連のPKOに参加している自衛隊も、テロ攻撃を受けたら応戦するんですね。ですから、今回のイラクに派遣される自衛隊がテロ攻撃受けたときに、応戦したら武力行使だから憲法違反だと言ったら、国連のPKOに参加してテロ攻撃を、これ、理論上、理論上あり得るんですから、受けて応戦したら、それも武力行使で憲法違反となってしまう。片方の方は憲法違反じゃなくて、片方は憲法違反であると、同じことを言っているんです。これはすごく矛盾していると思うんですが。
 そういう意味で、私は野党第一党の党首としては見識を疑わざるを得ないと思いますけれども、総理、コメント下さい。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まあ菅代表は、自衛隊、存在そのものは憲法違反だとは思っていないでしょうが、今回のイラク派遣については憲法違反だと言っておられますが、最近、何か民主党の党内で、この憲法違反発言、余り気にするなと菅さん言っているようでありますが、その真意はどうなのか分かりませんが、いずれにしても、政府としては、今回の自衛隊イラク派遣されるのは、武力行使のために行くわけじゃありません。戦争に行くものでもありません。復興支援活動、人道支援活動でありますので、憲法違反ではないという立場を何回も繰り返して申し上げております。
 また、テロ組織なり外部から自衛隊の隊員諸君が攻撃された場合に使う武器、これは正当防衛で、自らの自己を守るためであって、これは憲法に規定する武力行使とは思っていないし、これを武力行使とは言えないと、正当防衛だと。でありますから、憲法違反ではないんだという解釈を取っております。
 これは、今までのPKOの活動でも、かつて自衛隊を海外に派遣することさえも憲法違反だという議論が長年来たわけです。しかし、それを乗り越えて、積み重ねて、武力行使伴わない自衛隊の海外派遣を積み重ねてきたわけですから、それはまあ合憲だろうという大方の今見方になっているわけです。そういう議論の積み重ねがあって、今回も自衛隊の諸君に、困難な状況だけれども復興支援活動、人道支援活動に行ってもらう。決して憲法に違反するものではないと私は思っております。

○遠山清彦君 分かりました。
 現地に行かれる自衛隊の皆さんからすると、若干国際的な武力紛争の一環としての戦闘行為である武力行使と、正当防衛と一言で言ってしまえばそういうことのための武器使用と、現場で本当に峻別できるのかという技術的な問題があることは私も認識しておりますけれども、決して今回の自衛隊イラク派遣について憲法違反の命令を政府が下しているということではないということは、私この委員会で総括質問の中で確認をさせていただきたいと思うわけでございます。
 続いて、防衛庁長官にお伺いをいたします。
 いろんな報道がありますが、基本計画では、自衛隊が取りあえずイラクに派遣される期限というものは今年の十二月十四日までになっておりますけれども、その延長ということの可能性について長官は現時点でどうお考えになっているかということが一つ。それからあわせて、通常、今までPKOに出ている自衛隊なんかですと、六か月ごとに部隊交代をしておりますね。今回は私、寡聞にしてそういう交代のお話を聞いていないものですから、長官の方で、例えば今正にイラクに入っている部隊が六か月後辺りでいったん交代するのかどうか、お伺いをしたいと思います。

○国務大臣(石破茂君) まず一点、相手が国又は国に準ずる組織であったとしても、正当防衛、緊急避難で武器は使用し得るわけでございまして、その場合に自衛隊員に、自衛官にその迷いは生じないということは委員御案内のとおりでございます。
 で、今の、いつまでやるのだということでございますが、例えば報道で、何新聞でしたか、自衛隊先遣隊の佐藤一佐が、今後十年間三段階に分けて復興支援を行うなぞと言ったという報道がございますが、そのようなことは全くございません。そのようなことをお話もいたしておりません。要は、自衛隊が、自衛隊でなくてもできる、それはNGOでありあるいはODAであり現地の方であり、そういうことになればそれは引くということでございますが、逆に申し上げれば、それは自衛隊がまだいなければならないという状況が続くとすれば、それは十二月十四日というものも、それは派遣期間というものが変わることはあり得るということだと思っています。
 それから、何か月ということを具体的に申し上げることは極めて難しいのですが、先ほど若林委員の御指摘にもございましたが、非常に厳しい環境の中で、ああやってテレビではみんな明るく元気にやっていますが、それはもう内心本当に極度の緊張状況にあると思います。そしてまた、環境も違うわけでございます。したがいまして、ある程度の期間で順次交代をさせるということが望ましいと考えておりまして、どれくらいの期間をもって交代をさせるかということを今確定的には申し上げられませんが、現地の事情等々勘案しながら、そういうような現地の緊張感というものがきちんと保たれるように、そしてまた隊員の安全面もよく考慮してまいりたい。そして、帰りを待っている御家族のためにもきちんとそのことは配慮していかねばならぬと考えておる次第でございます。

○遠山清彦君 行かれている隊員の御本人は当然として、やはり御家族の皆さんが、そういった派遣が長期化した場合の隊員の皆さんの精神的あるいは身体的なウエルネスについて非常に心配をされているようですので、是非そこはしっかりとした配慮を取っていただきたいと思います。
 最後に、総理に御紹介したい文があるんですが、私、今まで二回東ティモールに行きました。二回目は、たまたま当時の中谷防衛庁長官と一緒になりまして、自衛隊の皆さんの宿営地も行かせていただきましたし、また東ティモールのPKFの司令部でほかの国の将校から自衛隊員の活躍について直接伺う機会もあったわけでございます。
 実は、その際に知り合った関係者から指摘を受けて、実は昨年の十月十五日の国連安保理の会議で、国連東ティモール支援団という今でも東ティモールを支援をしている国連の組織があるわけですが、そこのシャルマ代表ですね、これはイラクで亡くなったデメロさんの後任になりますけれども、このシャルマ代表が安保理で東ティモールでの活動について報告をしているんです、安保理で。
 その中で、自衛隊の施設部隊の貢献に言及をしておるわけですね。これは事情通の方に聞くと、安保理で国連ミッションのリーダーが特定の国に言及をするというのは非常に異例であると。なぜなら、ほかのいろんな国々からも部隊来ているわけですから一か国だけ取り上げたらやっぱり不公平。ところが、何と言ったかというと、本当に関係あるところだけ申し上げますと、私はここで国連機関の軍事部門の工兵隊が東ティモールの道路網の主要幹線を維持するために行っている非常に有意義かつ不可欠な職務に関して安保理の注意を喚起したいと、まず言っているんです。
 それから、いろいろ言うんですが、最後のところで、この分野、つまり道路網を東ティモールで整備をするという分野における継続的支援及び能力の向上が日本の自衛隊工兵部隊、これは施設部隊のことですね、部隊が行った優れた所期の成果の拡大のために不可欠であるということで、この自衛隊の施設部隊が東ティモールでしたことを優れた所期の成果と。それを拡大しなきゃいけないから、これからも国連としてしっかりやっていかなきゃいけないということを言っているわけです。
 是非、あの東ティモールの、今でも、私が話しているこの今でも活動している自衛隊の皆さんの中には、みんな日本へ行くとイラクの方ばっかり注目して自分たちが忘れ去られると、忘れ去られているといって不満な方もいるようであります。
 こうやって国連安保理で報告、異例な形で報告されるぐらい頑張っておりますので、政府におかれましては、こういったことも国民にしっかりと周知徹底をしていただきたいということをお願い申し上げます。
 総理、一言御感想をお願いします。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今も自衛隊の諸君が東ティモールでPKO活動尽力し、それが東ティモールのみならず国連の場で紹介され高い評価を受けている。私も東ティモール、じかに行って自衛隊の諸君、激励してまいりましたから、あの厳しい環境の中で汗だくになって活躍している自衛隊の諸君、本当に御苦労も多いけれども、大したものだなと感銘を受けました。
 こういう地道な実際の行動が日本全体の評価を高めているんだなと思いまして、こういう経験は今後、国際社会の中でも生かされていかなきゃならないし、自衛隊の諸君に対しましても、イラクだけでなく、国際社会の中で活躍する分野に意欲を持って、使命感を持って、また誇りを持って活動しているのが国際社会の中で評価されているということに対しては自衛隊の諸君も胸を張っていいのではないかと、敬意を表したいと思います。

○遠山清彦君 以上で終わります。