○遠山清彦君 公明党の遠山でございます。
 今、若林委員からもこのイラクの支援の今審議しておる法案については仕切り直しをしてはどうかというお話もございましたけれども、私は、今回の衆参両院での審議でいろいろ進展した、議論の部分で進展した部分もあると思いますし、新たな課題として浮上した論点もあると思うんですけれども、これは是非やはり恒久法の審議の中でしっかりとやっていった方がいいんではないかというふうに思っております。
 これは七月の十八日の日本の新聞でも報道されましたけれども、アメリカ政府の委託を受けたシンクタンクであります戦略国際問題研究所がイラクに最近十一日間行って調査をしてきたと。その内容が報告されていますが、簡単に言えば、イラク復興の成否というのは今後十二か月間で決まると、特にこれからの三か月間はイラクの国内の主要各都市で危機的状況にある治安の回復に死活的意味があるということで、これから三か月間が非常に死活的だと、それからまた今後一年間が大事だということで。
 私は、ここまで国会で審議を進めてきて、やはりここで、この延長国会でしっかり成立をさせていかないと、日本が非常に一番イラク復興に大事な時期に、何も、何もではないんですけれども、関与が後れてしまうという意味では、やはりしっかりと参議院の方で通して、恒久法ができるということになればそこで改めて議論をしっかりと整理をしていったらいいんではないかというふうに思っております。
 いろんな論点がもう出尽くしてきた感がありますけれども、私も今日ちょっと若干時間いただきましたので質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、防衛庁長官にお伺いいたしますが、先ほどちょっと若林委員からもあったんですが、同じような趣旨が、自衛隊が派遣された場合の隊員の服装あるいは自衛隊が使用する車両について伺いたいんですね。
 服装はいわゆる自衛隊員が通常着ている軍服というか迷彩服になっていくのか、また自衛隊の車両のデザインというものは日本で使っているものと同等なものであって、例えば先ほど同僚委員からも指摘のあった国連マークを付けることということはあり得ないのかどうか、その点についてまずお伺いしたいと思います。

○国務大臣(石破茂君) まず、本法案に基づく自衛隊の活動につきましては、先ほど外務大臣からも答弁がございましたが、国連の統括の下に行われるわけではございません。したがいまして、国連のマークを付けて実施することは現在考えておりません。
 では、何を着ていくのかねということでございますが、これまで人道的な国際救援活動で使用された自衛隊の車両には、例えば車ですが、日の丸のシールを張り付けたということもあります。今回の派遣につきましても、人の目に付きやすいところに大きな日の丸シールを付けるということも考えております。
 これが、自衛官が活動しますときにどういうような服装であれば誤解というか誤認というか、されずに済むかという点を考えねばなりません。しかし、先ほどのUNのように詐称、僣称みたいなことをしてはいけないというのは当然のことでございます。加えて、現地で活動しやすいものということも考えねばなりません。そして、いやしくも実力組織でございますから、民間人と判断が付かないようなそういう者が武器の使用権限を持ち、武器を携行しということがあってよいとも私は思いません。
 そういうことを勘案の上で、例えばイラクというか中東にお詳しい小池百合子自民党衆議院議員からも御提案をいただいております。何が一番良いのかということをきちんと議論をしなければいけないということで現在鋭意努力をしておるところでございます。結論はきちんと出します。

○遠山清彦君 今、正に小池議員のお話が出ましたけれども、私も小池議員が新聞に投稿されているのを読みました。
 それで、小池議員だけではないと思いますけれども、現地情勢に詳しい人の中には、今回、自衛隊、行くとしても、人道復興支援目的の非戦闘部隊であるわけだから迷彩服は着ない方がいいというような具体的な提言が実際出ているわけですね。私も、自衛隊員がジーパンにTシャツでやれとは、これはちょっと問題だというふうに思っておりますけれども、迷彩服を着ているだけでゲリラ攻撃の標的になるということが明らかな場合は、やはりほかに何かやり方がないかしっかり考える必要性は政府はあるんじゃないかというふうに思っております。
 それから、先ほど来、国連のUNマークを付けることは無理なんではないかというお話で、私もそれは一定の議論として分かるんですが、先日、私が直接お会いしたある国連機関である程度の立場で働いている邦人の職員の方も、実は同様なことを私におっしゃっていたんですね。つまり、自衛隊の車両にUNのマーク付けられないのかと。ただ、現在は、確かに国連決議一四八三でもCPAが基本的には占領当局というふうにレコグナイズされている状況ですので、そういう観点からいうと、やっぱり確かに政府側の答弁にあるようにおかしいのかなという思いも一方でありますが、他方、デメロ氏ですか、国連特別代表を国連が任命をして、今後CPAとどういう関係になっていくのか分かりませんけれども、やはり国連の代表者もイラクにいるという現状の中では若干話合いの余地はあるんではないかなと、この点に関しても、という点だけをちょっと私、指摘をさせていただいて、次の質問に行きたいと思います、時間も余りありませんので。
 次の私の質問、またこれ防衛庁長官になりますけれども、これはもう私が申すまでもなく、イラクの現地に調査に行った国会議員のメンバーみんな感じていることだと思いますけれども、やはりイラクでの活動環境は本当に厳しいと。気候だけでも四十五度から五十度という高温でして、私も我が党の太田幹事長代行と一緒にイラクの難民、国内避難民キャンプを三十分、日差しの中で、炎天下で回りましたけれども、三十分だけでかなりはっきり言ってくらくら来ました。これはもう恐らく自衛隊員でも同じようにつらいと思うんですね、炎天下で一時間、二時間作業した場合。
 そこで、私が聞きたいのは、やはり現地への派遣期間というのはどれぐらいになるのか、まだ未定だと思いますが、仮に一か月、二か月、三か月以上ということで長期にこれなってくると、やはり現地で任務に従事する自衛隊員の健康への配慮というのは非常に大きな課題として浮上してくるんではないかなと。宿営地がどういうところになるのかも全然決まっていないわけですけれども、やはり高い気温に対する配慮には、宿営地では限界あるんじゃないかなというふうに個人的に思っています。
 いろんなアイデアがあって、例えば他国の軍隊の中にはホテルシップというんですか、海の上にある程度設備が完備されたホテルシップみたいなのを完備して、現場で長期にわたって働いてつらくなった人はホテルシップに収容して静養させるというようなことをローテーション組んでやっているところもあるんですね。ただ、元自衛隊員の人に直接聞いたら、やっぱり自衛隊の持っている艦船というのは異常に暑いらしくて全然ホテルシップにならぬと、海上自衛隊の船は。そうしたら、民間からチャーターしなきゃいけないのかなとか、私の頭の中にもいろいろ混乱があるんですけれども、これ、防衛庁長官として、仮に派遣がある程度の期間になった場合に、隊員の健康に対してどういう配慮をされようとされているのか、お答えいただきたいと思います。

○国務大臣(石破茂君) これはもう交代期間のお話ではございませんで、委員が御指摘のように、例えばカンボジアでもモザンビークでもゴランでも、PKOは六か月で交代をしていますが、そういうお話ではございませんで、委員が御指摘なのはその間にどうするんだというお話だと思います。
 一つは、医官をきちんと派遣をして実際のヘルスのケアにきちんと努める、メンタルも含めてということは当然ですが、あとはホテルシップというものができるのかどうなのかというのは、実はもちろん法案がお認めいただくことを仮定してでの話でございますが、いろんな議論はいたしております。確かに、テロ特措法に基づきまして何でイージス艦なのといったときに、そっちの方がカンフォタブルだからという議論もいたしました。逆に言えば、DDHなぞというのはエアコンがきちんと利かない、ああいうところでは。そうしますと、私どもが考えるとすれば「おおすみ」クラスということになりますが、それが一体どれぐらいのエアコンの性能があるものなのかどうなのか、そういうことも含めまして、やはりある程度の期間を置いて休養させませんともたないと思っています。それは、もたないというのは、精神的にもそうですし、士気も下がります。肉体的にもそうです。先ほど、委員がジーパンにTシャツというわけにもいかぬだろうというお話がありましたが、それはやはりきちんとした服装をするわけであります。そうでなければ防護の点からも問題がある場合もございましょうから。
 今、手元にございますのは、平均気温が非常に高いと。七月で四十三・三度、八月で四十三・三度、九月でも四十度、十月でも三十三度。最高気温になりますと、八月が四十八・九度、九月が四十六・六度、十月でも四十一・六度みたいなお話でございますから、そのことはよく考えていきませんと、士気も保持できないということになろうかと思っております。

○遠山清彦君 しっかりとまた検討をしていただいて、万全を期していただきたいと思います。
 次に、去る七月十日の質問で、私、長官に、イラクに自衛隊が派遣された際に、その活動目的や内容について、イラクの国民について幅広くかつ正確に理解してもらうために、現地の新聞等のメディアを活用して広報宣伝すべきじゃないかという提案をさせていただきました。その後、新聞の報道で、七月十五日の読売であるとか昨日の朝日であるとかに、防衛庁としてイラクの新聞やラジオの広告、何か昨日の朝日には、テレビで、テレビ、ラジオによるCM放送まで検討しているというような話が出てきましたし、アラビア語のビラを防衛庁がもう配布する予定であるということもありました。
 私も提言させていただいた側ですので歓迎をしているんですが、報道は必ずしも正しいとは限りませんので、ここで改めて防衛庁長官に、どのような広報宣伝活動というのを検討されているのか、防衛庁として今言えることを御答弁いただきたいと思います。

○国務大臣(石破茂君) これは当庁だけでできることではございません。もちろん、外務省、内閣官房とも御相談をすることですが。何のために来たのだということがイラクの人々に理解されなければいけないんだということの必要性は、委員の御指摘を踏まえまして、私どもとしても真剣に議論をいたしたところでございます。
 それは、実際に行ってみてからビラを作ったり、実際に行ってみてからテレビ会社に、テレビ会社があるかどうか知りませんが、お願いしたりということではなくて、基本計画というものを策定をした段階で、もちろん国会の御承認ということを踏まえた上でのお話でございますが、そういうことを準備をするということは必要なことなのだろうと思います。
 そのことが、日本は、もちろん安全確保支援活動もいたしますが、人道支援もやるんだということ、イラクにおいて日本人に対する感情がいいということも含めまして、誤解を招かず、そのことが本当にイラクの民心を安定させるような方向に行くためにこのようなことをその一環として考えております。
 今後も、こういう形がいいのではないかという御指摘があれば真剣に検討をいたしますので、是非よろしくお願いを申し上げます。

○遠山清彦君 分かりました。是非しっかりとこれもやっていただきたいと思います。
 もう一点、十日の委員会で私、長官と何度かエクスチェンジさせていただいて、武器使用に関する、特に自衛隊員が第三者によって誘拐、拉致された場合の武器使用について議論させていただいたわけでありますけれども、私の問題設定は、攻撃主体というか、この誘拐、拉致をした主体が犯罪者あるいは犯罪集団と明確な場合に、この捜索を行った結果、現場性が発生をして、自己とともに所在するといういわゆる十七条の、この法案の十七条の要件に合致すれば武器使用の、武器の使用が可能ではないかというような方向性の議論をさせていただいたというふうに理解をしておりますけれども、ちょうどその後に、七月十五日ですか、閣議決定をされた、民主党の長妻衆議院議員に対する政府答弁ですね、これは新聞に大きく、自衛隊の誘拐、拉致の場合も武器使用可能というような見出しで出たわけでありますけれども、これについて一点確認をしたいんですけれども、これは防衛庁として、いわゆる自衛隊の誘拐がなされた場合に捜索をして、そして捜索の先で当該隊員を発見した場合には武器使用をすることは全く排除されないという見解を正式に示したということでよろしいでしょうか。これ、確認になりますけれども。

○国務大臣(石破茂君) おおむねそういう御理解でよろしいと思います。
 ただ、奪還ということを目的として行動するということはないということでございまして、それは委員との先般のやり取りの中でも、それは結果としてそうなるじゃないかという御指摘もいただきました。それは結果としてそうなることもあり得ます。しかし、最初から武器を行使、武器の行使を前提として行くということではなくて、やはり私どもは、部隊の維持管理の観点からして、そこへ捜索に行く、説得をし、要請をし、そこで武器使用、十七条の要件を充足する場面が出れば、という構成に変わりはございません。
 これ、じゃ、何で奪還と入れられないんだという話になりますが、それは武器使用を前提としてそれをインクルードした形で、そういうような条文の構成はかなり難しいかという判断をしておるのでございます。

○遠山清彦君 分かりました。
 それで、あと、私聞きたいの何点かあるんですけれども、一番聞きたいのからちょっといきますと、この今審議している法案には文民派遣の規定もあるわけでありますけれども、こういう文民で派遣をされたイラク復興支援職員が誘拐、拉致された場合には自衛隊はどういう対応を取られるのか、お聞きをしたいと思います。

○国務大臣(石破茂君) 基本的に文民と自衛官が活動する地域は異なるということは委員よく御理解をいただいておるとおりでございます。
 それはお互いにとって、つまり自衛官は、安全なところではありますけれども、その安全度が、文民にとって安全なところと、再三答弁申し上げておりますように、自衛官にとって安全なところというのが同じではない場合があり得る。むしろ、同じではないことが常態と思っていただいてもよろしいかと思っております。
 同じところへ丸腰で訓練も受けていない文民が行くというのも、これはかなりおかしな話でございますので、まず、ともに行動するということが余り想定をされないということを申し上げておきます。
 例えば、正に目の前でイラクの復興職員、文民が拉致され連れ去られるという場合、そして当該職員に危険が及ぶおそれがある場合には、本法案十七条の規定に基づきまして、自己とともに現場に所在するイラク復興支援職員を防衛するために武器を使用し、拉致を阻止するということは可能になります。これは、復興支援職員がどういう立場に立つかというと、自己とともに現場に所在するイラク復興職員という立場に立つわけでございます。
 仮に、捜索ができるかということについて申し上げれば、本法案に基づきまして、自衛隊の部隊と同様の対応措置を実施する復興支援職員、例えて申しますと、自衛隊の部隊が輸送する食糧の配付に伴う業務を行っているとか、そういう場合でございます。自衛隊の対応措置と密接な関連を有する業務を行っているそのような職員であります場合には、自衛隊の部隊は当該職員の捜索や拉致した者に対する説得や交渉を行うことが考えられるということでございます。
 そして、その場合に十七条の要件を満たせば、武器の使用ということがあり得るということになります。

○遠山清彦君 先ほど私が言及した答弁書では、NGO関係者の場合は誘拐された場合について明示されているわけですけれども、自衛隊の部隊等が当該NGO関係者の救出活動を行うことは予定をされていないというように書いてありますけれども、これはまあ端的に、どうしてなのか。法的にこれはできないのか、それとも、想定していないけれども、そういう事態をですね、しかし例えばそのNGOからそういう要請があった場合は、場合によっては対応することも可能なのか。
 私がこの質問をする底流にあるのは、NGO関係者であっても日本人ですから、政府の側に邦人保護の義務というか責務があると仮定した場合に、こうやってあらかじめNGO関係者の救出活動を行うことは予定されていないということを言ってしまうということは、言い切ってしまうということは政治的に正しいのかどうか。
 その辺も含めて、もし官房長官も何かあればお答えいただきたいと思いますが、取りあえず防衛庁長官にお聞きします。

○国務大臣(石破茂君) 邦人保護の義務、政府が負います邦人保護の義務につきましては、外務省からお答えをいただくのが適切であろうかと思います。それを受けまして防衛庁として答弁をさせていただければと存じます。

○国務大臣(川口順子君) 邦人の保護というのは外務省の非常に重要な仕事の一つでありますから、現地で大使館が、いらっしゃる邦人の方について居場所の確認をし、危険に関しては情報を流すという形で保護をしています。それから、万が一その方々に何かあった場合、これは外交的なチャンネルを通じて最大限のできることをやっていくということであります。

○国務大臣(石破茂君) 基本的に、先ほどイラク復興支援職員の例を申し上げました。これは、イラク支援復興職員、そしてまた我々の業務と密接な関連を持っている人という場合の答弁を申し上げました。それとNGOというのを同列に論じるということにはならないと思っています。
 他方、今、外務大臣から答弁がありましたようなそういう邦人保護の義務というものを踏まえました上で、我々は何をすべきなのかということになろうかと思います。当然、現地の治安組織というものも動いておるわけでございますし、そしてまた英米がオーソリティーとしての立場を持っておるわけでございます。その場合に、そういうような組織と密接な連携を取りながら、自衛隊としてなすべきことを行うことになるということでございます。
 法律に基づいて何ができるのかということになりますと、それは法律に基づいてできることとできないことがございます。私どもとしてそのことが、つまりNGOの職員をきちんとした権限に基づいてこのような形でというような言い方で政府復興支援職員と全く同列でありますということを申し上げますことは、法的にはかなり困難かと存じます。

○遠山清彦君 まあこれはまだ自衛隊がいつどこにどれぐらいの規模で派遣されるか分かっていない段階ですので、これ以上議論することは余り意味がないと思っていますけれども、実際にもし、邦人に限らないといえば限らないんですけれども、NGO関係者と自衛隊のこの協調関係というかそういうものの在り方、これは、私も東ティモールに行ったときに非常にいい形で日本のNGOと自衛隊の方々が協力できるところを協力していた事例をこの目で見た者としては、またそういう段階になったときにいろいろと考えていただければなと思いますが。
 防衛庁長官には、最後にお聞きしたいことが一つあります。
 それは、私たまたま沖縄の琉球新報という新聞の七月十四日の夕刊でこれ知ったわけでありますけれども、恐らく共同通信が配信した記事だと思うんですが、防衛庁が特殊部隊をイラクに派遣することを検討をしているということがかなり具体的に書かれております。今年度内に特殊作戦群を千葉の習志野駐屯地に作るという話もあるんですが、それから西部方面隊直轄の普通科連隊の中にそういうテロ、ゲリラ対策の部隊があるというような記述もあって、そこからイラクに、やはりイラクが今非常に治安が悪いということを防衛庁が意識してこの特殊部隊を派遣するんじゃないかということが大きく出ているわけでありますけれども、これは長官、事実ですか。

○国務大臣(石破茂君) その前に、先ほどの答弁にちょっと追加をさせていただければ。
 さっきのように答弁をいたしましたが、NGOは自衛隊としては知らないとか、そんなことを申し上げているわけではございません。その点は委員もよく御理解のことと思いますが、現地の治安当局あるいはオーソリティー、自衛隊、それとよく緊密に連絡を取って、連携を取って行動したいということを答弁をいたしたかったのでございます。
 今の点に申し上げれば、そのような検討を始めたという事実はございません。それは、何が特殊部隊なのかということにもよりますが、ゲリラや特殊部隊による攻撃への対処のための専門部隊である特殊作戦群、これは仮称ですが、あるいは島嶼部への侵略行為への対処等を行う西部方面隊普通科連隊、相浦にございますが、これを指すということであるとするならば、その方向で検討を始めたという事実はございません。

○遠山清彦君 最後、あと五分になりましたけれども、外務省にお聞きをいたします。イランの問題です。
 先ほども広中委員の方からるるありましたので、今日は天野審議官は出席されておりますか。──はい。天野審議官が実際に先日、七月十九日ですか、十二日ですね、イランのテヘランに行って、主にIAEAの追加議定書締結問題に関連をして協議を行ってきたということでありますけれども、外務省の報告書を読みますと、イラン政府側は、私も六月にイランに行ってこの話題で話をしたら、やっぱり前向きに検討するで、今回も報道によるとそんな感じで終わったようなんですけれども、実際には、これ、やはりIAEAの追加議定書を締結するだけでは駄目で、締結をして、そして批准をして、そしてさらにそれを実施する手だてをイラン政府がしっかりと組んで、そしてエルバラダイさん辺りとしっかりと合意した上で査察を行うというようなプロセス全体が実行されないと疑念が払拭されないんですが、この点も含めて、どういう感じだったのかお聞かせ願いたいと思います、協議が。

○政府参考人(天野之弥君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、七月十二日、イランに参りまして、日イラン軍縮・不拡散協議を行ってまいりました。十二日の協議では、軍縮・不拡散問題の全般にわたって幅広い問題を取り上げましたが、特にイランの核問題については時間を割いて意見交換をいたしました。
 イラン側は、IAEA事務局長報告で指摘された諸問題についてはIAEAと協力する、追加議定書については前向きに検討するが、検討の結果について今の時点で見通しを述べることはできないということを付け加えておりました。
 我が方からは、IAEAと完全に協力することによってIAEA事務局長報告で指摘された問題を是正すること、また、イランが高度な原子力活動を目指していることにかんがみ、IAEAの追加議定書を即時かつ無条件に締結し、締結というのは署名、批准、履行でございますけれども、完全に履行するように強く求めました。
 イランの核問題をめぐりましては、我が国は唯一の被爆国という立場から、国際社会とともに強い懸念を共有しております。
 イランの追加議定書批准の見通しにつきましてのお尋ねでございますが、今回の協議においては、ただいま申しましたように前向きに検討するというお話はありましたが、明確な回答は得られませんでしたので、今後の推移を見守っていく必要があると思います。
 また、我が国といたしましては、この問題は我が国自身の問題として取り組み、引き続きイランがIAEAと完全に協力するとともに、IAEA追加議定書の早期かつ無条件の締結及び完全な履行を通じて懸念を払拭するように求めていきたいと考えております。

○遠山清彦君 もう時間がなくなってきましたので、最後に一言、これは官房長官と外務大臣にこのイランに関して申し上げたいと思うんですが、先ほど外務大臣がおっしゃったように、今イランでは核開発の問題とそれからアザデガン油田の問題が、これは経済産業省もかかわってくる問題が二つありますが、これはもう政府に入っていると思いますが、私これイランの問題は今後非常に米国あるいは英国を含めたヨーロッパ諸国との関係で悪化する可能性が大であると思っております。
 それは、核の問題だけでもなく、油田の問題だけでもなく、テロリストをイランの国内で養成をしているんではないかという疑惑がかなり具体的な証拠も含めて今国際社会で論じられ始めております。それからもう一つは、イラクへの関与。イラク国内にイランの特に軍関係が関与しているんではないかという疑惑も、これは欧米の新聞ではもう報道されておりますが、浮上しています。
 ですから、アメリカが態度を硬化させているのは核が一番プライオリティーが高いと思いますが、その他の問題もあって、私はイランとの友好関係を重視する立場でありますけれども、非常に強い懸念を抱いておりまして、これはこのまま放置しておくと更に国際社会の深刻な問題になりかねないということで、私は、ある意味、ある面、イラク以上に日本の国益にもダイレクトにかかわってくる国際関係の問題でもありますので、政府としては、遺漏なく打てる手は万全に今から打っていただきたいということを要望申し上げて、私の質問を終わります。