○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 今日は決算の総括質疑ということでございますけれども、私は、過去のことも含めまして、日本の若者の対策というか、青年政策について重点的に今日はお聞きしたいと思います。
 最初に、坂口厚生労働大臣、お忙しい中、冒頭だけ出席をしていただいておりますので大臣にもお伺いしたいわけですが、その前に、今現状ということで確認をしたいんですけれども、今、日本の若者は大変に多くの深刻な問題を抱えております。最も注目をされているのは、若者の失業の問題でございまして、先週の金曜日には閣議に提出をされました国民生活白書、ここでも、戦後初めて若者の雇用の問題が主要なテーマとして挙げられたわけでございまして、デフレが若者雇用を直撃しているという話が詳細に載っているわけでございます。
 この若者の失業率でありますけれども、一番直近では、十五歳から三十四歳までの若年者の失業率がもう一二%ということでありまして、全国平均の二倍強という状況でございます。県によっては二〇%を超えるところも出ているというふうに聞いております。
 また、更に深刻な問題としては、いわゆる無業者と言われている方々が若者の間で増えているというふうに言われているわけであります。この無業者というのは、文字どおり学校を卒業した後に就職もしない、進学もしない人のことを指すわけでございまして、この方の割合、今どれぐらいいるかといいますと、文部省の学校基本調査、これは昨年のデータでありますけれども、高卒で一一%、大学卒業生で二六%という数字が出ているわけです。つまり、大学を卒業する人の二六%ですから、四人に一人は取りあえず最初は無業者であるということでございます。
 こういう人たちが増えるということはどういう結果をもたらすかといいますと、年金や健康保険など社会保障関連の支払ができないということで、日本の社会保障制度の財政基盤に大きな影響を与えることが懸念されております。また、若い貴重な時代に社会経験を積むことができない、あるいは親から自立することができないまま中高年時代を迎える人が増えるということでございまして、今までの日本社会にない新しい問題が生じる懸念もあるわけでございます。ある研究者は、このまま放置しておきますと若者イコール社会的弱者と、若者であることがもう社会的弱者だと、こういう時代に入ってしまうのではないかということが言われているわけでございます。
 そこで、坂口大臣に最初に、このような深刻な問題、これからもっと更に深刻化するんじゃないかと言われている問題を背景にお伺いしたいのは、なぜ今若者の失業率が高いのか、また高いまま止まってしまっているのか、その背景と原因について大臣の見解を伺いたいと思います。

○国務大臣(坂口力君) 今朝も少し触れさせていただきましたが、若い皆さん方の失業が非常に多くなっております。先ほどお触れになりましたように、十五歳から二十四歳までですね、これで一二%、一二・〇%になっております。したがいまして、全体の五・四%のことを思いますと二倍以上になっているわけでございまして、非常に心配な数字になっております。
 この原因につきましてはいろいろのことが言われております。一つは、もちろん経済の停滞、ここに大きな原因があるというのはそれはそのとおりだろうというふうに思いますが、それだけではなくて、やはり最近のこの日本におきますとりわけ製造業の内容というものが非常に高度化されて、そして高いレベルのことが要求されるようになっている。そしてまた、企業の方はただ単に高いだけではなくて、即高いレベルを要求すると。もうすぐに一軍で働けるような人たちを要求をするということになってまいりました。今までのように企業が中で、自分たちのところでいろいろと研修を行って、そして自分ところの企業に合うような人を養成するというようなことがもうなくなってまいりました。すぐ役に立つ人を雇い入れるということになってきたものですから、今まで高等学校の例えば工業科などを卒業した人たちを雇っておりましたところも、これは大学とかあるいは高専辺りのところを卒業した皆さん方を採ってそれに代えている。そして、今度は一般的な事務ですとかそうしたことをお願いをしていた部分もあるわけでございますが、そうした部分は今度はパートに取って代わっているといったようなことがございます。それが一つ。
 それからもう一つは、やはり若い人たちの労働に対する意欲が低下してきているということも見逃すことができない。よく七五三というふうに言われますけれども、大学を出た方の三割、高校の五割、そして中学校の七割がわずか三年、五年の間に辞めていかれるといったようなことがございまして、これらの問題も一体どうするかという問題もあるわけでございます。
 企業の側もある程度反省をしてくれておりまして、やはり中小企業におきましては、例えば家族経営的な側面もなきにしもあらず、そうしたことが若い人たちに対して決していい影響を与えていないので、そうしたところも我々も直そうじゃないかといったような動きも出てきていることも確かでございます。
 それらの問題を含んでおりますし、その人たちがじゃ将来どうなるかということは、先ほどお触れをいただきましたとおり、社会保障もないままで進んでいくといったようなことになったときに一体どうなるかといったような問題もはらんでいるわけでございます。
 そうした背景であることをまずお話を申し上げておきたいと思います。

○遠山清彦君 分かりました。
 それで、大臣、このことを前提に、一点だけ、もうお時間ないみたいですので、五月二十七日、先週でありますけれども、このような状況を受けて大臣が、坂口大臣が私案として若年者自立支援プランというものを発表をされたわけでございます。これは経済産業省の平沼大臣、文部科学省の遠山大臣、そして竹中大臣などとの協議のたたき台にするというふうに聞いておりますけれども、私は若者の自立を支援するということが本当に必要な段階でこういうことが出てきたこと、大変に坂口大臣のイニシアチブに敬意を表するところでありますけれども、今後このプランをたたき台に、中身については後ほど鴨下副大臣にいろいろお伺いしようと思いますが、このプランをたたき台にいつまでにどのような枠組みの支援策を、若年者支援対策を決めていくおつもりなのか、その点をお聞かせください。

○国務大臣(坂口力君) 平沼大臣に中心になってもらいまして、私、そして遠山大臣、竹中大臣、それぞれ集まりまして、そして若者の雇用をどうしていくかということを話し合っているわけでございますが、六月の初旬って、もう初旬でございますが、近いうちに、そう遠からぬうちに、恐らく一週間か十日以内と思っていただいて結構でございますが、もう一度会合を持たせていただくことになっております。その中で大体方向性を決めさせてもらいたいというふうに思っておりまして、先日、我々、私が私案として出しましたものもその中に提出をさせていただいて、そしてそこでいろいろ議論をして、こういう方針でいこうじゃないかということを決定させていただきたいというふうに思っているところでございます。
 それぞれ、遠山大臣も平沼大臣もそれぞれお考えをいただいているようでございますから、そうしたものを持ち寄りたいというふうに思っているところでございます。

○遠山清彦君 大臣、どうもありがとうございました。もう御退席くださって結構でございます。
 続けて鴨下副大臣の方にお聞きしたいと思いますけれども、この若年者自立支援プランの中身についてなんですけれども、先ほど来お話ありますけれども、今、企業というのは即戦力を求めていると。今の日本の教育の中では、学校を出た直後になかなか実は即戦力というものがない。これは戦後の古い世代の方でも、実は会社に入ってからいろんなオン・ザ・ジョブ・トレーニングで訓練をされて、何年かたってからようやく会社で一人前の企業戦士になったというのがあったわけですけれども、今、企業はもうそれをやる経済的、時間的余裕はないんだと、もう即戦力で入ってこられなきゃ困るんだと、しかし学校の側はそれになかなか対応できないと、そこを改善しようということだと思うんですけれども、ドイツで、私は詳しく知らないんですが、ドイツにあるデュアルシステムというものに模して教育連結型実践訓練システム、日本版デュアルシステムというものを導入したいということがここに書かれてあるわけですけれども、この概要と期待される効果をちょっと御説明願いたいと思います。

○副大臣(鴨下一郎君) 今、大臣からもお話をさせていただきましたけれども、若年者の自立支援プランの中で主要な骨格になるところに、今、先生おっしゃった教育連結型実践訓練システム、いわゆる日本版デュアルシステムと、こういうようなことで銘打ってあるわけでありますけれども、背景につきましてはもう既に先ほど大臣が答弁いたしましたので省略させていただきますが、この日本版デュアルシステムというような、今のような若者の就職状況等も含めまして、特に高卒者やフリーター等の若年者が早期に職場に定着を図ると、こういうようなことを目的にして新たな仕組みとして活用したいと、こういうようなことでございます。
 具体的には、若年者が企業実習による実務能力の習得、さらに教育訓練の受講による職業に必要な知識の習得を組み合わせて行うことで若年者を一人前の職業人に育成していこうじゃないかと、こういうようなことでありまして、この仕組みを実際に活用することによりまして、特に高校を卒業してフリーター、それから先ほど先生御指摘にありましたいわゆる無業の方々をできるだけ減らしていこうと、こういうようなことと、もう一つは、既に長いことフリーターを続けているとか無業になっている、こういうような若い方々に安定的な職業のスキルを身に付けていただいて、そして就業に移行していただこうと、こういうようなことでありまして、これは先ほどの経産省、そして文部科学省、あるいは多くの企業に御協力をいただかなければいけないわけでありまして、これから早期に制度の内容を固めていきたいと、かように考えております。

○遠山清彦君 分かりました。
 これは要するに職業訓練と教育訓練を並行して行う新しい制度というふうに理解をしておりますけれども、今、正に鴨下副大臣おっしゃったように、これは学校教育訓練を同時に行うという意味では文部科学省、それから当然、企業が共同でこのプランニングをして、それに乗っかってやっていかなきゃいけないという意味では経済産業省の、企業側の協力を取り付けるという意味でですけれども、経済産業省、両省の協力がなくてはできないわけでありますけれども、そういう意味で、遠山文部大臣、それから経産省の西川副大臣に、どういうふうに取り組んでいかれるおつもりなのか、お話伺いたいと思います。

○国務大臣(遠山敦子君) 先ほど来委員御懸念いただいておりますように、これからの若者たち、やはり自分の生涯にわたる職業についてしっかりした価値観も持ってもらいたいわけですし、そして必要なスキルも持ってもらいたいというのは私どもも同感でございます。そのようなことで、今、四大臣会議をやっておりまして、実務的な詰めを行ってもらっているところでございます。
 文部科学省といたしましても、これまでともすれば学業中心ということで参りましたけれども、これからはやはり子供たちに望ましい職業観、勤労観というのもしっかり身に付けてもらい、人間として職業にどのような気持ちとそれからどのような技術、知識を持って当たるべきかというようなこともしっかり教えていこうということで、今幾つかのことを始めております。
 一つは、学校がインターンシップのようなものを利用いたしまして、学校に在籍しながら職業の場に行って働いてみるというようなことも、様々な企業あるいは厚労省の御協力も得まして進めております。それからさらに、学校にキャリアアドバイザーという、そういう機能を持つ人を配置いたしまして、子供たちに就職相談などを支援するということで、地域の人材を活用したそういうキャリアアドバイザーを活用したりいたしております。それから、目下、専門家会議を設けまして、キャリア教育について一体本当にどうしたらいいのかということで、新たな角度から専門的な御検討をいただいております。
 こういうことをやっているわけでございますが、このキャリア教育というものを更に内実あるものにいたしますには、我が省だけではなくて、厚生労働省、経済産業省ともしっかり連携を取っていくことが大事だと思っております。その意味におきまして、厚生労働省の方でお示しになりましたデュアルシステムでありますとか、あるいはキャリアコンサルタントのようなことは私どもとしても大変有意義でありますし大事だと考えております。是非とも、例えばキャリアコンサルタントのような資格を持ったような方が学校に来ていただいて、そしてキャリアアドバイザーとともに、あるいはその仕事を助ける機能も持つ貴重な存在として私どもとしても活用させていただきたい。
 いずれにしましても、その四省間の連携、特に厚生労働省あるいは経産省との連携をしっかりやっていきたいというふうに思うわけでございます。

○副大臣(西川太一郎君) お答え申し上げます。
 四月の二十一日の日に、四月十日からの四大臣会議を受けまして、日本商工会議所の山口会頭、日本経団連の奥田会頭に平沼大臣から、産業界としてどういう政策的な提言をしていただけるか、また具体的にどんな取組をしていただけるか、お願いを申し上げました。そして、五月十三日に御回答をいただきまして、その中身は多岐にわたりますが、簡単に申し上げれば、ただいま文部科学大臣がおっしゃいましたように、学校教育の中で、例えばトライアル教育とかインターンシップとかそういうものについて産業界が協力する、それからもっと地域で、キャリアセンターというものがございますけれども、これに産業界が協力する、それから職業情報をもっと流す。
 そしてまた、お勤めになるだけじゃなくて自分で社長になりたいという人がいますから、こういう人に起業を、起こす業をどういうふうにするか、そういう創業支援、こういうものについての教育もするなどなど、大変実のある御回答をいただきましたので、四大臣の下で六月初旬にこれを立ち上げる努力をしてまいります。

○遠山清彦君 両省とも大変前向きなお答え、ありがとうございます。
 そこで、今、遠山大臣が既に言及されましたけれども、これは坂口大臣が以前から言っているわけでありますけれども、やはり若い人たち、仕事で悩む若い人たちにきめの細かい仕事に関する相談のできる人材、今キャリアコンサルティングのできる人材、キャリアコンサルタントという人材が必要だという話になっておりまして、この先週のプランにもそれが明記されているわけでありますけれども、聞くところによれば、米国にはこのようなキャリアコンサルタント、プロですね、これが十八万人いるということなんですが、これ厚労省にお聞きしますけれども、現状、日本ではこういうプロのキャリアコンサルタント、若い人たちにきめ細かく、もう、あなたの趣味は何ですか、あなたはどこで生まれて、どういう教育を受けて、どういう特技がありますかというところまで突っ込んで、あなたにマッチする仕事はこれですねということを若年者労働市場から探してこれるような指導員というのは何人ぐらいいて、今後どれぐらいの人数を目指して頑張っていくのか、お教えいただきたいと思います。

○副大臣(鴨下一郎君) キャリアコンサルティングというのは、先生おっしゃるように、一つは、こういう多くの職業のメニューがある中で自分がどういうような職業に就くかということを選択しないといけないわけで、非常にみんな悩むわけでありますね。
 ですから、そういうことでいうと、自分がどんな今までスキルを持っているのか、そしてどういう職業に就けば一番いいのか、こういうようなことをある意味で一緒に考えていくと、こういうようなことでありまして、実際にそのキャリアコンサルタントをプロとする人ということじゃなくて、専門家として例えばハローワーク等で働いていらっしゃる方、こういうような方々をできるだけ増やそうということ、そういうことで昨年度から五年間で五万人にしていこうというようなことで、今キャリアコンサルタントの養成を推進しているところでありますが、今の段階で、十五年の三月末までのキャリアコンサルタントの累計養成数は約一万人でございます。
 これをできるだけ五年間で増やしていかないといけませんけれども、先生おっしゃっているように、アメリカ並みの数というのはまだまだこれから先は遠いわけでありますけれども、ただ、そういう意味では今回の若年者の自立支援プランにおいても、キャリアコンサルタントを含めて多くの職業のメニューの中からある意味で若者たちがデシジョンメーキングできるような、そういうコンサルティングをしていくというのが非常に重要だというふうに思っております。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 五万人を目指すということで、是非、公明党としても全力でバックアップしていきたいと思いますので、頑張っていただきたいと思います。
 このキャリアコンサルタントを増やした場合の課題なんですが、これはもう実は文部大臣先ほどお答えになっていたので、もう御答弁いいんですけれども、この就職相談の専門家が学校現場にやはり行って学校にいる段階の若者に対していろいろ相談に応じていくということが大変大事だと。今まで日本の教育現場では、必ずしも労働市場の動向とかあるいは社会の実情に詳しくない、はっきり言えば教員は教員しかやったことない人もたくさんおりますので、そういう人が学生の進路相談、就職相談を目一杯やってきたと。
 しかし、これが時代に合わなくなってきているという指摘があるわけでありますから、是非、もう文部大臣、先ほどおっしゃっていましたけれども、文部科学省としても、この厚労省が中心になって育成をするキャリアコンサルタントが学校に派遣される場合は是非受け入れて活用していただきたいということを要望させていただきたいと思います。
 ちょっと時間の関係で、若干厚労省のこの政策から離れて、よりちょっと大きな青年政策ということで内閣府の方にお聞きをしてまいりたいというふうに思いますけれども。
 先ほど、坂口大臣の方から、若者の失業率が高い背景として不況の問題が一つあると。よくこれは一般的に言われていることですが、不況になって最初に犠牲になるのは若者でありまして、逆に景気が良くなると最初にその恩恵を被れるのも若者だという話があるわけであります。
 しかし、他方で、多くの専門家は、若い人が仕事になかなか昔のように正社員として就かない背景にはもっと複雑な要素もあるというふうに言われております。指摘しております。
 今、日本では学校を卒業しても親と同居する若者が増えておりまして、俗にパラサイトシングルなどというふうに呼ばれておりますけれども、経済的に、あるいは場合によっては精神的にも親の世代に依存する期間が長期化をしております。これに対しては大変に批判的な意見がいわゆる大人の世界で多いわけでありますけれども、他方で、東京などの都会では家賃を始めとした生活費が大変高くて、もう親と同居しないとやっていけないという構造的な、構造的に若者がそういう状況に追い込まれているという実情も実は否めないわけでございます。
 それからもう一点、私も若い世代の代表として言わせていただくと、いわゆる一人前の大人とか成功した人のモデルが従来と変わってきたんではないかというふうに私は思っております。よく、就職して、結婚して、子供をもうけて初めて一人前の大人だという主張があるわけでありますけれども、今はこれに同意しない若者も多くなっております。また、一流の大学に行き、大手の一流企業に勤め、そこで死ぬまで働いて出世するのが成功した人間だという標準的成功モデルも色あせて久しいわけでありますし、終身雇用制度も大きく崩れてきております。
 私が今話している話というのは何も真新しい話ではなくて、この十年間、多くの人に指摘されてきた点なんでありますけれども、政府の対応となりますと、ややこれに対して省庁横断で取り組むという姿勢がなっていなかったんではないかと、この点まず最初に米田副大臣にお伺いをしたいと思いますけれども。ここまで青少年問題が深刻化してきている中で、やはり政府としては省庁横断で包括的、総合的にこの青少年行政に取り組むべきなんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

○副大臣(米田建三君) お答えいたします。
 先生お説のとおり、青少年というふうに一言で言いましても、青少年個々の状況、あるいは時代の状況、あるいはその青少年それぞれを囲む環境、様々な要素があるんだろうと思います。したがって、画一的な施策で対応できるものではない。しからば、我が国の命運を左右するとも言える青少年施策をどう展開していくのか。もう言うまでもなく横断的な取組をどれだけ強化できるか、これに私は掛かっているんだろうというふうに思います。
 政府は最善を尽くしてまいったというふうに私は理解をしておりますが、しかし言葉の性格上これで良しということはないわけでありまして、常に不断の努力を重ねる必要があるだろうというふうに思います。
 そこで、現在、内閣府では、内閣府の事務次官を長といたしまして、関係省庁の局長クラスをメンバーとする青少年育成推進会議を開催をしております。今後は、この推進会議の在り方も含めまして、青少年行政を更に一層強化するにはどうすればよいのか、このことを迅速に検討しながら、御意見にあるようなお考え、誠にごもっともだと思いますので対応してまいりたいと、このように考えております。

○遠山清彦君 そこで、続けてお伺いいたしますけれども、私、先日、自民党の藤井議員、お世話になりました、一緒に国際麻薬統制サミットに出席するためにスウェーデンに行ってまいりました。実は、この麻薬統制サミットの今年の会議でも若者の薬物乱用の問題が主要のテーマとなっていたわけでありますけれども、実はスウェーデンというのはイギリスと並んで欧州諸国の中でも最も青年政策に力を入れている国として有名でございます。
 実はこのスウェーデン政府の内閣の中には、一九八六年から青少年問題担当の大臣、いわゆる青年大臣と言われるものが設けておりまして、現在は何と二十九歳の女性のハレングレンさんという人が大臣をしております。私も海外いろいろ回りましていろんな大臣に会いましたけれども、自分より年下の大臣に会ったのはこれが初めてでございましたけれども。私、今回、この会議の合間にこのハレングレン青年大臣と会うことができまして、一時間ぐらい懇談をしてまいりました。さらに、この青年大臣の下には国家青年問題庁という独立行政法人がございまして、決して大きくありませんけれども、そこが青年政策の総合調整を行って、特に一九九〇年代後半から現場の様々なニーズにこたえる取組をしております。実は、この、私、青年問題庁にも行って、そこの開発部長とも会って、やはり一時間ぐらいお話を伺ってきました。
 私は、この日本の現状を見たときに、一応、福田官房長官、官房長官が青少年問題担当ということになっているわけでありますけれども、また先ほど副大臣おっしゃったように、内閣府の事務次官中心に会議開いているということでありますけれども、私はもっと政府が積極的にこの青少年の問題にまた総合的に対応していく。教育の問題、雇用の問題、あるいは犯罪を犯した若者の問題、いろんな問題掛かっているわけですから、やはり総合的にこの青少年の問題に対応するために、私はもっとはっきりとした形で青少年問題担当の大臣というものを内閣は設けていくべきじゃないかというふうに思っておりますけれども、いかがでしょうか。

○副大臣(米田建三君) 内閣府の青少年担当の副大臣の立場からだけでは、しかとお答えを申し上げにくい、しかし大変有り難い貴重な御意見であるというふうに思いますが、私が申し上げるまでもなく、中央省庁の改革がついせんだって行われたばかりでありまして、その流れの中で今日の体制があるわけでございます。
 しかしながら、今日の官房長官のリーダーシップの下に、内閣府が言わば横断的なその取りまとめの役をさせていただいておるというこの枠組みを目下は最大限実のあるものにせねばならない。その意味におきましても、先ほどの御質問にお答えをしたとおり、中身をしっかり見詰めながら充実強化を図っていくと、この姿勢に変わりはございませんので、御意見に込めていただいたお気持ちにおこたえをできるように頑張ってまいりたいというふうに思っております。

○遠山清彦君 米田副大臣がそのまま格上がって青年大臣に、二十九歳の女性じゃないですけれども、なっていただいても私は一向に構わないんですが。
 今、官房長官のリーダーシップの下と言いましたけれども、はっきり言って、官房長官、肩書多過ぎるんですね。今日だってここに呼んだんですけれども、隣で武力攻撃事態特、私もこの後、質問しに行かなきゃいけないんですが、忙しいんですよ、官房長官は。
 だから、青少年問題担当とか、そういう意味でいったら女性問題もそうですよ。世界じゅう見たら、実は青年担当大臣、珍しくないんです。スポーツ大臣というのもよくありますけれども、青年担当大臣とか女性開発担当大臣というのは、私もそんなに多く行っていませんけれども、海外回るとよくいます、内閣に。
 私は、これ今、日本が景気悪くなって、その成長が落ちてきている、生産性これからどうするんだ、若者の問題大変だ、それから女性がもっと社会に出て頑張らなきゃいけないと言っていて、経済界も、あと女性が、今主婦やっている女性が百万人外に出ればあと十五年は何とかもつとか、いろいろ話はあるわけですけれども、政府はそういうことを言っていて担当の大臣決めていなかったら、今でもそれは文部大臣も頑張っている、厚生労働大臣も頑張っている、経済産業大臣も頑張っているけれども、扇のかなめになる人が政府の中でいなかったらやっぱりいかぬと。
 私は若い世代を代表する政治家としてはっきり言わせていただきますけれども、やはり今の肩書が二十だか三十ある官房長官の一つの肩書でやっているようじゃ日本の青少年政策はよくなりませんよと。やはり青少年担当の大臣ということをはっきりと、兼任でもいいです、位置付けていただいてやっていただきたいということを、これは米田副大臣にがなり立ててもしようがない話で、いずれ機会のあるときに官房長官に言いますが、是非政府の方では検討していただきたいと思います。
 次に、スウェーデン政府の話にまた戻っちゃうんですけれども、スウェーデン政府は、スウェーデン政府も実は同じような問題に九〇年代直面するんですね。青年大臣は一九八六年に作ったんですが、次の話は、一九九八年にスウェーデン政府は、ナショナルユースポリシーって英語で言いますけれども、包括的な青年政策を決めました。これはただ単に政府が決めて出しただけじゃなくて、翌年には国会で審議されて、国会が了承する、承認した、つまり青年政策に関する基本法的な性格の政策大綱でございます。
 このスウェーデンの青年政策の基本理念は三つございまして、簡単に言いますと、一つは、青少年には自立した人生を送るための適切な条件が与えられるべきである。自立原則ですね。二番目は、青少年には参加して影響力を行使する真の機会が与えられるべきである。つまり、社会の中に政治も含めて参加をして影響力を行使する機会が与えられるべきであると。三番目の柱が、青少年の関与、創造的能力及び批判的思考は社会のリソースである、資源として活用されるべきであると。こういう三つの柱を国会も承認する形で政策大綱で決めまして、この三つの理念の下に三十二の具体的な政策目標が掲げられて、これが十六の政府の機関に振り分けられて取組がなされているわけです。
 私、もう時間余りないんですけれども、青年大臣から直接お話聞いてびっくりしたのが、この青年政策、スウェーデンの青年政策の中には住宅政策まで入っている。それはなぜかというと、さっきの話のとおりなんです。スウェーデンでも、ストックホルムの今家賃は高いんです。だから、地方にいる有能な若者が親から自立して、自分の能力を生かして、ストックホルムに来て何かやりたい、しかしもう家賃が高くて来れない、そのために機会が奪われている。あるいは、首都に住んでいる若者はそのまま親と同居し続ける。そのために、エリクソンじゃないですけれども、モラトリアム期間が長くなって親から自立できない。経済的にも自立できない、精神的にも自立できない、そのまま三十代に突入すると。
 それを改善するには、スウェーデン政府はもう住宅政策に目を付けている。地方公共団体が作る住宅の中で、若い、ある要件付けなきゃいけないでしょうけれども、学生に家賃を安くして貸すことを検討し始めております。そういう包括的な政策文書というのを私は日本も作らなきゃいけないんじゃないかというふうに思っています。
 そして、そう思っていたら、たまたま小泉メールマガジン、私めったに読まないんですが、九十二号に、官房長官が実は、最近、今年の四月ですけれども、官房長官の下に置かれておりました青少年の育成に関する有識者懇談会報告書というのがありますけれども、この報告書を受けて、官房長官が仮称青少年プランというものを今年の夏までに策定をしたいということを小泉メールマガジン九十二号に書いてあった。私、それを発見をいたしまして、なかなかやるじゃないかと。是非やっていただきたい。
 そこで、私は、もしかしたら戦後初めてになるのかもしれませんけれども、政府として青少年にかかわる包括的な、この政策プランでも名前何でもいいですけれども、をこの夏まで出すということがメールマガジンに書いてありましたので、これはどういう中身のものになるのか、本当に出していただけるのか、それ、お願いします。

○副大臣(米田建三君) なかなかやるではないかというお褒めの言葉でございます。正におっしゃるとおり、なかなかやるわけであります。やる決意でありまして、この仮称の青少年プランは、もう紛れもなく、夏にこの青少年育成政策大綱という名称で策定をさせていただく、こういう予定であります。
 そして、今の御質問の中でも触れていただきましたが、本年の四月に取りまとめられた青少年の育成に関する有識者懇、この報告書で提言された内容等を参考にさせていただくわけでありますが、その中身といたしまして、言うまでもなくその基本理念、そしてさらには中長期ビジョンなどを示してまいりたい。そして、一つには分野横断的な重点課題、また二番目には年齢期ごとの施策の基本的な方向なども盛り込んでまいりたいというふうに考えておりまして、具体的には関係各方面とより一層の綿密な調整をこれから行いたいと思っております。
 以上でございます。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 青年育成政策大綱という名前になるということでありますけれども、青年の育成というタイトルが付いておりますけれども、私、先ほど私の質問の最初の方で、文部省とか経産省とか厚労省が中心になって若者の自立支援プランというのを作っているわけですけれども、そういう政策ともリンクを是非するような形で、政府が取る、各省庁が取る、青年に関する、若年者に対するいろんな政策が統合されて大きな効果が上げられるように是非頑張っていきたい。頑張っていただきたい。そのためにも是非、米田副大臣、格上げで結構ですから、青少年担当大臣というものを作っていただいて、なおかつ内閣府の中で、今、第七統括官の下でこれ調整しているということですけれども、聞くところによると、青年政策だけじゃなくて障害者の政策と高齢者の政策も一緒に兼ねてやっていると。それじゃ駄目だと。青年、青少年政策のみを担当する部局も是非、政府に作っていただいて、この青少年政策の充実というものを図っていただきたいということを強く申し上げまして、私の質疑を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。