○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 まず最初に、外務大臣にお聞きをしたいと思いますけれども、アフガニスタンの現状については先ほど同僚の榛葉委員とかほかの方からもいろいろと御議論がございましたけれども、私も現在もアルカイーダの活動が続いているという認識を持っておりますし、この間のサウジアラビアでの自爆テロも発生をいたしておりまして、日本人もけがをしているということであるわけでありますが、そういう中での今回の基本計画の延長というふうに理解をしているんですけれども。
 外務大臣にお聞きしたいのは、よく報道でも、それから政府の答弁の中でも、アルカイーダはまだいるんだ、活動しているんだというお話があるわけですが、アフガニスタンの国内でのアルカイーダの活動というのは、それはタリバンの支配時代に比べればほとんどなきに等しいような状況になっているのではないかと想像されるわけでありますけれども、では一体、今、アルカイーダはどこを拠点に活動していると、外務省として認識をされているのか、この点についてお伺いしたいと思います。

○政府参考人(安藤裕康君) アルカイーダの活動でございますけれども、まずアフガニスタンの内部でございますが、これはテロとの戦いということで撲滅のキャンペーンを行ってきたわけでございまして、その結果、アルカイーダの訓練キャンプというのは相当程度破壊されていると。そして、このアルカイーダが世界各地に広がっておりますけれども、散らばっておりますけれども、各地でこのアルカイーダ・メンバーも多数拘束されているということでございます。
 他方、委員御指摘のウサマ・ビンラーディンほかの幹部の行方というのは依然としてつかめていない状況であると。そして、アフガニスタンとその周辺地域にはアルカイーダの残党が存在して危険な存在となっていると。また、アフガニスタンから逃亡したアルカイーダのメンバーが世界各地に拡散して細胞組織を形成して活動しているということでございまして、要するに、アフガニスタンではかなり破壊されておりますけれども、まだ依然として残っておる、そしてまたそれが世界各地に広がっているというのが現状でございます。

○遠山清彦君 局長、それ全然答えになっていないんですよね。世界各地にいるって、どこを拠点に活動しているのかという質問をして、世界各地にいますと言ったら全然答えになっていないんですが、知っていても言えないこともあるでしょうから、もう時間もったいないので聞きませんけれども。
 外務大臣、これ、アルカイーダがいる、いる、いるということでずっと抽象的にお話をしていても、いずれかの時期になると全く説得力なくなってきますから、是非、外務省として現時点で把握されていれば結構ですので、そのアルカイーダが世界各地にいる、いるといっても全然実態がない状況で、そういう根拠、実態が全く示されない状態で、対テロ戦争が大事だ、テロとの戦い大事だということで、ずっと予算上の措置もしてやり続けるということに関しては、いずれかの時点で、私、もうちょっとはっきりとした説明責任を国会の場でも果たしていただきたいと思いますので、その点は要望として言わせていただきます。
 それで、これに関連してなんですけれども、今、アフガニスタンの復興について、先ほども御議論ありましたけれども、日本も積極的に関与していると。これ当面は国際社会、国連の関与が必要となると思うんですが、順調に進めばいずれ、東ティモールのケースのように、関与のレベルを引き下げる時期が来るだろうと。
 そこで、私が聞きたいのは、日本政府としてその関与のレベルの引下げ時期というのをどのような具体的な指標で判断をしていくのかと。それとも、主体的判断はしないで、米国やあるいは国連が、はい引きましょうと、そういう判断をしたときに一緒に引くと、そういうようなお立場なのか、コメントいただきたいと思います。

○国務大臣(川口順子君) 昨年、私、アフガニスタンに参りましたけれども、その前に、アフガニスタンにつきまして三つの要素があるということを申しました。一つは和平プロセスであります。アフガニスタンにどのように平和を定着させていくかということについてですね。一つは和平のプロセスであります。それからもう一つは、人道、復興への支援ということであります。それから三番目は、治安、セキュリティー。この三つの要素があるということを申しました。
 それで、昨年の一月に東京会議というのがあったわけでして、それ以降ずっと努力が続いているわけでして、今度、二〇〇四年の六月だったでしょうか、憲法に基づいて、その選挙の結果としての正式な政府ができるという段階があります。それからもう一つ、現地の治安が改善をされてきているという点があります。それからさらに、アフガニスタンの復興が順調に進んできている、順調にという点があります。
 この三つについて、これが私は指標であるというふうに思っていまして、これがきちんとうまくいって、そしてアフガニスタンが、国際社会からの支援におんぶにだっこという形ではなくて、順調に自らで国づくりをしていくことができる、そういうふうになっていくということであれば、それを指標に考えたいということを思っております。
 今の段階は、まだまだ国際社会として関与をしていかなければいけない段階であると思いますし、我が国としても国際社会の一員として関与し続けたいと考えています。

○遠山清彦君 分かりました。
 いずれにいたしましても、アフガンへの日本の関与については、関与の在り方、中身についてしっかりやっていただくと同時に、国民に対して、またその代表たる立法府の国会に対して適時御説明をいただければというふうに思っております。
 次に、テロの問題から少々離れますけれども、PKOに参加をいたします自衛隊の武器使用の基準の緩和問題について、今日は内閣法制局からも来ていただいておりますので、主に法制局を中心にちょっと議論をさせていただきたいと思います。これは是非、防衛庁長官にもじっくり聞いていただいて、後ほどコメントを求めたいと思いますけれども。
 現在、政府の与党内でも、また野党の一部でも、国連平和維持活動に参加する自衛隊の武器使用基準について緩和すべきだという声が高まっております。
 自衛隊のPKO参加に道を開いた国際平和協力法が制定された平成四年から今日に至るまで、特にこの法律の第二十四条、今、お手元に皆さんに資料をちょっと配らせていただきましたけれども、この第二十四条の武器使用規定については、過去に二度にわたって改正もされておりますし、国会でもいろんな議論がされております。しかし、日本の武器使用基準と国連のそれとが乖離しているために、平成十三年十二月の改正でいわゆる自衛隊要員によるPKFの本体業務の参加もできるようになったんですが、武器使用の基準の問題で事実上参加できていないと。この点については、私自身も去年の八月に東ティモールに行きまして、そこで従事している自衛隊のPKOに参加している部隊、また司令部要員の方々と意見交換をしましたけれども、現状を確認しました。
 与野党で今、PKOを自衛隊の活動のもう少し重要な柱にしようという議論がされている中で、私は、この現状のままでは進展のしようがないというふうに思っているんですね。
 それで、皆さんに当委員会でお配りした資料をちょっと見ていただきたいんですが、これは内閣府が整理をした表でありますけれども、国連のPKOにおいて武器使用が認められているのは三つの防衛対象があるわけですね。
 最初、一つが、人の防衛。これは、自己又は他の要員、それから他の国際機関の要員、それからNGO等のスタッフも含まれております。含まれる場合があります。それから、物の防衛ということで、国連の設備・物品あるいは他の主要設備・物品の防衛がございます。それから三番目が、任務の防衛ということで、基本的に、国連のPKOの武器使用の基準というのは個々のミッションによってやや違いがありますので、常に使われる普遍的、統一的なものというのは、ROEというのはないんですけれども、しかし基本的には共通していて、人の防衛、物の防衛、任務の防衛、これができなきゃいけない。
 この表の一番右側の、法第二十四条の規定、これは日本の国際平和協力法の規定に基づいた場合どうかということですが、これ三角かバツしかないんですね。マルが一つもない。つまり、日本の自衛隊の部隊がPKOに参加した場合には、人の防衛に関しても物の防衛に関しても、条件付きで武器使用ができる場合があるだけで、常にできるわけではないと。国連の設備・物品の防衛や任務の防衛に関しては全く武器使用することができないという現状になっているわけです。そのために、結局、今、法律上は五原則に合致をすれば自衛隊の部隊がPKFとして警護任務に就くことが一応可能なんですが、こういうバツとか三角しかないような状況では、国連側も自衛隊にお願いすることはできないわけですね。
 特に、私が具体的に例示をさせていただいて、問題点指摘させていただくと、例えば、今、自衛隊の部隊がPKOに参加して警護任務に就いていると。ある地域でパトロールしている。そのときに、数キロ離れた、自衛隊が所在しているところから数キロ離れた地点にいる他国の部隊でPKOに参加している部隊からSOS、救援要請があったと。今、例えば民兵とかゲリラとかに襲われている、攻撃を受けている、助けてくれということがあった場合には、これ日本の自衛隊は、現在の政府の解釈では、この所在地から移動してその現場に武器使用を前提に移動して使うことができないと。そうなると、これ国連から見れば、これはこんな部隊を参加してもらってもかえって困るという話になって、自衛隊はPKFの警護任務には就けないという問題になっております。
 それから、もう一点だけ、ちょっとこれは後でもちょっと触れさせていただきますが、PKOの部隊で、大体大隊レベルでこの警護任務というのをやるんですが、場合によっては中隊レベルで、中隊で出す場合もあります。そうなると、例えば隊の、大隊が警護任務しているところに日本の自衛隊の中隊が下に入るということもあり得るわけで、理論上は。そういったときに、大隊長が国連の警護任務を総括している立場から日本の自衛隊の中隊クラスに命令を出したときに、やっぱりこの武器使用基準の問題で動けませんという話になると、これはコマンドの、国連の平和維持活動のコマンドの上官の命令に服すことができない場合も想定され得るということになって、私は、これは後でもちょっと議論するかもしれません、厳密に言うと国際法違反になっちゃうんじゃないかと。国際法違反になっちゃうということは、憲法九十八条の国際法の遵守規定にも違反するような話になっちゃうんじゃないかというふうに思っております。
 法制局の第一部長、来ておられると思いますが、なぜ自衛隊はこういったPKOに参加した際に人の防衛、物の防衛、任務の防衛についての武器使用がさっき私が申し上げたようなケースでできないということになっているのか、簡潔に分かりやすく御説明いただきたいと思います。

○政府参考人(宮崎礼壹君) お尋ねのように、自衛隊の部隊の所在地からかなり離れた場所に所在します他国の部隊なり隊員さんの下に駆け付けて武器使用するという場合は、我が国の自衛官自身の生命又は身体の危険が存在しない場合の武器使用だという前提だというお尋ねだと思います。
 御案内のとおり、現在、現行いわゆるPKO法の二十四条に定めます武器使用といいますのは、細かく申しませんけれども、そこの要件に当たります武器使用であれば、それは言わば自己保存のための自然権的権利というべきものであるので、仮にその攻撃者が国又は国に準ずる組織だという場合でありましても、それを含めて、そのような要件に該当する武器使用であれば憲法九条の禁ずる武力の行使には当たらないと解しておるわけでございますけれども、今お尋ねのような場面でございますと、我が国自衛官の生命、身体の危険は取りあえずないという前提でございますので、このような場合に駆け付けて武器を使用するということは、言わば自己保存のための自然権的権利というべきものだという説明はできないわけでございます。
 さて、そうだとするとどうなるかということなんでございますが、そうしますと、当時、平成三年、四年の国会論議でも御説明を多々いたしたと思いますけれども、その駆け付けて応援しようとした対象の事態、ある今お尋ねの攻撃をしているその主体というものが国又は国に準ずる者である場合もあり得るわけでございまして、そうでありますと、そうでありますと、それは国際紛争を解決する手段としての武力の行使ということに及ぶことが、及びかねないということになるわけでございまして、そうでありますと、憲法九条の禁じます武力の行使に当たるおそれがあるというふうに考えてきたわけでございます。
 したがって、これを逆に申しますと、逆に申し上げれば、例えば相手方が単なる犯罪集団であることがはっきりしているという場合など、これに対する武器使用が国際紛争を解決する手段としての武力の行使に当たるおそれがないんだという状況を前提にすることができるという場合がありますれば、それは、それは別途そういう立法措置を取るべきだということは別にいたしまして、憲法上はそのような武器使用が許容される余地がないとは言えないというふうに、抽象的にはかように考えておるわけでございます。

○遠山清彦君 今のお話で、私、ちょっと二つに絞ってちょっとお聞きしたいんですが、一点目は、PKOに参加している自衛隊員の自己等、あるいは同じ現場にいるほかの隊員を守る場合には、これは自然的権利としての自己保存の権利に基づいて武器使用できると。それから、平成十三年の改正では、自己の管理下に入っている者についてもできるというふうになっているわけですが、数キロ離れたところにいる同僚の部隊に、他国の部隊について守るために武器使用を前提に移動して使うことは、そこから範疇から外れると。それをやってしまうと憲法九条第一項に規定する武力の行使に当たると、そういうお話が最初の一点目だと思うんですが。
 これは、私、平成三年九月二十七日の政府の統一見解で武力の行使について定義されていますが、一応読みますと、「我が国の物的・人的組織体による国際的な武力紛争の一環としての戦闘行為」というふうになっているんですね。しかし、これ国連平和維持活動に従事している自衛隊員、つまり自国の防衛のためじゃないんですよ、これね。自国の防衛のためじゃなくて、国連という集団的安全保障を担保することが期待されている、国際法上で唯一の国際機関の要員として平和維持業務を遂行している自衛隊員が、自分たちと同様の立場と身分で、やはり自国の防衛のためじゃなくて、平和維持活動のために活動している要員を防護するために武器使用することが、ちょっと長いですが、武器使用することが、この平成三年の政府統一見解の中にある国際的な武力紛争の一環としての戦闘行為に当たるんですか。
 だってこれ、だってね、これPKOに従事している隊員は自国の防衛のためにやっているわけじゃない、自衛権に基づいて活動しているんじゃないんですよ。そこの同じ要員を守るために武器使用することが、あたかも主権国家が交戦権、自衛権に基づく交戦権発動したときに適用されるこの議論で、その武力の行使に当たるという議論はおかしいですよ。だから、これ当たらないんじゃないですか。
 政府の見解見たって、国際的な武力紛争の一環としての戦闘行為の場合は武力行使でしょう。だけれども、PKOで武器使用する場合、いかなるケースもこれに当たらないんじゃないですか。どうですか。

○政府参考人(宮崎礼壹君) 我が国憲法第九条、結局、にさかのぼることになるわけでございますけれども、御案内のとおり、憲法第九条は第一項及び第二項におきまして戦争を放棄して戦力の保持も禁止しているわけであります。
 政府の解釈といたしましても、自衛権行使の要件、三要件に該当して武力を行使する場合は、これは憲法九条の許容するところだと解釈すべきであるけれども、我が国の行為として武力を行使することは、自衛権行使の要件、三要件に該当する場合以外は許されないんだというふうに考えてきているわけでございます。
 そうして、今お尋ねの、我が国が国連、国連決議があった場合はどうなのかということなんでございますけれども、それは、PKOの問題もまた多国籍軍の問題もそれは共通の問題だと存じますが、そういう決議に呼応いたしまして、我が国が自衛隊派遣を含めた国際貢献のために行動をするということになった場合は、やはりそれは我が国が自分、国家の意思に基づいて、国家の行動として、主権国家の行為としてこれを行うんだということは、私は否むことができないというふうに考えられてきていると思います。
 そうであります限りは、我が国が国家の行為としてやります限りは、先ほど申し上げた憲法九条の自衛権行使の要件がない場合の武力の行使というのはできないんだと。そこは他国と違う面があることは否めないわけですけれども、そういう解釈に基づいておるわけでございます。

○遠山清彦君 議論がちょっとすれ違っているんですよ。
 じゃ、PKOで、PKOに参加している、別に自衛隊員に限らずほかの国の要員でもいいですが、武器使用をしなきゃいけない、自分たちから先制攻撃できませんからね、PKOの要員がですよ。自分たちがいわゆる武器使用せざるを得ない状況に追い込まれたときに使用することが、これは我が国の自衛権に基づく行動なんですか。それは、我が国が我が国の意思に基づいて我が国の行為として武器を使うということを決めたら、これは武力の行使に当たりますよ、憲法九条に抵触しますよ。しかし国連でしょう、これ。国連というのは集団的、いや、それは防衛庁長官、後で聞きますが、これコマンドの問題もありますけれども、強制的懲戒権は国連にないですよ。しかし、日本の自衛隊の部隊が国連PKOに参加したときというのは、国連のコマンドの下で動くわけでしょう。だから、しかも別に自分たちから自発的に武器使用するんじゃなくて、攻撃された場合。
 これは、私は、国連がやる活動というのは、PKOは国連憲章書いていませんけれども、集団的安全保障という発想の中で作られたシステムであって、何度も言いますが、自衛権に基づく交戦権を有する主権国家間の戦闘行為についての考え方を適用することがそもそもおかしいんじゃないかと言っているんです。それはちょっと、法制局にもう聞いても同じ答えしか出てこないので聞きません。
 二点目の、第一部長、お話で、国又は国に準ずるところが武器使用の対象になった場合は、やっぱりこれは憲法の武力の行使に当たってしまうんじゃないかという話があったんですが、私は、そもそもPKOというのは、国であれ国に準ずる組織であれ、その武力紛争の当事者が停戦に合意をしたケースがほとんどで、しかも日本の自衛隊が参加するというのは、五原則、一応守った上で参加するわけですよね。
 そういう状況で参加しているにもかかわらず、国あるいは国に準ずる組織からそのPKOに参加する自衛隊要員が攻撃を受けるという、武力攻撃を受けるということは、既にPKOのミッションそのものの前提が崩れる状況しかあり得ないわけですね、あり得ない。そうしたら、考え方によっては、そうなったらこれ撤退するんですよ。そうなったら撤退するんです。
 それをわざわざ事前に、国又は国に準ずる組織から攻撃されたときには武器使用できませんよって枠はめなくたって、そのときは使うんですよ、武器使用してもいいんです。ほかの、僕の考えではですよ、自衛隊のほかの部隊が攻撃を受けたときに自衛隊の部隊が助けに行くのと同じ原理で、他国の同じ平和維持業務に参加している部隊が攻撃を受けたら、自衛隊の部隊がそこを守りに行ってもいいんですよ。
 ただし、国又は国に準ずる組織からそういう任務の妨害等された場合には、それは参加しているPKOのミッションそのものがもうできませんよという話なんだから、そこはそこで武器使用して守っておいて、その後は、このPKOを続けるんですか続けないんですかって根本議論すればいいんです。
 それをわざわざ最初から、武器使用をこんな場合できませんよと言われて、言われるから自衛隊はPKOに参加できないという状況になっているんじゃないですか、どうですか。

○政府参考人(宮崎礼壹君) 最初の方のお答えについて、簡単にお尋ねについてお答えしたいと思いますが、国又は国に準ずる組織からの武力攻撃に対して、これに応戦すると武力の行使になってしまって憲法違反になると私が申し上げたようにお受け取りかもしれません。
 もちろんそういうことは申し上げましたけれども、それは、自然権的権利等ともいうべきものというふうに説明できる場合であるとか、あるいはその他、例えばちょっと議論が拡散いたしますけれども、自衛隊法九十五条の武器使用であるとか、そういった特別の、非常に謙抑的なといいますか限定的なといいますか、受動的な対応で切り取った制度がある場合は格別といたしましてという留保を、留保を付けて申し上げているつもりでございます。
 それから、後の方の、PKOの、停戦後、停戦合意があるのに何でまたその上にそういう心配をするのかというお話。それは、ある意味ではよく分かる面がございますけれども、また、これは憲法から直接PKO法の仕組みが一義的に出てくるわけではございませんで、PKO法、どうしてああいうふうになったんだろうという話ではございますけれども。
 私の理解いたしますところでは、停戦の際に紛争当事者であった、A、Bがあったといたしましても、その後の推移、事態の推移に応じまして、例えばその停戦当事者の片っ方のAの中でかなり有力な反主流派が、こんなことではやっていられないということで原理主義的に武闘に走ると。ただ、その紛争当事者Aを割って紛争当事者Cになるというまではまだ至らない、それで非常に事態が険悪になっていると。ただ、国際社会から見ると、たちまちもうそれは停戦が崩れたからPKOは解散だというのはまだ早いじゃないかということで、非常に混乱をするということもあるということを当時は、例えばレバノンの状況などを念頭に置いて、心配の上に心配をしてそのような制度にしたんだというふうに理解しております。

○遠山清彦君 済みません、大分時間がなくなってきましたので、最後に石破防衛庁長官に御見解を、今までの議論を聞いて、いただきたいと思いますけれども。
 長官、私は、個別的自衛権と集団的自衛権の問題というのは主に主権国家間の武力行使の問題の次元で論じられていくべきであって、私は、PKOに関してはそれとは異なる集団的安全保障の次元が一つ舞台になっているんではないかと。そこに立たないといつまでたってもこの武器使用の基準の緩和の問題というのは解決しないんじゃないかと、私はこの根っこの部分から議論の必要があるというふうにちょっと思っていますけれども、そこも含めて簡単にコメントをいただいて、私の質問を終わります。

○委員長(松村龍二君) 時間が迫っておりますので簡潔にお願いします。

○国務大臣(石破茂君) まさしく委員のおっしゃるとおりだと思います。根本から議論をしないと、これはどうも駄目なんだろうと思います。要するに、我が国の主権としてやっているのか、それとも国連がやっているのか、その辺りの議論が非常に錯綜したところがありまして、もう一度根本から整理したいと思っています。
 いずれにしても、これは我が国が国際社会に対する責任の果たし方としてやることは何なのであり、その任務というものをいかに安全に遂行するかという観点から武器使用というのは議論をされることなんだと思うんですね。我々がドンパチやりたいとか、そんな話ではなくて、どうやって国際社会の一員としての任務を安全に遂行するかという意味での武器使用として委員は議論をなさっておられるのだと思っています。
 私は、その点から今日も啓発されるところが非常に多くて、政府として本当に根本から議論というものをしていって、日本がきちんとした国際社会の一員としての責任が果たせるようでありたい、これはもうこれからの議論だと思っています。

 終わります。