○遠山清彦君 公明党の遠山でございます。
 今回の沖振法の一部改正案については異論なく賛成でございますので、本日は、沖縄関連のその他の通告させていただいた質問についてお聞きをしたいと思います。
 大臣、まず最初に観光についてお聞きをしたいと思います。
 もう言うまでもなく、沖縄は観光立県でございまして、二年前に九・一一のテロがあって沖縄観光、大打撃を受けたわけでありますけれども、「だいじょうぶさぁ?沖縄」キャンペーンが功を奏しまして昨年は四百八十万人ほどの観光客が訪れたということで、今、回復しているんですが。
 私が今日取り上げたいのは、以前この委員会でも取り上げた問題ですけれども、いわゆる外国人の観光客が実は非常に少ないという現実がございます。これは何も沖縄にだけ限ったことではなくて、日本全体として非常に少ないわけですね。
 それで、今まで日本全体の観光振興策が不十分であったという反省から、今、政府、特に国土交通省さんの方が中心になりまして、私、今日、手元にパンフレットを持ってきましたけれども、グローバル観光戦略といったものを策定いたしまして、まだ余り国民に知られていないんですが、実は、今年二〇〇三年は訪日ツーリズム元年と位置付けられておりまして、今年を境にもっと外国の旅行者に日本に来てもらおうというキャンペーンが始まったわけでございます。
 ちなみに、沖縄の話をする前に、背景として申し上げたいんですが、日本に来る外国人旅行者の年間の数というのが大体四百七十七万人程度にとどまっておりまして、世界第三十五位、アジアでも九位という非常に悪い成績でございます。ちなみに、日本から海外に行く人、何人いるかといいますと、千六百二十二万人おりまして、経済効果でいいますと、実は、日本は観光で三・五兆円の赤字なんですね。日本人が三・五兆多く海外でお金を落としているという状況になっています。
 じゃ、沖縄はどうかと。大臣、よく御存じだと思いますけれども、ちょっと古いデータなんですけれども、平成十二年でいいますと、沖縄に来る観光客は全体で四百四十三万人ぐらい。そのうち外国人何人いるかというと、十五万人弱、パーセントでいうと三・三%という状況なんですね。大体、十五万人のうち八割ぐらいが台湾からの観光客という状況で、来る、出身の国も偏っているということなんですけれども。
 そこで大臣にお聞きしますが、先ほど申し上げたとおり、日本全体として外国人旅行者を誘客しようということが今年から正式に始まったわけでありますけれども、沖縄を所管する担当大臣として、沖縄にどう外国人旅行客を増やしていくか、この戦略について御見解をいただければと思います。

○国務大臣(細田博之君) おっしゃるとおりだと思っております。そして、外国人観光客で沖縄に来られる方も、よく調べてみますと、台湾が距離的に近い、それから航空路線もあるし船による路線もあって、船で来られるお客が、どうも聞いてみると、途中は何かカジノか何か楽しんで、それで沖縄へ上がって観光をしてまた帰られるという、こういう人が大変多いそうでございます。したがって、偏っているんですね。
 国際路線で外国のお客さんを誘致してくるためには、やはりもう一つは、特にアジアの皆さんをまず考えた場合には、航空路もしっかり直行したいなというふうにも考えております。したがって、お客さんを、例えば韓国でも中国でも、台湾はもとよりですが、ASEANとか、そして欧米というふうに広げるためには利便性を増さなきゃいけないという面もあって、那覇空港の拡充強化、拡張、こういったものは必須のことであろうというふうにも思っております。
 それから、国土交通省で新しく大きなキャンペーンを開始されたということはすばらしいことでございまして、国土交通省もお見えですから御答弁があるんじゃないかとも思いますけれども、私自身も観光産業議員連盟幹事長などという議員連盟の役もしておりまして、非常に観光振興に力を入れているんですが。
 実は、私の地元も松江市という観光地ですが、沖縄というのは違うんですね、ほかと。なぜ違うかというと、観光客が来るときに、多くは高速道路で観光バスとか、JRとかいろんな交通機関で何百万人も来ているんですよ。ところが、沖縄に来られる方は、船で来られる方は例外で、やっぱり飛行機なんですね。飛行機で来なきゃいけないんです。北海道もそうでしょう。だから、もう大きな路線も開発されておりますけれども。
 したがって、もちろん社会資本もそういう面での充実が必要であるとともに、沖縄県は、私はサミットを契機に非常に外国人観光客に魅力のある海浜リゾートができたと思っております。この間、空からずっと拝見しますと、本当にこの二、三年の間に立派なリゾートホテルがたくさんできて、インドネシアにしてもタイにしてもあるいは南方の諸島においても大変なリゾートで、日本からも出掛けておりますが、もうそこをはるかに勝るほどのホテルやリゾートがたくさんあるにもかかわらず、そういうことを外国に宣伝することがちょっとまだ足りないのかなと思っておりますので、国土交通省の政策にも乗りつつ、いろんな環境を整えて外国人客を誘致すれば、必ずすばらしいリゾート地になるものと確信しております。

○遠山清彦君 大臣、大変に包括的な御答弁をありがとうございました。
 それで、大臣も今ちょっと言及されたんですが、この沖縄の国際観光振興に関連して、今年の一月二十五日の日経新聞にも特集記事があったんですが、そこで目を引くのは、今後の外国人旅行者、日本における、増加のための努力で、アジア諸国からの誘客が一番大事だと、とりわけ中国本土からの誘客が焦点になるという主張がなされていたわけであります。
 実は、私はこの記事の前から、以前からこの委員会でも同様の主張をしておりまして、沖縄は、地理的な関係とか、中国との、近い、それから歴史的にも中国といろんな関係があるということで、やはり日本全体として中国との観光をどうするかと考えていかなきゃいけないんですが、とりわけ沖縄は先駆的なモデルになる潜在性というのは非常にあると。
 現在、上海と沖縄の間で定期便もあるんですけれども、実は、これもちょっとデータが古くて申し訳ないんですが、中国から沖縄にどれぐらいの旅行客が平成十二年に来たかというと、一年間で何とたったの七百四十一人という状況でありまして、当然、これは中国の個々人の経済力がまだまだ低いということがありまして、なかなか海外旅行を楽しめないということもあると思うんですけれども、今の中国の経済発展のスピードを見ておりますと、ある日ある年、突然、中国の、人口十三億人ですから、一割の人が海外旅行に行けるような余裕が出るような状況になったときに毎年、一億三千万人の中国人が海外旅行すると。一億三千万人のうち一割でも近い沖縄に来てくれればとなると、これはもう飛躍的な増加が見込めるわけでありまして、私は、今すぐにということじゃないかもしれませんけれども、こちら側の努力というのが非常に大事だと。PRもそうでしょう。それから、ビザの関係とかで規制緩和も考えてもいいと思いますし、中国人向けの観光商品の開発、そういったものが重要だと思うんですけれども。
 この中国からの誘客という点に絞って、大臣の所見をもう一回お聞きしたいと思います。

○国務大臣(細田博之君) 中国からの観光客は、例えばディズニーランド等はもう非常に今盛んで、大変な数の観光客が訪れておりますし、ほかの観光地においてもかなり中国からの観光客を呼んでいるところがあると思うんですね。
 沖縄も、やはり海洋リゾートについてもっと認識を深めていただいて、かつ交通の面での改善が行われればかなりの中国からの観光客が呼べると思うんですが、ちょっと鶏と卵のようなところがありまして、やっぱり一度行ってみたが、いいぞということになると次行くということですから、最初の一歩が必要でして、これはやはり宣伝といいますか、沖縄の観光のパンフレット作りをしたり、向こうの言葉できちっと案内を出して、向こうの観光業の方が、それでは団体を沖縄に今度振り向けてみようかというふうにならないといけないし、いったんそれで来ていただければ、いい場所ですから、非常に増えていくんじゃないかと思いますが。
 そういったことにつきましては、今、沖縄県の観光振興計画においても、十年後の外国人観光客を六十万人とすると。取りあえず、本年の一月から三月までの観光強化キャンペーンでは、台湾、韓国を対象とする国際誘客キャンペーンを実施しておりますが、これは中国についても更に拡大していくべきであると、そう考えております。

○遠山清彦君 最初のきっかけを作るために、中国も寒い地域も多いですから、是非暖かい沖縄に来てくださいということで宣伝をしていただければと思います。
 今、大臣、幾度か言及されましたけれども、次に国土交通省の方に聞きますが、那覇空港の沖合展開、並行滑走路の新設問題がございます。
 那覇空港は、年間一千百万人の利用客が既にございまして、今後もその数は増加するというふうに見込まれております。
 これは、国土交通省関連の調査でも、大体十年後ぐらいには処理能力が限界に達するんではないかというふうに指摘をされているわけでありまして、早急に手を打たなければならない問題なんですが、沖縄県も国も調査ばっかりやって全然、結論を出す気配がないという批判が一部にあるんですけれども、現在、政府の立場はどうなっているでしょうか。

○政府参考人(洞駿君) お答え申し上げます。
 那覇空港の現状といたしましては、今、先生が御指摘になられましたように、十三年度で見ますと、発着回数は十一万四千回ということでございまして、ピーク時にはほぼ滑走路の処理能力一杯に使われている時間帯がありますけれども、ピーク時間以外というのもまだ結構余裕がございまして、そういう意味で、私どもの認識としては、今の時点で全体として処理能力の限界が差し迫っているという状況にあるということは認識しておりません。
 しかしながら、昨年の十二月に、私ども、今後の空港整備の中長期的な方向を議論する交通政策審議会航空分科会というところで一年余り掛けまして議論してまいりましたけれども、その答申の中におきましても、那覇空港については、将来的に需給が逼迫する等の事態が予想されるということから、既存ストックの有効活用方策とともに、中長期的な観点からの滑走路増設等を含めました抜本的な空港処理能力方策について総合的な調査を進める必要がありますと、やりなさいと、そういう答申をいただいたところでございます。
 私どもも、今、那覇空港の現況を言いましたけれども、そのほかにも、他空港と比べて大型機の割合がまだ低いとか、あるいは滑走路等の、例えば高速脱出誘導路等を整備することによって更に処理能力がはけるとか、いろんな工夫といいますか、そういったこともあるのではなかろうかと思っているところでございますが、しかし、中長期的には、先生御指摘のとおり、那覇空港の需要は確実に伸びていく、いずれ逼迫する時代が来るだろうという強い確信は持っております。
 それで、十五年度から私どもは早速本格的な調査に入りますけれども、この中において、これまでいろいろ過去の調査でモデルケース的な調査というのが行われてまいりましたけれども、この調査におきましては、今後のまさしく、より精度の高い需要予測等を基に先ほど申しました既存施設を有効活用するいろんな手だてを講じなきゃいけませんけれども、それから、ロードファクター等も更にこれから高めていくというのもございますけれども、いろんな要素を入れて、そして既存施設をどう改良すればぎりぎりどこまで処理能力が向上し、そして、それが本当に限界に達する時期はどうなのかということをしっかり見極めたいと思っていますし、そして、それを既存施設では吸収できないとなれば、今、先生おっしゃったような沖合展開であるとか新滑走路をどこに造るかとか、そういったことも含めて、また、その調査の内容も広く公開する等々によって合意形成を図りながら着実に、かといって調査ばっかりするわけではなくて、やっぱりそのタイミングというものをしっかり見極めながら、時期を逸することのないよう、しっかりやりたいと思います。

○委員長(本田良一君) 質問者は簡潔を求めております。

○政府参考人(洞駿君) はい。

○遠山清彦君 いろいろと説明していただいて有り難いんですけれども、私が言っているのは、その合意形成に時間を掛け過ぎて調査ばっかりになっちゃいけないと。今、御答弁でもお認めになったように、将来逼迫するというのは間違いないと。まだ確かに──いや、私もすぐとは言っていないんですよ。だけれども、だって、滑走路といったって、じゃ、来年逼迫することになりましたから来年に向けて造りましょうと、すぐできるわけじゃないでしょう。
 それから、那覇空港は軍民共用なんですよ。だから、自衛隊機も使っていて、いつだったか忘れましたけれども、自衛隊機が故障して、それで民間機に影響があるとか、そういった事情もあるというふうに私、認識しておりますから、なるべく早く結論を出して、それはそう簡単に沖合展開とか並行滑走路できるわけじゃないんですから、なるべく早く見通し立てて、結論を出して、計画的にやっていただきたいと。
 那覇空港を拡張するということが、実は、現状の観光客の話だけじゃなくて、大学院大学の話とか、それから沖縄にもっと観光客を呼ぼうとか、国際会議を誘致しようとか、全部リンクしている話で、尾身大臣のときからもっとちゃんとやってほしいと言っているわけですから、そこをちょっとしっかり勘案していただいて、扇大臣のリーダーシップの下、やっていただきたいということを申し上げたいと思います。
 ちょっと時間がなくなってまいりましたので、旧軍用地の問題について内閣府にちょっとお聞きをします。
 沖縄で未解決の問題の一つで、戦時中、旧日本軍に強制接収されて戦後は国有地に取り上げられたとして地主たちが救済措置を要望しているものがございます。これは、政府にとっては難しい側面もございまして、国有財産を所管している財務省の立場は、昭和四十八年に実施された調査の結果、沖縄において戦時中、旧軍が取得した土地は司法上の売買契約により正当な手続を経て国有財産になったというものでありまして、地主たちの主張が事実上否認されたような形になっております。
 ただ、この問題は決着したとは到底言い難い状況でございまして、事実、昨年の沖縄振興計画の中でも、旧軍飛行場用地など、戦後処理等の諸問題に引き続き取り組むという内容が明記をされまして、私は政治の責任としてこの戦後処理の問題として対応しなければいけないと思いますけれども、今後、内閣府としてどう取り組んでいくのか、お伺いをしたいと思います。

○国務大臣(細田博之君) これは、先ほど委員もおっしゃいましたように、財務省の所管の問題なんですね。しかしながら、今後、沖縄県及び財務省におきまして適切な取組がなされますよう、内閣府としてもしっかり見守っていきたいと考えております。

○遠山清彦君 じゃ、最後の質問になりますけれども、厚労省さんにお伺いします。
 沖縄県の統計課によりますと、沖縄県の今年一月現在の完全失業率が八・二%、特に十五歳から二十四歳の若年者の完全失業率は一七・六%と大変に深刻な状況にあるわけです。そこで、今年の二月にヤングワークプラザあいちというものが名古屋にできたわけでありますけれども、これ、全国で五番目の若者だけを対象にしたヤングハローワークというかヤングワークプラザなんですけれども、是非、全国の中でも特に若年層の失業率が悪化しておりますこの沖縄にもこういうヤングワークプラザの新設を考えていただきたいと思っておるんですが、いかがでしょうか。

○政府参考人(三沢孝君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のヤングワークプラザ、御説明のように、全国五か所設けてございます。今後の設置の予定でございますけれども、私どもとしては、現在設置されております五か所の運用状況、これを見守って対応していきたいと考えております。
 ただ、平成十五年度、ヤングジョブスポットというものを全国に十か所設けることとしております。これはどういうものかというと、フリーター等の若い人、若年者が仕事への意識を高め、自己の適性について理解するための動機付けとかきっかけづくりを行う拠点として設けるものでございますけれども、このヤングジョブスポットというものにつきましては、沖縄県のただいま申し上げたような状況にも配慮して、沖縄にも設置するような方向で今検討を進めているところでございます。

○遠山清彦君 分かりました。
 以上で終わります。