○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 まず、警察庁の方に北朝鮮の拉致問題について若干お伺いをしたいと思いますけれども、現在、警察庁としては北朝鮮の拉致被害者、何名の方を認定ではなくて判断、判定されているのか。以前ちょっと聞いたら、認定は総理大臣しかできないということで、警察庁の方は判断をしているというふうに伺いましたけれども、判断をしているのか。
 また、これはなかなか答えにくいかもしれませんけれども、政府によって認定をされていないケースで拉致の疑いがあるということで捜査をしているものは大体幾つぐらいあるのか、教えていただきたいと思います。

○国務大臣(谷垣禎一君) 北朝鮮による日本人の拉致容疑事案については、国民の生命、身体に危険を及ぼす治安上極めて重要な案件であるというふうに認識しております。
 そこで、今までどれだけあると判断しているのかということでありますが、一連の捜査の結果、北朝鮮による日本人拉致容疑事案というのは十件十五名というふうに判断しているわけであります。これはもちろん、この十件十五名については公表もさせていただいている。
 他方、それ以外にどれだけ今あると見て捜査をしているのかということになるわけですが、私どもは率直に申し上げて北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案があるというふうに見ておりまして、現在、所要の調査やあるいは捜査を進めているところ、全国の都道府県県警に指示しましてそういうのを進めているところでございますけれども、率直に申し上げていろんな段階のものがあるわけでございます。
 したがって、その人数、件数を申し上げることは事案の究明に言わば予断を与えることになりますので、何件何名というのは実は非常に申し上げにくい。我々としてきちっとこれは法と証拠に基づいて判断できれば、いつでもそれは態勢を取っていく。今、しかしそれだけに限らないと見てやっていると、こういうことだけ申し上げておきたいと存じます。

○遠山清彦君 分かりました。
 それで、大臣、私、先日新潟に参りまして、新潟の地元の議員の方から、この拉致問題に対する認識で東京と新潟でも温度差があるということを地元の方がおっしゃるんですね。具体的に何をおっしゃったかというと、新潟県民の多くは拉致被害者というのは警察が言っている以上に多くいると感じているということなんですね。特に、新潟ですから新潟県内でも過去に非常に不審な形で失踪した方々について警察としてきちんと再捜査をしてほしい、対応してほしいという声がありまして、私、直接聞きました。
 これは全く余談ですけれども、私の両親も今、兄弟も新潟に住んでおりまして、実はごくごくプライベートな私の周りの中の話でも、私の弟の友人になりますけれども、ある高校生が非常に不審な形で失踪した、家族も家出したとは思えないというようなことがあったりなんかして、私、再度確認したいのは、警察としてこういった過去の不審な失踪事案について徹底して再調査をしていただきたいと。それで一説には、過去の話ですから刑法上時効であるとか、あるいは余り捜査すると何であのときもっと徹底してやらなかったんだという警察の過去の失態をまた自ら暴いてしまうから隠したいとか、そういった理由でやらないということがないように大臣のリーダーシップを求めたいと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(谷垣禎一君) 今、遠山委員、新潟の方々のお感じをお話しになったわけですが、私も京都選出というと祇園みたいなところで選挙しているとお思いかもしれませんが、私の選挙区は日本海側でございまして、要するに小浜湾に面しているところでございまして、かつてやはりいろいろな北朝鮮の、要するに、何というか、不適正な活動があったと思われるところを抱えておりますので、今新潟のお感じをおっしゃったことはよく分かるわけであります。
 私ども、やっぱりもっとたくさんあるんじゃないか、十件十五名なんというのは少し及び腰じゃないかと、こういうお感じをお持ちになる向きもあって、それはそれで分からないわけではないんですが、この拉致が起こりましたときは、拉致が起こって連れていかれてしまいますと、その被害者の所在がもう分からなくなってしまうと。それから、もう多くの場合は事案発生の時点で目撃者もないと。それから、証拠もほとんど残されていないというのが大部分であるというわけで、担当者の表現をかりますと、砂をかむような思いの捜査を続けて何とかここにたどり着いたということを言っております。私は、そういう苦心もあったんだということも申し上げたいと思います。
 しかしながら、私どもの下にも、特に五名の方がお帰りになってからいろんなやっぱりこういう機運が出てまいりますと、今まで必ずしも警察にそういういろんな悩みをおっしゃらなかった御家族の方からも、これはひょっとして北朝鮮じゃないかというような今までになかったような情報と申しますか、お申出がある場合もございまして、そういうものを基に今徹底的にやらせていただいているわけでございます。
 具体的に言えば、その御家族やその他の関係者からの事情聴取をもう一回やる、それから付近の聞き込み等の裏付け捜査を行う、それから内外の関係各機関との情報交換、こういうようなことを地道に積み上げていかなければならないなと思っておりまして、私としても引き続き警察当局を督励してまいりたいと、このように思っております。

○遠山清彦君 大臣、是非今おっしゃったような方向性で頑張っていただきたいと思います。
 ちょっと時間の関係で、内閣官房の政府参考人の方来ていらっしゃると思いますが、要望だけ申し上げて答弁はあれなんですけれども。
 私、この決算委員会で昨年の十月に安倍官房副長官とこの問題で議論しまして、その際、私はいろんな刑法の学説とか出しながら、今回の拉致事案、この北朝鮮による拉致事案というのは時効に当たらないんではないかというような議論を展開いたしまして、副長官から、私の議論を受けて、再捜査について、当時は専門幹事会というのが官房にあったということで、そこでもう一度すべての案件を洗うように、当事者と思われる者がいれば事情聴取等するようにという指示をしたというような御答弁をいただいておりますので、是非官邸の方も、今この拉致問題の特別な対応の機関もあるということですので、是非しっかりやっていただきたいと思います。
 それで、今度厚生労働省の方に質問させていただきたいと思います。
 私、厚生労働関係は非常に素人でございまして、基本的な間違いも質問の中であるかもしれませんけれども御容赦をいただいて、まず最初に、レセプトの問題についていろいろと質問させていただきたいというふうに思います。
 現在、国民の医療費というのは三十兆円あるわけでありまして、社会保険診療においては年間約二十万の保険医療機関と一万三千余りの保険者等の間において約七億六千万件、金額ベースでは十三兆円の診療報酬の請求と支払が行われていると。これに関して会計検査院が行った平成十三年度の決算報告によりますと、この医療費の分野で国の負担が不当と認められるものということで数字が挙げられているわけでありますけれども、ちょっと申し上げますと、不適切に支払われた医療費の件数は三十六万三千七百四十五件、不適切に支払われた医療費の総額は、この検査で見付かったのは二十一億二千八百九十三万三千四百七十三円、不当と見られる国の負担額は十一億七千二百四十万円余りというふうになっているんですね。ただ、これは氷山の、大臣御存じのとおり氷山の一角でありまして、なぜならば、会計検査院が行った医療機関の数は、全国二十万あるうちのたった三百五十だけでございます。三百五十の医療機関と薬局二十五調べて二十一億の不適切な医療費の額が出てきたということでございます。
 そこで、最初に伺いたいのは、医療機関から審査支払機関、そして保険者に行くわけですけれども、年間、間違いのレセプトというものはどれぐらいの件数が全体であって、その金額というのはどれぐらいあるのか、厚生労働省が把握している規模をお聞きしたいと思います。

○政府参考人(真野章君) 平成十三年度におきまして保険医療機関から提出されましたレセプト、若干、調剤報酬の部分を除いておりますので先生が御指摘になられた数字とは異なっておりますが、十一億枚、支払いました診療報酬が約二十七兆円でございますが、そのうち支払基金なり国保連合会という審査支払機関におきまして減額査定された件数は約二千百万件、その金額は約一千億円ということになっております。

○遠山清彦君 分かりました。そうすると、大体全体で二千百万件のいわゆる審査されて減額を査定されたものがあって、その額は一千億という大きな規模になっていることを確認したいと思います。
 そこで、この間違いレセプトの問題ですけれども、総務省が出しております平成十三年度の行政評価年報によりますと、この保険者からの再審査請求ですね、これに対する支払基金の、審査支払基金の、この場合は社会保険診療報酬支払基金に限っておりますけれども、平成十年、十一年度の容認実績から単純に類推すると、全体としてこの支払基金による減額実績の約一・五倍になるというふうに指摘をされております。さらに、この間違いレセプトの容認実績では、保険者、つまり政管保険とか国保とかでその容認実績に大きな開きがあるというふうに言われております。
 この総務省の行政評価年報の中では、政管健保の場合は支払基金による減額実績の二〇%弱であるけれども、健保組合の場合はこれが減額実績とほぼ同程度、一〇〇%に近いということになっているんですけれども、これは、なぜこの保険者によってこのような開きがあるんでしょうか。

○政府参考人(真野章君) 支払基金の再審査の容認実績でございますが、これは、各保険者におきますレセプト点検の結果、保険者から支払基金に対しまして再審査請求が行われ、支払基金が減額査定に応じたものを指しておりまして、言わば支払基金におきます原審査といいますか、最初の審査の精度を示すとともに、保険者におきますレセプト点検の結果を反映するものだというふうに考えております。
 その差でございますが、健保組合の中には従来からレセプト点検に大変熱心に取り組んでおられるところもございまして、結果としてそのような実績になっているのはそのとおりでございますが、最近では、政府管掌健康保険におきましても平成十年から、従来社会保険事務所ごとに行っておりましたレセプト点検業務を都道府県単位にレセプト点検事務センターを設置をいたしまして、言わば非常に専門的な部分でございますので一括集中処理をしてその効率を上げると。また、保険給付審査医師等の委嘱を平成十一年からお願いをいたしまして、言わば専門的に内容を見ていただくということで、より効率的かつ効果的なレセプト点検の充実に努めてきているところでございます。

○遠山清彦君 今の御答弁は、やっぱりこれから恐らく坂口大臣中心にやっていく医療制度改革の大きなポイントの一つだと思うんですけれども、結局、私たち被保険者が診療を受けて、その診療の後に医療機関がこのレセプトを出すわけですけれども、それが最初に審査支払機関を通してその後保険者に行くという、二回チェックをする中で、非常に審査のコストが掛かっていたり、また今おっしゃった、御答弁いただいたとおり、保険者によって熱心にレセプトを点検するところとそうじゃないところがあって、減額査定の結果にもそれが反映をしていると。ですから、一部では、医療制度改革の中で、真ん中の審査支払機関というものを飛ばして、医療機関から直接この保険者の方にレセプトをやり取りすべきじゃないかという議論もあるわけですけれども。
 そこで具体的に、今、レセプトをチェックしてもなかなかそれがうまく結果として出てこない一つの原因というのは、私も、もう皆さんよく御存じなことだと思いますけれども、この支払基金の審査事務共助というところで職員一人が一日当たり千三百件のレセプトをチェックをしている。そうすると、一件、一枚のレセプトを十九秒でチェックをしなければいけないということで、十九秒でチェックするとなると非常に難しいということがあるわけですが、他方で、職員を増やすとなるとコストが上がってしまうというジレンマがあるわけですけれども。これは、もう厚生労働省さんの方でも計画を立ててやっておられることだとは思いますけれども、やはりこれを、この問題を解決していく大きな方法はレセプトの電算処理システムを導入していくことだと。
 私、調べましたら、ちょっと古いデータなんですけれども、今この支払基金の方でもレセプト電算処理システムを導入しているわけなんですが、平成十三年五月現在の医療機関の参加状況はわずか二百七十三の機関である、全レセプト数に対してこの電算システムによっての請求の割合というのは〇・四%という実態なわけですけれども。日本と同じ出来高払でやっている隣の韓国は、現在、八〇%以上が電子レセプトによる請求という形になっているわけで、どうして日本で電子レセプトのシステムの導入がなかなか進展しないのか、その原因は何なのか、大臣ですか、お答えいただければと思います。

○国務大臣(坂口力君) 先ほど挙げられました数字は若干は改善されておりますけれども、現在、まだなおかつ八百九十九医療機関でありまして、一・八%という状況にございます。
 これ、なぜ遅れているのか。
 私は、理由は二つあるというふうに思っておりますが、一つは、電子化への移行が非常に日本は遅れた、IT化へのそのものの遅れが一つはあるというふうに思いますが、これは遅れでありますから、回復しようとすればすぐに回復できるはずでございます。しかし、もう一つは、これは診療報酬体系が非常に複雑になっている。韓国に比較をいたしまして、先輩であるがゆえに誠に複雑になってしまった、向こうの方が単純明快であるということでございます。
 ここは、私は、先ほども御議論ございましたとおり、少し改善をしなきゃいけない。余りにも複雑になり過ぎておりますから、ここをひとつもう少し明確に、単純明快にというふうに言うと言い過ぎになりますけれども、IT化が進められるようなところまではどうしてももう少し明快な診療報酬体系にしないといけないというふうに思っております。これは、そういうふうにしたいと思いまして、今回の大きな抜本改革の中の一つの柱にしているわけでございます。
 それから、高度化を進めていく上で、診療報酬項目といいまして、疾病ごとの項目が今まで日本はちゃんと決まっていなかった。病気の名前も、診療機関によって同じものでありながら別々の名前が付いているとか、そういうこともあったわけでございますが、ようやくここは整理ができました。もうできたところでございます。
 さらに、したがいまして電算化に乗りやすい体制になってきたことは事実でございますが、含めて、これは今申しましたような診療報酬体系の見直しを行って、双方から進めて、早くこの日本も一〇〇%電算化ができるようにしたいというふうに思っております。かなりこれはもう急いでやらないといけないというふうに思っております。

○遠山清彦君 是非急いでいただきたいと思います。
 厚生労働白書、平成十四年度の、これ、私、今、百二十一ページ見ておりますけれども、「医療提供体制の改革スケジュール」というものがございまして、今の話題に関係するところで言いますと、平成十八年度までに病院レセプトの七割以上をこの電算処理で処理できるようにしようということになっているわけですけれども、なるべく早くということで、特に白書にも出ているスケジュールから遅れることがないよう求めていきたいというふうに思います。
 それから、大臣、ちょっと今の御答弁と関係があるので、通告した質問の順序がちょっと変わっちゃうんですが、私、今のお話に関係あることとしては、やはり医療の標準化、いわゆるEBM、エビデンス・ベースド・メディシンと言われることが日本で後れていることもまた大きな医療改革の問題なんではないかというふうに思っております。
 大臣はもう当然御存じのとおり、このEBMというのは日本以外の国で、いわゆる医療の質を向上させながら、医療全般削るのではなく、過剰な投薬、過剰な検査、過剰な入院というものを、無駄を削っていく。また、国民の側、患者の側が医療に対して信頼をできるように、このそれぞれの病気に関して標準的な治療のガイドラインというものを公表して、もし、例えば自分がある病気にかかって、病院に行ったときにそれと違う治療をされる場合は、お医者さんに説明を求めると。これがまあ、いわゆる医療の標準化と言われるものでありますけれども、例えば米国や英国などでは大変に活用されていて、最近は八〇%から九〇%このEBMというものが進んでいるというふうに言われております。
 厚生労働省の方も、このEBM、医療の標準化を推進していくという立場を言われているわけでありますけれども、大臣のこの医療の標準化の促進についての御決意もちょっとお伺いをしたいと思います。

○国務大臣(坂口力君) 今お話がございましたEBMの問題も、今、真剣に進めているところでございまして、この平成十五年度中に二十項目できるわけでございまして、二十項目でえらい少な過ぎるじゃないかというお話あると思うんですけれども、しかし、非常にポピュラーな病気を中心にやっておりますので、これで全体の三分の一はカバーできるというふうに思っております。
 半分行こうというふうに思いますと、やはり八十項目ぐらいないといけないということでございますから、これから先、もう少しこれをどう広げていくか、これはなかなかお金もたくさん掛かる、一項目に千数百万だったと思いますけれども、掛かるわけでございますし、かなりお金も要るものでございます。
 したがいまして、国がやるだけではなくて、それぞれの例えば医学会がございます。例えば肝臓学会でありますとか肺がん学会でありますとか、様々な病気の学会がございますが、そうした学会等にもお願いをいたしまして、それぞれ専門にしておみえになるところのその病気のEBMをひとつお願いをしていくといったようなことも大変大事なことだというふうに思っていまして、民間にも御協力をいただいて、この分野をできるだけ早く、より大きく広げていきたいというふうに思っているところでございます。

○遠山清彦君 是非お願いいたします。
 先日も、私が大変お世話になったおじいちゃんが胃がんで、最終的に今もう亡くなってしまったんですけれども、胃がんで胃を切除した後に、化学療法を日本の病院では、これは雑誌に書いてあったんですけれども、大体七割の病院で行っていたと。ところが、胃を切除した後に再発しないようにと化学療法をやると、大変食事がもうまずくなって、体の調子が悪くなって大変だということで、私の知り合いのこのおじいちゃんも、化学療法をやらなきゃいけないのか、やめたい、だけれどもお医者さんはやれと言う、それですごく揺れた時期に私もお見舞いに行って悩んだんですけれども、後で雑誌で見たら、海外では全く根拠がないというような話が実はあって驚いたんですけれども、こういったことも、この医療の標準化を導入する中で、患者さんにとってもあるいは病院のお医者さんにとっても何を基準に治療を考えるかというところが分かることによって、無用なトラブルとか無駄もなくしていけるんではないかというふうに思います。
 それから最後に、この医療関係で質問させていただきたいのは、ちょっとまた間違いレセプトの話に戻りますけれども、このレセプトで過剰請求とか不正請求が指摘されて減額査定された場合は、患者が窓口で払った一部負担金が払い過ぎている場合があって、これを被保険者に通知をすることになっているわけでありますけれども、私が厚生労働省からいただいた資料では、例えば国保の場合は、二〇〇一年ですけれども、全国の三千二百三十五市町村のうち通知をしていたのは千七百七十二市町村ということで五四・七%、健保組合の場合も千六百九十五組合のうち五百九十六組合、実に三五・二%しか実施をしていなかったと。
 これは当然一万円以上の減額になった場合に限ってやっているということですが、私はこの一万円という上限自体ももうちょっと下げるべきではないのかなという立場ではあるんですけれども、このいわゆる減額査定がされた後、患者が払い過ぎているということに関して保険者が通知をちゃんとしていないという問題について、厚生労働省としてはどう考えるのか。
 また、一万円という上限が高過ぎるんじゃないかと。九千九百八十円の、これは意地悪な質問ですけれども、場合はやっぱり一万円切っていますから通知されないということですけれども、これの是非も含めて御答弁いただければと思います。

○副大臣(木村義雄君) 先生御指摘の減額査定の件でございますけれども、この減額査定につきましては、やっぱり保険者の事務量を勘案しなきゃいけないわけでございまして、先ほど質問に答えておりますように、二千万件とかそういう件数に最終的にはなるわけでございまして、その辺のことを考えまして、各保険者団体の取決めにより一万円以上ということで決めさせていただいているわけであります。
 それで、先生が今言ったように、五五%とか三五%とか、それぞれの団体によってあるわけでありますけれども、例えば政管健保の場合にはこれ一〇〇%通知を行っております、一〇〇%。ですから、この点はやはり、まずは各保険者におきましてこの取決めの趣旨を徹底をさせていただくと、こういうことが大変重要であるのではないかなと、このように思っているような次第でございます。
 それから、一万円以下はどうしろというお話がありましたように、ゼロにしちゃうと二千万件ということで、これはもう正に膨大な事務量になるわけでありますけれども、まず取りあえずはこの一万円のラインをどうやって実現をしていただくか。先ほどの数字が、これ上がるかどうかというのはやはりそれぞれの保険者でまずは努力をしていただくということに尽きるのではないかなと、このように思っているような次第でございます。
 どうぞよろしくお願いを申し上げます。

○遠山清彦君 努力は当然強化してやっていただきたいわけですが、一点だけ指摘させていただきたいのは、ある大学の先生がどこかの雑誌に書いてありましたけれども、医療、日本の医療政策というのは一番国民不在になりがちだと。
 その一つは、正に国民が診療を受けて、その診療報酬というか、請求が非常に過剰なものであったり、場合によっては、ひどい場合は架空の請求をされたというケースももう一杯あるわけですね。それに対して、全然手元に戻ってこないというか、保険者の側も損するわけですけれども、そういったところを、今、正にこういう不景気になってきたからこそ、そういうところは厳しくやっていただかないと今後の国民の医療に対する信頼感というのは高まっていかないんではないかというふうな点だけを指摘させていただきたいと思います。
 次に、もう時間余りありませんけれども、若者の雇用、若年雇用の問題について二、三質問をさせていただきたいというふうに思います。
 私が言うまでもなく、この若者の失業問題というのはますます深刻な状況になっております。全国でも十五府県で若年者の完全失業率が一〇%を超えていると。私がよく行きます沖縄では二〇%超えるという事態になっているわけです。
 それで、厚生労働省の方も全く何もやっていないわけじゃなくて、例えば、若年者トライアル雇用というものが平成十三年度の補正予算から始まっておりますし、また若者向けの職業紹介所というか安定所というか、ヤングワークプラザというものが現在五か所まで開設をされていると。また、私、今日手元に持ってきましたけれども、今年、今月から携帯電話のインターネットでこのしごと情報ネットにアクセスできるようになったと。私の秘書が、仕事探していないんですけれども、試しに、私が落ちれば仕事探さなきゃいけないわけですが、予行練習でこれをやってみたら大変にすばらしいということで、三月七日、十三日、十八日と各社携帯電話使えるようになったわけでありまして、こういった努力を坂口大臣のリーダーシップの下やられているということに関しては、大変にうれしく思っております。
 そこで、今日一つお聞きをしたいのは、実は先ほど私が申し上げた沖縄なんですけれども、私も今年の一月にハローワーク那覇に行きましていろいろと伺ったんですが、その後なんですけれども、トライアル雇用が沖縄では毎月十五人までしか予算がないというような話があって、どうもこの沖縄の労働局もそういう見解だったと。ところが、私が今回この質問をするということで調べていただいたら、それはどこかの段階での間違いで、十五名しかトライアル雇用で予算使えないということではないということだったと思うんですね。
 私は、こういうことが起こると、せっかくトライアル雇用というすばらしい制度を厚生労働省さんが用意して、七万人を対象に予算を取ってやっているんだけれども、今年の二月の時点でまだ三万二千八百六名しか使っていない、予算の四八・九六%しか消化していないという段階で、現場で厚生労働省側の手違いで制約が掛かってしまったというのは、私はこれは大きな問題であると思っておりまして、是非もう一度、再度厚生労働省さんの方で全国の都道府県の労働局に対して、この若年者のトライアル雇用というものは非常にすばらしい制度だから、とにかくどんどん使えと、使ってほしいと、使ってもらえるように啓蒙しろということをやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(戸苅利和君) 委員御指摘のとおり、若年者トライアル雇用につきまして、これを平成十三年の補正予算で初めて取り組んだということもありまして、地方に対する指示がやや混乱していたということは事実であります。通達をちょっと改めて点検しましたら、別途指示する件数の範囲内でという通達が出ていまして、実は別途指示する件数の範囲内の通達でなくて、むしろ目標値としてどうも指示をしたようで、その辺りに大分取り違えがあったようであります。
 若年者トライアル雇用については、今御指摘いただいたような問題始め、通常の形で就職できる若年者の方についてトライアル雇用をやるんじゃなくて、通常の形ではなかなか就職困難な人にトライアル雇用と、こういうふうなことで運用いたしておりまして、その辺りも含めてハローワークの窓口で若干の混乱が見られるのも事実であります。
 そういったことで、その辺りを改善しようということで、あしたから、実はホームレスの方とかあるいは中高年齢者の方にもトライアル雇用を新たに始めるということでありますので、これを機にその辺り、今御指摘の点も含めて地方が混乱しないようにきちっと指示をしたいというふうに思っています。

○遠山清彦君 これね、本当にちゃんとやってくださいよ。せっかくいい制度があるのに、もう担当者が、現場の担当者が勘違いしていましたとか、あるいは対象になるはずの若い人たち、私も今ここにちゃんとビラも持っていますけれども、対象になる人がやっぱり使えなかったら、何のためにこういう制度を作ったのか分かんなくなりますから、是非やっていただきたいというふうに思います。
 最後に坂口大臣、質問させていただきたいのは、先ほどちょっと言及いたしました若者向けのヤングワークプラザ、これは今まで東京、横浜、大阪、兵庫と四か所あって、補正で愛知にヤングワークプラザあいちが今年の二月二十八日にできたと。これは私の耳に入っている限りで非常にきめ細かいサービスを若い求職者にできているということで、大変高い評価を受けておりますし、評判であります。
 私が今、公明党の青年局長をやっているんですけれども、各地の公明党の青年局もこのヤングワークプラザを増設してほしいという話が、要望があるんですけれども、今後、若年失業率の高い地域とかあるいは地方の中心都市、まだ仙台とか札幌とか福岡とか、そういう地方の中心都市でもヤングワークプラザがないところもありますので、そういったところに増設をしていただけないか、検討していただけないかと思っておりますけれども、御見解をいただきたいと思います。

○国務大臣(坂口力君) ヤングワークプラザにつきまして、各地域からいろいろの御要望をいただいておりまして、大変皆さん方が熱心におやりをいただいておりますことに敬意を表したいというふうに思っておりますが。なかなか、一か所作るにしましても一億円ぐらい掛かるんだそうでありまして、そんなになぜ掛かるのと私言うんですけれども、いい場所を借り、若い人たちが寄りやすい場所を借りて人を置いてということになりますと、どうしてもそのぐらいの予算を組んでいかなきゃならないというようなことがございまして、思っておりますほどなかなか増えていきにくいという環境もあるわけでございますが、しかし、できる限り今後も増やしていきたいというふうに思っております。
 先ほど出ました沖縄辺りは、これはもう二割から若者でございますから、ハローワークそのものがもう若者向けに動いているところでございますし、やはりそうしたことも中心に、これからハローワークそのものの動き方もやはり考えていかなきゃならないというふうに思っております。ちなみに、沖縄におきましては、沖縄若年者雇用開発助成金というのを特別に沖縄には付けておりまして、そうしたものもお使いをいただいているということもお伝えをしておきたいというふうに思います。
 御希望の段は私たちも十分に受け止めていきたいというふうに思っております。