○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 まず、本日は総務大臣にいろいろと幾つかお伺いをしたいと思います。先日の、八月の決算委員会の質疑の続きもありますので、どうかよろしくお願いいたします。
 まず最初に、離島のIT化促進についてお伺いをしたいというふうに思っております。
 現在、大臣よく御存じのとおり、日本のインターネット通信の分野ではブロードバンド化あるいは常時接続化が急速に進んでいるわけでございます。しかし、この恩恵をほとんど受けられない地域というものがございまして、日本の国内で言わばデジタルデバイドが広がりつつあるという指摘もございます。
 私は、先日、最近ですけれども、東京都内の離島であります大島、八丈島に行ってまいりまして、地元で若い人を中心にお話を伺ってきたんですけれども、こういった離島・島嶼地域が正にこういったIT化の恩恵をなかなか受けられない地域になっておりまして、地元では対策を求める声が高まっております。
 そもそも、考えてみますと、この離島地域は、IT化が進むことによって従来からあった様々な問題が最も解決し得る地域というふうに想定をされていたわけでございます。例えば、これは厚生労働大臣にも関係あることでありますけれども、離島地域での医療設備の不備の問題でありますとか医師の不足などもこのIT化の促進によって、遠隔医療技術が導入されることによって解決されるんではないかということがあったわけですけれども、現実にはなかなかうまくいっていないということでございます。
 そういう中、本年の通常国会で改正離島振興法が成立をいたしまして、その十三条で初めてこの法律としては高度情報通信ネットワークの整備促進が明記をされました。この法律は来年の四月から施行されるわけでありますけれども、このような状況の中で、総務省として、総務大臣として、今後、この離島地域のIT化促進にどのように取り組んでいかれるおつもりなのか、お伺いをしたいと思います。

○国務大臣(片山虎之助君) 委員言われますように、離島のようなところこそITの恩恵が非常に効果があるんですよね。遠隔医療、遠隔教育、遠隔介護、いろいろなことができると思うんですが、実際は条件が悪いですから、採算性が合いませんから、実際はその不利なままで置かれている、こういうデジタルデバイドの解消というのが私は大きな課題だと思います。e―Japan戦略の中にも、アクションプランの中にもデジタルデバイドを解消していこうと、できるだけ。こういうことなものですから、現在私どもの方で考えておりますのは、民間の事業者に光ファイバーなんかやってもらうわけで、民間の事業者がやる場合に、例えば長期低利の融資をするとか、あるいは税金を少しまけるとか、そういうことをやっておりますし、今度は離島の中の公的な施設を全部つなぐLANですね、イントラネットというんですけれども、こういうものについては優先的に補助採択をしていこうと。
 それから、本年度から新しく、その地域の情報基盤を整備する場合に特別の、離島とこれは過疎を考えているんですけれども、特別の補助制度を作りまして、イントラネットから枝線を出してそれぞれの家の電柱までつないでいって、あと、電柱から引いてもらうものは個人負担してもらわぬと、ここはなかなか難しいんですけれどもね。そういう新しい制度も離島や過疎のために作りまして、トータルとしてやっぱりデジタルデバイドをなくしていく、離島のITの恩恵を受けれるようにしていくと、こういうことを考えておりまして、ただ、例えば八丈島というと遠いですから、これはブロードバンド化といっても大変なお金が掛かるので、この辺をどうやっていくか、今後とも状況を見ながら現実に即した対応ができるように検討してまいりたいと考えております。

○遠山清彦君 大臣、大変に前向きな姿勢をありがとうございます。
 私も、この質問を取り上げるに当たって総務省の若い優秀なスタッフの方にいろいろと分からないながらもお話を伺いまして、離島の中のいろんな事業についての補助金制度というか、そういうものはかなり整ってきているということは理解しているんですが、大臣も今おっしゃったように、本土と離島の間の導線というかケーブルというか、ここの採算性の問題、キャパシティーの問題というのが非常に一番大きいところだというふうに私も認識をしております。
 ただ、いろいろと民間会社の技術とか総務省の方でもいろいろと研究されていることを伺っておりますと、例えば最近は衛星インターネットサービスというのが出てきておりまして、これもハイブリッド型と言われるのは行きは衛星で帰りはケーブルというようなものもあるみたいですけれども、双方向で衛星でできるサービスもあるというふうに伺っております。私が今、手元にいただいているのは、スカイキャストというサービスですと双方向衛星でいけるということで、ただ月額基本料金が百五十万円ということで、これは一つの家庭が月額百五十万円でインターネットのブロードバンドを衛星を使ってやるというのは無理だと思いますが、ただ、こういった技術を使えば、従来考えられていた海底ケーブルを新しく新設して、二十数億円も例えば八丈島の場合掛かるというふうに私聞いておりますが、そういうようなことではなくて、こういった最新の技術を使えばやっていけるんではないか。
 私、東京都、都庁の方ですね、東京都の方がどういうふうな対策をしているか調べましたら、東京都の方でも、今年の四月にこの通信関係の懇親会が出している答申を読みますと、やはり衛星を使ったような技術であれば何とか公的資金も入れてインフラ整備できるんではないかというふうに言っているんですけれども、改めて、この最新の技術を使っての離島IT化の促進に対して、大臣一言、あるいは事務方からお願いいたします。

○政府参考人(高原耕三君) 先生今御指摘のように、離島と本土との間の高速通信回線といたしまして有線と衛星を含む無線があるわけでございますが、それぞれ距離とか利用者の数等によってやっぱり投資効率が異なってまいります。
 先生おっしゃるように、今、衛星の場合はその中継器の伝送容量が限られておりまして、このためにこの中継器の大容量化というのが大きな課題となっております。したがいまして、総務省では文部科学省と連携をいたしまして、平成十七年の衛星打ち上げを目的といたしまして、超高速インターネット衛星を研究開発いたしましてこれを推進しようとしているところでございます。
 なお、e―Japan計画の二〇〇二におきましても、二〇一〇年を目途に超高速インターネット衛星を実用化することというふうに定められておりまして、これが実現いたしますれば、先生おっしゃるように、離島を含むあらゆる地域で超高速のインターネット衛星のサービスが実現するというふうに考えておる次第でございます。

○遠山清彦君 分かりました。是非、その超高速インターネット衛星なるものを利用して、こういった離島地域にもこういったインターネットのブロードバンド化の恩恵が行くように政府としても努力をしていただきたいと思うところでございます。
 続きまして、携帯電話に関する御質問をさせていただきたいと思いますが、私が大臣と八月二十八日の決算委員会で、携帯電話の発信の料金は、これは携帯電話会社が料金設定をする、固定電話から携帯電話に着信してくる電話の料金もなぜか携帯電話会社が決めていると。これはいろいろ調べてみると、電電公社の時代からの慣行であるとかなんとかいろいろあったわけでありますけれども、私はこれはいまだにおかしいと思っておりまして、納得していないわけですが。
 この私の質問に対して、大臣、いろいろと今まで反響がございました。基本的に私が紹介するのは私の味方の反響だけでありますけれども、携帯発と固定発の料金が違うのは疑問に思っていたとか、あるいは固定発の料金が安くなれば会社の経費を随分抑えることができるんではないかとか、あるいは着信の携帯電話会社側に料金設定権を与えているのは独禁法で定める不正取引に当たるのではないかと、こういった反響があったわけでございます。
 私、改めて大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、その前に一点、私が発見した新しい事実を、新しくもないんですけれども、御紹介をした上で聞いてみたいと思いますが、この固定発携帯着信の、つまり携帯電話会社側が決めている通話の料金の総額は年間七千億円から八千億円と今現在巨額になっております。その七千億円から八千億円の通話料金の収入配分が九〇%以上が携帯電話会社の取り分になっているわけでございます。他方、逆の携帯発固定着の固定電話会社の収入配分というのはたったの五%になっているわけですね。
 ですから、片方は九〇%携帯電話会社が持っていく、しかし片方、違う方向の場合には、固定電話会社が着信なんですけれども五%しか収入配分がないというようなところでありまして、幾ら、大臣も前回の質疑で御指摘あったとおり、携帯電話会社がかなりコストを負担しているといっても、このような差があるというのはなかなか納得できないところではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(片山虎之助君) 前回も委員にお答えしたと思いますけれども、これは当事者間で、事業者当事者間で話し合えと、こういうことになっているんですよ。話し合いますと携帯の方が強いんです、簡単に言うと。何でかというと、それだけの手間とお金を掛けているからですよ。
 だから、そこのところは私もいろんな工夫や知恵があるんではないかという気もするんですけれども、今までのところそうなっていまして、今、一社が紛争処理委員会に御承知のように提訴していまして、そこで紛争処理委員会がどういう結論を出すかですけれども、当事者間の協議で決まったものは尊重するというのが基本的な立場で、役所が入っていってどうだということはなかなか今しにくい事情にありますので、そこは是非御理解を賜りたいと、こういうふうに思います。

○遠山清彦君 大臣、確かに携帯電話会社の方が強いというのはあれなんですけれども、私が質問している意図は、また私も繰り返させていただくと、電話というのはこれは広域サービスでして、大臣も御自身でおっしゃったように生活インフラですから、我々は携帯電話も今含めて電話を使わないで生きることがもうできないわけですね。だから、ノーチョイスなわけです、ユーザーの側は。つまり、これは電力とか水道と同じなわけですね、今電話の位置というのは。
 だからこそ、そういうサービスで、もうこれは、これがお菓子であって、森永がいいかグリコがいいかどっちがいいですかというような話じゃなくて、電話は使わなきゃいけないと。その電話を扱っているこの世界の中で一社があるいはある特定の業界が独占している状態というのが、果たして使っている我々ユーザー、消費者側の利益がちゃんと考えられているかという視点で私意見を申し上げているんであります。
 それで、片山総務大臣、そういうふうに今もおっしゃっていたわけですけれども、十月二日の日本工業新聞の「新閣僚に聞く」というインタビューでこの問題について聞かれておるんですけれども、大臣、こういうふうに答えております。「今は携帯側に設定権があるのはやむを得ないが、いつまでもそれでいいのか。」、なかなかいいですね。「常識的に考え」、ここ、次大事ですからね、次。「常識的に考えて、携帯発と固定発の料金が違うのは一般の人には理解できないだろう。」と、なかなかすばらしいお答えをされているわけですけれども。
 そこで、大臣にお伺いしたいんですが、やっぱり常識的に考えて一般の人が理解し難い事態を所管官庁として所管大臣として是正するのが当然の行動ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(片山虎之助君) 新大臣でもないんですが、大分古くなっていますけれどもね。
 この前聞かれまして、なるほど携帯発と固定発で料金が違うのは、どこから掛けたかというだけで、これはなかなか一般の国民の人には、大した違いじゃないにしても理解し難いんではなかろうかという私は感じを持っています。
 ただ、これも基本的には、また同じことを言いますけれども、事業者間で決めたものを尊重するという立場でやっていますんで、私は、どこかちゃんとした、委員、審議会か研究会で議論してもらったらどうだろうかと。物すごく今、技術開発は進んでいますから、この分野も。そういうことを含めて、そこで少し議論してもらったらどうだろうかと。
 こういうことの中で、例の私どもの方にあります電気通信の紛争処理委員会、ここで訴えが提起されて今審議してますから、この結論を見てみようと、こう思っておりますので、委員の意のあるところはよく分かっていますから、十分これから検討させていただきたいと思います。

○遠山清彦君 どうもありがとうございます。今後の検討に期待をしたいと思います。
 続きまして、大分、時間がちょっとなくなってきたんですけれども、若者の雇用対策について厚生労働省と文部科学省にお伺いをしたいというふうに思います。
 最近、リクルートワークス研究所というところが若者の雇用対策で大変に興味深い十の提言を出しているわけで、私、今手元にその提言書を持っておりますけれども、この中で、今日、もう時間もありませんので、二点だけお伺いをしたいというふうに思っております。
 一つは、高校卒業生の就職難の問題でございます。
 二〇〇二年の高卒者の就職状況というのを十年前と比較すると、求人数ですね、求人数を比較すると、十年前は百六十七万あったのが今年は二十四万と、四割以下に激減をしております。なぜ高卒の、高卒者の方が就職難になってきたかというと、専門家、この本にも書かれておりますけれども、専門家が二つの点を強く指摘をしているわけでございます。
 一つは、高校における指導の在り方の問題、それからもう一つは、高卒者を採用しようとする企業がかなり面倒くさい、ぶっちゃけた言い方をすると、手続があるという問題でございます。
 学校側の問題といたしましては、よく言われる一人一社制という、一人の卒業予定者がある一時点で一社しか受けられないという制度があるということでありますとか、指定校制でありますとか、あるいは生徒の能力とか資質に余り関係なく、学校の先生が、おまえはこういう成績だからここの企業へ、あそこの工場へ行けというふうに決めてしまうというようなことがございます。こうやって学校側が生徒の就職に大きな影響を持ち過ぎてしまったことが、私は、今、高校生で卒業した人が就職した後の離職率が非常に高いと。一年以内、三年以内で離職する人が半数近くいるということの背景には、こういった学校指導の在り方の問題があるのではないかというふうに思います。
 それから、高卒者を採用しようという企業側から見ると、やはりハローワークに、旧態依然たる手書きのあの求人票を書き込んで、それでハローワークに出して、受理してもらって、それから今度学校を訪問して御説明を先生方に申し上げてと、そういう非常に煩雑な手続があって、自由応募採用制になっている大学生の就職状況とはもう全然違う、隔世の感があるわけですね。
 ですから、こういったところのこの二点について、もうこの雇用のミスマッチを促進しているような高校卒業生に関する就職指導の在り方、また企業に対する制度的制約、こういったものは改革していかなきゃいけないというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

○国務大臣(遠山敦子君) 今、委員御指摘のように、高校生の最近の就職をめぐる状況は大変深刻でございまして、私も本当に心を痛めております。
 それは、やはり日本の経済の状況ということで雇用環境が厳しいということに起因するんだと思いますけれども、今御指摘のように、高校生自体の問題もございますし、学校の対応ということもございます。
 それで、そのこともございまして、本年三月、厚生労働省との共同研究の報告が出ておりまして、そこでは、高校生の就職に関して、これまで企業と高校が培ってきました指定校制、それから一人一社制あるいは校内選考などの就職慣行を見直すべき等の提言が出されました。
 この就職慣行につきましては、長年にわたって、企業の求人と、それから生徒の求職とを短期間で円滑に結び付けるという仕組みとして機能してまいったわけでございますけれども、求人が激減しております現在の状況では、もう応募する機会さえない生徒をかえって生んでしまうんだという課題も出てまいっております。それから、生徒の能力、適性よりも、学業成績を過度に重視した校内選考で、生徒とそれから企業が求める人とのマッチングが必ずしもうまくいっていないというような大変大きな問題がございます。
 このようなこともあって、先ほどの指摘も受けまして、我が省としましても直ちにそのことについて各都道府県教育委員会に通知をいたしました。また、就職指導の担当者を集めまして、これは厚生労働省とも共催で会議を開きまして、これまでの就職慣行を見直すようにということで指導いたしております。
 このような状況を踏まえまして、就職慣行の見直しと、それから生徒、企業が互いに納得のいく選択ができますように、各都道府県教育委員会におきまして各労働局と連携して検討会議を設置すると、そして就職慣行の見直し等について検討を進めるよう指導しております。これを受けまして、十五年の三月、高校卒業予定者の採用活動におきましては、既に十一県が一人一社制を見直して、一定の時期以降複数社への応募を可能にするというようなことも今動いておりまして、私どもとしましても、今御指摘のようなことが高校生の就職にとってマイナスになることのないように今後とも指導を続けてまいりたいと思っております。

○遠山清彦君 済みません。私の時間がもう終わり掛けているんですが、一点だけ坂口厚生労働大臣にお伺いしたいと思いますが。
 今アメリカで定着しつつあるジョブシャドーイングという画期的な制度がございます。これは子供たちが、特に高校生が中心ですけれども、自分が興味ある職業を選びまして、その職業に就いている人に影のように一日寄り添って職場を体験すると。これは影のように寄り添うのでジョブシャドーイングと呼ばれておりまして、毎年、理由は分かりませんけれども、二月二日にアメリカで行われている制度で、今、全米では百万人以上の学生が参加をして、受け入れる企業の数も七万五千社と言われているわけでございます。
 こういうことをすることによって、若者たちが本当に仕事をするというのはどういうことなのか、また自分が興味ある仕事というのは外から見ているイメージと実際どう違うのかということがよく分かるようになると思うんですが、日本でも是非こういったことを導入していくことによって若者の就職観の形成というものに寄与するべきであると思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(坂口力君) 委員が御指摘になることと同じなのか、若干違うのかちょっと分かりませんが、いわゆる、我々、インターンシップを取り入れておりますが、これも今おっしゃったジョブシャドーイングとよく似ていると思うんですね。できる限りこのインターンシップを取り入れて、そして実際にやってもらって、そしてここならいいというふうに言っていただけるようにしたい。
 若い人に対する就職がだんだん減ってきましたのは、一つは企業の方が完成された人が欲しいということに変わってきたと思うんですね。今までは、できるだけ若い人たちを自分のところの企業の中でやはり育成をして、そして自分のところに合った人をつくっていこうという方向だったんですが、今はもうそういう時間的なものをカットして、そしてできるだけもうすぐ戦力という人を欲しいということに変わってきているものですから、高校生が非常に厳しくなってきております。
 今御指摘のようなことでインターンシップその他を取り入れて、できるだけもう学生時代のときからそういうことができるように私たちも努力していきたいと思っております。