○遠山清彦君

 公明党の遠山清彦でございます。

 本日は、当初、最初にエネルギー関係、エネルギー憲章条約関係の質問を二つぐらいさせていただこうと思っておりました。ただ、もうかなり、エネルギー関係については私の前のお二方の同僚議員の質疑でかなり煮詰まった議論がございましたので、一点だけ経済産業省の方にお伺いをしたいと思いますけれども、私、この天然ガスの利用というものは大変に環境問題という点からも重要だというふうに認識をしております。

 天然ガスは石油、石炭に比べてCO2、SOx、NOxの排出面等で環境負荷が大変に少ないということがあるわけでございまして、地球温暖化対策という観点からも極めてこの天然ガスの利用促進というものが重要ではないかというふうに考えているわけでございます。

 他方、我が国内におけるガスの価格というのは他国と比べても大変に高いと言われているわけでございます。これが天然ガスの利用拡大、促進を阻害する要因にもなっておりますし、またガスを利用した産業の国際競争力がなかなか上がらないという原因の一つにもなっているというふうに理解をしております。

 韓国におきましては、日本と同様、天然ガスも液化ガスの形で輸入に大きく依存しているわけでありますが、日本と価格を比較したデータがあるわけでありますけれども、ガス市場整備基本問題研究会が出している資料によりますと、家庭用のガスに関しまして、韓国におきましては一立方メートル当たり大体四十円前後、それに対して日本は百四十円というふうに三倍以上の格差があるという状況でございます。

 私は、この天然ガスの価格を低下させることが、この高コスト構造を是正していくことが、天然ガス利用促進の一つの手段なんではないかというふうに思っておりますけれども、その具体策の一つとして、やはり国内における幹線パイプラインの整備といったものが大変に重要なんではないかというふうに思います。近年、韓国や中国でもパイプラインの整備が着々と進められているというふうにも聞いているわけでございまして、こういったことも含めて国内における幹線パイプラインの整備について、政府としてどのように今後取り組んでいかれるつもりなのか、経済産業省の方にお伺いしたいと思います。

○政府参考人(松永和夫君)

 お答え申し上げます。

 今、先生御指摘のとおり、天然ガスにつきましては環境面でも既存のエネルギーに比べまして非常に環境負荷が低いということで、私ども、その導入促進をエネルギー政策の立場から進めているところでございます。

 今、御指摘のガス市場整備基本問題研究会、これは今年の四月にグランドデザインという形で報告書をまとめたところでございますが、この研究会自身も、どんな形で天然ガスの導入促進を進めたらいいのかということも踏まえまして、ガス産業をめぐる様々な問題点についてかなりグローバルな形で検討しているものでございます。

 今、御指摘のパイプライン網といいますか幹線網でございますが、これは日本の場合、LNGという形で輸入する形態が非常に多いわけでございます。海に囲まれておりますので、例えばヨーロッパ諸国においてパイプライン網がいろいろ発達するのとは歴史的に経緯を異なっておりまして、LNG船で資源供給国から運ばれて、それを日本の受入れ基地で気化をして、むしろその需要地に近いところで気化をさせて運ぶということでございますので、なかなかパイプライン網が発展をしていないと。ただ、受入れ基地近くのところではかなりそういう意味では発展をしていると、こういうことでございます。
 ただ、更に国内の天然ガスの需要に対してきちっと供給を進めていくという観点からは、パイプライン網の導入促進ということも非常に大きな政策ツールだというふうに考えておりまして、このために必要な施策、あるいは安全基準面でのいろいろな形での整備ということも含めて現在政策展開を図っているところでございます。

 ただ、一方で供給の安定性と同時に価格面の問題もございますので、そういう意味で、供給サイドの方でも需要家に向けてどれだけ価格面での優位性というものも提供できるかどうかということも一つの大きなファクターになっているというところでございます。

○遠山清彦君

 よく分かりました。

 コストの面でいろいろまだ問題がたくさん残っていると思うんですけれども、先ほど舛添委員の方からお話しありましたサハリンからのパイプラインをどうするかということとある意味連動するんではないかなと個人的に思っておりますので、長期的なエネルギー政策の視野の中で是非この天然ガスの利用促進といったものを更に推し進めていただきたいというふうに要望をいたしたいと思います。

 さて次に、この議題からちょっと離れますけれども、今年の七月一日、つい先日でございますけれども、国際刑事裁判所設置条約、いわゆるローマ規程が発効をいたしました。ですので、残りの時間、この条約についてと日本の今後の批准へ向けた対応についてちょっと質問をさせていただきたいというふうに思います。

 我が公明党内にも、五月中旬に、日本が早くこの条約を批准をしてICCに参加できるよう、その実現へ向けての小委員会を立ち上げまして、外務省の方々と意見交換をさせていただいたり、また国際法の研究者と意見交換をさせていただいております。

 私が申し上げるまでもなく、この条約が取りまとめられました九八年の七月のローマでの会議におきましては、小和田大使を始めとして日本の外務省職員が調整役としてかなり奮闘いたしまして、国際的に非常に高い評価を得たということでございます。しかし、その日本が、この条約が発効した今日、締約国になっていないということは、誠に残念と言わざるを得ないと思っております。

 現在、発効直後に批准をいたしましたホンジュラスを含めると実に七十六か国の国が締約国となっておりまして、署名国が百三十八、アメリカが撤回して百三十八になってしまいましたけれども、百三十八の半分以上が批准をこの発効までにしたということになっておりまして、川口外務大臣はこの発効に関して、インターネットで私見ましたけれども、談話を発表されておりまして、その三項目めに、このICCの規程の締結に向けて国内法令との整合性について必要な検討を行っているということを発表していらっしゃるわけでありますけれども、まず、改めて外務省としてこの発効を受けて批准へ向けてどのように取り組むおつもりなのか、御決意を伺いたいと思います。

○国務大臣(川口順子君)

 委員おっしゃられましたように、我が国はこのICCの設立を一貫として支持をしてきておりまして、その締結への、その成立に向けての過程でかなり努力をしてきたところでございます。

 現在、政府は、ICC規程の締結に向けまして、同規程の内容や各国の法整備の状況を精査をいたしまして、国内法との整合性についての必要な検討を行ってきております。今般ICCの規程が発効したことを踏まえまして、必要な検討を進めていきたいと考えております。

○遠山清彦君

 次に、今日もし時間があればこの国内法令の整備のもうちょっと具体的な中身について突っ込んで質問したいと思っておりますが、その前に、今報道で盛んに取り上げられておりますけれども、アメリカ政府がこのICCに対して非常に強く反対をしております。それで、国連の方で大きな問題が生じているわけでありますが、米国はクリントン政権のときにこの条約署名したんですが、ブッシュ政権になりまして署名を撤回するという異例な行動に出まして、ICCに対する反対を、強い反対の姿勢を示しました。

 六月の中旬からは、PKOに参加をしている米国人要員が政治的な理由でこのICCによって訴追されることを防ぎたいということで、PKO要員をあるいはPKFの要員もICCの訴追対象から外すよう求める決議を国連安保理に提出をいたしました。これがもし認められなければPKOから撤退することも辞さないといったような姿勢を示しているわけでございまして、昨日までに更に事態が深刻化いたしまして、米国は安保理に、これ今日の朝の、朝刊の記事でありますけれども、訴追から免責される期間を一年とするという妥協案を提示をしたわけでありますけれども、これを安保理が拒否を三日いたしました、昨日ですね、三日いたしました。

 その結果、ラムズフェルド米国国防長官が訴追免除などの特例がなければ今後はアメリカの部隊を平和維持活動に派遣しないという意向を昨日に至って明言をするということになったわけでありまして、また、今、本当は今日の午後一時が期限でありましたけれども、先ほど調べたら一日延長になったということですが、ボスニアにおける、ボスニア・ヘルツェゴビナにおけるPKOの活動の延長を安保理で決議しなきゃいけなかったんですが、これを米国が拒否権を行使をして止めているという事態に今至っておりまして、今日の記事で引用されていたイギリスのグリーンストック国連大使は、このままでは「世界中の平和維持活動が、期間更新のたびに米国に脅かされることになる」という発言をして、非常に強い懸念を示しているという状況になっております。

 私は、米国がこのICCによって不当に自分たちの要員が訴追されるんではないかという懸念を持っているということは、全く根拠がないわけではないと思いますけれども、ちょっと過剰反応なんではないかというふうに思っているんですね。

 理由が二つ具体的にありまして、一つは、このICCの訴追プロセスをよく調べますと、実際に国連安保理が要請をして訴追プロセスが始まる場合もありますし、締約国が要請をして始まる場合もありますし、また、ICC独自の検察官が職権を使って捜査を開始して、これは予審部の合意が必要なんですけれども、事前に、というような三つのルートがあるわけですが、いずれにしても、その途中でもし不当な訴追プロセスが進んでいるという判断を、国連安保理が判断をして決議をした場合はこの訴追プロセスを止めることが既にできるように今なっているというふうに私理解しております。ですから、アメリカのPKO要員が非常に不当な理由で訴追をされたような状況のときには、それが明らかである場合は、これ、国連で止めることできるように既になっていると私は理解をしているわけでございます。

 それからもう一つ、二点目の理由、これ杞憂なんじゃないかという二点目の理由は、正に小和田大使が調整するために大変御奮闘されて中に最後入れた項目なんですけれども、いわゆる、もしアメリカがICCの条約締約国になれば最初の七年間は自国民が被疑者になった場合にICCの管轄権を受諾しない旨を宣言することができると、つまり、七年間は事実上免責を自国民の被疑者に対してさせることができるという条項が入っているわけでございまして、この二点が既にあるのにこのようにPKOの要員を訴追対象から外すべきだというのは、私も米国は日本の同盟国として非常に重要だという基本的な認識に立っておりますけれども、しかし、これは幾ら何でも単独行動主義的であり、また一国主義的なものをちょっと感じざるを得ないというふうに思っているわけでございます。

 この点に関して、ちょっとこのPKOにも重大な影響及んでいる問題ですので、是非外務大臣から御見解をいただきたいと思います。

○政府参考人(海老原紳君)

 今、遠山委員の方から言わば御説明がありまして、もうほとんどそのとおりでございますので特に付け加えることもないわけでございますが、あえて更に申し上げさせていただければ、規程の十七条にいわゆる補完性の原則というのがございまして、これは各国の国内裁判所においてこのICCの対象犯罪について言わばきちんとした訴追が行われていればICCに引き渡さなくてもよいということになっているわけでございまして、このPKOのような場合に仮に米国の要員がこの対象犯罪を犯すというようなことがあれば、それは常識的には、それはむしろアメリカへ送り返してアメリカにおいてしかるべき訴追が行われるということが予想されるわけでございまして、そういう意味でも、現実には余り、ICCが米国のPKO要員を訴追するというようなことは余り考えられないというのはおっしゃるとおりであろうと思います。

 他方、アメリカの方は、正にさっきおっしゃいましたように、署名を事実上撤回するというような異例なことをしてまでICCについては今の政権は反対をすると。これは、原則の問題としても、非締約国であるのにその国の、非締約国の国民が何でICCによって処罰されなきゃいけないのかというような原則論もあるというふうに我々は理解しておりますけれども、いずれにしろ、政府といたしましては、ICCの重要性というのも十分認識しておりまして、これを締結するための準備も今進めているということでございますので、アメリカ、これはもうもちろん当然アメリカの協力というものも当然必要でございますので、何らかの現実的な解決が図られるように話合いが進んでほしいというふうに希望しているということでございます。

○遠山清彦君

 分かりました。

 確かに、補完性の原則も私も理解しておりましたけれども、米国国内で最初に裁くことができるわけですので、局長の言うとおりだと思いますが、ただ、局長もおっしゃっていたように、日本も締約国になっておりませんので、そういう立場からなかなか米国政府に物を言うということが難しいでしょうから、是非早期批准に向けて動かなければいけないというふうに思っているわけでありますけれども。

 さて、日本がじゃこれからICCの設置条約批准しようといったときに、どういった国内法整備があるのかという点についてちょっと最後議論したいというふうに思うんですけれども、私、実体法上とそれから手続法上の両面で国内法の調整が必要だというふうに思っております。

 よくマスコミにもICCの設置条約に日本が参加するためには国内法整備が必要だということが書いてあるんですけれども、具体的中身について言及した例が非常に少ないんですね。ですので、ちょっと今日ここで整理してお聞きしたいと思うんですけれども、まず、いわゆる実体法上、具体的に言えば、例えば日本で言うところの刑法の中の犯罪規定との整合性をジュネーブ諸条約、又はICCの条約で規定されている処罰対象の犯罪と整合性をやっていかなければいけないわけでありますけれども、まず、実体法上どういった措置が必要と現段階で想定されているのか、簡潔にお話をいただきたいと思います。

○政府参考人(海老原紳君)

 今、委員がおっしゃった実体法ということで申し上げれば、一番分かりやすい例としましては、対象犯罪の一つに集団殺害罪がございますけれども、この集団殺害罪については、実行者あるいは教唆した者という者だけではなくて、これを公に扇動した者も処罰しなければならない、あるいは処罰しない場合にはICCに引き渡さなければならないということになるわけでございまして、これはいろいろと、御案内のとおり、扇動する者を罰するという考え方、これはもう相当いろいろと国内法上は相当いろんな意見のあるところでございまして、この問題などは典型的な実体法としては問題のある、調整を要するところだろうというふうに考えております。

○遠山清彦君

 分かりました。

 次に、手続法上の問題、これは例えば被疑者とされた個人を国際機関に日本政府として渡すことができるかどうか、あるいは自国民が被疑者とされた場合に引き渡すことができるか等々の問題があると思うんですけれども、この手続法上の問題についても、私が今申し上げた点以外にも何かあればお願いいたします。

○政府参考人(海老原紳君)

 今、委員からお話のあった以外ということで簡潔に申し上げれば、例えばICCが行う捜査に対する協力というようなこと、あるいは実際に判決が確定しました場合に、それの執行に対する協力というようなこともございます。

 そういうような面でも、当然のことながら、これはICCに対してそういうことを協力するという国内法が今ないわけでございますので、そういうものについてもこれから整備をしていくという必要があると思います。

○遠山清彦君

 分かりました。

 それで次に、先ほども話が出ました補完性の原則に関してなんですけれども、これは条約の対象犯罪の一義的な管轄権というのは国内にあるというふうにICCの場合なっているわけですが、日本の場合、例えば自衛隊に関連して、軍事刑法といったものもありませんから、軍事法廷を開くというような状況に法制度上日本はなっていないということもございます。また、英語で言うところのミリタリーポリスというか、いわゆる隊内の準司法的な捜査機関のような警察機能を持ったものもないと。他方、他国の軍隊というのは内部にこういったものを持っているということがあるわけでありまして、こういった点も、要するに軍事法廷がないというようなこと一点を日本は取っても、この辺の調整も必要になってくるのではないかと思っておりますけれども、この辺は条約局長、どうでしょうか。

○政府参考人(海老原紳君)

 今の補完性の原則、この考え方でございますけれども、これは、ICCの対象犯罪というような国際社会における最も深刻な犯罪というものを犯す者を何らかの形で処罰しなければいけないという考え方、したがいまして、ICC自体が行うことがなくても、各国の国内裁判所できちっとした訴追、処罰が行われればいいということだろうと思います。

 したがいまして、きちんとした国内裁判所における訴追、処罰ということでございまして、それが余りきちんとしていなければ、これはむしろICCにやってもらいましょうという考え方でございまして、これは補完性の原則を規定しております十七条におきましても、そのような真摯な訴追を行う能力がない場合にはICCに引き渡しなさいというふうに書いてあるわけでございます。これは、いわゆる英語でフェールド・ステーツと言っておりますけれども、要するにきちんとしたそういう国内裁判ができないような国家においての訴追は認めない、それはICCがやりますという考え方でございますので、きちんとした国内裁判所がなければいけないという規定はございますけれども、考え方がございますけれども、その裁判所がどういう性格のものでなければいけないかと、今、委員がおっしゃったような軍事法廷というようなものとかというようなことについて、規定上は特に何らかの規定というものはございません。

 軍事法廷の有無の是非というようなことについては、これはまた別の問題もあるとは思いますけれども、ICC規定との関係で申し上げれば、そういうようなものについての要請というものはないということだと思います。

○遠山清彦君

 分かりました。
 
じゃ、日本がICCに入るための国内法整備の中で、軍事法廷を持つことやあるいはミリタリーポリスのような組織というか機能を自衛隊内に設けることが必要条件にはなっていないというふうに、必要絶対条件にはなっていないというふうに今の御答弁で理解をしたいと思います。

 最後の質問になるかと思いますけれども、いわゆるICC、ICCに入るためには、これは当然ジュネーブ諸条約と、四条約と、これは日本は既に署名、批准済みでありますけれども、それから今後批准していくということが表明されております追加議定書、二つございますね、ジュネーブの。この追加議定書二つを批准をして、そして国際人道法に対応した国内法整備を行って、それからまたICCに対応した今日お話があった実体法、手続法上の整備を行えば、いよいよICCに入る準備が整うということになると思うんですけれども、従来、これはマスコミにも一部そういう報道があるわけですけれども、国際人道法に対応した国内法整備というのは、従来ですと有事法の第三分類に当たるというふうに言われておりまして、現在では国会で審議されている武力攻撃事態法制の枠内で今後二年間で整備されるというふうに解釈されているわけでございます。

 ところが、専門家の一部には有事法制の整備とは全く関係なくICCに入るための国内法整備ができるという意見がまず一つございますので、この点に関してそれは本当なのかどうか。つまり、有事法制と国際人道法の国内法的整備の関係についての政府の立場を聞きたいということ。

 それから、併せて、武力攻撃事態法制の枠内で整えられる法制だけではICC加入への国内法的な障害がすべて取り除かれることにはならないというふうに私は理解しております、今日の話で。つまり、有事法制の枠内で整えられるのは国際人道法に対応した部分だけであって、プラス日本国内の手続法、実体法上の調整をしなければ、プラスアルファがなければICCの方には入ることはできないというふうに理解を私はしているんですが、それが正しいかどうかの確認を、二点を最後にお伺いしたいと思います。

○政府参考人(海老原紳君)

 最初に、結論から申し上げれば、二点ともおっしゃっているとおりだろうと思います。

 まず、いわゆる有事法制、武力攻撃事態対処法制との関係でございますけれども、これはこの法案の中に国際人道法の的確な実施を確保するということが書いてございまして、これは具体的にはジュネーブ条約追加議定書、それからハーグ陸戦法規というようなものについての国内実施法を整備するということでございます。

 御案内のとおり、一九五三年にジュネーブ四条約に入りましたときに、これはサンフランシスコ平和条約の要請があったものですから、必ずしも国内法の整備が十分でないまま加入したという経緯がございまして、これがさっきおっしゃった第三分類として残されているということでございますので、これは先ほどの武力攻撃事態対処法案に沿った形でこれから国内法の整備が進んでいくということだろうと思います。そうなれば、ICCの対象犯罪の重要な一つである戦争犯罪についてはかなりの前進が見られるということだろうと思います。

 ただ、ICCの対象犯罪はそのほかにも集団殺害罪、人道に対する罪というのがございまして、これはいわゆる武力攻撃事態というような場合ではなくて、いわゆる平時におきましても当然起こり得る罪でございまして、これらの罪についての国内法の整備、それから先ほどおっしゃいましたようないわゆる手続法、ICCとのいろいろな協力とか引渡しなんかについての手続法というようなものにつきましては、これは武力攻撃事態法案との関連では必ずしも進められないというものだと思いますので、これはそのようなものと並行した形で進めていきたいということで、武力攻撃事態法案に基づく国内法整備ができれば自動的にICCに入れるわけではないということでございますけれども、同時に並行してそのための必要な法整備についても検討を進めてまいりたいというふうに考えております。

○遠山清彦君

 以上で終わります。