○遠山清彦君

 公明党の遠山清彦でございます。

 私は本日は十分しか時間がございませんので、是非、答弁される方、簡潔に御答弁をいただければと思います。
 私も瀋陽についても聞きたいことはあったのでありますが、時間も限られておりますので、別のことと、あと条約に関連した質問をさせていただきたいと思います。

 まず最初に、昨日、外務省というか日本政府がヨハネスブルク・サミット、これは八月の二十六日から九月の四日まで開かれるサミットでありますけれども、それに向けてシビルソサエティー担当大使を指名をされたと。石川さんという、石川審議官が大使に就任をされたということで、昨日付けの話でありますけれども。私は、これシビルソサエティー担当ということでNGO担当と言い換えてもほとんど間違いないと思っております。

 大臣御存じのとおり、私は今年の三月の予算委員会での集中審議からまた三回ほど、この委員会でも二回、このNGO担当大使を是非設けるべきであるという主張をさせていただきました。その意味で、川口大臣が迅速に決断をされて行動されたことに対して敬意を表するとともに、率直に感謝をこの件に関しては申し上げたいと思っております。

 私は、このNGO、シビルソサエティー担当大使の役割というものに関して、個人的に二つ大事なことがあると思っております。一つは、NGO担当大使がNGO側の意見をよく聞くことであると。NGO関連の国際会議等にどんどん積極的に参加をしていただいて、そして情報収集をして、NGOの方々がどういう意見を持っているのか、それは政府に対する苦言、批判も含めて集めていただければというふうに思っております。それから二点目は、やはり今年の冒頭の問題もありましたので、NGOとやはり政府の間の連絡、調整、意思疎通を促進する役割をしっかり果たしていただきたいと思っております。

 これ、私の個人的な期待でございますけれども、川口大臣は、この、石川審議官が就くわけでありますけれども、シビルソサエティー担当大使にどのような役割を期待をされているのか、あるいは御指示なさっているのか、簡潔にお聞かせ願いたいと思います。

○国務大臣(川口順子君)

 私は、環境大臣のときに、京都議定書の関連でNGOの方々と現地で一緒に話をしたり意見を聞いたりということをいたしました。それで、私も、その役割として、今、委員がおっしゃったこととほぼ同じことを考えておりまして、賛成でございます。

 政府から、政府として、今のそれぞれの交渉の段階で、どういう今局面にあって、何を考えて政府としてこういう行動を取っているかということをきちんと説明することが重要でありますし、また、NGOがその時々でそれに対してどういう希望を持っているかということをちゃんと聞くということも大事だと思います。情報の連携をきちんとしていくというのがそれぞれの局面で大事だというのが私の実感でございます。

○遠山清彦君

 ありがとうございます。

 この今回の件を評価した上で、あえて要望を二点だけ言わせていただきたいと思いますが、まず、昨日の外務省大臣官房報道課のペーパーによりますと、このペーパーを読む限りでは、ヨハネスブルク・サミットに向けてこの大使の指名を行ったというような形でありまして、必ずしもこういうNGO担当大使のポストがずっと恒常的に外務省の中で常設されるようには受け取られないような情報になっておりまして、その意味で私、是非、サミットも毎年ございますし、事実上こういった大使クラスでNGO、シビルソサエティーとしっかりと対話をしていく窓口、ポストといったものを制度化して設けていっていただきたいということが一つ。

 それからもう一つは、今回、石川審議官、外務省の役人であるわけでありますけれども、やはり将来的にはこのようなシビルソサエティー担当のポストにNGOの事情に詳しい民間の方あるいは外務省外の方を指名するようなことも検討していただきたいと思っておりますけれども、これ簡潔に、外務大臣、何かあれば。

○国務大臣(川口順子君)

 おっしゃる方向で前向きに対応したいと私は考えております。

○遠山清彦君

 それでは、テロ資金供与防止条約に関連した質問に移らさしていただきたいと思いますが、私は、このテロ資金、テロに使おうということを知りながら資金を供与することを防止する条約であるわけでありますけれども、そもそもこういった資金として使われる資金の多くが、洗浄された、違法に、違法な犯罪収益として上がった資金が非常に多いと、前々から、従来から指摘をされているわけでございます。そういった意味で、やはりこの洗浄された不法な資金がテロ組織の活動の原資になっているという実情にかんがみまして、これは、資金洗浄の問題というのは必ずしも今回の条約がターゲットにしている問題ではないんですけれども、こちらの方にちょっと絞ってお話をさせていただきたいと思います。

 まず最初に、警察庁の方にお伺いをしたいんですけれども、先日の参議院の財政金融委員会の方で警察庁が明らかにしている数字がございまして、それは、日本において平成四年から今日まで地下送金システムを利用して海外に不正に送金された事案が、捜査で明らかになっているところによれば、検挙数は三十五件で、総額は約四千二百億円と報告をされておりますけれども、このように捜査の中で明らかになった不正に送金された金額の中で、テロに使われたと思われる、テロ資金として使われたと思われるお金があったのか、ケースがあったのか、お聞かせ願いたいと思います。

○政府参考人(吉村博人君)

 今、委員御指摘のように三十五件を検挙しておりますが、これは銀行法違反等を問擬したわけであります。

 このいわゆる地下銀行の不正送金システムは、言わば身分確認のための書類が必要とされない、あるいは比較的安い手数料で迅速に送金できるということでありまして、不法残留者が本国の親族等に送金するために利用されているケースがほとんどであります。これは実は、三十五件についてその送金先を国別に見ますと、中国が最も多くて十一件、韓国が八件、タイ六件、フィリピン三件ということからもお分かりいただけるのではないかというふうに思っております。

 こういう状況でございますので、今お尋ねの、直ちに、テロ資金に用いられたケースはどうなんだということでございますが、私どもとしてそれを把握しているという実態にはございません。

○遠山清彦君

 分かりました。なかなか不正に送られたお金がその送られた先でだれがどのように使っているかというところまで諜報機関等のない日本政府が把握するというのは難しいと私も理解をしております。

 そこで、今、今というか従来からなんですが、特に昨年の米国のテロ事件が起こりましてから国際的にも注目をされている不法な送金システムにハワラというものがございます。これはヒンドゥー語で信託とか信用を意味する言葉でありまして、実態としては地下銀行あるいはやみ金融、幽霊金融などという表現もあるわけでありますけれども、このハワラ業者は世界じゅうにネットワークを持っておりまして、主に南アジア系あるいは中東系の方々、人々がこのハワラ業者として活動をしていると言われております。

 このハワラにはいろんな形態があると思うんですけれども、送金者がハワラ業者に依頼をして、実際にお金を国と国、移動しないで、このハワラ業者の仲間のハワラ業者がその送金先の国で受取人にお金を渡すと。で、送金依頼者と受取人の間で暗証番号のやり取りがあるというようなことがあったり、またあるいは、そのお金を送る途中のプロセス、一部だけ合法的に会社の取引として成立をさせてやっているようなことがあるわけでありますけれども。

 読売新聞の今年の一月二十五日付けでは日本でもこれを摘発したケースがあるということが報道されているんですが、最後に金融庁と外務省に、日本でこういうハワラのネットワークがあるということを把握されているのかどうか、把握されているのであれば対策を取っているのかどうか、教えていただきたいと思います。

○委員長(武見敬三君)

 質疑者に申し上げます。時間が超過をいたしましたので、次の質疑者に移りたいと思います。