遠山清彦です。衆議院は今私が所属する予算委員会が連日開催されています。私も一度質疑に立ち、石垣市の尖閣諸島開拓の日制定条例の記念式典に民主党が出席がなく、祝電も送らなかったこと、諫早干拓事業開門の控訴審判決について、地元住民に相談もなく上訴断念したこと、などの問題を取り上げて追及しました。

しかし、これらの地方軽視の政治姿勢の問題も深刻ですが、民主党のマニフェスト違反の実態は、すでに看過できるラインを超えています。もはや国民の臨界点です。民主党は、前回の総選挙前に、「政府の予算は一般会計と特別会計合わせて約210兆円ある。民主党が政権をとれば、その1割、21兆円を節約して、マニフェスト実現に回します!」と主張していました。

ところが実態は、節約するどころか、今、予算委員会の審議にかけられている民主党の予算案は約220兆円。人をばかにするのも、いい加減にしてもらいたい。

さらに、この予算案には、重大な欠陥がほかにもあります。まず、「元気な日本復活特別枠」と呼ばれる予算の重点政策がありますが、この特別枠の予算2兆円超のうち、成長戦略に使うお金は0.9兆円であり、5割にも満たないのです。それ以外の予算項目には米軍駐留経費を筆頭に、日本を元気にすることに無関係の予算が計上されており、「元気な日本復活」という名前と中身があってないという状態です。

子ども手当法案についても、民主党マニフェストでは全額国庫負担と明記されているのに、地方負担を求める児童手当法案を残しているという始末。年金も、国民年金、共済年金、厚生年金を一元化すると8年も前から言っているのに、その具体案は未だに提示されないままです。

野党時代の民主党は、「我々は野党だから、情報が役所から入らない。だから民主党の年金案の詳細設計を提示できない」と主張していました。これはいいでしょう。しかし、政府与党になって1年4カ月もたって、十分な情報があるはずなのに、具体案がないとは、いったいどういうことでしょうか?

もはや、民主党政権というのは、ウソを政治基盤として誕生した政権と言わざるをえません。高速道路無料化もできない、ガソリン暫定税率を廃止もしてない、年金一元化の具体案もない、子ども手当満額もできない、結局主な約束はほとんど実現してないのです。

猪瀬直樹さんの名著に『空気と戦争』という本があります。この本は衝撃的です。戦前の日本政府は実は米国と戦争しても絶対負けるというデータを持っていたというのです。しかし、その当時の日本政治、日本社会の『空気』が、「戦争やるしかない」であり、その空気にみんな流されて無謀な戦争に突っ込み、最後は無残な敗戦で終わったのです。

この本を読んだ時は、気づきませんでしたが、今の民主党も同じような『空気』で勝っただけなのではないでしょうか。しかし、今や『空気』は一変しました。空気を読めないKY内閣を倒すために、私は全力を尽くしたいと思います。