遠山清彦です。中国から帰国し、1週間が経ちました。中国の発展ぶりを目の当たりにし、日本もこのままではいけない、という思いを強くしました。最終日にお会いした習近平国家副主席、写真や映像の印象とは違い、苦労人であり、またよく勉強されていることが、お話をしていて、すぐに分かりました。

副主席いわく、「中国は、まだ発展途上国です。2020年までは、今の経済成長を維持し、先進国になる基盤を作る。その後は、新たな段階(ステージ)で、貧困のない国家社会を目指します。」日本の政治家も、次の10年ということを真剣に考えなければなりません。

そんな中、30日から約1週間の臨時国会が開かれます。参院選で議員が入れ替わった結果を反映するため、慣例的に行われる短い国会(9月中旬以降に、「本格的な」臨時国会が再び開かれます)ですが、菅総理就任後、はじめての予算委員会開催も予定されており、注目されています。

公明党も、注目を集めています。それは、与党が参院で過半数割れしたため、再びキャスティングボードを握ったからです。最近マスコミ関係者から「公明党は、民主党といずれ連立するのではないのですか?」と質問されることが多くなりました。

結論から言えば、山口代表も繰り返し公言しているとおり、「数合わせのための連立はしない」ということです。一部悪意のあるマスコミが「公明党は与党になりたいから、必ず民主と連立を組む」と断言していますが、とんでもない偏見です。

自公連立時代を経験した立場から言えば、政党間の与党連立関係は簡単には作れません。私は、少なくとも次の3つの要素が非常に重要だと思っています。

すなわち、(1)政策(優先的に実現する政策項目とその具体的内容について合意形成できるかどうか)(2)人間関係(各政党の議員や職員相互に建設的な対話と意思疎通をスムーズに図る信頼関係が築けるかどうか)(3)選挙協力(選挙時の協力関係を互恵的に築けるかどうか)、の3点です。自公連立政権が様々な障害を超えて10年続いたのは、この3つの条件が整ったからだと私は思っています。

では、この3点を念頭に、今の民主党を見るとどうなるでしょうか?まず、「政策」では、民主党内部の中ですら相当のブレがあり、とてもではありませんが、他党と合意形成できるとは思えません。「人間関係」もないわけではありませんが、民主党議員は新人も多く、他党議員と本物の信頼関係を構築している人は少ない印象です。そして「選挙協力」でも、互恵的関係を築くパートナーとは、なかなか言えないのが現状でしょう。民主党を軸とした本格的連立政権を作りたいならば、まず、こういう民主党内部の弱さを克服しなければならない、と私は考えます。

もちろん、連立と「政策協力」は別です。マスコミは、「部分連合」とか表現していますが、これは不正確な表現です。公明党が野党の立場であっても、政策や法案を提示し、それについて、政府与党が成立に協力してくれるなら、それを拒む理由はありません。また、政府提出の法案であったとしても、「何でも反対」ではなく、国民の利益向上につながるのであれば、賛成することは、何の問題もないと思います。

ただ、これはあくまでも「政策協力」であって、連立ではない、という点だけはご理解をいただきたいと思います。

公明党は、どこまでも「国民」が基準です。その姿勢をブレずに貫くことが、今求められています。