遠山清彦です。いよいよ参院選公示まであと2日となりました。私も、地元の九州・沖縄8県を移動しながら、候補と同じ心で、参院選勝利に向けて全力投球で動いております。

どこへ行っても、党員・支持者のお一人おひとりの激闘の姿に触れ、感謝の思いでいっぱいになります。心から御礼申し上げます。参院比例区の戦いは、候補の名前の浸透が鍵となります。公明党の新人候補は、まだまだ浸透しておりません。どうか、よろしくお願いいたします。

さて、菅直人氏を新総理に迎えた民主党政権が唐突に「消費税の増税」を公約として打ち出しました。まだ具体的に何%の増税なのか、実施時期の目標はいつなのか、わからないことが多いわけですが、自民党公約の10%を参考にする、と総理が明言していますから、今の消費税を少なくとも倍増させたいのだろうと推測しています。

私は、今回の菅政権の消費税増税論には、少なくとも3つの大きな問題点があり、この問題点が明確にならなければ、賛成することはできないと考えています。以下、その問題点を指摘します。

一つ目の問題点は、突然の増税論は、昨年の衆院選挙の民主党公約の重大な変更であり、にもかかわらず、国民の理解を求める姿勢や説明が全くないことです。消費税うんぬん言う前に、まず民主党は、昨年の選挙で国民に大ウソをついたことを謝罪すべきではないでしょうか。でなければ、増税など語る資格がありません。

昨年の民主党の主張を要約すれば、「自公政権の無駄遣い削減で16.8兆円の財源を確保できるので、4年間は消費税を増やす必要はない」というものでした。ところが、鳴り物入りで公開実施した事業仕分けで確保できた財源は1兆円足らず。さらに仙谷官房長官によれば、今後の事業仕分けで確保できる財源は、「せいぜい2兆円」とのこと。両方足しても、(最大で)3兆円の財源にしかならないのです。すると、当初見込んでいた財源が13.8兆円も不足することになります。全くの見込み違いです。

そこで、困り果てた民主党政権は、この「穴埋め」を消費税の増税に求めたのでしょう。実際、消費税増税5%分というのは、お金の規模で言うと12兆?13兆円であり、これを事業仕分けで浮かせる3兆円と足すと16兆円程度になり、民主党マニフェストの政策がほぼ実現することができるようになるのです。これは、単なる偶然とは思えません。

国民から見れば、民主党が主張した「まやかしの財源論」のツケを突然消費税で払わせられることになり、とうてい納得できるものではありません。まず、民主党がすべきことは、「国民の皆さん、昨年は嘘をついて、ごめんなさい。勉強不足で財源が足りないので、消費税でお願いします。」と心から謝罪することでしょう。それを「これ以上国の借金を増やしていいのか」などと、上から目線で言われても、理解しようがありません。

2つ目の問題点は、消費税増税の方針について与党内で議論され、決定されていない、ということです。実際、民主党内からも反対論が噴出していますし、連立与党の国民新党は猛然と反対しています。ということは、これは第2の普天間になる可能性があります。

普天間問題では、鳩山前党首の「最低でも県外」を沖縄県民に信じ込ませておきながら、最後は「党の公約ではなかった」と詭弁を弄し、裏切りました。今回の消費税議論も、都合が悪くなれば、「いやいや、あれは菅総理が突然思いついたことで、党内で決定されたことではない」などと言い出す可能性を否定できません。だとすれば、こんな話は、ばかばかしくて付き合ってられない、というのが国民の真情でしょう。

第3の問題は、消費税増税の使い道について不明確であるという点です。公明党も、現在の少子高齢化が急速に進む中で、将来的に年金・医療・介護を中心とした社会保障の安定的財源確保のために消費税の活用を検討しなければならない、という考え方をもっています。

しかし、民主党幹部の一連の発言を見ると、消費税の増税分を社会保障だけに使うとは明言はしていません。民主党の玄葉政調会長は、「ベースは社会保障財源だが、経済を安定軌道に乗せるために使ってもいい」と発言しています。

人は誰しも、老いていく中で、医療や年金や介護の恩恵を受けますから、その国民全員の安心な老後のために、あるいは障害者福祉などのために、財源を確保するというならば、国民の一定の理解は得られるでしょう。それを、時の政権の経済対策に使っても良いとするならば、何のためにこの不景気のなか増税するのか、意味がわかりません。

社会保障や福祉目的ならばともかく、民主党の人気取りの経済政策・ばらまき政策に使うための消費税増税ならば、断固反対せざるを得ません。

他にも問題はありますが、いずれにしても、民主党政権の消費税政策は、「国民のため」という姿勢を偽装した、ずさんで無責任なものです。このことを、選挙戦の中で国民にしっかり訴えながら、「真に国民生活を考えて行動しているのは、公明党しかない」ということを御理解いただけるよう、力いっぱい訴えて参ります。