遠山清彦です。去る12日、参院予定候補のあきの公造氏と公明党熊本市議団7名と共に、熊本市動物愛護センターを訪問・視察しました。同センターは、「保護された動物(特に犬と猫)の殺処分を限りなくゼロにする」施設として最近テレビや新聞などでも取り上げられており、私は昨年暮れ頃から視察したいと強く要望しており、今回実現の運びとなりました。

私自身、愛犬を飼っており、昨年までは2匹おりました。そのうち1匹の黒ラブは、ブリーダーの劣悪な環境でやや虐待されていた状態で出会い、放っておくことができずに、もらい受けてきた難しい犬でした。しかし、訓練をしっかり受けさせ、昨年9歳で亡くなるまで、私たち家族の立派な愛すべき一員として、幸せな生涯を送ることができました。

近年の報道を見ると、日本もペットブームで犬や猫を中心に飼育数も増えていますが、それに伴い飼育放棄や迷い犬等で「愛護センター」に保護され、最終的に行き場がなく、殺処分にされる動物の数も増えています。最近の調査では全国で年間31万頭も殺処分されています。

そんな中、熊本市動物愛護センターの職員のみなさんは、「殺処分される動物を限りなくゼロにする」ことを目標に一致団結して取り組み、着実に成果を上げています。10年前には、同センターでもやむを得ず殺処分していた動物の数が1500頭を越えていましたが、今年度(昨年4月から今年3月まで)は、犬1頭と猫5頭の合計6頭にまで激減しました。なぜ、このような成果が出たのでしょうか?

ポイントが3つ、一部マスコミからは「熊本方式」として紹介されています。1つは、「(動物を救済するために)嫌われる行政機関となる」方針を決めて、対処していることです。すなわち、ペットの飼い主の「命を預かる責任」というものを重視し、安易な飼育放棄を許さず、またマナーの悪い飼い主には積極的にアプローチして、助言するという努力を継続的に行っています。

2つ目のポイントは、「市民や市民団体との協力」で、様々な広報啓発活動をセンター職員が積極的に行い、市民ボランティアと連携することで、行き場がなくなった動物の行き先確保への取り組みを充実させていました。小学校に動物たちを連れて行って、命の大切さを教える活動も広がっているそうです。

そして最後に、「新たな飼い主を探す」努力を抜本的に強化しています。センターで保護した動物をしっかり教育し、散歩もし、トリミングし、身体も洗ってあげて、新たな里親が見つかりやすいように、最大限の努力をしていました。実際、私たちも30頭ばかりの保護された犬たちと触れ合いましたが、みな元気で愛くるしく、家庭で飼育されているペットたちと変わらない様子に、大きな衝撃を受けました。

こうした努力の結果、熊本市愛護センターでは、炭酸ガスによる殺処分機を3年間使用しなくてすむようになったとのことでした。その使用されていない処分機の前で、案内してくれた松崎所長さんは次のように語っていました。

「遠山さん、私たちのセンターは今でこそマスコミで有名になりましたが、有名になりたくてこういう努力をしたわけではないのです。以前、このセンターでも殺処分をしていました。炭酸ガスで窒息死する犬はおびえ、床をカタカタと掻いて死んでいくのです。それを手を合わせて見送っていましたが、『もうこんな姿は見たくない』と心から思って、こういう努力を始めたのです。」

「殺処分機を使わなくなって、センターの職員の意識が大きく変わりました。以前はどうしても『殺処分をしている』負い目のようなものがありましたが、今では自分たちは『命を守っている』という誇りをもって仕事ができるようになったからです。職員たちは、所長である私が指示しなくても、センターの目標達成のために、自らアイディアを出して、積極的に働いてくれるのです。」

私は、非常に感動しました。熊本市でできたことが、他の地域でできないはずはありません。ぜひ、「命を守る熊本方式」を全国に広げていけるように、公明党としてもさらに取り組みを強化したいと決意しました。忙しい中、時間を割いて私たちを案内してくださった職員のみなさん、本当にありがとうございました。