遠山清彦です。アフガニスタンから帰国して10日程経ちました。帰国した翌日から、福岡・宮崎・鹿児島と回って仕事をし、18日から沖縄に入りました。その間、アフガニスタンで私が撮影した動画をYoutubeにアップしたところ、大きな反響をいただきました。今後、撮影した写真のウェブサイトへの掲載とアフガニスタン視察報告の公明新聞への寄稿を予定しております。

今月18日、山口公明党代表が代表就任後、はじめて沖縄に入り、私も全行程に同行させていただきました。日中は、沖縄県知事や名護市長等との会談、普天間基地をかかえる宜野湾市や日米合意案で移設先となっている名護市を訪問しました。宜野湾市役所屋上から普天間基地を視察し、同基地に隣接する普天間第2小学校も訪問しました。

名護市では米軍のキャンプ・シュワブ隣接の辺野古地区に行き、地元住民代表から直接意見をうかがいました。

一連の会談や視察を通じて私たちが感じたことは、今の政権がいかに無責任な対応をしているかということであり、その対応に沖縄県民の心が翻弄されているという事実です。

鳩山首相は、8月の衆院選前から「県外・国外移設」を主張しており、政権発足後は沖縄県民の期待は高まりました。ところが、外務大臣や防衛大臣は、総理とは異なる立場の発言を繰り返し、閣内不一致を露呈。さらに先週に至って、政府は「当分移設先は決めない」ということを決める、という非常にわかりにくい方針を発表するありさまです。

連立政権維持を全てに優先しようとする鳩山首相は、来年5月までに与党3党で協議を続けて移設先を見つけるという方針を自慢げに語っていますが、多くの県民は「何をいまさら」と思っています。

選挙前から「県外・国外移設」を主張し、政権が発足して3カ月もたってから、「新たな移設先を検討・模索せよ」という指示を出すこの感覚の鈍さは、驚嘆に値します。(だから支持率も下がってきたのでしょうが。)

周知のことですが、米軍基地の移設問題に対し、一義的な責任を持つのは政府であり政権与党です。国防問題は、日本が連邦制に移行したとしても、国の責任で決める問題であり、その覚悟が鳩山総理の言動からは全く感じられません。

また、基地の隣接地域の住民が直接的な被害を受けることを考えれば、移設事業については、移設先の地域住民の理解が不可欠ですし、基地の運用を行う米国政府の合意も不可欠です。そのどちらも欠いている現状で、ただ口先だけで「移設先を決める」と繰り返されても、全く説得力がないのです。まさに「展望なき先送り」であり、山口代表もその無責任な政府の姿勢を厳しく批判しました。

公明党は、結党以来、米軍基地の総点検運動を行い、基地の整理縮小を目標としながらも、日米政府および沖縄の合意を尊重する形で現実的かつ責任ある対応をしてきました。そして、現時点において一番重視しているのは、住宅密集地の中に存在する普天間基地を一日も早く撤去させ、騒音などの負担軽減と墜落事故などの危険性を除去するということです。

もし鳩山政権が、その目的のために、具体的な新移設先を示し、その地域の住民の了解も取り、米国政府の合意も取り付け、その実現へ向けたロードマップを国会に提案するならば、公明党も前向きに検討すべきだと私は考えています。

ところがその具体策や交渉努力を一切欠いたまま、ただ「トラスト・ミー(私を信用して)」とだけ言って、決定を遅らせている今の民主党政権に対しては厳しい対応をせざるをえません。なぜなら、何の具体案を示さない総理大臣を信用した結果が「普天間基地の固定化」につながる恐れがあるからです。

一部では、来年5月(来年度予算案の成立後)の社民党の連立離脱を見込んで、単なる「時間かせぎ」のために、普天間問題の解決を先送りしたという見方もあります。もし、これが真実ならば、民主党は政権維持のために沖縄の基地問題の解決を犠牲にしたことになるわけで、私は沖縄の政治家として許せません。

鳩山総理は来年5月などと悠長なことを言わずに、一日も早く具体的な解決案を国民に提示すべきです。もはやリーダーシップを発揮できないならば、「国民の生活が第一」のスローガンにしたがって、御退陣なされたほうがよいのではないでしょうか。