遠山清彦です。先日、アメリカ大使館から招待を受け、オバマ大統領の話をはじめて生で聞きました。スピーチの内容については、報道されている通りですが、長身からよく通る声で明快に話される姿にすがすがしさを感じました。ユーモアのセンスと発信力という点で、学ぶところ大です。

また、大統領のスピーチを聞きながら、「志(こころざし)」の重要性を改めて感じました。人が話に感動するのは、言葉の表現の巧みさや声量やジェスチャーなどの「技術」も一定の影響力があるでしょうが、やはり話し手が何らかの「志」を持っているかどうかが決定的に重要だということです。

オバマ大統領が「核兵器なき世界」を実現するという「大志」を持ち、初の太平洋出身(大統領はハワイ生まれ)の立場から、太平洋の両岸である米国とアジアの懸け橋になろうという姿勢こそが、人々の共鳴を勝ち取っていると感じました。

少し前になりますが、沖縄の教育関係者との懇談で、日本教育の問題点として「志を持つことへの軽視」が話題になりました。優秀な学生は、いつの時代でもいます。しかし、学校を卒業する際に、その能力を「自身の栄達のためだけではなく、社会全体のため、世界のために使おう」と本気で決意する子どもが、日本ではたして何人くらいいるのだろうか、と。

日本では偏差値が高く、有名一流大学を卒業しただけで「エリート」と呼ばれることが多いのですが、欧米ではやや異なります。欧米のエリートは、能力が高いことに加え、「母国のため、世界のために働く意思=志」を有していることが、その必要条件になっています。このことを私は英国留学中に痛感しました。そうした人材が自然に増えるように日本の教育環境を整えることが急務ではないでしょうか。

「人材立国で日本を再生する」。これは、私が8年前に参院初当選して以来の政治家としての大目標です。資源も少なく、少子高齢化に直面している今の日本は、究極では人材の質で勝負するしかないはずです。日本と、そして世界の未来を担う若者が、「何のために学ぶのか」という高い志を持てるような教育の在り方を考えながら、これからも政治活動していきたいと思います。