遠山清彦です。今日は64年目の広島原爆の日。そして9日は長崎原爆の日です。亡くなられた方々のご冥福を衷心より祈念し、一人の政治家として、改めて世界平和の実現を決意したいと思います。

今年は、オバマ米大統領のプラハ演説があり、核兵器廃絶の気運がかつてないほど高まっています。オバマ大統領の真価を評価するには、まだ時期尚早ではありますが、米国大統領として原爆投下の道義的責任を認めるスピーチを堂々とした勇気は、人類史上末長く称えられると、私は確信しています。

核兵器廃絶に関して、私の中で大切にしている言葉があります。ノーベル平和賞受賞者のジョセフ・ロートブラット博士から伺った言葉です。同博士はポーランド生まれの物理学者ですが、後に英国に帰化しており、私は英国留学中に一度だけ博士にお会いし、お話を伺うことができました。(2005年に逝去されています)高名な物理学者でありノーベル賞受賞者である博士は、本当に気さくな人柄で、私より61歳も年上でしたが、とにかく謙虚で高貴な方でした。

私がお会いした時は、90歳になられる直前のはずですが、頭脳明晰でしっかりとお話されていました。ロートブラット博士の最晩年の主張は、明快でした。

「核兵器は発明されてしまったから、その発明技術を人類が忘れることは不可能である。ということは、核兵器廃絶のために真に必要なことは、核兵器を使う理由そのものを廃絶するしかない。つまり、戦争という慣行そのものを人類が完全に放棄すればよいのだ。これは、絶対に可能である。なぜなら、人類は帝国主義・植民地制度という慣行は廃止できたのだ」というものでした。

また、留学中のある朝、BBCラジオに博士が登場し、前述の主張をされていましたが、アナウンサーは「戦争を放棄するのは無理ではないか」と懐疑的でした。

そのやりとりを偶然に聞いていた私は「日本も、つい150年ほど前は、内戦が絶えなかった。薩摩藩(鹿児島県)と長州藩(山口県)が普通に戦争していた。しかし、今の日本人は都道府県間で戦争が起こることは、あり得ないと考えている。日本国内では、戦争という慣行はすでに廃止されている。ということは、将来、地球上で戦争がなくなることを疑う理由はない」と思ったのです。

私は日本の一政治家に過ぎませんが、志を同じくする人々と一緒に、地球上から戦争という制度を廃絶するために、力の限り努力したいと強く決意しています。