遠山清彦です。3月1日から沖縄に入り、離島巡りを続けています。今日までに北大東島、与那国島、石垣島を回り、県都・那覇に戻ってきました。明後日には渡嘉敷島に渡って講演します。離島の住民のみなさんは、本当に心がきれいな方々ばかりで、私もいつも心が洗われます。

さて、民主党代表の小沢一郎氏の公設第1秘書が逮捕され、連日報道されています。小沢代表自身も、説明の記者会見を一度開き、私もテレビで見ました。焦点となっている西松建設の迂回献金疑惑の全容解明については、今後の捜査を待ちたいと思いますが、現時点で知りうる情報を基に私の所感を述べておきたいと思います。

まず、小沢氏という政治家、ならびにその事務所が、非常に古い政治体質、言い換えれば金権政治的な体質を維持し続けてきたことが明るみに出た、ということがあります。

自民党幹事長経験者とはいえ自民党を離れて、その体質を野党側から激しく批判してきた人物の公設第1秘書が、このような形で逮捕されたことに対し、国民全体が呆れるのは当然のことでしょう。

第2に、もはや小沢民主党には、「国民生活第一」とか「日本改革」などと語る資格はない、ということです。

今、国民の皆さんの生活は非常に苦しいわけです。特に、建設土木の業界の疲弊ぶりは尋常ではなく、今現場を回っている私は毎日そのことを実感しています。大手とはいえ、その業界から十数年にわたり多額の献金をもらっていたとは驚きです。

さらに、一部報道によれば小沢氏側から献金を要求し、ダミー団体や下請け会社を通じて献金を受領していたということであり、もしこれが事実となれば、「もはや、小沢氏率いる民主党に国民生活のことを語る資格は全くない」と言わざるをえません。

第3に、小沢氏やその側近の「歪んだ権力観」が露呈した、と思います。

小沢氏の記者会見では、謝罪がないどころか、秘書を逮捕した検察を非難し、あたかも選挙を前に内閣支持率等で不利な状況にある与党勢力が、恣意的な権力行使の一環として司直の行動に影響を与えたかのような発言をしました。

非常に的外れな、逆恨みのような話です。私が検察当局の一員だったら、あの会見を見て強い憤りを感じたと思います。

私は、検察当局は、西松建設裏金疑惑に関わるこれまでの一連の捜査の中でつかんだ証拠に基づき、適切に行動したと信じています。それを「国策捜査」(鳩山幹事長)だとか、「どうしてこの時期なのか」(菅代表代行)などと、他の民主党首脳も批判しています。

これでは、彼らが政権与党になったら、「権力を行使して、政敵を倒すために検察を使える」と言わんばかりであり、逆に、彼らの歪んだ、きわめて危険な権力観を露呈していると言わざるをえません。

中堅・若手の民主党議員は、まさか違うと思いますが、少なくとも現在小沢代表をこういう論理で擁護している民主党幹部の方々に権力を握らせることは、非常に怖いことではないでしょうか。

第4に、新聞紙上で一部の政治学者等が指摘していますが、今回の件で民主党の危機管理能力のなさも見せてしまったと思います。

党首自身のスキャンダル発生で動揺するのは、想像に難くないですが、こういう危機に民主党が組織としてどう対応するのかを問われている事も忘れてはならないでしょう。

党首の公設秘書が検察に逮捕されるという前代未聞の不祥事について、党内でどのような議論があったのか知りませんが、党首を擁護するあまり、司法当局の捜査の妥当性まで組織として疑っているのであれば、政権担当能力など到底ないと言わざるをえません。

最後に、与党のパートナーである自民党にもしっかり襟を正してもらいたい、とあえて申し上げます。

自民党議員の一部や同党関連の政治団体も献金を受けていたり、パーティー券を購入してもらったりしていました。逮捕者は出ていないものの、国民から見て疑念を持たれるようなことがないように、反省すべきは反省し、改革すべきは、きちっと改革してもらいたいと強く願います。