遠山清彦です。私は犬が大好きで、青森で小学校1年生の時に雑種の「コロ」(ころころしていた犬)を飼いはじめ、高校時代は弟たちが新潟の実家で雑種の「シロ」(子犬時代だけ白かった犬)を飼っていて、帰省したときに毎日散歩していました。大学・大学院(英国)時代は、さすがに犬は飼えませんでしたが、日本に帰国し宮崎県で大学の講師になって1年後に、今も家で同居している「ミル」(ラブとゴールデンのハーフ)を飼い始めました。

「常に明るい生き物」として、私はもともと犬が好きでしたが、英国留学時代に、英国人と犬の関係で色々と勉強になることがありました。ひとつは、犬は人間の大切なパートナーであり、飼い主には相応の責任があるということ。英国では、綱(リード)がついていない犬が公道を堂々とあるいていて、吼えないし噛み付かないので、最初は驚きました。皆、子犬時代に飼い主に厳格に訓練されているからであるというのを、後で知りました。また、犬の生命は大切にされており、英国では犬のひき逃げは犯罪で、発覚すれば警察に逮捕されると友人から忠告を受けたこともあります。

犬を育てることを通して子供に責任感を持たせる家庭教育方法が英国の一部の家族で実践されていることを知ったときも、感心しました。子供に、ひとつの生き物の世話と訓練に責任を持たせることで英国紳士・淑女を作ろうという発想は、日本ではなかなか聞きませんから。こんなことを学んでしまったので、私も今のミルを飼って一年たって、妻と相談して宮崎の犬の訓練学校に通わせました。ミルは、訓練プログラム終了後に「家庭犬訓練試験CDII」を受けてジャパン・ケンネル・クラブから認定証をもらっています。

日本にペットブームが到来して、かなり時間がたちましたが、まだ色々な問題があります。飼い主が犬を訓練する習慣がない。子犬はかわいがるけれども、成犬になると面倒みない、最悪の場合は捨ててしまう人も残念ながらおります。ペット屋に陳列しているかわいい子犬たちも売れ残ると「処分」されていて、その数は以前読んだ新聞記事によると年間数十万頭とか。殺されるためだけに生まれてきたのかと思うと、不憫でならず、私は実はあまりペット屋の子犬を見るのが好きではありません。(ちなみに、ミルはペット屋からではなく、劣悪な環境の怪しいブリーダーから引き取ってきた犬です。)

たかがペットのこと、と言う人もいるかもしれませんが、私はこういう日本社会の側面も国際社会で日本人の品性・品格が問われる要素になっていると思います。動物も大切な生命、という自覚をもってペットを飼う人が増えてほしいと願うばかりです。