拉致を人権理のテーマに 神崎代表
PKO、イラク支援 日本の貢献を評価 アナン総長

アナン国連事務総長(左から4人目)との会談に臨む(同5人目から)神崎代表、浜四津代表代行、高野、遠山氏
アナン国連事務総長(左から4人目)との会談に臨む(同5人目から)神崎代表、浜四津代表代行、高野、遠山氏

 公明党の神崎武法代表は17日午後、都内で、来日中のコフィ・アナン国連事務総長と会談した。これには、浜四津敏子代表代行、高野博師国際委員長、遠山清彦国際局次長(外務大臣政務官)が同席した。

 冒頭、神崎代表は、1997年の就任以来、アナン総長が世界各地の問題解決、国連改革に尽力してきたことに敬意を表明。特に人権理事会と平和構築委員会の設立など国連改革を評価しつつ、「来月(6月)から始まる人権理事会で北朝鮮による拉致問題を取り上げ、解決のために取り組んでほしい」と要請した。

 これに対しアナン総長は、「(今回の歴訪で)北朝鮮の非核化と拉致問題が重要だと心に留めた」との認識を示すとともに、拉致問題について「国連人権高等弁務官に改めて私から伝えたい」と述べた。

 また、神崎代表は、北朝鮮の核問題解決のための6者協議が休止状態にあることについて、「協議が前向きに進むよう事務総長の尽力をいただきたい」と要請。アナン総長は「6者協議の促進を期待している」としつつ、イランの核問題にも触れ、「国際社会は核の不拡散レジーム(枠組み)を強化する方法を考えなければならない」と述べた。

 一方、アナン総長は、人道的活動や国連平和維持活動(PKO)、イラク復興における日本の貢献を評価。その上で、PKOでは各国はさまざまな役割を選択できることを指摘し、スーダン、コートジボアール、コンゴに対し「PKO活動に自衛隊を派遣することを検討していただきたい」と要請した。これに対し神崎代表は「PKO活動は公明党も推進しており、日本政府に伝えたい」と答えた。

 日中韓の関係改善についてアナン総長は「3カ国のリーダーとも関係改善を望んでいる」と述べ、各国首脳が“摩擦”を除去し協調していけば、日本とその地域はさらに大きな力となって世界に貢献できるとの考えを示した。これに対し神崎代表は「公明党は日中国交正常化、日韓友好に尽力してきた。日中韓の関係が改善できるよう取り組んでいく」と応じた。

 このほか、神崎代表はイラクのメソポタミア湿原の再生について、国連環境計画がプロジェクトを試行的に実施していることを評価し、「さらに国連がバックアップして事業拡大してほしい」と要望。沖縄への国連平和大学の誘致についても「引き続き事務総長の協力をお願いしたい」と要請した。アナン総長は国連平和大学の沖縄設置について「興味深いので検討させてほしい」と答えた。

公明新聞:2006年5月18日付