みなさん、こんにちは。寒い師走の季節になりました。

外務大臣政務官に就任して、約1ヶ月が経ちました。外交の最前線に立ち、日々働かせていただく中で、改めて現代国際社会での外交活動の複雑さと難しさを痛感しています。地球は丸く、24時間どこかの国・地域が必ず「昼間」で活動中なことは、わかっていましたが、ここまで大量に多岐にわたる分野にわたって情報が逐次更新され、外務省に集まってきていることは、政務官として働いて初めて理解しました。

情報はただ集めて、それを知って感心していても、外交政策にとっては何の意味もありません。各種の情報を分析し、その背景にあるものを理解し、また未来を予測し、その上で現在の政策を立案し実行に移していかなければならないことは、言うまでもありません。もっと根本的なことを言えば、日本という国が目指す外交目標・戦略の基本がしっかりしていなければならないわけで、それらを基準として情報の取捨選択と政策の優先化ができなければ良い外交を実現することは難しいと、私は思います。日本の外務省にそれができているか?――私はこの問いに正確に答えられるほど、経験がありません。ただ、そういう姿を目指して、任期中に政務官として全力を尽くそうと思っています。

さて、外務省関係の仕事を集中的にするようになって改めて痛感したことのひとつが、「語学力の重要性」です。私は英国留学6年のおかげで英語が若干得意ですが、最近は英語圏以外の国の政治家・官僚・学者なども急速に英語で会話できる人が増え、英語さえできれば、「自分の声」で直接コミュニケーションを取る事ができるようになって大変便利です。

やはり人間同士の会話ですから、「自分の声」で直接相手とやり取りできることは、関係構築の第一歩としてかなり有利になりますし、声音やトーンを変えることで言外に微妙なニュアンスを出すこともできますので、交渉する際の戦略の幅が広がるといえます。通訳は優秀な方が多いことは事実ですが、こちらが強く言ったことが弱くなってしまったり、「批判」を言ったつもりが、そのまま伝わらなかったりということが、どうしてもあります。

私も政務官就任以来、相手が英語で会話できる場合には、英語で直接やり取りをするように心がけています。もちろん、政策的にかなり専門性の高い会話をしなければならない時は、正確を期すためにも、あえて一流の通訳を利用する場合もあるでしょう。私も自分の専門外の話題で英語で正確に交渉することには、あまり自信がありません。ただ、交渉の前後の日常会話を英語で直接するだけでも、交渉の雰囲気は(良い意味で)がらりと変わることがほとんどです。

これは、特に若い人に申し上げたいと思いますが、日常会話レベルの英語でいいので、双方向のコミュニケーションができるだけの能力を身につけることは、今後政治に限らずどんな分野で活躍するのにも、絶対必要です。

それから、アジア担当の政務官として申し上げれば、中国語の重要性も高まってきております。13億の人口を抱える中国からの来訪客は大変多く、私も一番直接お会いすることが多いのは中国からの各種訪日団なのです。私は中国語がほとんどできず、にわか仕込みで冒頭の挨拶くらいは中国語でやりますが、あとは通訳の方に頼りきっています。政治的には色々懸案を抱える日中ですが、経済や文化、人的交流の分野では、両国関係は急速に拡大緊密化しています。今後は、中国語のできる人材が各界でもっと必要なのではないか、と痛感しています。私も遅ればせながら、少しずつ中国語の基礎を勉強しようと計画しています。

私は、今日からインドネシアに出張し、国際会議でのスピーチやODA関係の視察をしてくる予定です。スピーチは北東アジアの安全保障についてで、久しぶりにアカデミックな議論をする場に立つので、緊張していますが、がんばります!