両院合同会議で実質協議スタート
社会保険方式堅持すべき
冬柴幹事長が基本的考え方表明

一元化は共済、厚生年金先行を
子育て支援も議題に

 衆参両院の決議に基づく与野党5党の「社会保障制度改革に関する両院合同会議」(会長=与謝野馨自民党政調会長)は14日午前、国会内で実質協議に入った。会議では、公明党の冬柴鉄三幹事長をはじめ各党代表者が改革への基本的考え方を表明、続いて自由討論を行った。公明党からは坂口力副代表、冬柴幹事長、井上義久政務調査会長、古屋範子の各衆院議員と、山口那津男政調会長代理、遠山清彦厚労部会長代理の両参院議員が出席した。

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 改革への基本的考え方で冬柴幹事長は、「必要な論点を国民に示し、真摯に議論を尽くして、社会保障、なかんずく年金制度改革の実現のため公明党は全力を傾注する」との決意を表明。先の年金改革への評価や財源問題、一元化の進め方など、大きく5つの論点に沿って見解を述べた。

 先の年金改革について冬柴幹事長は、「負担の上限と給付の下限を数値で明定し、国庫負担の引き上げの道筋も明らかにして、持続可能で給付水準を確保した優れた抜本改革だった」と高く評価。批判するなら、対案での保険料率や給付額を明確に示すべきだと主張した。

 また、年金財源のあり方については、社会保険方式は個人の保険料納付努力を促すが、民主党が主張する税方式だと年金を受け取る国民の権利が弱められ、高齢化に伴って国庫負担が増えれば増税につながるとして、「社会保険方式(保険料)と税のベストミックスを堅持すべき」との認識を改めて示した。

 さらに、年金一元化については、「現実に立脚し、地に足のついた議論を」と民主党をけん制し、「まずは共済年金と厚生年金の(被用者年金の)一元化に向けた論議が先決」と強調。国民年金を含めた一元化については「3党合意に基づいて『展望』の言葉を選択し、民主党も賛成した。そのことを重く受け止めるべき」として、当面は制度の利便性向上や保険料の未納防止対策などを優先すべきとの考えを示した。

 最後に、社会保障の一体的見直しについては「子育て支援政策も議題とされるべき。医療も予防を重視することが重要」との認識を示した。

 焦点となった年金一元化については、自民党の丹羽雄哉元厚相が、国民年金を含めた一元化は乗り越えるべき課題が多く、非現実的だ」と批判するなど、与党側が厚生、共済両年金の先行統合を主張。これに対して民主党は「国民年金も含めるべき」と反論した。

 また、財源問題についても、民主党の岡田克也代表が基礎年金の財源について、新たに導入する年金目的消費税など税金で全額賄うべきだと述べたのに対し、丹羽氏が「社会保障制度の根幹を覆すもので極めて短絡的」と指摘するなど、社会保険方式の維持を主張する自民・公明と、税方式を唱える民主党が対立した。
(公明新聞:2005年4月15日付)