「ニート」対策で自立塾が創設へ
合宿して職業体験

 若者が合宿生活での職業体験などを通して、働く意欲や自信を高める「若者自立塾」が2005年度、全国各地に設置される。

 通学もせず、仕事もせず、職業訓練も受けていない「ニート」(NEET)と呼ばれる若者の就業を応援するものだ。

 厚生労働省の目玉事業として実施され、20カ所で合計1200人程度を受け入れる。公明党が提案し、04年末、2005年度予算政府案に計上された。

 厚労省は2004年、2003年時点で52万人のニートがいると公表した。そのあまりの多さに社会に衝撃が走った。フリーターにも、失業者にも含まれない若者で、若年者雇用の深刻な実態が改めて浮き彫りになった。

 ニートになる理由の多くは、「人づきあいなど会社生活をうまくやっていく自信がない」というものだ。自立塾の集団生活による研修は、こうした若者の社会参加へのワンステップとなる。

 塾を運営する主体は、若者の支援活動を行っているNPO(非営利組織)などから募集し、厚労省は研修内容を審査する。現場で取り組む民間の人たちの知恵や経験を生かすことが重要だ。

 ニートは年齢別で見ると、19歳と23歳に多い。高校や大学を卒業した時に就職できず、あきらめてしまうようだ。こうした若者が増えれば、日本の経済や社会保障を支える基盤が弱くなり、何より本人が損をする。

 働く意欲のある若者の雇用対策は少しずつ整ってきているが、ニートのように、意欲のない若者のサポートも不可欠だ。

 公明党は、若者自立塾のほか、ボランティア活動や職場体験が採用の際に評価される「ジョブパスポート」や、職業体験などキャリア教育の充実など、きめ細かい施策を推進している。

 一方、働く意欲がありながら就職できず、やむなくフリーターになっている若者も多い。若者の失業率は9?10%と高く、フリーターは200万人を超えている。

 公明党青年局(遠山清彦局長=参院議員)は、就職情報の提供から職業紹介まで、あらゆるサービスを1カ所で提供するジョブカフェや、企業実習と教育訓練機関での学習を組み合わせた日本版デュアルシステムの創設も実現し、着実に拡充させている。

 一定の試用期間を経て、正社員の道を開く「若年者トライアル雇用」も2004年、30歳未満だった利用者の対象年齢が35歳未満に引き上げられた。就職活動を続けているうちに、30歳になった女性らの声を聞き、遠山氏が国会で取り上げ実現したものだ。

 景気を本格的な回復軌道に乗せるためには、地域経済の再生とともに、雇用の拡大が大きな課題であり、特に若者の就業支援が急がれる。

公明党は青年の党

 これまでの雇用政策は、高度経済成長期などを経て、バリバリ働く現役世代に重点が置かれてきた。今、少子高齢社会を迎え、高齢者、若者、女性などへの視点が重要になっている。特に、若者を応援することは、国の盛衰にもかかわる問題だ。

 公明党は、若い人たちの声を最もよく取り入れる青年の党だ。若者には、雇用政策など政治に対する声をどんどん上げてほしい。公明党は、その声を力に新しい時代にマッチした政治を前進させたい。
(公明新聞:2005年1月13日付)