* 具体化する国連機関誘致構想
* 平和大学の開設に期待
* 公明、アナン総長に6機関を要請

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アナン国連事務総長に要請を行う浜四津代行ら

JICA活用案も
 公明党は、沖縄から世界への平和発信をめざし、かねてから、国連機関を誘致する運動を続けている。現在、可能性が高い機関として浮上してきたのは、国連平和大学(コスタリカ)のアジア・太平洋拠点構想だ。同大学は、1980年12月の国連総会で設置された大学院大学で、米国の大学との提携による修士号コースや、専門家を対象とした平和・紛争問題の研修を実施。アナン国連事務総長が名誉学長を務めている。

 同大学事務局長のナイ・フタン博士は、7月末に国連本部(ニューヨーク)を訪問した党国連派遣団(浜四津敏子団長)に対し、沖縄での活動に意欲を見せた。これを受け、党外交・安保部会が8月23日、外務省に誘致への取り組みを要請。日本側も「具体的なアイデアであり、検討すべき話」(秋葉剛男国連政策局長)と関心を示した。

 このほか、公明党が提案しているのは、(1)スイス・ジュネーブに拠点がある「国際防災戦略事務所」(2)ネパールに設置が決まっているが、受け入れ国の都合で開設されていない「アジア太平洋平和軍縮センター」など6機関である(表参照)。公明党はアナン事務総長に対し、これらの誘致を正式要請している。

 途上国からの研修受け入れで実績があるJICA(国際協力事業団)沖縄国際センターを活用する案もある。日本紛争予防センターの明石康会長(元国連事務次長)は党会合で、「沖縄国際センターを飛躍、発展させる方向で沖縄の国際化を図るべきだ」と提案している。

 国連機関誘致の可能性については、7月に小泉首相が決定した沖縄振興計画(02?11年)で振興策の一つに位置付けられ、内閣府の新年度予算概算要求にも、条件整備を探る国際交流拠点形成調査費が盛り込まれた。

 一方で、国連が厳しい財政事情に直面し、合理化の方向にあるのもまた事実。丹羽国連事務次長補(国連機構改革担当)は「ハード(施設)面だけでは、誘致は実現できない。どういうコンセプト(概念)で国連機関を誘致するのかはっきり提示しなければならない」と指摘している。

 そのコンセプトについて、党誘致プロジェクトチームの白保台一座長(衆院議員)は、「”軍事力による戦争抑止力”としての米軍基地がある沖縄には、もう一方でアジアの平和と安定に向けた対話による戦争抑止力?の場が必要だ」と強調。また、遠山清彦参院議員は「首都以外に平和外交の拠点を持つことで、日本外交の”バーゲニングパワー(交渉力)”を高めることにつながる」と、沖縄の役割に着目する。

 説得力ある構想をどう練り上げていくかが、今後の課題となっている。
(公明新聞)