遠山清彦です。今日は、「大衆とともに」の立党精神の淵源となった公明政治連盟の第1回全国大会から、ちょうど50年の節目に当たります。公明党の存在意義とは何か、そして自分は、何のため、誰のために政治家になったのか。その全てがこの「大衆とともに」という言葉に凝縮されています。

今こそ、この立党精神を五体に貫く政治家として、どこまでも生活者に直結し、地域に根差した政策の実現にさらに全力を尽くして参ります。

昨日、関西の地域政党であった大阪維新の会が、「日本維新の会」として新党の結成を宣言しました。新しい風が政界に吹き込み、改革の流れを加速させることは、率直に歓迎したいと思います。

ただ、日本維新の会が、何をめざし、いかなる方向性を目指すのか、まだ全貌は必ずしも明らかではありません。今後の推移を冷静に見極めながら、議論すべきは議論を尽くす、協力できるところは協力する、政局ではなく、政策本位の姿勢で対応してまいりたいと思います。

さて、3党合意に基づく社会保障と税の一体改革の柱に「消費税増税」があります。増税は、政党・政治家にとってある意味「鬼門」であり、あれだけ人気のあった小泉元総理でさえ任期中には封印しました。しかし、今回の3党協議で2014年4月から3%、2015年10月から2%、計5%の増税を合意し、国会で法律として成立しました。

古今東西、家計の負担増を喜ぶ人は、いません。その意味で、消費税増税に反発する人は、まだまだ多いのが実情だと思います。その中で、「苦渋の決断」とはいえ公明党が、あえて増税に賛成した背景と事情は何だったのか。今、あちこちの講演会やミニ集会で、丁寧に説明させていただいています。

まず背景として、日本の国民全員が恩恵を受けている社会保障(年金、医療、介護、子育て支援)や福祉(障がい者支援、生活保護など)の経費が、年間100兆円を超えるようになり、今の現役世代が支払っている保険料と税金では、すべてを賄えなくなっているという実態があります。

平成24年度の社会保障支出の予想は、年金53.8兆、医療35.1兆、介護8.4兆、子育て支援4.8兆。それに加え、生活保護3.7兆、障がい者福祉1.6兆などの福祉予算もあります。合わせて、100兆円をゆうに超えることは間違いありません。

社会保障・福祉の経費には、まず私たちが支払っている保険料が充てられますが、今年度の保険料収入は、60.6兆円と予測されています。足りない40兆円は、税金などで埋められることになります。問題は、税金のみでは足りず、40兆円のうちの少なくとも15兆円は、赤字国債を財源としていることです。赤字国債による借金の返済は30年間にわたるので、今の借金を私たちの子どもや孫も返済し続けることになります。

つまり、今年の社会保障費を支払うために、来年生まれてくる赤ちゃんにまで借金をつけ回している、それが実態だということです。私たちが消費税増税に賛成をしたのには、「こうした、未来の世代に巨額の借金をつけ回すやり方での社会保障維持は、もうやめるべきだ」という強い思いがありました。

消費税増税5%で増える政府の収入は、13.5兆円と見積もられていますから、これだけでは15兆円の借金をすべてカバーすることはできないかもしれません。しかし、次世代への借金は大幅に減らすことができます。現役世代の私たちは、そろそろ自分たちの生活だけでなく、これからの日本を背負っていく「未来の世代」の生活も考える責任があるのではないか、私は率直にそう思っています。

このような真実の話を、数字を具体的に示しながら九州・沖縄各地で講演していますが、反発よりも理解を示して下さる方々が圧倒的に多いと感じています。佐賀県伊万里での講演会では、終了後に、公明党支持者ではない方が駆け寄ってきて、「政治家は今日のような本当の話を正面から国民にもっとすべきだ。不都合な実態を隠ぺいして、結果だけ後から押し付けるから、国民は怒るんだ」と、激励をしてくださいました。

「反増税」というスローガンは、国民受けするかもしれません。しかし、受けの良い政策ばかりを並べ続けた民主党政権の現在の姿をみれば、それは結果として国民の皆さんを惑わせるだけの「浅はかな」スローガンでしかない、と私は思います。

もちろん、公明党は、増税だけを言っているのではありません。消費税増税までの1年半の期間に、景気回復を実現すること(目安はGDP成長率、実質2%、名目3%)。軽減税率の導入など低所得者対策の充実、そして政治改革・行政改革のさらなる推進を、公明党は賛成の前提条件としています。

景気回復実現の早道は、何より衆院解散総選挙です。今の民主党政権は、もはや民意も正当性もなく、景気回復についても無策の状態です。早期に国民の信を問うべきです。そして新政権が真剣に、景気回復やデフレ脱却、円高対策などに取り組んでいく。これしかない。

軽減税率は、公明党だけが強調する政策です。消費税増税の際に、食料品や子供服など特定の物品への課税率を低く抑えるものです。財務省官僚などに否定的な人が多いようですが、欧米諸国では何十年も前から導入し、すでに定着している制度です。政治決断があれば、日本でも導入できるはずです。

政府・与党の政治改革・行政改革も、負担増を強いられる国民の皆さまから見れば、まったく不十分です。国会議員や国家公務員の定数削減や歳費削減など、身を切る改革を断行しなければ、本当の理解は得られません。公明党の強い主張によって、本年6月から国会議員歳費の14%カットが実現しました。さらに国会議員の歳費2割恒久削減を提唱し続けています。また公明党は、選挙制度改革や道州制導入をセットで実現することで、大幅な議員と官僚の人員削減の断行を提案しています。

常に国民目線で。地に足をつけて。そして自己研鑽を怠らず。公明党は、改革の先頭に立って戦い続けます!