遠山清彦 世界を駆ける。現場を走る。

復興支援

     

釜石市内を訪問する衆議院議員遠山清彦

釜石でお昼過ぎから家庭訪問。そのうちの一軒は、遠野寄りの山の中。過疎問題をはじめ、野生動物の話を聞く。庭先に、キツネ、タヌキ、猿、熊がくることがある、と聞く。特に猿が居間に上がりこんで、リンゴを勝手に食べていた話には、驚いた。
釜石市内を視察する衆議院議員遠山清彦
ホテルのすぐ裏にある工場。津波の凄まじさをまざまざと見せつけられる。
釜石港付近
地震で地形が大きく変わり、港周辺は浸水。道路も寸断され先に進むこともできず。迂回をしながら進む。

釜石港付近の鉄線

電柱の中の鉄線か。どんな力が働けばこんなになるのか。

釜石港付近のタンカー

釜石港にあるタンカー。堤防を突き破っているのではなく、上からストンと落ちたような格好で堤防に食い込んでいる。

釜石港付近のタンカーを視察する衆議院議員遠山清彦

このタンカーが津波が引くときに漂っていたという。改めてそのエネルギーの大きさを実感した。

遠山清彦の東日本大震災 復興への取り組みをまとめました。

岩手県釜石市

釜石市内を訪問する衆議院議員遠山清彦

釜石でお昼過ぎから家庭訪問。そのうちの一軒は、遠野寄りの山の中。過疎問題をはじめ、野生動物の話を聞く。庭先に、キツネ、タヌキ、猿、熊がくることがある、と聞く。特に猿が居間に上がりこんで、リンゴを勝手に食べていた話には、驚いた。
釜石市内を視察する衆議院議員遠山清彦
ホテルのすぐ裏にある工場。津波の凄まじさをまざまざと見せつけられる。
釜石港付近
地震で地形が大きく変わり、港周辺は浸水。道路も寸断され先に進むこともできず。迂回をしながら進む。

釜石港付近の鉄線

電柱の中の鉄線か。どんな力が働けばこんなになるのか。

釜石港付近のタンカー

釜石港にあるタンカー。堤防を突き破っているのではなく、上からストンと落ちたような格好で堤防に食い込んでいる。

釜石港付近のタンカーを視察する衆議院議員遠山清彦

このタンカーが津波が引くときに漂っていたという。改めてそのエネルギーの大きさを実感した。

2011年08月28日復興支援 活動アルバム

岩手県釜石市・陸前高田市

岩手県釜石市ホテル前の様子

釜石到着。津波被災地域で営業再開しているホテルにチェックインし、これから地元の市会議員と合流。この地域は、三回目だが、泊まるのは初めて。写真はホテルの目の前のアーケードです。

釜石市センターの方と語る衆議院議員遠山清彦

釜石物産センターの方にお話を伺う。襲い来る津波の恐怖から九死に一生を得た体験は、まさに奇跡としか言いようのない内容だった。

陸前高田市風景

陸前高田市に到着。釜石から50キロ。一ヶ月ぶりに来たが、瓦礫の山があちこちにある。とにかく、これを全部片付けなければならない。これから地元の会合に出ます。

陸前高田市・津波の様子を聞く衆議院議員遠山清彦

午後、まず陸前高田の中で会合に出て、被災者のお話を聞きました。様々なドラマがあり、一言で表現できません。私の胸に刻みこんで、これからの復興支援に全力を尽くしたいと思います。

陸前高田市・街おこし夢おこしイベントに参加する衆議院議員遠山清彦

今日、偶然に、陸前高田市の高田小学校で、「街おこし、夢おこし」をテーマとした終日イベントがあり、最後の方で顔を出しました。地元と県外から多くの出店があり、ものすごい活気があり、驚きました。後で戸羽市長に聞くと、7000人集まったと。
イベントが終わった後、戸羽市長ととことん語り合う。色んな思いと陸前高田市の歴史を聞きました。これから、しばらくは、陸前高田市に通い続けます。
2011年08月27日復興支援 活動アルバム

次の総理大臣に望むこと

遠山清彦です。今年の通常国会も一度延長されましたが、いよいよ8月末に会期末を迎えます。ついに菅総理は退陣します。その事実上の後継を決める民主党代表選挙が29日にも行われることになり、その関係報道が連日続いています。

私たち公明党は3月11日の東日本大震災以来、被災地の復旧復興支援に全力で当たり、その関係の政策や予算については政府に全面協力をしてきました。必要な議員立法も数多く作成し、政府に提案したり、他党の合意を得て議員立法で成立させてきました。

しかし、菅総理大臣の下では復興支援が前に進まないとの結論にいたり、震災後3ヶ月の6月に内閣不信任案を国会に提出しました。(残念ながら、否決。)菅総理のリーダーシップのなさ、思いつき発言と言い訳の繰り返し、その結果としての閣内不一致、等々、理由は枚挙に暇がありません。

とりわけ、私がことさら残念に思うのは、菅内閣の閣僚たちが好き勝手に発言を繰り返し、政治を混乱させたため、「大臣の発言の重み」というものが全く感じられない事態を招いたことです。「日本国民の政治不信ここに極まれり」であります。私たちが与党の時代には、想像ができないほどの民主党政治の「軽さ」。その害悪の深さを民主党の心ある議員諸氏には深く認識し反省していただきたいと思います。

さて、来週の前半には、次の民主党代表=総理大臣が決まっているはずです。次の総理になる方に要望したいことは、たくさんありますが、特に次の4点を強調したいと思います。

(1)東日本大震災からの復興に与野党が一致して取り組める体制の構築
より具体的には、「大連立」などカタチから入るのではなく、被災地の復旧復興支援作業をフルスピードで前進させるために、復興のための与野党の常設の協議機関を作り、その場で復興関連の合意を迅速に形成し、その合意については内閣における閣議決定と同等の重みをもたせることが重要です。すでに、一部の復興関連政策については、民主、自民、公明、3党の政調会長や幹事長レベルで合意形成してきた実績があるわけで、これは政府与党の決断があれば、必ず実現できます。

(2)税と社会保障の一体改革についての与野党の協議機関の設置
少子高齢化と財政赤字に直面する今の日本にとって、税と社会保障の一体改革も東日本の復興と同様に待ったなしの課題です。2009年の政権交代前後に、年金などの問題が政党間の政争の具となり、その結果必要な改革ができないまま事態が悪化していますが、もはや国民生活に直結する社会保障の問題で与野党が喧嘩する姿にはうんざりしていると思います。消費税の増税問題も、「なぜ増税なのか、増税してどこに使うのか、どういう手法で増税するのか、増税で困る中小企業や低所得者の救済策は何があるのか」という関連課題について、国民にわかるように与野党間でしっかり協議し、結論を出さなければならない時期に来ていると思います。早急に与野党の協議機関を作るべきです。

(3)衆参の選挙制度改革
直近の参議院選挙の票の最大格差は、すでに5.03倍、衆院選挙のそれは、すでに2.3倍であり、双方とも最高裁判所から「違憲状態」と指摘されています。次の選挙までに、参議院も衆議院も選挙制度を変えることが国会の責任です。ある地域の有権者が他の地域の有権者の5票分をもって国会議員を決めているというのは、異常事態であり放置すれば日本の民主主義そのものの正統性が問われます。次の総理はリーダーシップを発揮して、衆参の選挙制度改革実現へ向けた与野党協議を早急にスタートすべきです。

(4)景気対策・円高対策
最後ですが、これも待ったなしの景気・円高問題です。今、日本のみならず欧米も含め世界全体の経済が低迷していますが、日本は大震災復興もかかえ、さらに輸出産業に大打撃を与えている円高もあり、将来の景気見通しが急速に悪化しています。このままでは日本の国際競争力が著しく低下するだけでなく、日本の産業そのものが人件費等の安い海外へ移転してしまい産業の空洞化と雇用の減少を招きかねません。長期展望に基づいた成長戦略と緊急にできるあらゆる産業支援策を策定し、実施に移さなければなりません。

先日、私も積極的に関与してきた「道州制懇話会」のシンポジウムで、堺屋太一氏が興味深い指摘をしました。「ポルトガルが国家として凋落した契機は、1755年に発生したリスポン大地震だった。日本も今回の東日本大震災の影響を甘く見てはいけない。国家として歴史の中で凋落してしまうかもしれない」という趣旨の警鐘を鳴らしたのです。

国会の事務所に戻り、リスボン大地震を調べてみて、私は少なからず驚きました。この大地震の死者は5万から6万人超の規模であり、しかも死者の多くが15mもの大津波によるものでした。そして、確かに堺屋氏が指摘したとおり、それまで大航海時代の新興の雄であったポルトガルは、その後国力が衰え、スペインや大英帝国との競争に一度も勝つことはなかったのです。

もちろん今回の大震災で日本の首都が壊滅したわけではありませんし、当時のポルトガルと日本の内外の諸条件には大きな違いがあります。しかし、それでも私たちは最大の危機感をもって今の日本の難局に当たらなければならない、と痛感しています。次の総理大臣がそういう危機感を持って政権運営を担ってくれるかどうか、しっかり見極めたいと思います。

2011年08月26日デイリーメッセージ 復興支援

第177回通常国会・内閣委員会 平成23年7月29日 今後の沖縄振興策のあり方について

○遠山委員 公明党の遠山清彦でございます。

本日は、内閣委員会の一般質疑の時間を使わせていただきまして、理事の先生方の御配慮で一時間もいただきまして、今年度末に期限切れを迎えます現在の第四次沖縄振興計画、これは今年度で切れますので、その後に、来年度以降の新しい振興のあり方を今議論しなければいけないわけでございますが、この沖縄振興をどう推進していくのかということにつきまして、政府の関係各省の皆様と議論をさせていただきたいと思っております。

本来この議論は、私も今理事を務めております沖縄北方特別委員会でされるべきものなんでございますが、実はこれは自公政権時代からそうなんですけれども、なかなか沖縄北方特別委員会が開催されないということで、こういう沖縄や、あるいは北方領土も同じですけれども、大事なテーマがあっても、実は国会の場でなかなか議論されない。

そこで私、悩みまして、実は私も今、公明党沖縄方面議長をさせていただいておりまして、参議院に初当選した十年前から那覇市に事務所を置いて政治活動をしてきているわけでございますが、内閣委員会は内閣府も所管しておりますので、ぜひこの委員会でじっくりと議論させていただきたいということでございまして、委員長初め委員会の同僚議員諸兄の御理解を賜りたく、冒頭お願いを申し上げます。

さて、早速一問目でございますが、沖縄県の方から、来年度以降の沖縄振興につきましては、県民各界各層の英知を結集する形で、昨年、沖縄二十一世紀ビジョンが策定され、公表されております。そして、さまざまな提言が政府になされているわけでございますが、その中でも最も大事なのが、仮称でございますけれども、沖縄振興一括交付金というものの制度の創設でございます。

お手元に資料をお配りしておりますが、資料一を見ていただきたいと思います。五点、重点事項が書かれておりますが、これが昨年の暮れ以来、沖縄県から政府に出されている重点的な要望項目でございまして、この二番目に、私が今申し上げました「沖縄振興一括交付金(仮称)の創設による予算の確保、及び使途の自由度の確保」という項目があるわけでございます。これは、与党民主党の地域主権改革の一丁目一番地とも呼ばれている一括交付金制度導入の公約、与党の公約を踏まえて、沖縄側が、ぜひとも、沖縄県への今までの補助金、交付金を原則廃止して、国が使途を限定しない自由度の高い交付金として沖縄振興予算を直接県に交付してもらいたい、こういう制度でございます。

沖縄県は、このような形で十分な財源を確保した上で、沖縄に合った形で、これからの振興を主体的に自立的に進めていきたいと希望しているわけでございます。公明党の中でもさまざまな議論をさせていただきまして、結論から申し上げますと、沖縄県のこの方針を支持するということを決めたわけでございます。

私も先日、六月一日でございますが、きょう御出席の福山官房副長官もいらっしゃいましたし、逢坂政務官もいらっしゃいましたが、沖縄北方特別委員会で枝野沖縄担当大臣に、この一括交付金の実現に向けてどういうお立場か伺いました。枝野大臣の御発言をそのまま引用しますと、「沖縄の御要望を、来年度から一気に、全部できるかということは別としても、踏み込んでまいりたい」と、文字どおり踏み込んだ発言をされたわけでございます。

それから、もう一点御紹介したいのは、七月の八日に、民主党沖縄協議会という組織があるのを初めて知りましたけれども、この名前で、一括交付金の創設に関する申し入れを枝野沖縄担当大臣・官房長官にされているわけでございます。

私が民主党の文書を資料で配るのもなんだと思ったので配っておりませんけれども、民主党の政策文書から引用させていただきますと、こう書いてあります。「内閣府沖縄担当部局予算として計上されている補助金・交付金を原則廃止し、使途を限定しない自由度の高い交付金として交付すること。 なお、概算要求にあたっては、各省別ではなく内閣府が一括して要求し、予算計上するとともに、交付金の交付にあたっても各省への移替えは行わず、内閣府が直接交付すること。」

まさに、私ども公明党も全面的に支持する表現で政府に民主党が申し入れているわけでございます。

そこで、まず、福山副長官に改めて、これは私は六月一日に枝野大臣と議論しているわけでございますが、その後に民主党さんもこうやって申し入れをされている。我が党も、実はあした山口代表が沖縄を訪問しまして、県知事とお会いした上で、明確にこの政策を支持することを表明するわけでございますが、民主党も公明党も言っているわけでございまして、政府としてどういう現在の立場なのか、お答えをいただきたい。

また、その後に、玄葉大臣の方には民主党の政調会長としても、この政策についてどういう方針なのか、お答えをいただきたいと思います。

○福山内閣官房副長官 遠山委員にお答えを申し上げます。

遠山委員におかれましては、本当に長年にわたりまして、沖縄の発展、そして住民の皆さんに近いところで御発言をいただき、御意見をいただいておりまして、心から感謝を申し上げる次第でございます。

今の一括交付金の問題でございますが、御案内のように、さまざまなところからこの一括交付金については提言を承っておりますし、一番大きなものでいえば、沖縄県の二十一世紀ビジョンの中にやはりこのことが含まれているというのを政府としては重く受けとめなければいけないと考えているところでございます。

そして、現実には、先日、七月の二十五日に沖縄振興審議会において政府に対する意見具申も行われているところでございまして、政府としては、この沖縄振興審議会の意見を受け、そして公明党さん、さらには民主党の提言を受けた中で、国の責務としての沖縄の振興策を勘案しながら、より自由度の高い沖縄の一括交付金化を検討してまいりたいと今鋭意検討しているところでございますので、そのように御理解をいただければと思います。

○玄葉国務大臣 いつも内閣委員会で遠山議員に建設的な御議論をいただいて、本当にありがとうございます。

ただいまの質問でございますけれども、おっしゃるとおり、一括交付金というのはもともと民主党が地域主権の一丁目一番地にしていた。さまざまな評価がございますけれども、約五千億、まず県に対して、これは沖縄県というよりは全国の県に対して、最終的には、先ほどの鋭い質問の一つのワードなんですけれども、移しかえはしたんですが、一括交付金という形で配らせていただいた。最初、都道府県知事から実は評判が悪かったです。しかし、だんだん使ううちに、あるいは運用するうちに評判がよくなってきたというのが率直なところではないかというふうに思います。

それで、今お尋ねの沖縄の一括交付金につきましては、実は、私のもとというよりは幹事長のもとにこの沖縄協議会というのがございまして、ここにいらっしゃる大島委員が責任者でこの提言をまとめたということでございます。

実現するということにしなければなりませんから、当然、官房長官とも話をしながら、この問題について今検討しているところでありまして、まさに現実的に最も効果的な方法は何かということをきちっと見定めながら、今おっしゃったように、移しかえする、しないというのは結構最終的には大事なポイントになってくるかというふうに思いますけれども、一年ですべて、一回で済むかというと必ずしもそうはならないんだろうというふうに思いますので、そこは現実的かつ段階的に、最も効果的な方法を県とも相談しながら、また、ぜひともこれは遠山議員とも、あるいは公明党全体とも御相談をさせていただきながら進めていければな、そう考えておりますので、むしろよろしくお願いを申し上げたいと思います。

○遠山委員 大変前向きなお答えだと思いますが、一方で、福山副長官がおっしゃったように、まだまだ検討中という表現が出てきてしまう段階だと思いますが、時間はだんだん迫っていると申し上げざるを得ないわけでございます。

それは、つまり、来年度の概算要求、この後質問させていただきますが、その期限が、通常八月の中旬ですが、今回は大震災の対応がありますから九月中旬と仄聞しておりますけれども、それを考えますと、今はもう七月の末ですから、来月中には来年度の概算要求でこの沖縄振興予算をどう扱うのかということについて考え方を与党・政府の中でまとめていただいて御提示をいただかないと、なかなか今の前向きの御答弁も裏づけがとれないということになりますので、その辺の努力をお願いしたいと思います。

その上で、今、玄葉大臣がおっしゃったように、この一括交付金化するという改革は非常に重要な改革だと思っておりますし、これができれば、私は、民主党政権に政権交代をしたことの積極的意義がもう一つ加わるんじゃないかなと。余り数多くないんですよ。数多くないんですけれども、加わるんじゃないかと思うぐらい。

ただ、それはなぜかといったら、官僚機構から相当抵抗があるんです。抵抗があります。実は、沖縄の地元の新聞の報道では、かなり官僚の皆さんに取材をして、匿名でいろいろな言葉が引用されているんですね。

沖縄北方特別委員会でも私は紹介しましたが、沖縄が要求している、今年度予算では二千三百億ですが、沖縄県は三千億円にしてもらいたいと。これも後で聞きますけれども。そのお金を県に直接交付なんてしたら、お金がブラックボックス化して、つまり使途不明金がたくさんふえるから、そんなものは財政規律の上からできませんよという批判をある官僚が匿名でしたとか、あるいは、一括交付金として県に渡した場合に、今度は市町村分が減るんじゃないかと。つまり、県に全部裁量を預けたら、市町村の今まで国から直接もらっている補助金、交付金が減らされるんじゃないかという懸念がある。あるいは、国の直轄事業というものが今年度ベースの二千三百億のうち一千億円あるわけですけれども、国の直轄事業ですから各省庁が直接沖縄を舞台にやっている事業を、果たして本当に県ができるんですかと。

こういったさまざまな懸念がありまして、最初のブラックボックス化するなんというのは、私は、典型的な役人のためにする批判であって、ぜひ民主党の政務の皆さんにも関心を払わないでいただきたいと思うわけでございますが、他方で、ほかの批判については、私ども公明党の中でも真摯に議論して、反論を考えていかなきゃいけない。

そこで、資料二を見ていただきたいと思います。

実は、この資料二というのは、平成十四年から平成二十三年まで、内閣府の沖縄担当部局の予算とその内訳をグラフ化したものが左の真ん中に大きく出ているわけでございます。平成十四年には、沖縄振興予算、トータルで三千百七十九億円ございました。当然このころ自公政権でございますが、これが漸次減らされていきまして、今年度は先ほど来申し上げておりますとおり二千三百二億円ということでございます。

ただ、玄葉大臣にも福山副長官にも注目していただきたいのは、総額が八百億円以上削られているのに、この一番下のところは国直轄分なんですね、国直轄分はほとんど減っていない。二十三年度でいうとふえているということでございまして、減らされているのは市町村分と県の分が実は減らされているわけでございます。このことを認識していただけば、国が配分を決めているから沖縄県の市町村の補助金や交付金が減らされないというのは、このグラフを見る限り全く幻想にすぎない。

裏を返して言えば、これはこれからのこともありますけれども、仲井真県知事が、おとといだったでしょうか、地元の琉球新報の新聞のインタビューに答えて、市町村に懸念があるのはよくわかっている、今まで県と市町村が対話をしなかったことについて反省をしていると述べながら、決して市町村の分を恣意的に県が削るということはしないということを県知事も明言しているわけでございまして、私は、市町村が懸念していることは実は当たらないと。

逆に、特に官僚の皆さんも、いい人、悪い人、それは政治家と一緒でいろいろいるんですけれども、国の官僚機構に任せていれば安心だというのは、このグラフを見る限り、市町村の立場に立ってそれは言えないと私は思っておりまして、この点について福山副長官の御見解を伺いたいと思います。

○福山内閣官房副長官 遠山先生におかれましては、大変沖縄の実態に沿った資料も御提示をいただきまして、ありがとうございます。

市町村分について一括交付金化するというのは、一方で我々今検討をしております。つまり、昨年は都道府県に対する一括交付金の制度をつくらせていただきました。市町村をどうするかという議論は並行して動いていまして、それとあわせて、今回の沖縄に対する一括交付金をどのように市町村の配分にするのかというのはセットになってきます。ですから、仕組みを考えるに当たっては実は非常に複雑なプロセスになってきますので、そのことも含めて考えなければいけません。

一方で、国の直轄事業は一定水準で推移をしている、遠山先生の御指摘はそのとおりでございますが、沖縄の事情を考えたときに、インフラの整備とか港湾の整備とか、これはもちろん県としっかりと協議をしながらですが、やはりそういったものは経済に対する波及効果も大きいということもあり、雇用に対しても大きいということもあってこういった配分になっているというふうに存じていて、国が自分たちの縄張りをとにかく守りたいんだといってこういうふうに維持していることではないということはぜひ御理解をいただきたいと思います。

そういった観点の中で、先ほど玄葉大臣が言われましたように、一括交付金の制度をどのような形にしていくのか、そして、さらに言えば、今全国ベースで議論をしている市町村への一括交付金化の議論と、沖縄の一括交付金の中で市町村をどういうふうに交付金化していくかという議論を並行して、本当に遠山先生御指摘のように時間がありませんが、我々としては早急に議論を詰めていきたいというふうに思っておりますし、そのように御理解いただければと思います。

○遠山委員 今の福山副長官のお話は理解できます。

理解した上で、ちょっとこれは通告していませんが、多分、逢坂政務官の所管なんですよね。市町村への一括交付金を、都道府県はやりましたよね、これは地域自主戦略交付金だと思いますが、まさに福山副長官おっしゃるとおり、沖縄も四十七都道府県の一つですから、いわゆる都道府県分の地域自主戦略交付金が終わったので次は市町村分だ、それは沖縄の市町村も入る。そうすると、福山副長官がおっしゃっているのは、その全体の、全国の市町村への一括交付金をどうするかという議論を横目で見ながら沖縄の市町村の交付金をどうするか議論しないといけないので、ちょっと複雑だと。それはわかりました。

ただ、そうしますと、ちょっと通告なしの質問で恐縮ですが、総務省において、いつ市町村分の一括交付金化の基準とか制度設計とかというのはお決めになるんですか。それがもしおわかりでしたら。

○逢坂大臣政務官 大変重要な質問をいただきました。

現在、ことしの都道府県の五千百二十億に続いて来年市町村分にどのように拡大をしていくかということについて、自治体の皆様といろいろな場を通して意見交換をしていこうというふうに思っています。

さらに、実はこの一括交付金の担当は総務省ではなくて内閣府の地域主権戦略室がやっているんですが、そちらの方から各省に対して、市町村分に拡大する際の課題、問題点についてどのようなことがあるかといったようなことも今照会しつつあるところでありまして、そんなことを踏まえて全国制度を検討してまいりたいと思っております。

その際に留意点が幾つかありまして、時間がございませんので簡単に言いますと、市町村の規模が、例えば人口二百人程度のところから三百六十万までを含めて、全部を一括して市町村というふうに呼んでいるわけですので、毎年国から行くお金の多い少ないに非常にばらつきがあるわけであります。こういうのをどう取り扱うかといったようなことを含めて、越えなきゃならない課題が多いというふうに思っています。

ただし、その際に、全国制度ができなければ沖縄の方をやらないのかとか、そのあたりはまだ整理がついておりません。沖縄の方を先に先行してやっていただくというようなことも場合によっては視野に入れながら、虚心坦懐に検討してまいりたいというところでございます。

○遠山委員 逢坂政務官、突然の質問にもかかわらず、すばらしい御答弁、ありがとうございました。

そして、一番最後のところは非常に重要なポイントで、つまり、全国の市町村の補助金、交付金をどうやって一括化するかという議論を待っていたら、恐らくかなり時間がたつのではないかというふうに思います。そうすると、沖縄の振興予算というのは、先ほど来申し上げているように、考え方ぐらいは来年度の概算要求に間に合わせないといけないわけですから、そこは沖縄の方だけ別枠でしっかりと議論していただいて、来年度に全部間に合わないにしても、少なくとも考え方はしっかりさせておかないと。

つまり、県に一括で渡してそこから市町村に行くのか、それとも、ダイレクトに国から沖縄の市町村に行くのか、そして県と国の直轄のところだけ沖縄の一括交付金としてこたえるのか。その辺の整理を、副長官、ぜひ枝野沖縄担当大臣にもお伝えをいただいて、できれば可及的速やかにこの検討をしていただきたいということを要望させていただきます。

次の質問ですが、資料三を見ていただきたいと思います。

先ほどの福山副長官の御答弁では、国の直轄事業予算が沖縄でずっと一定の水準を、一千億円前後を保っているのは、沖縄の重要性にかんがみて国もやっているんだ、それはそうだと思います。ただ、では、国の直轄事業、特に公共部分が沖縄県内の経済の活性化につながっているかどうかという視点で見ると、この資料三を見ていただくと若干違うんですね。

資料三の左側のグラフは、平成二十年度の公共工事の契約状況について、国の公共事業として発注された事業のうち県内企業に発注された割合と、沖縄県の公共工事として発注された工事の中での県内企業の受注割合を、実額ベースで出しています。

これはもう衝撃的に違うわけで、国の公共事業で発注した事業のうち沖縄県内の企業に発注されているのは四八・六%にすぎません。一方で、沖縄県が発注している公共事業については、それは工事の規模が違うとかいろいろな反論はわかりますけれども、しかし、九〇・五%。約倍なんですね。

ですから、こういう数字を見ながら沖縄県でしっかり勉強して議論をしますと、やはり県発注の事業をふやした方が沖縄県の県内企業の受注がふえるんじゃないか、それがひいては地元の雇用の拡大、雇用の安定化にもつながるわけでございますから、福山副長官、この数字をごらんになって、コメントしにくいかもしれませんが、ぜひ。

私が申し上げたいのは、国の予算が、直轄が多いからだめだとか少ない方がいいとか言っているわけじゃないんです。要は、これはほかの地方の県でも同じ現象が起こっているわけですが、ある県で国が公共事業をたくさんやっていても、実は受注している企業の多くが県外から来ているということに対しては、民主党の先生方もそれぞれ地元でそういう陳情を受けていると思いますけれども、沖縄もこういう現状なんですね。

だから、沖縄は公共事業がたくさんあっていいですねなんてほかの県からよく言われますけれども、半分以下のお金しか実は発注されていないということがありますので、この点について、副長官、御答弁お願いします。

○福山内閣官房副長官 お答え申し上げます。

これは、それぞれの地方においてもこの議論はあるので、今の遠山先生の御指摘の議論があることは私も理解をしております。

また、きょうは一括交付金の議論をいただいておりますが、県への一括交付金化をした方が、この遠山先生の資料を拝見する限りは、より地域に根差したところに受注がおりる可能性が高いのではないか、さらに言えば、そのことによって経済により資するのではないかという仮設が成り立つのではないかということも含めて、この一括交付金が沖縄県側からも非常に多く求められているということも、私は一定理解をさせていただきます。

しかし、これは遠山委員も御案内のように、やはり公共事業の発注は透明性が重要になります。それから、工事の規模の大きさ等によっては、その能力や品質保証等の問題も出てきます。

一方で、国としても、沖縄の総合事務局における発注については、地元の中小の企業になるべく、しっかりとやっていただけるところにはそこは分け隔てなくやるべきだということは注意喚起をもちろんしておりますし、さらに申し上げれば、沖縄の総合事務局以外の国の発注機関についても、県内企業にでき得る限りの受注機会の拡大を図るように要請をしているところでございます。

いずれにしても、実は遠山先生のおっしゃっておられることと我々の考えていることはそんなに差がないと思っておりまして、公共工事の契約というのは、とにかく沖縄の振興計画をまず踏まえることが重要です。それは沖縄の意向ですから。さらに言えば、それがきっちり地元の企業の受注機会の拡大に努めていけるように、引き続きやはり積極的に我々も意識したいというふうに思いますし、そして、そのぎりぎりのところでどう透明性を担保するかとか技術的なものの安全性を担保するかということは、より工夫をしながらやっていきたいと考えております。

○遠山委員 透明性の担保等については、私も全面的に賛同でございます。その上で、ぜひ地元の企業にしっかりと仕事が回るように、努力をお互いの立場でしていかなければいけないということを確認したいと思います。

その上で、次に、逢坂政務官、これは通告をさせていただいている質問でございます。

今までは予算のお話をしてきたわけでございますが、特に、沖縄における国直轄事業の事務権限を持ち、実際に執行もしているところとして、先ほど来出ております内閣府沖縄総合事務局という出先機関があるわけでございます。

これは沖縄の地元でも、先ほどお見せした資料にあるとおり、一千億円の規模の国の直轄事業が沖縄の振興予算の中にある、それをいきなり沖縄県の方に事務権限を移管して現実にそれができるのかという懸念を言う方も、沖縄にも永田町にも霞が関にもいるわけでございます。

他方で、今の政府、民主党政権が昨年の十二月二十八日に閣議決定をしました出先機関の原則廃止に向けてのアクション・プラン、これを拝見いたしますと、一つの原則というか考え方として、一つの都道府県内でおおむね完結する事務権限については都道府県に移譲するという基本方針が示されているわけでございます。

沖縄はどことも陸でつながっておりません。海しか周りはないわけですから、ほとんどの事務が沖縄県内でおおむね完結するととらえていいわけでございます。そうしますと、やや原理主義的な解釈でございますけれども、この政府がお決めになった、閣議決定したアクション・プランを見ても、内閣府の総合事務局は、まあ段階的になるのが現実的だと思いますけれども、最終的には出先機関として廃止をして、その持っていた事務権限を沖縄県に移譲するというのが今の政府の既定方針だととらえても間違いないのではないかと思いますが、その点、お答えいただきたいと思います。

○逢坂大臣政務官 似たような状況が実は北海道にも当てはまるわけでございますけれども、この出先機関の問題というのは、当然、受け手といいましょうか、自治体の側の皆さんがどう考えるかということが非常に重要になってくると思います。

御案内のとおり、政府の方で昨年の十二月二十八日に、一つの都道府県内でおおむね完結する事務権限については都道府県に移譲するということを、大きな方針として掲げさせていただきました。そして、現在は、そのうち速やかに移譲すべしという権限について、昨年、各府省が自己仕分け、自分のところでどの権限が渡せるかということを自分みずからが検証した自己仕分けというのをやっておるんですが、それを参考にしてこれを進めるということにしておりまして、現在その方向で作業が進んでいるところでございます。

一方、実はもう一つ出先の問題がございまして、それはブロック単位で出先機関を、どの権限ということではなくて出先を一括ごそっと移譲するというような考え方も、このアクション・プランの中には載せているところでございます。

現在、それにつきましては、関西でありますとか九州の知事会の皆さんがその方向でいろいろ作業を進めておりまして、私ども地域主権戦略室にもお越しいただいて、ヒアリングをしたことがございます。あわせまして、沖縄からも、そうした点について事務的に検討するような意向が伝えられましたので、一度知事さんにお越しをいただいて、考え方なども伺ったという経過もございます。

以上でございます。

○遠山委員 逢坂政務官、今おっしゃったところで私がちょっとひっかかったのは、要するに、出先機関を地方に持っている各省庁に、自己仕分けということで、どの事務権限を都道府県に移管できるかという作業をしてもらっていると言っていますが、似たような作業を自公政権時代もやった記憶があるんですよ。私はそんなに詳細に覚えていませんけれども、各省庁から出てきたこれぐらい移せますというのは、ちょぼちょぼで、全くやる気が感じられない話が多かったんですね。

今、余りこの問題でいくと脱線しますから、沖縄に絞って聞きますが、例えば、内閣府の方で、沖縄総合事務局の事務権限をどこまでは、あるいはどの事務、どの権限は沖縄県に移譲できるかという検討は今されているんですか。

○逢坂大臣政務官 遠山先生御指摘の、確かに、一の都道府県内でおおむね完結する事務権限についての自己仕分けは、私が見ても、必ずしも芳しいものだというふうには感じられません。現に、自治体の首長さんからも、これでは実に玉が小さいといいましょうか、そういう指摘もございまして、自治体の側からは、今度はもっと目玉になるものを自治体の方で提示するから、それをしっかり移譲してくれというような話に今なっているところであります。

一方、遠山先生の問題意識をひもといていくかぎは、やはり、ここのパラグラフ、この閣議決定のこの部分ではなくて、出先機関のブロックごとの一括移譲といいましょうか、そこのところで御議論をいただくということによって問題の糸口がつかめるのかなというふうに私は思っているところであります。

以上です。

○遠山委員 それでは、政務官、何度も聞いて済みません、今おっしゃったブロック単位の移譲のところ、これは閣議決定の最初の一項目なんですけれども、そこで、二点まとめて伺いたいんです。

一つは、まさに政務官が今、重要なところはここだとおっしゃったところの、1の(4)のところにスケジュールがあるんですね。これは、平成二十四年、来年の通常国会に法案を提出して、準備期間を経て二十六年度中に事務権限の移譲が行われることを目指すと明記されているんですね。

そうしますと、実は、沖縄県の仲井真知事は、私が先ほど言及した琉球新報とのインタビューの中で、国直轄事業については段階的に県に移譲してもらって構わない、その目安として、この閣議決定のこの部分に着目をして、大体三年ぐらいかけて内閣府の出先機関も整理廃止というか縮小廃止というかされていくんだろうから、それに合わせて事業規模もだんだん沖縄県に移してもらっていいというような趣旨の御発言を示唆しているんです。私は、恐らく仲井真知事も、しっかりとこの民主党政権のアクション・プランを勉強されて、タイムスケジュール観を持ってそういう発言をされていると思うんですね。

ですから、私、これもちょっと通告していない質問ですが、今、政府としては、来年の通常国会にしっかり法案を出して、二十六年度には出先機関の整理を抜本的にする、そういう方向で進んでいるのかどうか、これが一点です。

それから、あわせて、余り政務官ばかりに質問すると次の質問に行けないので、もう一つの質問は、まさにこのブロック単位の移譲の中で、職員の身分の取り扱いについても記述があるんですね。

これも非常に難しい問題なんです。例えば、沖縄にある内閣府の総合事務局も、本省から出向しているキャリアの官僚もいますよ。その方々は、沖縄の総合事務局がなくなれば本省に戻ればいいんです。ところが、その本省から来たスタッフを支えるスタッフは、現地採用で、しかし身分は国家公務員で採用されているわけですね。そうすると、総合事務局がなくなると職場を失う。では、その方を県で預かってくださいといったら、国家公務員から地方公務員に身分も移管しなければいけない。

これは恐らく、突き詰めていくと憲法で保障されている財産権の問題とも絡んで、非常に難しい身分制度の問題になるわけでございます。それから、そういう方々を受け取る県の方も、税源を移譲してもらわないと払う人件費の財源がないですから、これは財源論の問題もあるんですね。
ですから、このアクション・プランはさすがにそこまで細かく踏み込んでは書いていませんけれども、そういった非常に現実的な難しい問題がある。だから抵抗も強い。

しかし、私は、この点で公明党を代表できるかどうかわかりませんが、私個人としては、これは今の民主党政権が提示している非常に大事な改革で、将来的な道州制とかも考えたときにやらなきゃいけない、乗り越えなきゃいけない一里塚なんですね。そういう意識で、政務官にちょっと簡潔に、今私が大きく言った二つ、工程と、それからその職員の身分の取り扱いについてどういう検討状況なのか、お話しいただきたいと思います。

○逢坂大臣政務官 まず最初の御質問ですけれども、ブロック単位でいわゆるごそっと出先機関を移譲するということにつきましては、現在、関西それから九州の皆さんと話をしておりまして、スケジュールどおり進めたいということで準備を今やっているところでございます。

ただし、今回、三・一一の大震災もございまして、多少作業が滞った部分もありますが、現時点での目標としては、来年の通常国会にはその受け皿となる体制づくりの法案を国会に提出すべく、準備をしているというところでございます。

それから二点目でございますが、人員の移管の点については、これは非常に慎重にやらなければいけないというふうに私は思っております。そこで、現実に、このアクション・プランの中にも、事務権限の地方自治体への移譲に伴う人員の地方移管等の取り扱いについて、人員移管等の仕組みを検討、構築するというふうにされているところであります。

それで、先般、七月七日に開催いたしました地域主権戦略会議におきまして、人材調整準備会合というものの設置を決定いただきました。この場のトップはまだ決めておりませんけれども、関係する府省の政務官を中心にお集まりをいただいて、あるいは自治体の方にもお集まりをいただいて、どういう形で人材の移管というものをしていくべきなのかということを検討してまいりたいと思っております。この会合は早々に開いてまいりたいというふうに思っています。

○遠山委員 政務官、ありがとうございます。

実は、きょうここで私が政務官や副長官あるいは玄葉大臣と議論させていただいたような中身が詰まらないと、沖縄の振興予算をどうするかということもなかなか決めがたいというのが実情なんですね。でも、そこが今まで国会の論戦で余り深く掘り下げられてこなかったので、地元の方でもいろいろな間違った情報や誤解も含めて飛び交っているわけです。ただ、一点だけはっきり言えることは、沖縄県の方は、だんだん時間がたっていって、今非常に不安に思っております。

それで、次の五十嵐財務副大臣への御質問につながっていくわけでございますが、要するに、政務官がおっしゃったようにいろいろな議論を続けている中で、時間がたっちゃって、概算要求しましょうよとなっちゃうと、結局、前年度と同じやり方での概算要求になって、今している議論は全く飛んじゃうんですね。

そこで、私、副大臣にお伺いしたいのは、来年度の概算要求の仕組み、これは沖縄について言えば、一括交付金制度の創設を前提とした来年度の概算要求の仕組みやガイドラインをいつお決めになって沖縄県や内閣府にお示しになるのか、それを財務省の立場でお答えいただけますか。
〔委員長退席、大島(敦)委員長代理着席〕

○五十嵐副大臣 御質問ありがとうございます。

私のところにも、それから野田財務大臣のところにも、六月下旬だったと思いますが、仲井真知事さんがおいでになりまして、今、遠山委員が御指摘になったことについてしっかりとお聞きをいたしました。

ただ、来年度の予算編成につきましては、本来ならば、六月中に大きな基本方針、それから中期財政フレームが出てきて、七月の下旬には概算要求基準というのを示して概算要求を各省庁にしていただく、こういう手順なんですが、まさしく先生御指摘のとおり、おくれておりまして、まだ全体としての基本方針も概算要求基準もお示しできる状態になっていない。ですから、これからということになります。

それから、査定当局といたしましては、やはり内閣府さんの方からどういう考え方で要求するのかという考え方が出てこないといけない、それが先だと思っております。

ですから、まさしく先生御指摘のとおり、二十三年度末に切れます沖縄振興特別措置法、そして沖縄振興計画、その後継計画を決めなければいけない。その計画の中で、沖縄県が要求されています沖縄振興一括交付金という制度をどう位置づけ、どう仕組んでいくかということが一番大切なことだと思っておりまして、それを内閣府とキャッチボールしながら検討していくということになるし、まず内閣府の方で、現在の担当部局、枝野担当大臣の方でどういうお考えを持っているかということをよくお聞かせいただきたい、こう思っているところでございます。

○遠山委員 では、福山副長官、今、内閣府が考え方を財務省に示さないとなかなか査定側としてできないというお話がありましたが、これはいつごろ示されるんですか。

○福山内閣官房副長官 遠山委員の御指摘は本当に本質的な御指摘だと思っておりまして、先ほどの出先機関改革も重々御承知の上だと思いますが、御案内のように、先ほど逢坂政務官が言われましたように、順調にアクション・プランが我々実現ができたとしても、権限移譲は二十六年度中になります。それで、先生何度も御指摘のように、新沖振法によるスタートは二十四年の四月からになります。ことしの秋から来年にかけては、新沖振法の議論をきっちりしなければいけません。

その手前の今の段階で、一括交付金を一体どの程度にしていくのかとか、出先機関の権限移譲を、沖縄の特殊な事情にかんがみて国の責務として沖縄の振興をやらなければいけませんし、仲井真知事からも、国の責務としてやる分についての権限の事務の問題についてはしっかりすみ分けて議論してくれという要望もいただいていますので、このことを先を見越した上でこの時点でどこまで具体的に詰めていけるかということは、実は我々も大変悩んでおります。

ですから、先を見た上の一里塚であったり、先を見た上での一つの方向性の形になるような状況で、この夏から秋にかけてについては検討を早急に進めたいというふうに思っておりますが、おっしゃっていただくように、大変、いろいろ多層的な状況をかんがみて考えなければいけないので、そこは一生懸命早く検討していきたいと思っております。

○遠山委員 わかったようなわからないような御答弁でしたが、大変悩んでいるというのはよく理解しました。それは、私が副長官の立場にいても相当深く悩まざるを得ない状況ですし、問題だと思っています。

ただ、一点だけこの点で御要望させていただければ、確かに、アクション・プランどおりいっても二十六年度中に出先機関の整理の仕方が決まっていく、実施に移される、しかし新しい沖振法は来年度からやらなきゃいけない、もう既にそこで二年のタイムラグがあるから難しいんですよというのはよくわかります。ただ、であるならば、逆に、二十四年度、来年度から一気に全部できなくても、少なくとも工程表を示して、段階的にこうやっていきますと。どこの仕組みの中で議論して結論を出して、総合事務局の権限の縮小だとか、逆に言えば、沖縄県側がそれを受け取ってどう実施するのか、その体制がどう整うのか、その工程表ぐらい出していかないといけない時期が迫っているという点だけは申し上げたいと思っております。

さて、大分時間が押しましたので、若干質問を幾つか割愛しながらですが、米軍から返還をされた跡地の利用の問題につきまして伺いたいと思います。

済みません、一問目に用意していた総論的なところはちょっと割愛をさせていただいて、具体的な問題点に幾つか入りたいと思います。

まず、福山副長官、沖振法と軍転特措法、これは防衛省も一部所管が入っているのできょうは小川副大臣に来ていただいておりますが、現行法では、返還される前の米軍基地内への立ち入りというのは原則許可されていないんですね。一部例外はありますよ。例外的に米軍から許可された立入調査というのは今まで行われてきておりまして、私、内閣府からもリストをもらいました。しかし、原則だめなんです。

そうしますと、返還前から、今返還前と言っているのは、普天間基地を含む嘉手納以南の基地については、普天間飛行場の移設でもめておりますのでなかなかいつ実現するかわかりませんけれども、しかし、日米が合意したプランの中では、嘉手納基地以南の基地についてはいずれは全部沖縄に返還するとなっているんですね。そうしますと、沖縄県、地元が要求しているのは、嘉手納基地以南の基地について返還前から基地内への立入調査を認めてもらって、その調査に基づいて跡地利用計画案を作成して、地権者がいますから、その地権者の合意形成を図りながら返還を迎えたいという希望がありまして、ですから返還前からの立ち入りを原則認めていただきたいと。

ただ、当然、軍用機がばんばん飛んでいる滑走路で調査することは現実的に不可能ですから、それは一定の条件のもとでですけれども、この返還前の立入調査について政府がこれまでどう対応されてきたのか、また来年度からどう改善されようとしているのか、お答えいただきたいと思います。

○福山内閣官房副長官 遠山先生御指摘のように、日米の間には一九九六年に合衆国の施設及び区域への立ち入り許可手続合意がありまして、これまでも、地方公共団体からの要請があれば、この合意に基づいて国を通じて在日米軍に対して申請をしてきております。実態として、立ち入りをしてきた例もあります。

先生御指摘のように、返還特措法が本年度末で期限を迎えるので、現在、関係省庁間で今後の跡地利用のあり方について検討を行っているところであって、その中で、この申請手続そして立ち入りの問題については今調整に努めているところでございまして、問題意識としては共有をしておりますが、今の段階ではまさに調整中ということでございます。

○遠山委員 ちょっと細かい要望ですが、一点だけ指摘させていただきます。

それは、ことしの五月十八日の参議院の決算委員会で自民党所属の島尻安伊子参議院議員が指摘をしているわけですが、返還特措法第九条に基づいて、地元の市町村が米軍基地の基地内に入りたいというあっせん申請を行うことができるという条項があるんですが、実は、五月十八日の政府の御答弁で、政府のどこにその窓口があるか決まっておりませんという答弁をしているんですね。

これは小川副大臣もぜひ覚えておいていただいて、副長官、これは御答弁要りません、今まさに検討中ということですから。だから、地元の市町村から見れば、いや、政府は今まで立ち入り許可を認めた例もありますよと言うけれども、恒常的にあっせんをしてくれる窓口がないという答弁を政府参考人がしちゃっているんですね。ことしの五月ですよ。これは大問題なので、早急に窓口を決めていただきたいという要望をさせていただきます。

その上で、小川副大臣、お待たせをいたしました。副大臣にぜひお伺いをしたかったのは、資料の四を見ていただきたいと思います。

給付金制度のイメージ図、今いろいろな給付金がありますので何の給付金かということになりますから、まず上を見ていただきたいんですけれども、左側が、駐留軍用地として沖縄の地権者が米軍に用地を提供している賃貸借契約の期間です。それが日米の合意に基づいて返還をされたところが返還日となるわけですね。

返還をされますと、現行法では、軍転法に基づいて三年間その地権者に対して給付金が支給をされます。なぜならば、米軍基地というのは、その土地利用の性格上、返されてすぐ使えるものではありません。原状回復をしなければいけない、後で時間があれば聞きますが、埋蔵文化財の調査もしなければいけない、環境アセスもしなければいけない、いろいろな作業がありますから、その期間、なかなか渡せないということで三年間認めているわけです。

それから、沖振法に基づく給付というのが右側に書いてありますが、これは、私の理解では最長一年半ということでございます。

そうしますと、現行法では、軍転法の給付金の支給が返還日から三年間、それから沖振法に基づく特定給付が大体一年半、だから、マックスで、返還されてから四年半は国から補償金的なお金が給付金として地権者に出される、こういう仕組みになっているんです。

ところが、これは問題があるんですね。このグラフを見るとおわかりのとおり、返還されてから地権者に土地が実際引き渡されるまでは時間がかかるんです。当然、例えば、アスベストはないかもしれないけれども、PCBとか、軍事基地ですからいろいろな土壌の問題があったりして、それを原状回復する。その作業をやっている期間は、特別管理費等補償金という名目でお金が出るんです。ところが問題は、軍転法の支給期間三年間にそれが組み込まれちゃっているんですね。

そこで、下を見ていただきたいんですが、今、沖縄県の方で要綱案をつくって、新しい法律案を政府に提示しております。その法律ではどうなっているかというと、米軍との賃貸契約が終わった返還日から引き渡し日までは原状回復に伴う補償金という位置づけで補償金を出して、現行の軍転法の三年間の支給は、その引き渡し日を起算日として三年間出すべきだと。そして、その後にほかの給付金も出していけば、実際に原状回復にかかっている期間は別の補償金を出して、その後に給付金で対応するということで、より長くその補償をすることができるということを盛り込んだ法案を沖縄県側が要綱をつくって出しているんですね。

私、非常に妥当な案を沖縄県は出していると思いますが、この給付金の部分を所管している防衛省の副大臣としてのお答えをいただきたいと思います。
〔大島(敦)委員長代理退席、委員長着席〕

○小川(勝)副大臣 御答弁を申し上げます。

給付金のスキームにつきましては、遠山委員から丁寧に御説明がありましたので、重複を避けたいというふうに思っておるところでございます。

防衛省といたしましても、給付金の事務にわたる関係を沖縄で担当させていただいておりますので、さまざまな地元の皆さん、地権者あるいは県庁職員の皆さんからの御懸念や問題点など指摘を受けているところでございます。問題点の一部は共有をさせていただいておりますけれども、沖縄県から示された案の中にも幾つか検討を要する点があるというふうに現在のところ認識をいたしておるところでございます。

一つは、年限は長い方が使い勝手がいいわけでありますけれども、まずは、予算には限りがあるということでございます。また、返還された跡地の再利用に係るインセンティブと申し上げますか、またその利用促進に関する速度、このことを、給付金等の給付に長くかかることによって阻害するという懸念も指摘をされているところでございます。

また、下の図で書き込まれております引き渡し日。さまざまな土壌汚染の問題、原状回復で、それぞれの土地に応じて、回復がスムーズにいく場合、問題がある場合、いろいろあるわけでありますけれども、この引き渡し日が確定をしないとなかなかその給付の終わりまで時間がいたずらに過ぎていくということなどから、また、給付に係るモラルハザードの問題が生じてくるのも問題点として指摘をされているところでございます。

また、沖縄県からは、ここの下に限度額が書いてありました、年・一人当たり一千万円という限度額を廃止してはどうかという提案でございますけれども、これは九八%の地権者がほぼ一千万円以下の給付ということでございまして、一部特定の、たくさんの土地を所有されておられる方にとって特にプラスになる制度改変になっているということで、問題点を指摘させていただいているところであります。

いずれにいたしましても、現状に対する問題点があるということは共有をさせていただいておりますし、冒頭申し上げましたとおり、沖縄県のさまざまな団体あるいは行政と防衛省との間でさまざまなチャネルがございますので、委員からの御指摘も踏まえて、さまざまな形で意見交換をさせていただきたいというふうに考えております。

また、沖縄振興に関しては、内閣の枢要なテーマでございますので、枝野沖縄担当大臣の御指導もいただいて、防衛省全体で頑張ってまいりたいというふうに思っております。

○荒井委員長 逢坂政務官より、先ほどの答弁で訂正をしたい旨……。訂正をしてください。

○逢坂大臣政務官 委員長のお許しをいただきましたので。

先ほどの私の答弁の中で、人材調整準備会合のトップが決まっておらないという話をしましたけれども、七月七日の地域主権戦略会議において、総理からの指名で、地域主権戦略会議の構成メンバーである北川正恭早稲田大学教授がトップになっているということでございます。訂正させていただきます。失礼いたしました。

○遠山委員 小川副大臣、丁寧な御答弁ありがとうございました。

先ほど、今いろいろ沖縄側の声も聞きながら検討中ということだったんですけれども、財政に限りがあるのはもう当然のことでございます。

他方で、私たちが忘れてはならないのは、在日米軍基地の七四%が沖縄に集中をしている。沖縄県自体の国土面積に占める割合は一・六%にすぎないわけで、歴史的経過はあるにしても、一・六%の県に七四%集中している。それも、日米安全保障という大きな国防上の枠組み、国策としての枠組み上、そういう基地負担が生じているわけでございますので、通常の国と民間の地権者との契約関係とは質を異にするという点から、きちんと地元の要望を踏まえて。

特に私がきょう指摘した点は、決して無理な話をしているとは思っておりません。返還をされてから原状回復をして引き渡しをされたところから起算をして給付をした方がいいということをまず申し上げているわけで、その点をぜひ御理解いただいて検討していただきたいと思います。

それから、福山副長官、最後に、時間がありませんので、私の方から二点申し上げたいと思います。

実は、普天間基地の中で、今まで立ち入りを認められていろいろな遺跡の調査をしてきました。千七百カ所で試掘をしてきたわけでございますが、県側としては全体で五千百カ所調査したいと言っております。ですから、まだ三分の一程度です。

さらに、千七百カ所しか調査していないんですけれども、既に普天間基地の下に遺跡があるだろうと明確にわかったところだけで百二カ所あるわけでございます。これは総面積が出ていまして二百十四ヘクタール、普天間飛行場の実に四割の面積の下に遺跡があるということが既に指摘をされておりまして、ということは、普天間基地が返還をされても、その後相当な時間がかからないと跡地の整備ができない、跡地の整備が終わってからじゃないと地権者は使用収益を得られないという状況である。

さらに、普天間基地の地権者の数が、平成八年が二千四百人だったんですが、平成二十一年には三千二百人にふえている。八百人、地権者もふえております。地権者の数がふえればふえるほど、合意形成が跡地利用に関して難しくなることは火を見るより明らかでございます。

こういったことも含めて、沖縄側が今、最後に聞きますけれども、例えば公共用地の先行取得の制度化、つまり、普天間基地で土地を持っている民間人の方からあらかじめ公共用に土地を取得するような制度も沖縄県は求めているわけでございますが、こういった点も含めてどう対応されるか、最後に御答弁を簡潔にいただいて、私の質疑を終わりたいと思います。

○福山内閣官房副長官 駐留軍用地内の地権者数が増加をしているということについては我々も承知をしております。特に、相続等によって所有権の移転が行われているというふうに承知をしております。

現実には、おっしゃられた先行取得でございますが、具体的な用途が確定していない段階で国として用地を取得するというのはなかなか難しいと思っております。

ただ、一方で、地権者との権利調整を踏まえた具体的な跡地利用計画の策定等が行われて、国として実施する事業内容が特定されれば、そのことについては対応できると思いますが、遠山先生おっしゃるように、地権者がふえればふえるほど、権利調整、それからいろいろな事業の計画が立ちにくくなりますので、我々としても、先生の御指摘をしっかりと留意して対応していきたいと思っております。

○遠山委員 ありがとうございました。終わります。

2011年07月29日国会質疑 復興支援 沖縄

ついに実現へ!災害弔慰金の支給対象に「兄弟姉妹」を

遠山清彦です。今年も猛暑の夏になりそうです。原発事故の影響で、首都圏でも節電努力が行われておりますが、猛暑となると熱中症(特に高齢者の方々)が心配です。知恵を出しながら、健康を維持しながら今年の夏を乗り切りたいと思います。

さて、本日午前9時半に開催された衆院災害特別委員会で、私が原案を起草し、公明党から各会派に働きかけた「災害弔慰金支給法改正案」が、全会一致で可決されました。(各会派が事前に賛意を示したため、委員長提案で審議省略し採決されました。)今後、衆院本会議での採決を経て参院に送られ、来週にも成立の運びとなります。

この法改正の趣旨は、災害で家族がお亡くなりになった遺族に対し国が支払う弔慰金(生計維持者が死亡の場合500万円、非生計維持者の場合250万円)の対象に、「兄弟姉妹」を加えることです。この問題は、一部マスコミ報道でも紹介されていましたが、私も5月の予算委員会質疑で取り上げました。東日本大震災で同居している弟さんが津波で死亡したにも関わらず災害弔慰金も出ない、自宅が残っていたために生活支援金も出ない、そして義援金も出ない方の事例を紹介し、政府に改善を求めました。

この国会審議で、細川厚生労働大臣は、改善に前向きな御答弁をされていたのですが、その後政府与党側で動きが全く見られず、6月中旬に当初の会期末を迎えてしまったため、急遽私と衆院法制局で改正案を作成し、各党への働きかけを開始しました。

国会の会期が延長されたため、ようやく本日委員会可決までこぎつけることができ、私は委員会を傍聴しながら、大変嬉しく思いました。この改正案の実現にご協力をいただいた、法制局の職員と各党の同僚議員の皆様に、この場をお借りして、心から感謝申し上げる次第です。

正確を期すため、以下、今回の法改正案の要綱をそのまま引用します。

一 災害弔慰金の支給対象となる遺族の範囲の拡大
災害弔慰金の支給対象となる遺族の範囲に、死亡した者の死亡当時における兄弟姉妹(死亡した者の死亡当時その者と同居し、又は生計を同じくしていた者に限る。)を加えること。ただし、死亡した者の死亡当時における配偶者、子、父母、孫又は祖父母のいずれもが存しない場合に限ること。

ここでの留意点としては、この要綱の但し書きの部分にあるように、災害弔慰金の支給対象には、順位があり、災害で亡くなった方の配偶者や子どもや親がいる場合には、当然そちらへの支給が優先されます。法改正では、そうでない場合に、兄弟姉妹の遺族に弔慰金を支払うことができるようになります。

政治にパフォーマンスは不要です。これからも公明党は、被災現場からの声を真摯に受け止め、わけのわからない総理大臣は相手にせずに、復興支援の実現に全力を挙げてまいります。

【関連ブログ】遠山清彦デイリーメッセージ:議員立法:災害弔慰金、兄弟姉妹へも支給を(2011年6月17日)

【関連記事】公明新聞:弔慰金 兄弟姉妹にも(2011年6月17日付)

【関連動画】公明ウェブTV:11/06/16 災害支給金の対象拡大

2011年07月14日デイリーメッセージ 実現しました 復興支援

議員立法:災害弔慰金、兄弟姉妹へも支給を

遠山清彦です。マスコミは、政局ばかりに集中し、あたかも与野党が総理降ろしにばかり動いているように報道していますが、事実はだいぶ異なります。私たちは、確かに内閣不信任案を国会提出しました。菅総理には本格的な復興支援の陣頭指揮を任せられない、という立場は変わりません。しかし、それはそれとして、私たち国会議員には、立法府として必要な法律を作り、通す責任があります。毎日が真剣勝負です。

「議員立法」として、その一つの結実が、昨日、公明党中央幹事会で山口代表から公表していただいた「災害弔慰金支給法改正案」です。この改正案は、公明党復旧復興支援チーム座長である私が、衆議院法制局の職員と2日間の突貫作業で先週、たたき台をまとめ、党内論議を経て成案を得たものです。現在、自民党内でも審査をしてもらっています。与党民主党をはじめ各党にも呼びかけ、早期に成立をさせたいと願っています。

現行の災害弔慰金支給法は、昭和48年9月に議員立法で制定された法律です。災害時に死亡した者の家族にお見舞金としての弔慰金(死亡者が家計を支える人の場合500万円、それ以外の方の場合250万円)が支払われることになっています。

ところが、今回の東日本大震災後、大きな問題点が被災地域から指摘されました。それは、弔慰金の受給遺族としてこの法律に規定されているのは、配偶者、子、父母、孫、祖父母だけで、被災した際に同居していたり、生計を同じくしていた兄弟姉妹は、支給の対象になっていないという点です。(一部テレビ・新聞報道等でも、具体的な事例が取り上げられました)

この問題は、震災直後に公明党の赤羽前衆院議員に情報が寄せられ、すぐ党内で議論しました。さらに、5月16日の衆院予算委員会で私が取り上げ、細川厚労大臣も改善の必要性を確認していました。しかし、その後の政局騒動で、与党側からは動きが全くなし。私の方で急遽改正案を作成し、党内で了承されました。

そもそも支給対象に兄弟姉妹が入っていなかったのには、理由がありました。死亡された方の遺産相続の観点から、配偶者や子、孫、祖父母などの直系の家族に限定されていたのです。また、法律制定当時は兄弟姉妹はたいてい独立した世帯で生計を分けていることが多く、あまり問題にならなかったのかもしれません。

しかし、現在の日本では高齢化や未婚化が急速に進み、兄弟姉妹で同居する世帯や、生計を同じくする場合も増えています。そうしたケースの中で被災し犠牲者が出た場合においては、やはり兄弟姉妹にも弔慰金を支給するのが妥当なのではないか、そういう問題意識で改正案を作りました。

ただし、国民の血税を財源とする災害弔慰金を兄弟姉妹だから誰でも、という訳には行きません。そこで、今回の改正案では、兄弟姉妹について「死亡した者の死亡当時その者と同居し、又は生計を同じくしていた者に限る」という形で受給対象者を拡大しました。地震や津波に襲われた時に、共に同じ家に同居していたり、あるいは同居していなくても生計を同じくしていた兄弟姉妹に対して、亡くなられた方の弔慰金を出すことに、国民の皆様の理解が得られると考えています。

なお、この改正案の附則には、本年3月11日までさかのぼって適用する(遡及適用)規定も盛り込まれています。この改正案が成立すれば、東日本大震災の被災者で対象の方々にきちんと支給されることになります。

各党のご理解をいただき、早期にこの改正案を成立すべく、全力を尽くします!

【関連記事】公明新聞:弔慰金 兄弟姉妹にも(2011年6月17日付)

【関連動画】公明ウェブTV:11/06/16 災害支給金の対象拡大

2011年06月17日デイリーメッセージ 復興支援

第177回通常国会・内閣委員会 平成23年6月15日 障害者基本法について

○遠山委員 公明党の遠山清彦でございます。

障害者基本法は、昭和四十五年、議員立法によりまして制定をされました。障害者施策の憲法と位置づけられておりまして、国会議員と障害者の皆様の協議と意見交換と判断でこれまで改正が行われてきたわけでございます。

今回の改正に当たりましては、国連障害者権利条約の批准のための法整備を進めるという趣旨で、障害者当事者の方からも三十回を超える長時間の議論を重ねて、この第二次意見にその主張を明らかにされてきたと理解をしております。まず、関係者のその御尽力に、この場をおかりして、冒頭、敬意を表したいと思っております。

しかし、先ほど来、この委員会でもありますとおり、本改正案は、閣議決定に基づきまして、政府提出の法案となりました。政治主導と民主党政権がおっしゃっている中で、省庁間の調整が大変だったということも仄聞をしているわけでございますが、この内容につきましては、国連の障害者権利条約を踏まえて、新たな方向性を志向していると理解をしておりますが、一方で、「可能な限り」という表現が六カ所に見られること、あるいは、合理的配慮の規定やインクルーシブな教育の定義がはっきりしていないということ、あるいは、「障害」の表記などに関しまする議論など、今後の課題は残されていると理解をしております。

これからの差別禁止部会等での議論をまた見据えながら、我が党としても、修正案の附則に書かれたように、また三年後の改正というものも目指して議論を深めてまいりたいと思っております。
公明党におきましては、この基本法の改正につきまして、二年前に福島豊前衆議院議員を中心に、そして今は、きょう議案提出者で答弁側におります高木美智代議員を中心に、障害を持たれている当事者の方々と議論しながら素案を作成いたしました。そして、今回政府が提出した案と比較をしながら修正案をまとめさせていただいたところでございます。

そのさまざまな方からの御意見をもとに修正案も出ているわけでございまして、きょうは、確認の意味で幾つか質問をさせていただきます。

まず、蓮舫大臣に改めてお伺いをいたしますが、なぜ今回、議員立法ではなくて閣法としてこの改正案を出されたのか、簡潔な御答弁をいただきたいと思います。

○蓮舫国務大臣 委員御指摘のとおり、障害者基本法は、昭和四十五年に議員立法として制定をされ、その後も、議員立法によって複数回にわたって改正が行われてきた経緯は、そのとおりでございます。

一方、一昨年の十二月以降、政府では、障害者に係る制度の集中的な改革を行うために、閣議決定で内閣に設置をした障がい者制度改革推進本部のもとで、障害当事者を中心とする障がい者制度改革推進会議を開催してきているところでございます。この会議は、昨年六月、障害者制度改革を進めるに当たっての基本的な考え方を第一次意見として取りまとめていただきました。その第一次意見の中で、基本法の改正法案については政府が提出するべきであるとされたところでございます。

そこで、政府としては、この第一次意見を大変重く受けとめさせていただき、最大限尊重する形で、昨年六月に閣議決定を行い、基本法の改正についても政府として責任を持って取り組んでいくものとしたところでございます。

○遠山委員 よくわかりました。

そこで、今回修正案が出ているわけでございますが、公明党としてどのような点を中心に盛り込んだのか、修正案提出者でございます高木委員の方からお答えをいただきたいと思います。

○高木(美)委員 お答えをさせていただきます。

先ほど修正案の趣旨説明をさせていただきましたが、その十三項目のうち、実は十一項目は、多くの障害者団体からの意見をもとに公明党が提案をさせていただき、民主党、自民党の御賛同を得て反映させていただいたものでございます。

まず、ポイントの第一点目は、「障害者の意思決定の支援」を二十三条に明記したことでございます。

重度の知的、精神障害によりまして意思が伝わりにくくても、必ず個人の意思は存在をいたします。支援する側の判断のみで支援を進めるのではなく、当事者の意思決定を待ち、見守り、主体性を育てる支援や、その考えや価値観を広げていく支援といった意思決定のための支援こそ共生社会を実現する基本であると考えております。

この考え方は、国連障害者権利条約の理念でありまして、従来の保護また治療する客体といった見方から人権の主体へと転換をしていくという、いわば障害者観の転換ともいえるポイントであると思っております。

さらに、日常的に障害者を支える家族への相談支援、また家族同士のサポート、家族への差別防止の支援なども盛り込ませていただいております。

二点目は、インクルーシブな教育を進めるため、就学先決定等に当たりましては、文科省中教審の特別支援教育の在り方に関する特別委員会での論点整理に基づきまして、これまでの、就学基準に該当する障害のある子供は特別支援学校に原則就学するというこの基準を改めまして、障害の状態、本人の教育的ニーズ、学校、地域の状況等を踏まえた観点から就学先を決定する仕組みとすることが適当であると考えております。

その際、本人、保護者に対しまして十分な情報提供がされ、意向を最大限尊重した上で教育委員会が最終的に判断をするとした方向性を修正案により明確にさせていただきました。

いずれにいたしましても、DAISY教科書等の適切な教材提供、地域の学校でも必要に応じて手話や点字を学ぶことができるなど、環境の整備が必要と考えております。

三つ目には、発達障害児、障害者への支援を進めるため、定義に明記をいたしまして、第十七条では、療育の研究開発、普及の促進、また専門人材の育成を盛り込みました。そのほかに、先ほど来ありました、東日本大震災を踏まえまして防災、防犯を、また、消費者被害の多くを障害者が占めていることから、その保護を、また、車いす等での移動の円滑化を図るために、整備がおくれています新幹線を初めとする車両、船舶、航空機等を例示いたしまして、さらに、精神障害につきましては、附則の第二条二項になりますが、医療と保健と福祉の連携の確保と支援体制のあり方について検討するということを書かせていただきました。

いまだ修正といたしましても不十分でございますが、差別禁止部会の議論を見守りながら、三年後の見直しでこの基本法を完成させていただきたいと考えております。
ありがとうございました。

○遠山委員 ありがとうございます。

民主党を初め自民党さん、また我が党の主張も盛り込んでいただきまして、修正案で合意をされたことを大変高く評価しているところでございます。

さて、蓮舫大臣に再びお伺いをしたいと思います。

第一条の目的に福祉の増進という表現がもともとあったわけでございますが、これは、平成十六年の改正時に、広義の福祉、国民全体の福祉を増進していこうという目的を明確にするため全会派一致で加えたものと理解をしておりますが、この福祉の増進という言葉が今回の改正案では削除されております。この理由について御答弁をいただきたいと思います。

○蓮舫国務大臣 今般の改正案では、その目的において、すべての国民が分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現を目指しております。

障害者の幸福を追求するという意味の、委員御指摘の「障害者の福祉を増進する」との文言なんですが、これにつきましては、今般の改正において、障害の有無にかかわらず、すべての国民が共生する社会を実現する、これを包含した新たな大きな目的を掲げることに伴いまして、この文言を削除することとしたものでございます。

○遠山委員 よくわかりました。その方向性、考え方については、私も個人的に妥当であるというふうに思っております。

さて、先ほど来同僚議員からも話題になっておりますが、教育の問題につきまして、中には特別支援学校をなくすべきという極端な御意見もあるわけでございますが、やはり、障害の特性あるいは個人の能力、志向等によりまして選択できることが大事だというふうに理解をしております。

今回の法改正では、先ほど来出ておりますインクルーシブな教育について、文部科学省としても進める方向でかじを切ったというふうに理解をしておりますが、それに間違いはないか。また、あわせまして、そうなっていく中で、就学先のあり方はどのように変わるのか。そしてもう一つ、現場からは、高校、大学などの中等、高等教育課程におきまして職業訓練もしっかりとやってもらいたい、そういう御意見が大変多いというふうに私ども感じているわけでございます。

インクルーシブな教育を進めていく中で、将来的な就学先、そしてまた職業訓練、就職、こういったところをにらんだ方向性について文部科学省としてどのような御見解をお持ちか、御答弁をいただきたいと思います。

○笠大臣政務官 まず、今委員御指摘のように、私どもとしても、インクルーシブな教育を進めていくという方向でしっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。

先ほど、修正案の提案者、取りまとめに御苦労いただいた高木議員の方からもお話ありましたように、これまで、現場の皆さんや専門家の皆様方とインクルーシブな教育について、あるいは特別支援教育というもののあり方について、中教審等々で議論を進めてまいりました。

昨年十二月の論点整理においては、インクルーシブ教育システムにおいては、同じ場でともに学ぶことを追求するとともに、個別の教育的ニーズのある児童生徒に対して、その時点で教育的ニーズに最も的確にこたえる指導を提供できる多様で柔軟な仕組みを整備することが重要であり、子供一人一人の学習権を保障する観点から、通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校といった、連続性のある多様な学びの場を用意しておくことが必要であるというふうにされたところでございます。

また、今御指摘のように、就学先の決定のあり方については、就学基準に該当する障害のある子供は原則特別支援学校に就学するという従来の就学先決定の仕組みを改めて、障害の状態、本人の教育的ニーズ、本人、保護者の意見、専門家の意見等を踏まえた総合的な観点から決定をする仕組みとし、その際、何よりも大事なのは、本人、保護者に対し十分情報提供をしつつ、本人、保護者の意見を最大限尊重し合意形成を行うことを原則とし、最終的には市町村教育委員会が決定をする仕組みとすることとされたところでございます。

文部科学省としては、本法案の改正、そしてまた中教審の議論等も踏まえながら、障害のある子供の就学先決定の具体的な仕組みについて速やかに検討をしてまいりたいというふうに思っております。

そして、御指摘のように、高等学校あるいは高等教育においての体制のおくれでございますが、まず、高等学校においては、特別支援教育に関する校内委員会の設置、特別支援教育コーディネーターの指名等の校内体制整備が近年進んできているものの、小中学校と比較をすると大変おくれております。キャリア教育、職業教育についても、生徒一人一人の障害の状態等に応じた指導、支援の充実が必要であるというふうに認識をしております。

また、大学等については、現在、日本学生支援機構において障害学生修学支援ネットワークを構築して、全国の大学等からの障害学生に対するさまざまな相談に応じる取り組み、あるいは教職員向けの障害学生修学支援ガイドブックの作成、配付等を行っております。
今後とも、障害のある学生そして生徒に対する職業教育も含めた適切な支援に努めてまいりたいというふうに考えております。

○遠山委員 政務官、ありがとうございます。

特に、就学先決定のところは、政務官がおっしゃったように、本人と御家族への情報提供、これは本当にしっかりやっていただきたいのと、やはり最終的な決定に際して、本人と家族の同意あるいは希望先の合意、ここがしっかりと重視される仕組みをつくっていただきたいと思っております。

また、職業訓練等につきましては、私は地元の一つが沖縄なわけでございますが、そこで、三つの障害を抱える方々、これは自立支援として行っているNPOがありまして、そこが、私が驚くほど、障害を持たれた若い人たちの就職先、それも正規雇用として確保するのに成果を上げておりまして、私も以前参議院の厚生労働委員会の理事をやっておりましたときに、厚生労働省の本省から担当の方に来ていただいて、実際に現地を見ていただいて、どういう訓練をして、しかも九割ぐらいの方々が、半年間そこで訓練されるとどんどん正規の雇用で就職をしていくと。

私が一番驚いたのは、ダウン症の男の子がスポーツショップに正規雇用されまして、中に入ったら、あいさつがだれよりもできるということで社長から表彰を受けたということが地元の新聞に載ったり、あるいは、沖縄にはデパートというと三越が一軒しかないんですが、そこに知的障害を持たれている若い女性の方が就職できたりとか、大きな成果を上げております。

私もそこの施設の皆さんからお話を伺ったら、障害を持たれていても、やはりマナーとかあいさつとか、基本が大事だということでかなり厳しくやっておりまして、実は三回以上遅刻するとそこの職業訓練から外されてしまうという非常に厳格なことをまず朝からやっておりまして、それは要するに、障害を持ちながら正規雇用として会社で働くためにはそういうところがまずきちんとしていなければだめだということで、徹底して厳しくやることによって成果を上げているんですね。

ですから、高等教育等で障害を持たれているお子さんたちに職業訓練する際にも、当然、コンピューターができるようになるとか、技術とか資格の問題もあるんですが、私が気づかされたのは、そういう中身の、あいさつとか時間におくれないとか、そういった基本的なところもしっかりやるということで、逆に、社会に出たときに周りの模範になっていくということで障害者の雇用の拡大につながっていくというふうに私は感じたこともあるものですから、ぜひそういった観点からもお取り組みをしていただきたいと思います。

続きまして、蓮舫大臣に情報バリアフリー化のことについて伺いたいんですが、報道もされておりますので、これは大臣よく御存じのとおり、大震災の際でも、避難所の視覚障害者の方々が、視覚障害ですから生活便りを読めないので情報が入らなかったという問題ですとか、あるいは、非常に混乱した状況の中だと思いますけれども、薬の飲み間違いが起こったというような事例があるわけでございます。

これは、平時も含めて、障害者や高齢者に情報が確実に届くように総務省や内閣府でバリアフリー化をもっと推進しなければならないと思いますが、この基本法の改正案の審議に際してどういう方針で臨まれるか、御答弁をいただきたいと思います。
〔委員長退席、岡島委員長代理着席〕

○蓮舫国務大臣 委員御指摘のとおり、情報バリアフリー化の大切さ、重要さというのは、全く同じ認識でございます。障害者にとって必要な情報の取得あるいは意思疎通のための手段、これが確保されることは、あらゆる分野で、どういう行動を行うにとっても、必要最低限、とても大切なことになっております。特に、今御指摘の東日本大震災の場合には、命、体の安全に直接かかわることがありますので、まさに進めていかなければいけないと私も認識をしています。

こうした観点から、今般の改正案では、第三条の第三号において、可能な限り手話等の意思疎通や情報取得等のための手段が確保される旨を基本原則として位置づけたところでございます。また、第二十二条の第二項におきましては、災害その他非常の事態の場合について、障害者に対しその安全を確保するために必要な情報が迅速かつ的確に伝えられるよう必要な施策を講じる旨を新たに規定しているところでございます。

本法律案の成立の上は、新たな障害者基本法のもとで、関係府省が本当に密に連携をしながら、情報バリアフリー施策の一層の推進に努めていきたいと考えています。

○遠山委員 大臣、ぜひよろしくお願いいたします。

次に、厚生労働省に伺いますが、この改正案におきましては、障害者の医療に関して、可能な限りその身近な場所でという表現、また、人権を十分に尊重する、そういう医療を行うことと規定をされているわけでございます。

特に、関係者の皆様の関心が最も高いのは精神科の医療の見直しについてでございますが、厚生労働省としては、今回の改正を機に、精神科医療の見直しについてどのような検討をされていくのか、簡潔にお答えをいただければと思います。

○木倉政府参考人 お答え申し上げます。

先生御指摘の特に精神の面でございますが、精神保健医療福祉の改革につきましては、これまでも、平成十六年の九月、おおむね十年間を見通しました改革のビジョンということを示して進めてきておりますが、そのときにも、入院医療中心から地域生活中心へという方針を掲げて取り組みを進めてまいりました。

さらに、昨年の六月二十九日の閣議決定、障がい者制度改革推進会議等の議論を踏まえて閣議決定をされました障害者制度改革の推進のための基本的な方向の中におきまして具体的に示されておりますのは、一つには、社会的入院を解消するために、精神障害者に対する退院支援や地域生活における医療、生活面での支援に係る体制の整備について、平成二十三年内にその結論を得る。次に、精神障害者に対する強制入院あるいは強制医療介入等について、いわゆる保護者制度の見直し等も含めてそのあり方を検討して、二十四年内を目途にその結論を得る。さらに、精神科医療の現場におきます医師や看護師等の人員体制の充実のための具体的方策について、二十四年内を目途に結論を得るということが示されております。

これを受けまして、厚生労働省におきましては、昨年来、政務官のもとに新たな保健医療体制の構築に向けた検討チームを設置して、まず、障害がありましても在宅で生活できるように、多職種のアウトリーチのチームでの支援を行っていくことについての検討を行いました。さらに、昨年は、認知症患者に対します精神科医療の役割を明確にして、できるだけ地域の生活の場で暮らせるようにしていくということについてのあり方について検討を進めました。さらに、昨年からは、今現在進めておりますが、保護者制度あるいは入院制度についての見直しの検討を進めております。

今後とも、閣議決定あるいは今般の基本法改正の趣旨を踏まえまして、全般の見直しを進めてまいりたいというふうに考えております。

○遠山委員 木倉部長、精神科医療の見直しについては、二十四年度の中でいろいろと検討して、末を目途にいろいろな提案をしていく、改善を実施していくということでしょうから、私の方から、ぜひ、精神科医療に直接かかわっている当事者の皆さんからしっかりと意見を聞いていただいて、それをまた尊重して、その仕組みをつくっていただくように強く要望を申し上げたいと思います。

次の質問、きょう厚生労働委員会を同時にやっておりまして、政務の方が来られていないのは残念なんですが、蓮舫大臣はおられますから、よく聞いておいていただきたいと思います。

今回の改正案では、障害者の所得保障の条項は改正されておりません。しかし、障害者の地域での生活保障を考えたときに、私ども公明党といたしましては、マニフェストに明記をしております、障害年金の額を引き上げるべきと主張をしているわけでございます。

もう少し具体的に申し上げますと、公明党として、二級は現在六万六千円でございますが、これを一級八万三千円並みに上げる。また、一級については十万円前後を目途に引き上げる。ですから、障害年金二級を一級並みにする、一級をもう一段上げて十万円にするという内容を盛り込んだ障がい者所得保障法案というものを参議院で提出させていただいているわけでございます。

この障害年金の引き上げについては、恐らく、厚生労働省の中あるいは政府全体の中で議論する際には、国民年金の基礎年金、ここも引き上げる必要があるという議論があると思いますし、我が党も、こちらは年金改革の中でそれを明示しているわけでございます。

こちらのいわゆる年金改革の中での基礎年金の引き上げ、大体二五%ぐらい上げるべきだという議論の背景には、地域によっては生活保護費よりも年金が低いということにつきまして非常に強い声が国民の中からございます。そして、私どもは、同時にやはり障害年金も、この基礎年金と同様に大体二五%、今申し上げた額は上げるべきだというふうに考えております。

繰り返しになりますが、今回の改正案にはその所得条項の改正はないわけでございますが、ぜひこれは、きょうは便宜上、厚労省の方から答弁いただきますが、やはりこういうことこそ政治主導で与党にやっていただかなければならないと思っておりますので、その点も含めて、まずは厚労省から、こういった我が党の主張に対して、今どのような立場か、答えづらいかもしれませんが、お答えいただきたいと思います。

○今別府政府参考人 お答えいたします。

去る六月二日に集中検討会議で社会保障改革案というのが取りまとめられましたが、その中で、年金につきましては、年金制度改革の目指すべき方向性に沿って、当面、最低保障機能の強化を含む現行制度の拡充をやるべきだ、こういうふうに提言をされております。その中で、今先生お話しされた低所得者への年金の加算とあわせて、障害基礎年金の加算、これも提言をされておるところでございます。

現在は、税の一体改革とあわせた成案を六月二十日を目指して得るということをやっておりますけれども、私どもとしましては、今、障害基礎年金の加算をどういうふうにするのかということにつきまして、これらも踏まえながら、財源を初めとする観点から総合的に議論を進めてまいりたい、こういうふうに考えております。

○遠山委員 今別府審議官、もう一回確認で伺いますが、今おっしゃった答弁の中で、六月二十日、税と社会保障の一体改革で成案を出す、その文脈、その内容の中に、国民年金の基礎年金の部分と障害基礎年金の部分の加算について、これは明記される方向なんですか。そういう意味ですか。それとも、書くかどうかも含めて今検討しているんですか。それとも必ず明記するんですか。その確認の答弁です。

○今別府政府参考人 お答えいたします。

六月二日の社会保障改革案には明記をされております。先ほど御答弁をしましたとおりであります。

二十日を目指してやっておりますのは、社会保障改革の歳出の方とあわせて、歳入、税の方の議論を一体として議論するということで、今これはまさに議論をしておる最中でございますので、中身については現段階ではお答えをいたしかねますが、いずれにしても、基礎年金、障害基礎年金の加算については総合的な検討を進めてまいりたい、先ほど御答弁したとおりでございます。

○遠山委員 よくわかりました。

私の持ち時間はほぼなくなりましたので、最後に蓮舫大臣に要望だけ申し上げて、今のやりとりを伺っていただいたと思いますので。蓮舫大臣の所管の立場からいえば、障害年金についてだけ発言権があるのかもしれませんが。

いずれにしても、私ども公明党としては、昨今の社会情勢、大震災後またいろいろな変化があるわけでございますが、この国民年金、基礎年金部分、それからあわせて障害者年金の部分は、やはり障害者の生活保障の根幹は所得保障だというふうに考えておりますので、ぜひともこの加算について必ず明記をしていただいて、当然、財源についてはまた税の議論になりますから、いろいろな党で、いろいろな立場の方がいらっしゃいますので、なかなか合意を簡単に得られないと理解をしております。

しかし、ここは与野党でしっかり協議をして合意を得て、本当に困っている方々、特に低所得者の方々の所得保障、生活保障については国会が一致団結して実現していかなければならないということを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。

ありがとうございました。

2011年06月15日国会質疑 復興支援

復興基本法案成立へ

遠山清彦です。菅内閣に対する自民党・公明党提出の内閣不信任案は、先週否決されたものの、菅総理退陣の流れは加速しています。もはや菅内閣は「死に体」であり、そう遠くない時期に退陣することになると思います。かつて、「総選挙なしに、総理を変えるのは民主主義に反する」と繰り返し主張していた民主党が、自ら同じことを繰り返すとは、歴史の皮肉です。

「そもそも、なぜこの時期に不信任案を提出したのか?」という疑問が多く寄せられています。しかし、私たちは、東日本大震災発生直後に復興に関して菅内閣への協力を明確に宣言し、現地調査に基づき、数多くの具体的な政策提言を行ってきました。ところが、菅総理は、国会答弁でも言い訳ばかりに終始し、結局、大きな成果もないまま2ヶ月以上が経過しました。

大震災からの復旧・復興作業で大事なのは、非常事態にふさわしいスピード感です。そのことを何度も国会の内外で繰り返し主張してきましたが、菅総理の危機感の欠如は全く改善されませんでした。例えば、公明党が大震災直後から提案してきた「復興庁」の設置も、「復興担当大臣」の任命も、いまだに実現されておりません。

4兆円超の第1次補正予算は、与野党が一致して5月初旬に通したものの、東北の被災地ではそれでカバーされていない課題も多く、早期の第2次補正予算成立を望む声が圧倒的でした。私自身、東北・岩手から戻ったその足で5月16日に衆院予算委員会の質疑に立ち、菅総理、野田財務大臣に「第2次補正予算案の早期編成・提出」を迫りましたが、のらりくらりと全く消極的な答弁に終始し、強い怒りを覚えました。

その後、民主党内でも「このままでいいのか」との批判が高まり、追い込まれた菅総理は徐々に方針転換を余儀なくされましたが、もはや私たちは「危機感も責任感も統率力もないこの人物に、総理として復興支援の陣頭指揮を執らせるべきではない」という結論に至らざるを得なかったのです。菅総理へのレッドカードです。

この思いは与党議員の多くも共有している、と感じていました。今、与党内から公然と菅総理の早期退陣の声が出ている様子を見ると、まさにこの感覚は正しかったと考えています。

そんな中、復興基本法案の修正合意が、民主党、自民党、公明党の3党でまとまり、昨日(7日)に合意案の説明を受けました。10日の衆院本会議で可決予定のこの法案、重要なポイントに公明党案が反映され、起草に関わった者として、非常にうれしく思いました。

まず、公明党案にだけ盛り込まれていた「復興特区制度の整備」が合意案の第1条に明記されました。さらにそれを受けて第10条が次のように規定されています。

復興基本法修正案第10条
「政府は、被災地域の地方公共団体の申出により、区域を限って、規制の特例措置その他の特例措置を適用する制度(以下「復興特別区域制度」という。)を活用し、地域における創意工夫を生かして行われる東日本大震災からの復興に向けた取組の推進を図るものとし、このために必要な復興特別区域制度について総合的に検討を加え、速やかに必要な法制上の措置を講ずるものとする。」

この法律が成立すれば、被災地域の自治体主導で、色々な規制緩和や税制、金融上の優遇措置などを決めることができ、創造的な復興が可能となります。これは公明党の大きな成果だと思います。この復興特区以外にも、復興庁の設置の明記(第24条)、復興財源の確保の手段としての復興債の明記(第8条)など、公明党の具体的提案が採用される内容になっています。

復興の基本理念でも私たちの主張が反映されました。もともとの政府与党案の基本理念に加え、公明党は「人間の復興」「女性、子ども、障がい者等の多様な意見の反映」「共生社会」という概念を入れるべきだと主張しました。その結果、基本理念を定める法律規定の中に、「一人一人の人間が災害を乗り越えて豊かな人生を送ることができるようにすることを旨として行われる復興のための施策の推進」「女性、こども、障害者等を含めた多様な国民の意見が反映されるべき」「共生社会の実現」という表現が盛り込まれることになりました。

大震災発生後、はや3ヶ月が経とうとしています。本格的な復興作業はこれからです。公明党の主張が随所に盛り込まれた復興基本法と、それを推進する「新しい体制」で、国会議員が一致団結して東日本復興にさらに取り組んでいきます。がんばります!

2011年06月09日デイリーメッセージ 復興支援

衆議院予算委員会質疑(2011年5月16日)

5月16日、 衆院予算委員会集中審議が開催され、公明党の遠山清彦衆議院議員が質疑に立ちました。

[youtube]http://youtu.be/qmay7Yi6Cf0[/youtube]

[youtube]http://youtu.be/8rbwe2qqTHQ[/youtube]

2011年05月16日動画ニュース 国会質疑 復興支援

本格的復興へ:政府は本気で変わることができるか

遠山清彦です。5月2日、国会において全会一致で第1次補正予算が成立しました。言うまでもなく、この補正予算は3月11日発災した東日本大震災後の復旧と復興支援の財源と支出を明示したものです。この予算の使いみちについては概ね異論はありませんが、財源面で基礎年金の国庫負担分を流用したことなど、若干納得できない部分はありました。しかし、大震災への対応には迅速性が求められることから、公明党も賛成しました。

この4兆円強の第1次補正予算で、当面必要な対策を遂行していくことになります。しかし、菅直人政権の震災後の対応には、多くの点で問題があり、その問題点について政府中枢にしっかり自覚してもらうと同時に、改善する努力をしっかりやってほしいと思っています。

第1の問題点は、政府の指揮系統が混線し、「重要な決断を一体誰がしているのか、わからない」という点です。内閣にはすでに28もの対策本部やワーキングチームが乱立し、会議ばかりに時間が取られ、重要課題への現場対応がおろそかになっているのが実態です。

公明党の石井政調会長が、予算委員会質疑において、福島第一原発の避難指示が地元市町村への事前相談なしに行われたこと。高濃度放射能汚染水の海洋への放水が周辺自治体や周辺国への事前説明なしに行われたこと、等を具体的に取り上げ、政府の失態を明らかにした通りです。(後者の問題について、怒った隣国韓国の首相は、「日本の首脳が無能だ」とさえ言いました)

また、国会審議では、仮設住宅建設の見通しを巡り、内閣の混乱が浮き彫りになりました。菅総理は「(8月)お盆までに全ての避難民を仮設住宅へ入居させたい」と繰り返し答弁しましたが、その担当である大畠国土交通大臣はあいまいな立場に終始し、野党側に大きな不信を抱かせました。

仮設住宅建設の見通しを示すことは、今、非常に重要です。報道等で周知のとおり、現在避難所で暮らしている10数万人の方々は精神的にも肉体的にも限界に近づいていると言われています。空調もなく、支給される食事も単調、衛生状態も悪く、プライバシーもない。こんな状況を2カ月以上耐え忍んできた東北人の粘り強さに敬意を抱きますが、あと3カ月4カ月そのままで、と言われては、さすがに無理だと思います。

そんな中、全国の自治体やホテル旅館から、避難民受け入れのオファーがありますが、なかなか埋まっておりません。やはり避難民の方々の健康を考えれば、今いる避難所から2次避難をそういった公営住宅や旅館等に求めていただくことが必要だと思う人が多いのですが、避難されている方々には、具体的な見通しがないのに、被災した地元を離れるのに躊躇する気持ちがあることも事実です。そこで、被災地での仮設住宅の完成時期がわかれば、「この時期には仮設が完成しますから、それまで別の場所に一時避難してください」と言えるわけです。これを今の政権はやっていない。大問題だと思います。

また、今の政府には重要な情報が入りにくいのではないか、と私は感じています。福島第一原発の現場で現在活躍するドイツ製(プッツマイスター社製)の生コン圧送車の1台目は、私が3月17日深夜に総理官邸にもたらした情報から、政府の検討が始まりました。それはそれで良かったのですが、後から考えると、この特殊車両は高層ビル建築の現場では一般的なものであり、国土交通省の官僚で存在を知っている者も複数いたはずです。なのに、なぜ原発事故発生から6日経ち、野党議員の私から指摘されるまで官邸は知らなかったのか、この点に疑問を覚えます。

この問題に限らず、結局民主党の誤った「政治主導」の弊害が随所に顕在化しています。本来、今回のような未曾有の国難に際し、政治家も官僚もあらゆる知識と経験を活かして対応すべきところ、民主党の「政治主導」のもとでは、「余計な進言をすると、ろくなことにならない」という事が官僚に蔓延していたと思わざるを得ないのです。

いずれにせよ、このような問題点が改善されないまま、被災地の本格的復興を担うことができるのだろうか、われわれ野党には強い懸念があります。この点が、衆参の予算委員会での質疑を通じてさらに現実のものとして、浮き彫りになりました。一部の与党議員からも、同じ趣旨の問題提起がされました。こうした現実のなかで「はたして菅総理のままで、復興がうまくいくのか」という主張が強くなってきたのだと思います。

しかし、総理を代えるというのは、かなりエネルギーのいる政治的作業です。解散総選挙で信を問うか、内閣不信任案を可決するか、あるいは民主党内の政局で党首が代わるか、基本的にこの3つの選択肢しかありません。東日本の現状を考えれば、このような作業に政治家がこぞってエネルギーを使うことを、国民は今は望んでいないような気がします。であるならば、菅総理が総理として適任だとは言いませんが、この危機下の現職総理としてすべきことをしてほしい、とも思います。

5月の大型連休明けには、まず本格的復興支援へ向けた政府の体制を再構築してもらいたい。そのための法的根拠となる「復興基本法」(仮称)を早期に国会に提出し、第1次補正予算のすみやかな遂行と、復興のグランドデザインを描き、それに基づく第2次補正予算案の策定を決断してもらいたい。安易な大連立などは想定外ですが、政府与党がしっかりとした復興支援をやるならば、野党も協力をしていくことになると思います。

連休明けまでに、民主党幹部は反省すべきは反省し、心を入れ替えて新たな復興支援体制を築いてもらいたいと思います。

2011年05月04日デイリーメッセージ 復興支援

  • facebook
  • twitter
  • twitter

カテゴリー一覧

アーカイブ