遠山清彦 世界を駆ける。現場を走る。
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遠山清彦と変える

     

11月26日13時から、那覇市小禄で行った街頭演説です。私「超晴れ男」なのか、演説を始めると、みるみる日差しが強くなりました。

離島振興への取り組み、解散総選挙の意義とは?アベノミクスの成果と公明党が果たした役割。軽減税率、集団安全保障への誤解、等々、「公明党がいれば、日本は安心」と、力いっぱい、汗をかきながら沖縄の皆さまに訴えさせていただきました。

遠山清彦が取り組んでいる「政策テーマ・ビジョン」の進捗と実績をまとめています。

「公明党がいれば、日本は安心」(2014年11月26日・那覇市小禄)

11月26日13時から、那覇市小禄で行った街頭演説です。私「超晴れ男」なのか、演説を始めると、みるみる日差しが強くなりました。

離島振興への取り組み、解散総選挙の意義とは?アベノミクスの成果と公明党が果たした役割。軽減税率、集団安全保障への誤解、等々、「公明党がいれば、日本は安心」と、力いっぱい、汗をかきながら沖縄の皆さまに訴えさせていただきました。

2014年11月26日デイリーメッセージ 動画ニュース 沖縄 活動アルバム 離島振興

第37回日韓・韓日議員連盟合同総会 共同声明

日韓・韓日議員連盟は2014年10月25日、大韓民国ソウルにおいて第37回合同総会を開催し、次の通り共同声明を発表した。

1.日韓両国の議員連盟は、日韓両国が自由、人権、民主主義、市場経済などの基本的価値を共有しながら善隣友好関係を発展させてきたことを高く評価し、国交正常化50周年を迎える来年は両国関係が一層発展する飛躍の年になるよう努カしていくこととした。

このため、日韓両国が歴史を直視しながら未来志向の関係を構築しなければならないとの点で意を共にし、相互信頼に基づいて21世紀のパートナーシップ関係を深めるために日韓関係を早急に修復しなければならないとの認識で一致した。

これに関し、日本側は1993年の河野談話、1995年の村山談話及び2010年の菅直人談話など歴代政権の立場を継承することを再確認した。

その上で、両国議員連盟は日韓首脳会談の早期実現に向けた環境作りのために努力していくこととした。

2.両国議員連盟は、朝鮮半島の恒久的平和の定着と北東アジア地域の安定と繁栄のために、北朝鮮の核・ミサイル開発放棄と北朝鮮による技致問題の早期解決及び人権の保障に向けて緊密に協力していくこととした。

また、朝鮮半島信頼プロセスを通じた平和統一政策と北東アジア平和協力構想の実現を目指し、北東アジアの平和、安全と繁栄に向け、日韓関係の増進及び関係諸国間の緊密な協力が重要であることを再認識し、両国国会議員がそれぞれの政府に適切な措置を取るよう促していくことを確認した。

3.両国議員連盟は、福島原子力発電所事故以来高まっている次世代エネルギー開発の重要性について認識を共にし、関連情報の共有及び協力体制を強化していくこととした。

また、TPPなどについての経済情報の交換と科学技術交流の活性化を支援していくこととした。

4.両国議員連盟は、歴史問題の象徴的な懸案である慰安婦問題において正しい歴史認識のもとで、当事者達の名誉回復と心の痛みを癒すことが出来るような措置が早急に取られるように日韓双方が共に努カすることにした。

さらに、両国議員連盟は、河野談話、村山談話の精神にふさわしい行動をとることにした。

両国議員連盟は、日中韓三国共同教科書実現のために両国の歴史教科書をそれぞれ相手国の言葉に翻訳して、参考書として活用することを検討することにした。

同時に、幼・青少年スポーツ交流をはじめ文化、観光、スポーツ、メディア交流の一層の活性化に向け、両国の国会で立法及び予算確保に積極的に努力していくと共に、両国間の文化財問題の合理的解決に向け、積極的に努カしていくこととした。

5.韓国側は、日本の国会で、永住外国人に地方参政権を付与する内容の法案が迅速に成立されるよう日本側の格別な協力を要請し、日本側は法案の実現に向けて、今後とも一層努力することを表明した。

また、日韓両国の国会議員は日本内の一部地域における「ヘイトスピーチ」が両国の友好増進と在日韓国人の生存権に悪影響を及ぼすことに留意し、こうした街宣やデモを防止できる方策を模索していくこととした。

6.両国議員連盟は、2015年の日韓国交正常化50周年が両国国民の友好を堅固にする機会とするため、両国の議会における決議案の採択を推進し、各分野における記念事業を推進・支援していくこととした。

更に、2018年のピョンチャン冬季オリンピック・パラリンピックと2020年の東京夏季オリンピック・パラリンピックの成功に向け緊密な協力体制を構築するなど、支援策について協議していくこととした。

また、往来の頻繁な日韓航路の重要性に鑑み、船舶安全管理の改善に向け関連情報の交換等・実質的な協力方策を模索していくこととした。

7.両国議員連盟は、日韓両国の善隣友好の絆であり歴史的な象徴である朝鮮通信使を日韓協同で世界遺産登録に向けて努力することにした。

8.両国の議員連盟は、女性の活発な社会進出のためには、女性の継続就労策の具体化及び実行が喫緊の課題であると認識し、両国議員間の情報交流及び立法活動に相互協力していくこととした。

また、過去、全ての戦争において、女性の人権侵害があったことについて相当なる遺憾を表し、今後、未来においても女性の人権侵害があってはならないということについて意見が合致した。

9.日韓両国の議員連盟は、第38回合同総会を2015年に東京で開催することとし、その日 程等については、同年ソウルで開催される合同幹事会議で決定することに合意した。

2014年10月25日
日韓議員連盟幹事長 河村建夫
韓日議員連盟幹事長 菱昌一

「第37回日韓・韓日議員連盟合同総会共同声明」PDFファイル(115KB)

2014年10月25日デイリーメッセージ 外交問題 活動アルバム 海外での活動

衆議院地方創生特別委員会質疑(平成26年10月17日)

[youtube]http://youtu.be/Zd_FQblwRLc[/youtube]

離島振興を中心に石破大臣と30分間、真剣な論戦を交わしました。隠岐の島前高校や奄美・与論島などの実例を紹介しました。

2014年10月17日動画ニュース 国会質疑 離島振興

「日中次世代交流委員会」として訪中します

遠山清彦です。本日、8月17日より、約5日間の日程で、中国を訪問いたします。今回の訪中は昨年8月に引き続き、私が会長を務める超党派議連「日中次世代交流委員会」の第2次訪中団として行われ、私が団長、民主党前幹事長の細野衆議院議員と自民党の武井衆議院議員が副団長、公明党の伊佐衆議院議員が事務局長です。日中関係改善のため、全力で外交努力をしてまいります。

「日中次世代交流委員会」は、昨年1月に結成されたばかり。若手中堅の国会議員が超党派で、「日中関係がどのような状態であれ、毎年欠かさず訪中する」という基本方針を共有し、発足しました。今回も、公明党から3名、自民党4名、民主党2名、合計9名の超党派訪問団ですが、すべて若手・中堅議員で構成されています。

昨年の訪中には、4党から9名の国会議員が参加し、北京、天津で政府や党要人との意見交換や、視察などを行い、大きな成果を挙げました。今回も北京を訪問しますが、日本企業が大規模に進出している蘇州と上海も訪問し、実情を視察してくる予定です。

前回の訪中は、「日中関係が史上最も厳しい時」とも言われ、私たちも尖閣諸島などをめぐり中国側と激しい議論をいたしました。今回も、互いに率直な議論が行われることは想定していますが、他方で、中国の習近平国家主席が昨年10月の重要講話で周辺国との外交方針として、「親・誠・恵・容」という価値を強調しています。今回の訪中によって、日中関係の改善の道筋を少しでも拓くことができないか、と期待をしています。

2008年5月に日中で合意された「戦略的互恵関係の包括的推進に関する日中共同声明」という重要な政治文書があります。その冒頭部分は、日中両国が進むべき「唯一」の道を明瞭に宣言しています。以下、引用します。

「双方は、日中関係が両国のいずれにとっても最も重要な二国間関係の一つであり、今や日中両国が、アジア太平洋地域及び世界の平和、安定、発展に対し大きな影響力を有し、厳粛な責任を負っているとの認識で一致した。また、双方は、長期にわたる平和及び友好のための協力が日中両国にとって唯一の選択であるとの認識で一致した。双方は、『戦略的互恵関係』を包括的に推進し、また、日中両国の平和共存、世代友好、互恵協力、共同発展という崇高な目標を実現していくことを決意した。」

この文章にすでにわれわれが目指すべき方向性が、余すことなく表現されていると言っても過言ではありません。
引っ越しできない隣国であるがゆえに、問題も多い日本と中国。それは、私たち人間も同じです。遠く離れた友人より、隣近所との方が問題は多いもの。しかし、どんなに政治関係が悪化していても、日中両国は歴史的文化的に深い関係にあるだけでなく、経済貿易分野の相互依存関係は、もはや後戻りできない水準に達しています。

この日中両国が武力衝突するなどという道は、ありえないし、決して起こしてはなりません。それは、日本の外交・政治の敗北を意味するとさえ思っています。もちろん、私たち若手中堅国会議員にできることには限りがあります。しかし、アジア太平洋地域及び世界の平和と安定のため、日中両国のさらなる発展のため、両国関係の改善を目指して最大限の努力を続けていきたいと決意しています。

2014年08月17日デイリーメッセージ 外交問題 海外での活動

5月28日予算委員会パネル

昨日の予算委員会で使用したパネルについて、詳しく見たいとの要望を多数頂いておりますので、掲載いたします。

衆議院議員遠山清彦予算委員会パネル1(2014年5月28日)

衆議院議員遠山清彦予算委員会パネル2(2014年5月28日)

衆議院議員遠山清彦予算委員会パネル3(2014年5月28日)

衆議院議員遠山清彦予算委員会パネル4(2014年5月28日)

衆議院議員遠山清彦予算委員会パネル5(2014年5月28日)

<5枚セットのPDFファイル>
toyama_panel20140528yosan_01_05

※質疑の議事録
http://toyamakiyohiko.com/know/kokkai/2014/05/5896.html

2014年05月29日国会質疑 安全保障

「集団的自衛権」についての集中審議(平成26年5月28日・予算委員会)

○遠山委員 おはようございます。公明党の遠山清彦でございます。
 安倍総理の五月十五日の記者会見の後、安保法制のあり方に関する与党協議が既に開始をされております。私も光栄にも参加をさせていただいておりますが、現在、記録係でございまして、発言ができないという立場で参加をさせていただいております。きょうは、そういう意味で、発言ができますので、総理と、ぜひ基本的な考え方について直接確認をさせていただきたい、このように思っております。
 安全保障に関する国会及び政府の議論は、従来から神学論争とやゆされてまいりました。先日も、私、東京都内で、千五百人余りの集会で聴衆の皆さんに伺いまして、集団的自衛権は自分はわかっているという方、手を挙げてくださいと言ったら、約二名だけ手を挙げられたということでございます。
 その意味で、現在、与党協議、そしてきょうから国会で議論されるこの安保法制の議論につきましては、やはり、国民の理解を得る、深めていただく、こういうことが最重要だと考えております。それがあって初めて幅広い国民的な合意も形成される、このように考えているところでございます。
 本日は、これらのことを念頭に、今日まで数十年間、そのほとんどは自民党政権のもとででございますけれども、国会あるいは政府の中で緻密な議論の積み重ねの結果として確立してきた現在の憲法解釈における戦力と自衛権の問題につきまして、確認をし、総理のお考えを伺いたい。ぜひ、総理におかれましては、テレビをごらんになっている国民の皆様にわかりやすい御説明をお願いしたいと思います。
 きょうは、パネルを五枚用意いたしました。まず、一枚目のパネルでございます。
 総理はこれは言わずもがなの内容でございますけれども、政府解釈の論理というものを、戦力をキーワードに確認したいと思います。
 まず、左側の絵でございますけれども、極めて大ざっぱに、素朴に考えれば、統治機構として国家が持つ実力装置には、大別して、治安維持のための警察力、これは下段に書いてあります、それから、外敵から国土、国民の防衛をする戦力というものがあるわけでございます。
 しかしながら、このパネルの左側に、見方によっては右側でございますけれども、書いてありますとおり、日本国憲法は、憲法九条という、いわば武力行使を原則として禁止する、こういう規範がございます。一方で、前文や憲法の第十三条に、国民の生命、自由及び幸福追求権を守る責務が国にあると読める内容になっております。
 この一見矛盾する二つの規範を整合的に解釈したものがこの右側の絵になっているわけでございますが、要するに、警察力と戦力の間に自衛力という概念をつくり出して、そして、「憲法九条とともに」云々の下に書いてあるとおり、国民の生命、自由及び幸福追求権が根底から覆される事態に対処して、国はこれを守る、それが自衛力である。それで、現行の憲法解釈では、個別的自衛権のみに基づいてこの自衛力を行使する。こうなっているわけでございます。
 次に、パネル二番に参りたいと思います。
 先日発表されました安保法制懇の報告書には、総理も記者会見でおっしゃっていたように、二つの異なる考え方が示されておりまして、そのうちの一つが、いわゆる芦田修正論でございます。
 ただ、総理、芦田修正論と言われてわかる国民は、九九・九%いらっしゃらないと思いますので、きょうは絵にしてまいりました。
 左側は、引き続き素朴な考え方で、戦力と警察力。もちろん、素朴に考えれば、憲法九条のもとで戦力は否定されていますから、これはうっすらとバツと書いてあります。警察力はマルだと。
 それで、芦田修正論というのは、これは下段の方に憲法九条の全文を載せさせていただいておりますが、第一項におきまして、「日本国民は、」途中、割愛しますが、「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」これが九条の第一項でございます。第二項の冒頭、「前項の目的を達するため、」そして「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。」交戦権も持たない、こういう内容になっているわけであります。
 芦田修正というのは、これは芦田均衆議院帝国憲法改正小委員長の発案で、この二項の冒頭に赤い下線がついているところがつけ加えられた。この読み方として、この「前項の目的を達するため、」というものが前の一項全体にかかるのではなくて、国際紛争の解決の手段としての戦争だけにかかる、こういう解釈をします。
 そうしますと、上の絵に書いてあるように、自衛力という概念というよりも、警察力と戦力で、戦力の中に、言葉が適切かどうかわかりませんが、よい戦力と悪い戦力があるという考え方になります。悪い戦力というのは、バツになっておりますが、要するに、今私が申し上げましたように、国際紛争を解決する手段としての戦争、すなわち侵略戦争のための戦力を持つことはだめですよと。
 しかしながら、それ以外の戦力はマルになっております。横を見ますと、では、どういう戦力がマルかというと、自衛戦争、個別的、集団的自衛権の行使のための戦力、これはマルですと。それから集団安全保障措置、いわば制裁戦争、これもマルですよ、このための戦力もマルですよという立場でございます。
 これがいわゆる芦田修正論の中身なわけでございますが、総理は十五日の記者会見で、政府の憲法解釈とは論理的に整合しないため、採用できないと御発言をされました。
 まず、この点について総理に伺います。
 総理として、なぜこの考え方が、芦田修正論の考え方が採用できないという判断に至ったのか、改めてわかりやすく御説明をいただきたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 ただいま委員におかれましては、芦田修正の論理についてわかりやすく御説明をいただいた、このように思います。
 芦田修正につきましては、確立された定義が実はあるわけではないと承知をしておりますが、一般に、今委員が御説明になられたように、憲法第九条第一項はいわゆる侵略戦争を放棄していると解した上で、いわば侵略戦争はこれは悪い戦力になる、今そういう御解説だったと思いますが、第二項は、前項の目的を達するため、すなわち侵略戦争を放棄するために戦力の不保持を定めているとして、侵略戦争ではない、自衛のための、あるいは集団安全保障のための実力の保持や武力の行使には制限はないとする考え方でございまして、政府としては、この芦田修正論の立場をとったことはないわけでございます。
 安保法制懇の報告書では二つの異なる考え方を示していただいたわけでありまして、一つは、芦田修正の経緯に着目をし、個別的か集団的かを問わず、自衛のための武力の行使は禁じられていない、また、国連の集団安全保障措置への参加ということは、国際法上合法な活動には憲法上の制約はない、集団安全保障においての活動は制約はない、そして個別手段についても制限がないという考え方でございますが、これは今まで政府としては一度もとったことがないわけでございます。
 御承知のように、政府の考え方、昭和四十七年に示された考え方におきましても、憲法の前文と憲法の十三条にのっとって我々には自衛権があるという考え方、これは基本論でございまして、その上において、個別的自衛権に制限されていくわけでございます。
 我々は、この基本的な考え方、つまり憲法の十三条そして前文を根拠とするという基本的な考え方にのっとるということにおいて、芦田修正論はとらないということになるわけでありまして、したがって、自衛隊が武力行使を目的として湾岸戦争やイラク戦争での戦闘に参加することはない、この考え方はとらないということは明確にしておきたいと思いますし、そのことを検討することはないということでございます。

○遠山委員 総理は、芦田修正論の立場はとらないと明言をされました。一方で、総理は、安保法制懇が示した二つの考え方のうち、もう一つ、従来の政府の基本的な立場を踏まえた考え方については、今後さらに研究を進めていきたいということで、今、与党協議も行われているわけでございます。
 そこで、従来の政府の基本的な立場とは何かについて、これから二つのパネルを見ながらやりとりをしたいと思うんです。
 まず、パネルの三つ目。
 これはもう毎日のように今新聞に載っている話でございますので、詳細の説明は避けますけれども、自衛権発動の三要件。
 我が国に対する急迫不正の侵害があること、これを排除するために他の適当な手段がないこと、つまり外交交渉で説得しても武力行使をする構えをやめない、この二つが、まず自衛権発動の前提条件でございます。
 その上で、では、自衛権に基づいて武力行使をするというときには、その行使の限度として、必要最小限度の実力行使にとどまる。それで、今までの政府解釈、今までのというか、現行の、今の政府解釈では、この必要最小限の中に集団的自衛権は含まれないということを繰り返し答弁をされているわけでございます。
 ここで、総理に改めて、これも確認の意味で伺いますが、総理は、今後も、この現行の自衛権発動の三要件を維持されますか。

○安倍内閣総理大臣 先ほどの答弁の中でも、一つの考え方として芦田修正が示され、そしてもう一つの考え方としては、我が国の安全に重大な影響を及ぼす可能性があるとき、限定的に集団的自衛権を行使することは許されるとの考え方でありまして、従来の政府の基本的な立場を踏まえた考え方であり、政府としてはこの考え方について今後さらに検討を進めていくように指示をしたところでございます。
 今委員が御指摘になった三要件に該当する場合、今までは、政府は従来から、このいわゆる自衛権発動の三要件に該当する場合、我が国に対する急迫不正の侵害があること、つまり我が国に対する武力攻撃が発生したこと、そして、これを排除するために他の適当な手段がないこと、必要最小限度の実力行使にとどまるべきことに該当する場合に限られる、こう解しているわけであります。
 私は、我が国の安全に重大な影響を及ぼす可能性があるという限定的な場合に集団的自衛権を行使することは許されるという安保法制懇の考え方について、さらに研究するように指示を出したところでございまして、これを受けて、まさに、遠山先生も含めて、与党でも御協議をいただき、そして、政府内におきましては、法制局を中心に議論をしているところでございます。

○遠山委員 そうしますと、今の総理の御答弁は、これを維持するかどうかという私の質問には直接お答えになっていませんので、これからの与党あるいは政府内の協議の結果に委ねるという解釈でよろしいですか。うなずかれているので、それで結構です。
 それでは、これは今までの政府の考え方なんですが、これをさらに詳しくしたパネルを出します。
 「憲法九条解釈の論理」というタイトルのついたパネルでございますが、これは、けさ以来ずっと出ております昭和四十七年の見解を中心に、今の政府の考え方をより詳しく見ているものでございます。
 まず、左側は、既に説明を申し上げました。日本国憲法の中には九条がございます。戦争の放棄、一切の戦力不保持、交戦権の否認。つまり、一言で言えば、戦力を用いた武力行使の禁止を原則としております。一方で、日本国憲法の中には、前文で日本国民の平和的生存権、十三条で国民の生命、自由及び幸福追求権の保護をうたっているわけでございます。
 この一見矛盾する条文の整合的解釈として、今までの緻密な政府内の議論、国会での議論の積み重ねによって、昭和四十七年見解はこう書いております。要点だけ抜き出しております。
 まず、自国の平和と安全を維持しその存立を全うするために必要な自衛の措置を憲法は禁じていない。だから自衛権はあるんだという結論でございます。
 しかし、その次です、しかし、この措置は、憲法九条の規範性がございますので、この措置は無制限ではない、次の場合に限られる。一つは、外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に対処する場合のときのみ。二つ目が、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置としてとるとき。三番目に、先ほども出てまいりました、右の事態を排除するためにとられるべき必要最小限度の範囲ということでございます。
 ここで、黄色くマーカーをさせていただいている真ん中のところを、総理、見ていただきたいんですね。これが私、一番大事な概念だと思っておりまして、つまり、憲法九条で武力行使が原則として禁止されているにもかかわらず、それが許される根拠の最大の重要な部分は、国民の、日本国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという事態に対処するというところなんですね。
 ここで法制局長官に簡潔に御答弁をいただきたいと思いますが、この昭和四十七年の見解を読むに当たって、どういう読み方をしても、少なくとも言えるのは、今私が申し上げたこの部分、自衛権の行使が容認されるのは、日本国民の生命、自由、幸福追求権が根底から覆される場合だという解釈になると思いますが、それで間違いないですか。

○横畠政府特別補佐人 昭和四十七年の政府見解の、詳細は既に御指摘がありましたので省略いたしますけれども、その肝のところを申し上げますと、平和主義をその基本原則とする憲法が、自衛のための措置を無制限に認めているとは解されないのであって、それは、あくまで外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫不正の事態に対処し、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置として初めて許容されるものであるとした上で、我が憲法のもとで武力行使を行うことが許されるのは、そのような事態に対処する場合に限られるという趣旨を述べているものでございます。

○遠山委員 ここで総理に伺います。
 今の昭和四十七年見解を、これは安保法制懇の報告書でも引用されているんですね、重要な資料として。この根幹の考え方を維持した上で、憲法解釈との論理的整合性も重視した上で、芦田修正論の立場をとらず、集団的自衛権のことを考えますと、次のような考え方が出てくるかもしれません。
 すなわち、日本ではなく、日本と密接な関係にある他の国が武力攻撃を受けた場合でも、日本の、日本人の、国民の生命、自由及び幸福追求権が根底から覆される事態が生じ得るから、そこに着目をして、これまで必要最小限度に認めてこなかった集団的自衛権を限定的に容認する。
 こういう考え方を論理的に考えると、総理が記者会見で挙げられた、邦人を輸送する米艦防護の例が想起はされます。ただ、ここで質問じゃありません、しかし、この考え方に立ちますと、そうすると、単に密接な関係にある国が攻撃されただけでは、集団的自衛権の行使はできない。つまり、日本人が乗っていない米艦が攻撃されたときには、この昭和四十七年の見解にあるように、日本の国民の生命、乗っていないわけですから、日本国民の生命、自由、幸福追求権が根底から覆される事態とは言いがたいわけでございます。
 この辺を総理はどのように整理をされているのか、お話をいただきたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 論理的な進め方としては、まさに今委員が御指摘になった論理だと私も思います。
 そこで、先ほど例として挙げた、他国で紛争があり、それを逃れてくる邦人を乗せた米国の船を守ることができるかどうかということでありますが、と同時に、では、乗っていなかったらどうかということであります。
 そこで、いわば、根底から覆される事態というのをどう考えるかということにもなるわけでございますが、日本の近隣でそういう紛争が起こったとき、それは日本にも飛び火してくる可能性があるわけでありますし、また、多くの邦人の命を救出する、命が脅かされているという状況と考えてもいいわけでありまして、その邦人を日本に安全に連れ帰ってくることは私たちの責任でもあります。
 そこで、しかし、それを主な任務として米国の船が担うときに、その防衛を依頼されたときに、この船は日本人が乗っているから守るけれども、この船には日本人が乗っていない可能性が、守るということを前提に、そもそも米軍とそういうエバキュエーションの、避難の計画を立てるということ自体が現実的ではないと言わざるを得ないんだろう、このように思うわけでございまして、その中において、事実、そういう意味において、こういう近隣の事態についての作戦等々についての詰めをなかなか行うことができないというのが現実としてあるわけでありますから、そこで、我々は、私たちもある一定の任務を担うことによって、これは邦人の安全も確保することにつながるであろうということであります。
 つまり、あの論理の中におきましては、邦人が乗っている船と同時に、邦人が乗っていない船であったとしても、このエバキュエーションのオペレーション自体、全体を考えることは、今までの、四十七年の考え方の根底を変えるものではない、いわば基本に沿ったものであるという考え方もできるのではないか。
 そういうことにおいて、与党において、また政府においても議論していく。これはまだ、それはまさにこれから議論していくわけでございますから、そういう課題、問題意識のもとに御議論をいただくということでございます。

○遠山委員 総理、今の御答弁は、私もこれからしっかり考えなきゃいけないと思っております。
 私が申し上げたのは、日本人が乗っていない米艦が攻撃されたときは、この四十七年見解のような事態には至っていないわけでございます。にもかかわらず、集団的自衛権ということは自衛権ですから、それは武力行使も含まれるわけでございまして、それをすることが認められるかどうか。
 今の総理の答弁は、避難計画という話が出てまいりましたから、必ずしも、米艦そのものへの攻撃を防御する話は、総理は今されなかったんですね。ですから、そこも含めて、これから少しまた議論したいと思います。
 最後に、もう一枚のパネルを用意しておりますので、御指摘をさせていただきたいと思います。
 これは、総理御本人のお考えではありません、安保法制懇が考える集団的自衛権行使の要件でございます。
 ただし、今パネルで示している、上の枠の中に書いてある、黄色くマーカーしています、「その事態が我が国の安全に重大な影響を及ぼす可能性があるとき」という表現は、総理御自身も御答弁の中で何度か使われているわけでございます。
 私としては、国権の発動で、本来九条で原則として禁止をされている武力を行使する要件として、可能性という、英語で言うとポシビリティーですね、これを基準にして判断するというのはどうなのか、いいのか悪いのか、これはやはりしっかり議論しなければいけないと思っております。
 それから、下を見てください。総理、これは、実は私もじっくり読んで初めて気づいたんですが、この下の枠のところは、上のような場合に該当するかどうかについて、さらなる判断要素を五つ書いております。
 この五つの判断要素を政府が総合的に勘案して最終的に判断をせよとなっているんですが、一番と四番は従来の政府の考え方でも出てくる要素です。しかし、私が黄色いマーカーでつけているところ、例えば二番、日米同盟の信頼が傷つくかどうか、あるいはその抑止力が大きく損なわれ得るか。三番、国際秩序そのものが大きく揺らぎ得るか。それから五番はちょっとあれですね、余りにもよくわからない、その他深刻な影響が及び得るか。こういった、いわば大ざっぱな、解釈の幅が極めて広い判断要素で、まさか武力行使の判断をするのかどうか。
 しかも、これはパネルに書いていませんけれども、地理的限定はしないということまでただし書きがついております。
 総理に、ここで二問、質問をいたします。
 総理の記者会見を読んでこれを見ると、総理は、芦田修正論は否定をしていますけれども、こちらの考え方、今私が示している考え方は今までの政府の解釈に近い考え方のようなニュアンスでお話しになっているんですが、今詳しく拝見しますと、どうもそうでもないなというふうになるんですね。特に、この最後に申し上げたような判断要素は、これを認めてしまうと憲法九条の規範性そのものが失われかねない、こう思いますけれども、総理の御見解をいただきたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 これはまさに、今、遠山委員がおっしゃったように、安保法制懇の御指摘であります、考え方であります。
 そこで、いわば、安保法制懇としては、この集団的自衛権の行使についても、これはまさに権利であって、もちろん義務ではないわけであります。つまり、その中において、権利としてあることによって、これはさらに政策的選択肢としてとるかとらないか、これは重大な判断になるわけでありますし、かつ、そのための根拠法も必要であります。そして、この判断をする、これはもう相当、これは日本人の命がかかっておりますから、慎重の上にも慎重に判断をするというのは当然のことだろう、このように思うわけであります。恐らく、安保法制懇としては、さまざまな事態、何が起こり得るかわからないという事態の中において、この選択肢をなるべく、ある程度置いておこうという考えだったのかもしれませんが。
 いずれにせよ、政府としては、まさにこうした安保法制懇の出した報告について、今まさに与党で議論をしていただいております。そうした観点からしっかりと御議論をいただきたい。そうした与党の御議論も踏まえて、政府としても法制局を中心に検討を進めていきたい、このように思っております。

○遠山委員 最後の質問を簡潔に申し上げます。
 安保法制懇の報告書では、今まで政府がとってまいりました、他国の武力行使との一体化論、これはもう採用しない方がいいという結論を出して総理に進言しておりますが、総理の記者会見では、総理御自身はこの点について一切お触れになりませんでした。
 総理として、武力行使との一体化論、これを維持されていくのかどうか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 これまで、我が国による後方支援に際しては、我が国による後方支援が他国の軍隊の武力の行使と一体化することがないことを制度的に担保するための一つの仕組みとして、個別の法律において、非戦闘地域や後方地域といった仕組みを採用してきました。
 他方、安全保障環境が大きく変化する中において、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、例えば、国際の平和及び安全が脅かされ、国際社会が一致団結して対応するときに、自衛隊が幅広い後方支援活動で十分に貢献できるような法整備をすることが必要であると考えています。
 また、後方支援活動等を今まで以上に支障なくできるようにすることは、我が国の安全の確保の観点からも重要である、このように考えているわけでありまして、いわば、地域や世界の平和が維持されて日本の繁栄と平和があるという考え方に基づいて、しっかりと貢献をしていかなければならない。その中で何ができるか、何をすべきかという観点で検討をしていかなければいけないわけであります。
 そこで、御指摘の、武力の行使との一体化の考え方をもはやとらないとする安保法制懇の報告書の提言をそのまま採用することは、従来の政府の立場に照らして難しいと考えておりますが、難しいとしても、従来から政府が示してきた判断基準を、より精緻なものとして、具体的に何が武力の行使と一体化する行為なのかを明確にすることは、今後の検討課題の一つであると思います。
 また、従来から、非戦闘地域、後方地域という概念についてはさまざまな議論もありまして、この点も含めた検討が必要ではないかと考えています。
 いずれにせよ、現在、与党協議が進められている中におきまして、こうした点につきましても御検討いただき、その結果に基づいて、政府として対応を検討していきたいと思います。

○遠山委員 これからしっかり議論をさらに進めてまいりたいと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。

※パネル
http://toyamakiyohiko.com/know/kokkai/2014/05/5892.html

2014年05月28日国会質疑 安全保障

3月18日衆議院本会議での代表質問(全文)

国家安全保障戦略、防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画の総理報告に対する代表質問

平成26年3月18日
公明党 遠山清彦

私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました、政府が昨年12月17日に閣議決定した、「国家安全保障戦略」、「防衛計画の大綱」、及び「中期防衛力整備計画」に関連し、安倍総理、外務大臣、防衛大臣に質問いたします。

地方分権が進められている今日においても、外交および安全保障に関する諸政策は、一義的には国の責任の下に決定し、遂行されるべきものであります。その点から、昨年、国家安全保障会議(NSC)が設置され、政府与党内の議論を経て、戦後初となる「国家安全保障戦略」という文書を従来の「国防の基本方針」に代えて策定したことは、大きな歴史的成果だと考えます。

しかし、まず、大切なことは、我が国が掲げる基本理念であります。

「国家安全保障戦略」の中で、それは、「平和国家としての歩みを引き続き堅持し、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、我が国の安全及びアジア太平洋地域の平和と安定を実現しつつ、国際社会の平和と安定及び繁栄の確保にこれまで以上に積極的に寄与していく」とされています。ここで最も大切な点は、日本は「平和国家」としての地位を今後も堅持することです。

戦前の一時期、日本が他の国々への侵略と植民地支配によって多大な犠牲と苦痛を他国民に強いたことは事実であり、そのことへの猛省が戦後日本の平和国家の起点になっております。この点で、安倍総理が先般、現政権下で「河野談話を見直さない」、「村山談話を継承すること」を明言されたことは、率直に評価させていただきたいと思います。

その上で、戦後日本が築いてきた平和国家の内実とは何でしょうか。結論を先に申し上げれば、日本は単に「国連憲章を遵守する」だけの平和国家ではない、と考えます。

日本に限らず、国連加盟国が国連憲章を遵守するのは当然です。しかし、日本の場合は、それに加えて、憲法九条の平和主義の下に海外で武力行使をしないという姿勢を一貫してきたこと、唯一の被爆国として非核三原則を堅持し軍縮をリードしてきたこと、武器輸出三原則等で武器貿易を厳格に抑制してきたこと、などが含まれる平和国家としての地位を今日まで築いてきたのではないでしょうか。この点について、安倍総理の認識をうかがいます。

武器輸出三原則等の見直しについては、現在与党PTで防衛装備品の移転の新原則として策定内容が協議されておりますが、一部報道等で誤解を与えるものがあります。すなわち、この見直しで「武器輸出が全面解禁される」というものです。私たちが現在議論している方向性は「全面解禁」ではなく、今後も「禁止される輸出」と、昭和58年以来21回にも渡り例外化されてきた「許可しうる輸出」についての基準を整理・明確化し、適正審査と厳格管理の体制を強化するものです。

ただし、平和国家として、基準に適合したと判断された輸出が恣意的に運用されていないか、国民がチェックできることは極めて重要です。そこで総理に提案いたします。新原則の下での防衛装備品の移転・輸出については、類型ごとに全体の許可件数、輸出額、及び輸出先を記し、かつNSCの個別判断を検証できる情報も記した「年次報告書」を国会に提出し、当初案よりも一層の透明化を図るべきである、と考えます。総理の見解を伺います。

次に、日本の国益上、エネルギー資源等の輸送路である海上交通路の安全確保は重要であります。その観点から協力国への「救難、輸送、警戒監視及び掃海に関する装備品の輸出」も現在検討されているわけですが、この分野はそもそも警察権に基づく海上保安的要素もあり、装備もさることながら人材育成が喫緊の課題と言えます。しかるに、協力国として想定されるアセアン諸国の海保分野の人材育成は遅れており、日本からのさらなる能力向上支援のニーズが高まっております。そこで、この際、政府として、防衛交流に準ずる海保交流支援を実施するために十分な予算を確保すべきと考えますが、総理の方針を伺います。

国家安全保障の車の両輪は防衛力と外交力であることは論を待ちません。安倍総理の総理就任後の精力的外交活動には心から敬意を表します。しかし、我が国が目指すアジア太平洋地域の平和と安定の実現のためには、近隣諸国との関係改善は不可欠であります。単刀直入に申し上げますが、まず日韓首脳会談を今月オランダで開催される核セキュリティサミットの際に是非とも開いていただきたい。そして、日中についても、不測の事態を避ける信頼醸成メカニズム構築のための外交努力を粘り強く展開していただきたい。

同盟国である米国のリバランスポリシーの本質は、中国の急速の台頭という安全保障環境の変化を平和的に管理することであり、そのことを踏まえた戦略的外交を総理のリーダーシップの下に展開されることを切に望むものであります。総理の御決意を伺います。

日朝関係については、横田めぐみさんのご両親が、めぐみさんの娘であるウンギョンさんらとモンゴルで初めて面会したという展開に接し、安倍政権の拉致問題解決への強い決意を感じたところであります。今後、現在の日朝間の課長級非公式協議を局長級の公式協議へ格上げするとの報道がありますが、この協議で政府として何を目指すのか、岸田外務大臣の答弁を求めます。

政府はサイバー攻撃への対応能力の一層の強化も、目標に掲げています。内閣官房情報セキュリティーセンター(NISC)の最新資料によれば、サイバー空間における政府機関への脅威・攻撃件数は、すでに1分間に2回の頻度に達しており、金融、航空、鉄道、電力などの重要インフラへの攻撃も増加の一途をたどっております。

政府においては、これまでもサイバーセキュリティ政策の推進体制を強化してきておりますが、まだ不十分な面があります。特に、内閣に置かれている「情報セキュリティ政策会議」とその事務局であるNISCが法的基盤を欠いていることは致命的と言っても過言ではありません。早急にサイバーセキュリティに関する基本法を整備し、より実効性の高い対応ができる体制を整えるべきだと考えますが、総理の見解を求めます。

今次防衛大綱では、純然たる有事でも平時でもないグレーゾーンの事態が増加・長期化していることを指摘し、そういった事態を深刻化させない方針を示しております。しかし、従来の自衛隊の出動類型で言えば、こういった事態に対しては「海上警備行動」や「治安出動」など、自衛権でなく警察権に基づく出動で対応する整理がなされてきたはずであります。今次防衛大綱であえてグレーゾーンの事態への対応強化を打ち出した背景にはどのような問題意識があるのか、小野寺防衛大臣の答弁を求めます。

最後に、集団的自衛権の問題について、総理に二点うかがいます。総理は、最近の一連の国会答弁において「集団的自衛権を日本は主権国家として国際法上保有するが、憲法上その行使は許されない」という政府の公式見解を変える方針を示しておられます。この立場を支持する根拠の一つとして「権利として保有しているのに、それを行使できなければ権利とは呼べない」という主張がしばしばなされます。しかし、安全保障分野に限らず、国際法上の権利と国内法上の制約が相克・矛盾した場合、政府は国内法上の制約を優先して行政権を執行することが先進諸国の通例であり、現在の政府見解は妥当であると考えますが、総理の率直なご意見を伺いたい。

また、集団的自衛権の行使容認により、日米同盟の片務性を解消すべき、という主張も散見されるところです。すなわち、「日本が攻撃された時、米軍は日本を守るが、逆のケースで日本が何もしないのは同盟国としておかしい」という主張です。しかし、日米同盟は「米国が日本防衛をコミットする代わりに、日本は米軍への施設を提供する」ことで双務性を担保した形になっており、また日本有事の際には自衛隊も個別的自衛権に基づき出動することから、特段の片務性はないというのが従来の政府見解ではなかったでしょうか。この点についての、安倍総理の御見解を伺い、私の代表質問を終わります。

2014年03月18日デイリーメッセージ 国会質疑 外交問題 安全保障

「沖縄振興特別措置法」改正案について(平成26年3月12日・沖縄及び北方問題に関する特別委員会)

○安住委員長 時間の厳守をしっかり守っていただきたいと思います。
 次に、遠山清彦君。

○遠山委員 公明党の沖縄方面議長をさせていただいております遠山でございます。
 当委員会で久しぶりに質疑をさせていただきますが、時間も限られておりますので、早速、きょう議題となっております沖振法の改正案について伺いたいと思います。
 先ほど来大臣が御答弁されているとおり、昨年六月の骨太の方針で沖縄を日本のフロントランナーと位置づけていただきまして、その立場から大臣がさまざまな努力をされてきたことにまず敬意を表したいと思います。
 その上で、今回の改正は、税制面での特例措置を拡充するということで沖縄振興を後押ししていくわけでございますし、先ほど来出ております沖縄の優位性と潜在性というものを顕在化させていくということでございまして、これは大歓迎の改正案だと思っております。
 この改正案の中で、経済金融活性化特区についていろいろと新しい規定があるわけでございますが、この法律の要件を満たす沖縄県内の一地区を指定できるというふうになっているわけでございます。
 これは確認で、事務方から伺いたいと思いますけれども、この一つの地区とは、一つの自治体にしか適用できないのか、それとも、広域で複数の市町村を一括で指定することができるのか、伺いたいと思います。

○井上政府参考人 経済金融活性化特区の地域でございますけれども、法律は、内閣総理大臣が、沖縄県知事の申請に基づき、沖縄県内の一の地区を指定することができると規定しております。
 したがいまして、法律上指定する地区として、一の自治体という要件を課しているわけではございません。したがって、法律上は、一つの自治体よりも狭い区域でも広い区域でも可能ということでございます。

○遠山委員 わかりました。そうすると、法律上は、一つの自治体、市とか町に限らず指定ができるということだというふうに思います。ここは沖縄県知事に主体性を出していますので、これから沖縄の議論を見守っていきたいと思います。
 もう一つ、事務方に確認をさせていただきたいと思います。
 今回の改正案での特区は、従前の特区とは異なりまして、対象産業を金融業に限定していないということでございます。つまり、法令で対象産業分野を決めていないということでございます。
 そこで伺いたいんですが、これはどんな産業でも、つまり金融業以外でも対象になり得るのか、それとも、一定の制約がこの対象産業についてあるのか、お答えをいただきたいと思います。

○井上政府参考人 経済金融活性化特区の対象産業でございますけれども、沖縄県知事が、経済金融活性化計画におきまして、沖縄の経済、金融の活性化を図るために集積を促進しようとするものを記載するというものでございます。
 法律におきましては、この対象産業を定める経済金融活性化計画が、沖縄振興基本方針に適合するもの、沖縄の経済、金融の活性化に相当程度寄与するもの、円滑かつ確実に実施されると見込まれるものという基準に適合すると認められるときにつきましては、内閣総理大臣が計画を認定するものと規定をしております。したがって、沖縄県知事においては、これらの基準を踏まえて、総合的な観点から対象産業を設定されるものと認識をしております。
 ただし、平成二十六年度税制改正大綱におきましては、風俗産業につきましては所得控除制度の対象外と整理されているところでございまして、そうしたものにつきましては対象として適当でないと考えているものでございます。

○遠山委員 山本大臣に伺いますが、今の御答弁だと、今までは、金融特区というと沖縄では名護市だけということで、今回の法律上は、名護市だけに限らず考えていいということが一つです。それからもう一つは、今までは金融業を念頭にした特区でありましたけれども、今の御答弁、ざっくり言えば、風俗業以外はどんな産業でも対象になり得るということでございます。
 そこで、大臣、私も約十三年間沖縄に事務所を置いて活動してきた国会議員として、やはり沖縄の産業構造を見ますと、一つは、製造業が非常に弱いという傾向は変わっておりません。

 以前、前の自公政権のときにエコポイント制度というのを導入したわけですね。要するに、エコな家電等を購入するとポイントをいただくという制度で、かなり経済効果もあった政策だったと思っておりますが、今思い起こすと、沖縄に行ったら全然エコポイントの恩恵がない。つまり、エコポイントの対象になるような製品をつくる工場が、沖縄は皆無だったんですね。だから、エコポイント制度というのは、日本の他の地域では大変評価が高かったと思いますが、沖縄ではほとんど恩恵がなかった。それは、製造業が弱いということなんです。
 ですから、今回の特区で、対象で一つ製造業を入れるということを考えられるんじゃないか。それから、もちろんもう一つは、大臣も大変お詳しい沖縄の基幹産業である観光業、こういった観光業の関連などを対象に指定するということも可能なのではないかというふうに思っておりますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。

○山本国務大臣 遠山委員は沖縄の隅々まで行っておられるので、大変説得力のある御指摘だと思うんですけれども、確かに、沖縄においては、全産業の県内総生産に占める製造業の割合は非常に低いということで、これは間違いないと思います。他方、観光業が沖縄のリーディング産業として沖縄経済を引っ張っている、これも事実だと思います。
 御指摘のあったとおり、沖縄経済の発展のためには、沖縄県において相対的にウエートの低い製造業の企業活動を活性化させるということは大事だと思いますし、リーディング産業である観光業が今まで以上に沖縄経済を引っ張っていくということも大事だというふうに思います。
 製造業については、沖縄が東アジアの中心に位置するという地理的な優位性を生かした形で、その集積や企業活動の活性化の萌芽は生まれつつあるというふうに考えておりまして、例えば、沖縄の国際貨物ハブを活用する、私も会社を見てきましたが、産業用計測機器などの高付加価値製品を製造する企業の立地、こういうものが進んでおります。さらには、沖縄の豊富な資源を活用するバイオ産業の集積、こういったものも進んでいます。
 こういった動きをさらに加速させていくために、今般新たに創設する経済金融活性化特区を効果的に活用していくというのは当然だと思うんですけれども、今おっしゃった経済金融活性化特区の対象産業については、御存じのとおり、沖縄県知事が経済金融活性化計画で集積を促進しようとしている産業を記載するということになっておりますし、まずは沖縄県知事にきちっと判断をしていただくということだと思います。
 現在、沖縄県において検討中だというふうに聞いておりますけれども、沖縄県としては、北部圏域の資源を活用した製造業などを検討しているというふうに聞いています。
 いずれにせよ、沖縄の自立型経済の発展に資するような経済金融活性化特区の対象産業、これは適切に定められるということを期待したいというふうに思います。

○遠山委員 ありがとうございます。
 今の二、三回のやりとりで明確になったとおり、今回の改正案の一つの肝は、要するに、ある程度の基準は今でもありますけれども、国の法律でいろいろたがをはめてきたものを少し緩めて、沖縄が主体的に特区の地域だとかあるいは対象産業を決められるという形にしたことでございまして、これは非常に大きいと思います。
 もう一つ、今回の改正の肝になっているのは、いわゆる専ら要件の廃止でございます。
 これは、従来設けられてきた名護市の金融特区の規制でございまして、所得控除の対象となる企業は、特区内において専ら金融業務を営むことを義務づけられておりました。しかし、この規制があるために、名護の金融特区というのはもう十年以上やっているわけでございますが、実際に特区内に来る企業はほとんどない。今までの実績を伺ったら、一件だけあったけれども、その一企業も既に撤退済みということで、今ゼロなんですね。せっかく特区を設けたけれども実績がほとんどゼロという状況だったので、今回の改正は非常に重要だと理解をしております。
 そういう意味では、この専ら要件の廃止が突破口になる可能性はあると私は評価しているんですが、一方で、大臣、要件を廃止することへの懸念として、特区の特例措置を利用する企業の中で、実際には特区の外で活動して収益を上げる企業が出てくる可能性が指摘されています。
 特に、今回、この改正案の中では、特区内に置く企業の事業所の従業員の要件も十人以上から五人以上というふうに緩められて、引き下げられているわけでございまして、そうすると、特区だからこその特例措置、優遇措置を使えるんだけれども、実は特区の中で雇用している数は非常に少ないという、これも、従前とは別の理由で特区の設置の意義が薄れる可能性がある、こういう指摘が専門家から一部出ておりますが、この問題について、大臣の御見解を伺いたいと思います。

○山本国務大臣 その前に、先ほど経済金融特区の対象のお話があって、統括官の方からはっきりお話がなかったかもしれませんが、名護市を想定しているということだけちょっと申し添えておきたいと思います。もうよく御存じだと思いますが、念のため。
 それから、今の御指摘ですけれども、おっしゃったとおり、雇用創出のためには、まず企業が進出して、その企業の活動が活性化するということが非常に大事だと思っていまして、今、遠山委員御指摘のとおり、これまで特区の各種の要件が、ハードルが高かったということで、企業進出が進んでいなかったという側面はありました。
 今般、もう御存じのとおり、特区の使い勝手をよくして企業進出を促していくという観点から、この新しい特区を創設して、専ら要件廃止、それから特区の各種の要件を緩和いたしました。
 今の御心配についてなんですが、専ら要件の廃止については、ある意味でいうと、今のような御心配をなくするためのインセンティブみたいな仕組みになっています。
 これまで金融特区では、特区内で専ら金融業を営むことが要件とされていた。新たに創設する経済金融活性化特区では、特区内で主として対象産業を営むこととし、特区外での活動や対象産業以外の活動も可能とした。
 所得控除額については、所得金額に、企業の全雇用者に占める特区内の雇用者の比率を掛け合わせて算出するということにいたしました。したがって、特区内での雇用をふやせばふやすほど所得控除の額が大きくなるということで税制のメリットを受ける仕組み、これが一種のインセンティブになるというふうに我々は考えております。
 こうしたことで、今後、企業進出の増加が期待される、企業進出の増加に伴って雇用の増加につながっていくということを期待しております。

○遠山委員 わかりました。そうすると、特区の中で雇用をふやせばふやすほど優遇措置の恩恵も広がるということをインセンティブに、企業の誘致を成功させようということだと理解をいたしました。
 ぜひ、今回の改正で、山本大臣のリーダーシップのもとに、実績の上がる特区を創設できれば、このように考えております。
 最後の話題になります。
 少し法案から離れますけれども、私、従前から沖縄の遺骨収集事業について質問をさせていただいております。
 沖縄では、戦後六十八年たった今でも第二次世界大戦当時の遺骨が全ては収集されていないという問題がございます。
 沖縄県の資料によりますと、平成二十一年度は百七十三柱、平成二十二年度百二十七柱、平成二十三年度百五十一柱と毎年百柱以上の遺骨が収集されておりますし、また、厚生労働省からもデータをいただきましたけれども、沖縄県における未収骨数、まだ収容されていない御遺骨の数というのは三千五百以上あるということでございます。
 私は、大臣御承知のとおり、不発弾処理もいわば沖縄の戦後処理の問題なんですが、この遺骨収集も、やはりもっとしっかり国として責任を持ってやらなきゃいけないんじゃないかという立場でございます。
 私自身も、今から約四年前に、ガマフヤーという遺骨収集をやっている団体の遺骨収集作業に参加をさせていただきまして、貴重な経験をさせていただきました。
 こういう七十年近く前の戦争の御遺骨が日本の国内である沖縄でまだ三千五百以上残っているという状況について、大臣、どう思われているか、まず伺いたいと思います。

○山本国務大臣 今も沖縄に残る、さきの大戦で犠牲となられた方々の御遺骨の収容、これは国内最大の地上戦を経験し、苛烈な戦禍をこうむった沖縄にとっては非常に大事な課題だというふうに認識をしています。
 この御遺骨の収集については、もうこれは遠山委員よく御存じのとおり、国の責務として全ての戦域で厚労省が進めているところであって、沖縄においても、今厚労省が沖縄県等と連携しながら取り組んでいるというふうに承知をしております。
 いずれにしても、沖縄の御遺骨の収容というのは非常に重要な問題だというふうに考えておりますし、国の責務として早急に取り組むべきだというふうに沖縄担当大臣としても感じております。

○遠山委員 そこで、最後の質問になります。
 大臣、私が遺骨収集作業に参加をさせていただいたこのガマフヤーという団体は、どうやって作業を進めているかというと、実は、緊急雇用創出事業という厚労省の補助金事業を活用して、沖縄県内のホームレスの方や失業中の方を一時的に雇って遺骨収集に従事してもらう。確かに、ボランティアで遺骨収集をやっていらっしゃる方も多いんですが、沖縄の場合は数が多いものですから、こういう緊急雇用創出事業を使って人を集めてやっている面もございます。
 私、従前から、前の民主党政権さんのころから申し上げているんですが、やはり戦争というのは国の名のもとに行われたわけでございまして、そういう意味では、戦後処理の問題として国が責任を持って行う、もっと直截に言えば、その作業にかかる経費については、なるべく、今不発弾はそうなっているんですけれども、約一〇〇%国が財政支援をして、地元負担が余り生じないような形で進めることが大事なのではないかというふうに思っております。
 そういう意味で、少し知恵を出して、例えば、今、一括交付金があるわけですけれども、この一括交付金を使って、沖縄の市町村が行える対象事業のメニューの中にこの遺骨収集事業をしっかり位置づけていただくとか、あるいは、不発弾処理で政府が採用しております、特別交付金を地元負担分に充てて、事実上地元負担がないような形で、戦後処理の事業の一つとしてやっていただく、こういうことが工夫すればできるんじゃないかと思っております。
 この点についての大臣の御見解を伺って、私の質疑を終わりたいと思います。

○山本国務大臣 これも委員よく御存じのとおり、沖縄の御遺骨の収容については、厚労省において、平成二十三年度から沖縄県に情報収集事業を委託するということ等、沖縄県、地元関係団体等とも連携して、積極的に行われております。平成二十六年度も、所要の予算を計上して、引き続き着実に取り組まれるというふうに承知をしています。
 その上で、御遺骨収容に係る施策のさらなる拡充等については、これはやはり沖縄を含む全ての戦域における御遺骨収容に係る施策全体の中で考えなければいけないということもありまして、まずは所管である厚労省において検討されるべきであると考えます。
 ただし、御遺族の高齢化も進んでおりますし、そういうお気持ちも踏まえて、とにかく一柱でも多くの御遺骨を収容することが重要だということで、内閣府としても、やはり厚労省あるいは沖縄県等による御遺骨収集が積極的に行われるように、今まで以上に連携をしていくということを心がけたいと思います。
 一括交付金のお話ですけれども、やはり沖縄県側の要望ということが大事だと思うんですが、沖縄県としては、これは国の責務として取り組むべきという考えだというふうに思いますので、なかなか、要望される可能性は少ないというふうに考えますが、まずは、とにかく厚労省においてしっかり検討してもらう、しかしながら、内閣府もより積極的に連携をしていく、これが大事ではないかというふうに考えております。

○遠山委員 御遺族が高齢化しているというお話がありました。この五年以内にやらないと、遺骨を受け取る御遺族がいないという事態がもう目前でございますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 終わります。ありがとうございました。

2014年03月12日国会質疑 沖縄 沖縄振興

財務省、外務・法務省所管事項(国際協力銀行、シリア難民)について(平成26年2月26日・予算委員会第三分科会)

○遠山分科員 公明党の遠山清彦でございます。
 財務大臣、お疲れさまでございます。
 本日は、この分科会は、財務省並びに外務、法務省の所管事項について審査できるということでございますので、私は、財務省、そして、きょう、渡辺総裁にお出ましをいただいておりますけれども、国際協力銀行についてお話を伺い、また後ほど、法務省にシリア難民の問題につきまして何点か確認をさせていただきたいと思います。
 まず、JBICでございますが、私は、二〇一二年四月にJBICが日本政策金融公庫から独立する前の国会審議におきまして、当初は独立を反対しておりました。
 その理由はたった一つでございまして、やはりJBICは少し雲の上の国際金融機関という側面がありまして、日本の中小企業、中堅、中小と言った方がいいかもしれませんが、特に地方の中堅・中小企業から見ると、ほとんど関係がない金融機関という位置づけでありましたので、ぜひとも、分離独立されるならば、JBICさんのホームページには、昔から、中小企業を支援していますと書いていますけれども、その実績はかなり厳しいものが当時あったというふうに考えておりまして、ぜひ、JBIC全体として、もっと中堅・中小企業の支援、あるいは海外進出の支援、これに力を入れていただきたいと要望申し上げまして、そういう体制をとられたということで、最後は賛成に回った経緯がございます。
 昨年度の実績を拝見いたしますと、JBIC全体としては、出融資・保証承諾実績として四兆二千四百九億円ということになっておりまして、これは過去最高の実績だということでございます。そこは率直に評価をしたいと思っております。
 今後は、量的な額の側面だけではなくて、質的な面におきましても、日本の企業の海外展開をさらに支援していくことが重要になると考えておりますが、この方針について、これは財務省ですか、御答弁をいただきたいと思います。

○古川副大臣 お答え申し上げます。
 JBICは、二〇一三年四月より、海外展開支援融資ファシリティーを創設しておりまして、一三年度末時点での融資実績は百二十一億ドル、約一兆二千億円となっております。
 JBICは、金額面、量的な面のみならず、質的な面においても、例えば、委員が御指摘になりました中堅・中小企業向け融資でありますとか、あるいはリスクマネーの供給等に、質的な面での支援、ここにも力を入れることとしております。
 具体的に幾つか申し上げますと、中堅・中小企業支援につきましては、毎年度、着実に件数を積み上げておりまして、二十五年度については、十二月末時点ですけれども、昨年度の実績を超える三十七件について実施しております。
 また、リスクマネーの供給、案件形成の初期段階からの関与につきましては、例えば、インドのデリー・ムンバイ産業大動脈構想の推進主体でありますDMIC開発公社に対しまして出資を行いますとともに、積極的に経営に参加しております。これで、今後、日本企業によりますこれらプロジェクトへの参加を効果的に支援していけるものと考えております。
 こういうぐあいに、質的な面での案件の充実を通じましたより付加価値の高い支援を今後とも目指していきたいと思っております。

○遠山分科員 副大臣、ありがとうございます。
 今実績が、これは平成二十五年、昨年の十二月末時点でございますから、年度でいうとあと三カ月残っている時点での件数で三十七件ということを聞きました。これは昨年度、二十四年度が十二カ月で三十四件ですし、平成二十二年度は十四件という数でございますから、これは飛躍的に伸びているということでございます。
 私自身がJBICの事務方から伺ったところですと、これを年間五十件まで何とか伸ばしたいと今努力をされているというところですが、私個人としては、百件目指してやってくれと今言っているところなんですが、この総数がふえていること自体は評価したいと思います。
 そこで、あえて、日本の中堅・中小企業というと、副大臣よく御存じのとおり、格付でいうとやはりシングルBに当たるところが多いわけでございまして、私の関心は結構そこにありまして、このいわゆるシングルBクラスの信用力しか持っていない、しかしそれが日本の普通の中小企業なんですね。その中小企業に対して、銀行保証等の優良保証を求めない形での与信件数、つまり、JBIC自体がリスクをとるという形での融資件数は、今おっしゃった三十七件のうち何件ぐらいなのかということ。
 また、今後、このシングルBクラス、もちろん信用力、与信力の問題でいろいろ難しい面はあると思いますけれども、これをふやすという意味で、やはり地銀との連携の強化というのも大事だというふうに私は考えておりまして、この点も含めて、今後の方針も含めて御回答いただければと思います。

○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。
 今委員から御指摘ございましたように、分離独立後、中小あるいは中堅企業に対する案件をふやしているということでございまして、委員御指摘のとおり、なるべく早く件数としてもっとふやしていきたいというふうには考えているところでございます。
 今委員御指摘ございましたように、中堅、中小の場合には、いわゆる格付といいますかリスクのところがありまして、これに対してどういうふうに対応するかということでございますけれども、私どもとしても、保証を必ずとるということではなくて、それぞれの企業の実態を見て、それに合わせてということで考えておりまして、現状でいいますと、今御指摘がありました件数のうち四分の一程度については、銀行保証あるいはその他の保証をとらない形での融資を既に始めておるところでございます。
 ただ、それを行うに当たりましては、私どもの方は国内に支店というのは大阪に一軒しかございませんので、そういう意味で、ネットワークを活用するというよりは、地銀あるいは信用金庫と具体的に御相談をしながら、いずれにせよ協調融資の形でそれらの機関と一緒に融資をしていくわけでありますから、そういうところと情報の交換をしながらその企業の実情を審査する、そういう形で、我々として、なるべくリスクがとれるような形の業務をしていきたいというふうに今考えているところでございます。

○遠山分科員 ありがとうございます。
 ぜひ、総裁みずからおっしゃっていただいておりますので、力を入れて、また数でも成果を上げるようにしていただきたいと思います。
 私も、実は、二年ぐらい前に、JBICにいろいろと文句をつけさせていただいた立場から、地元の福岡銀行さんを少し御紹介させていただいて、JBICと地銀の最初の連携協定はこの福岡銀行グループとやっていただいたというふうに記憶をしております、もう二年ぐらい前になりますけれども。
 やはり、地銀さんは地元の中小企業とのネットワークを持っていますし、また、JBICさんは海外では非常に知名度もあるし、信用力もあるし、また、諸外国の地方銀行とのネットワークも一部形成されているわけですので、それをうまくマッチさせることでもう少し成果が上がるんじゃないかと思っておりますので、期待をしております。
 その上で、次に、麻生財務大臣も大変頑張っておられますけれども、海外インフラ事業について少し伺いたいと思います。
 今、安倍政権で、政府また総理官邸も一体となって、またJBICもいろいろな協力をされて、積極的に海外インフラ事業を展開されていることは評価をしておりますけれども、一方で、具体的な大型インフラ案件の新規の事業権の受注の数というのは、必ずしも分離独立前に比べて目に見えてふえているとは言えない状況だと思っております。火力発電の分野を除けば、例えば、インド、中国、ブラジルなどの新興国で、再生可能エネルギー、港湾、水、鉄道事業など、いわゆる分野としても新規のインフラ分野で新規案件の受注をする、あるいは、これに対するファイナンス供与の成果、実績というのは必ずしも目立っていないというふうに思っているわけでございます。
 この点について、続いてまた総裁の方に、定量的に、分離前と比べてこういう実績がありますよという数字があれば、それを伺いたいと思いますし、先ほどの質問と同じですけれども、今後についても、この海外インフラの、特に新規のインフラ分野における新規案件の受注数をふやしていくという方針について、JBICとしてどのような立場か御説明をいただきたいと思います。

○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。
 火力発電以外のインフラの件数につきましては、正直申し上げまして、分離前、分離後、余り大きな違いがないということであります。
 ただ、最近の動向でいいますと、必ずしも新興国ではなくて、先進国におけるインフラ事業の方が件数としてちょっと伸びているというところがございますけれども、今議員御指摘のような国においては、必ずしも件数は伸びていない。
 ただ、世界全体として、今ちょっと資金不足なところがございますので、従来ですと、今御指摘の国ですと、例えば、アジアであれば二割ぐらいのお金がヨーロッパの銀行、あるいは中南米でありますと四割ぐらいのお金がヨーロッパの銀行から来ていたんですけれども、この銀行自体が今ちょっと事業が余りできない、全体として細っているということで、件数が世界的にも落ちているというところがありますけれども、それでも、我々としては今までの水準は維持をしているということでございます。
 ただ、基本的には、個別個別のプロジェクトの中身だけではなくて、やはり日本の企業が出ていきやすいような環境をつくるためには、いわゆる広い意味でのグランドデザインを日本が描いて、そこに日本の企業が入っていきやすくするというようなことを考えておりまして、先ほど大臣からも御指摘ございましたけれども、インドの場合には、デリー—ムンバイの間の全体の開発をする、その青写真をつくる会社に私どもが出資をし、かつ、取締役を派遣してそういうデザインをつくっていこう、そういうことで考えております。
 それから、あと、幾つかの国との間では、インフラなどを中心として先方の各省の大臣などとあわせて議論をするということで、私が直接出向いていきまして、インフラについて、その国が今何を考えているか、あるいはどういう部分について今重点を置いているかということについての確認をしながら作業を進めていく、そういう形で支援を進めていこうというふうに思っているところでございます。

○遠山分科員 わかりました。
 いろいろな知恵を出していただいて、私は新興国ばかり強調しましたけれども、もちろん先進国でも、アメリカでもリニア導入とかいろいろな話が出ている時期でございますので、ぜひJBICの方にも積極的に頑張っていただきたいと思います。
 JBICに対する最後の質問になりますけれども、JBICが独立する際は、一つの批判の論点として、民業圧迫になるのではないかという声が学者等からございましたが、実際に独立した後はそういう声は余り上がっていなくて、ある意味、健全な民業補完という役割を金融機関で果たしていると評価をさせていただきたいと思います。
 ただ、その一方で、今アベノミクスの効果もありまして、民間の銀行、特に大手メガバンクの業績が大幅に回復をしてきているわけでございますから、JBICなどの公的資金とか公的債務保証に頼らずに民間の金融機関の活力を発揮できる状況が整ってきたというふうに思います。そういう意味でいうと、JBIC自身も少し支援のあり方をより高い次元に持っていくことが大事ではないかと思います。
 そこで質問なんですけれども、大企業やメガバンク案件などにおける協調融資比率、あるいは債務保証割合の抑制的な運用でございますとか、あるいはバランスシートの効率的な運用の観点から、既存債権の流動化推進などの分野において、今後JBICがどういう取り組み方針か、伺いたいと思います。

○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。
 金融の状況は今なお、残念ながら、リーマン・ショックの後の異常時の状態にあるということでございますので、そういう時点においては、私どものような公的機関がある程度の役割を果たすということが必要な状況でありますけれども、委員御指摘のように、将来的に、いわゆる平時に戻ったときに、かつ、日本の民間金融機関が活力を戻してきたときには、我々としては、量的にはある程度小さくするということは考えております。
 ただし、異常時であるか平時であるかによってお互いの仕事の役割が余り大きく変わるというのも、やや顧客の側からすると迷惑なところがございますので、できれば、定性的に言えば、例えば、お互いの資金調達の仕組みが違うので、長いものについては我々JBICなり公的機関がある程度責任を持つ。それから、やはり、コマーシャルリスクではない、ポリティカルリスクのところというのはなかなか民間がとりにくい。ですから、そういう部分については平時であっても異常時であっても我々は責任をとるという形にしまして、あとの量的な部分については、今委員御指摘のように、民間がある程度仕事ができるような状況になってくれば、私どもの融資割合は下げていく。
 それから、保証についても、基本的にはメガバンクあたりもかなり体力がついておりますので、ある程度御自分でおやりいただけるという御判断ができるということであれば、我々も少し縮めていきたいというふうに思っております。
 あと、さまざまな出資の機能とか、それ以外の、先方の政府とトラブルが起こったときの対応の機能、こういうことについては、我々が直接、レンダーとして、先方の政府といろいろ交渉ができるというメリットもありますので、そういう面については民間の金融機関に対しての補完機能を果たしていきたい、そういうふうに考えているところでございます。

○遠山分科員 総裁、きょうは大変わかりやすい御答弁をありがとうございました。今後もJBICを応援していきたいと思っておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 続きまして、もう時間が余りありませんので、少しまとめて伺うことになると思いますが、法務省にシリア難民の問題について伺います。
 まず、数字ですので二問まとめて伺いますけれども、シリアでの紛争開始後、日本で何人のシリア難民が難民申請をしているか、また、申請したシリア出身者のうち難民認定をされた人は何人で、また、難民認定はされなかったけれども、人道的配慮で在留資格を付与された人の人数は何人か、これをちょっと、数字ですけれども、まずお答えください。

○杵渕政府参考人 お答え申し上げます。
 平成二十三年から二十五年までのシリア人に関する統計数値は、次のとおりとなっております。なお、平成二十五年の統計につきましては、現在集計中であるため、未確定の数値も含んでおります。
 この期間に受理した難民認定申請は五十二件です。また、この期間に審査結果を出したのは三十四件。このうち、難民として認定した事案はございませんでした。
 これら三十四件のうち三十三件につきましては、難民条約上の難民には該当しないものの、本国事情等を踏まえ、人道的な配慮により、我が国への在留を認めることといたしました。

○遠山分科員 そうすると、五十二人のシリア人が難民申請をして、審査が終わったのが三十四人、そのうち三十三名、ほぼ全員近くに、難民認定はしていないけれども、在留資格を付与した。
 これは、そうすると、国際水準でいえば、人道的な配慮は日本政府としてしているということはかなり言えるのかなと思いますが、あえてその上でお聞きをしたいと思います。
 私、今、公明党の難民問題PTの座長もしておりますので、いろいろ情報は入ってくるわけですけれども、例えば、国際社会ではスウェーデンが、シリアの国内情勢がああいう状況でございますので、シリアからの難民申請は一〇〇%受け入れると表明をしていると聞いておりますし、あえてきょうは数字は申し上げませんけれども、他の先進諸国においても、現在のシリア情勢に鑑みて、同国からの申請者が数多く実際に難民として認定されているという情報がありますけれども、日本で難民認定がゼロというのはなぜなんでしょうか。

○杵渕政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国の難民認定制度は、難民条約上の難民に該当するかどうかを審査し、判断するものです。シリア紛争から逃れてきたシリア人からの申請についても、本国の客観的な事情のみならず、申請者の個別事情をも考慮して条約上の難民に該当するかどうかを判断しているところです。
 なお、難民と認定しない場合でも、シリア本国の情勢等を踏まえ、人道上の配慮が必要と認められる場合には、我が国への在留を認め、庇護を図っているというところでございます。

○遠山分科員 審議官の今の御答弁は、当然、私、ずっと難民行政を見てきているので、わからないではないんですが、しかし、たしか日本政府の公式な立場としては、今のシリアのアサド政権の非人道的な行為等々について、相当厳しい立場を国際社会で表明してきていると思います。
 ですから、当然、難民申請してくる者の個別事情は違いますので、シリアから来たというだけで、はい難民ということにならないというのはそのとおりだと思いますが、他方で、一般的に報道されているニュースを見ても、かなりひどい迫害を受けている人々が相当数いることは明らかでございますので、他の先進国のように、シリアから申請してきたからすぐ認めるというのは行き過ぎにしても、これからも難民申請者が日本でふえていく中で、難民認定ゼロですよというのは、国際社会から見ると、一言で言えば、ちょっと日本が厳し過ぎるんじゃないかということは言われかねないと私は思っていますので、そこは少し念頭に置いて、当然、適正な審査をしていただいて結構なんですけれども、シリアの状況が状況ですから、難民認定ゼロですよというのも少し違和感があるな、こう思っておりますので、その点は指摘だけさせていただきたいと思います。
 最後の質問になります。
 これは、難民認定を既に受けた人の話です。それから、シリアに限りません。難民認定を受けた人の家族というのは、これは国際標準では、UNHCR等に伺いますと、原則的に、近しい家族を呼び寄せることができるということになっているわけでございます。
 日本の場合も、もちろんケース・バイ・ケースで、家族を呼び寄せるか呼び寄せないか当局が判断していると思いますが、いろいろな難民の支援関係者から伺っているところでは、日本の場合は、難民と認定されているのに、例えば両親を日本に呼べないとか、配偶者を呼べないとか、子供を呼べないとか、こういうケースが意外とあると聞いているわけでございます。
 先ほど審議官おっしゃったように、厳格な審査をして、母国において何らかの政治的等な理由から迫害があると政府が認めている難民のことを私は言っているわけですから、その直近の家族がもし母国に残されていれば、その家族も当然本人と同等かそれ以上の迫害を受ける蓋然性が高いという推測が成り立つわけでございます。
 私としては、難民として認定を既に日本の政府当局からされた方々については、一定の条件を設けた上ではありますけれども、例えば、いとこのいとことかを呼んでいいとかいうわけにはいかないですからね、しかし、先ほど申し上げたように、親とか子供とか配偶者ぐらいの範囲は、ほぼ自動的に家族統合を認めていただいてもいいんじゃないかと思いますが、その点について伺って、終わりたいと思います。

○杵渕政府参考人 お答え申し上げます。
 先生から、難民認定された方の家族についての入国、在留が認められていないのではないかという御指摘がございましたが、難民として認定された方は、定住者の在留資格を許可されて在留する、その配偶者や子供についても、定住者の在留資格を許可して、本邦での入国、在留が認められているという状況でございます。

○遠山分科員 最後に一言だけ。
 そういう御答弁ではございましたが、少し私が聞いている現実とそごがあるようでございますので、またそれは確認して具体的に協議をさせていただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。

2014年02月26日国会質疑 難民支援

国家安全保障(マイナー自衛権)について(平成26年2月20日・予算委員会)

○遠山委員 おはようございます。公明党の遠山清彦でございます。
 私の持ち時間は二十分でございますので、簡潔に御答弁いただければと思いますが、私は現在、公明党の国際局長という立場で、山口代表の外交活動の補佐をさせていただいております。また、たった今質疑を終えられました自民党の岩屋委員が座長を務める与党安保PTのメンバーとして、昨年末にも、防衛大綱、中期防、あるいは国家安全保障戦略、NSSの策定にかかわらせていただきました。その立場から、きょうは、総理並びに岸田外務大臣、また内閣法制局に何点かお伺いをしたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 まず、NSS、国家安全保障戦略の中に、「軍縮・不拡散に係る国際努力の主導」という一項目を入れ、そこで明確に、日本が「「核兵器のない世界」の実現に向けて引き続き積極的に取り組む。」という記述がなされました。
 この内容は、昨年末、与党に内示された当初案にはなかった項目でございまして、私は当時、NSC設置法案の本会議の代表質問で、公明党を代表いたしまして総理と外務大臣に強く求めていたものでありまして、まず率直に評価をさせていただきたいと思っております。
 本年四月には広島で、非核保有国の軍縮・不拡散イニシアチブ、NPDIが開催をされます。さらに、来年は、先ほどもありましたとおり、戦後七十周年、つまり被爆七十周年の節目でございまして、私は、国連軍縮会議などさらに上位の国際会議を日本に誘致するべく、総理を先頭に努力すべきだと考えますが、安倍総理の決意を伺いたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 来年、二〇一五年は、終戦から七十年であると同時に、広島と長崎における原爆投下の惨禍から七十年目を迎えるわけであります。核兵器の悲惨さを最もよく知る唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界に向けて国際社会をリードしていくことが我が国の世界における道義的責務である、こう考えております。
 また、岸田大臣は、広島県の出身でもあるわけでありますが、この観点から、本年四月に広島で開催される軍縮・不拡散イニシアチブ外相会合では、二〇一五年のNPT運用検討会議に向けて有益な提案を行う考えであります。
 また、今委員が御指摘のように、もっと積極的に日本は世界に向けてこの考えを発信していくべきだという御指摘もございました。来年の被爆七十周年の節目には、広島において、国連及び広島市の協力のもとに、国連軍縮会議を開催することを現在検討中でございます。
 こうした取り組みを通じて、我が国として引き続き、この分野における国際社会の取り組みを主導していく考えであります。

○遠山委員 総理、ぜひよろしくお願いいたします。
 一点、私、九州比例ブロックの選出の議員として申し上げると、原爆というと長崎も同様に七十周年を迎えるわけでございまして、来年、もしそういう上位の国連軍縮会議等を、今広島とおっしゃいましたけれども、誘致される際には、長崎県、長崎市でも関連の公式行事を組んでいただくなど、配慮していただきたいということを要望申し上げたいと思います。
 続きまして、岸田外務大臣にまずお伺いをしたいと思いますが、総理、最近、あえていわゆるとつけさせていただきます、いわゆるマイナー自衛権という言葉が国会審議やマスコミ報道で使われ出しております。しかし、これは一般国民には、私はほとんど理解をされていないと思います。
 マイナーという言葉を使う以上、それに対してメジャーというのが普通あるんですね。アメリカの大リーグ、これはメジャーリーグがあるからマイナーリーグがあるわけです。そうすると、マイナー自衛権の話をするということは、こういう表現はほとんどないわけですけれども、メジャー自衛権というか、メーンの自衛権の話があって初めて、マイナー自衛権という言葉があるはずでございまして、この辺が国民から見ると非常にわかりにくい。
 ということで、岸田外務大臣、私調べましたら、昨年の国会答弁でマイナー自衛権という言葉をお使いになっています。総理は余り使われていないんですね。
 そこで、あえて、既に国会答弁でマイナー自衛権という言葉を使われている岸田外務大臣に、何がメジャー自衛権で何がマイナー自衛権なのか、国民にわかりやすく簡潔に御説明ください。

○岸田国務大臣 まず、国連憲章第五十一条において、自衛権が認められるのは武力攻撃が発生した場合、このように規定をされています。政府は、従来から、武力攻撃に至らない侵害に対して自衛権の行使として実力を行使することは一般国際法上認められており、このことを国連憲章が排除しているものではない、このように解しております。
 いわゆるマイナー自衛権という言葉ですが、マイナー自衛権とは、このような武力攻撃に至らない侵害に対する自衛権の行使、これを一般的に指すと考えています。
 そして、集団的自衛権等について安保法制懇で議論が行われているわけですが、この点についても議論が行われているという状況にありまして、その議論の中で、例えば、国際法上、外国潜水艦は、他国の領海内では海面に浮上して国旗を掲げて航行しなければならない、このように国際法上定められているわけですが、例えば、我が国の領海内において、外国潜水艦が水中に潜ったまま航行し、退去の要求に応じず、徘回を継続した場合、こういった場合にどのような実力の行使が可能か、こういった検討をする必要がある、こういった問題意識が指摘をされております。
 こういった点を指しましてマイナー自衛権という言葉を使ったわけでありますが、ぜひこの点につきましてもしっかり議論を深めていきたいと考えております。

○遠山委員 そうすると、外務大臣の今の御答弁をわかりやすく言うと、国連憲章は、総理も御存じのとおり、基本的に武力行使を違法化しているわけですね、第二条において。だけれども、もし武力攻撃を国連加盟国が受けた際に自衛権を認めて、それを憲章五十一条で書かれている。
 ですから、先ほど私が言ったメジャー自衛権というのは、国連憲章の第七章で想定されている武力攻撃のことをいうわけです。マイナー自衛権というのは、今の外務大臣の御答弁の中にありましたけれども、武力攻撃に至らない侵害のことをいう、こういう整理になるというふうに思いますが、実は、安倍総理も、ことしの二月四日の安保法制懇の第六回の会合において、総理御自身、御出席をされて、安保法制懇の皆さんに対する諮問事項として、こういうことをおっしゃっているんですね。
 我が国に対する武力攻撃に至らない侵害が発生した場合に、自衛隊が十分な権限でタイムリーに対応できるかどうか、その点で既存の法体系にすき間がないか検討してほしいということを、総理御自身おっしゃっています。ですから、総理御自身はマイナー自衛権という言葉は使っていませんが、事実上そのことを議論するように諮問したというふうになるわけでございます。
 確かに、総理が挙げられた例、あるいは先ほど外務大臣が挙げられた例、総理が挙げられた例というのは、本土から数百キロ離れた離島や海域で、警察や海上保安庁だけでは速やかに対応することが困難な侵害等にどう対処するかということをおっしゃったわけでございます。確かに、これは、今の法体系だと、武力攻撃に至らない侵害の場合は、自衛権の発動に基づく防衛出動というものを発令することはなかなか困難である。しかしながら、現行法上でも、警察権に基づく海上警備行動あるいは治安出動等で自衛隊を動かすことは可能なわけです。
 ただ、恐らく政府内には、この治安出動とか海上警備行動、警察権に基づいて自衛隊が出動した場合には、武器使用について、警察官職務執行法第七条に準拠するわけですから、相手によっては対処できないんじゃないか、こういう懸念があって議論になっているのかと思います。
 ただ、ここで法制局にちょっと伺いたいと思いますけれども、岸田外務大臣が昨年の十月二十九日に、マイナー自衛権についてこういう御答弁をしております。そのまま読みます。政府は、従来から、武力攻撃に至らない侵害に対し自衛権の行使として実力を行使することは一般国際法上認められている、こう明確におっしゃっているわけでございます。
 つまり、武力攻撃に対してだけしか実力をもって反撃してはいけないと国連憲章でなっているはずなのに、外務大臣のこの答弁は、武力攻撃に至らない侵害に対しても自衛権の行使として実力を行使することは一般国際法上認められている、こういう答弁をされております。
 そうしますと、この答弁を読むと、印象としては、別に安保法制懇で議論して新たな出動類型をつくり出さなくても、例えば、治安出動で自衛隊が対処している現場において、相手方の襲撃の武器の強度が非常に想像以上に高い場合に、警職法第七条を超えた武器を現場で自衛隊員が使用してもいいのではないか。つまり、一般国際法上認められていると外務大臣はおっしゃるわけですから、そう解釈もできるのではないかと私は思ったわけですけれども、内閣法制局の見解を聞きたいと思います。
 要するに、警職法第七条を超えて、武力攻撃に至らない侵害の現場において自衛隊員が武器使用することができるかどうか。答えてください。

○横畠政府参考人 国際法上の議論についてはコメントいたしませんが、政府は、従来から、憲法第九条のもとで武力の行使が認められるのはいわゆる自衛権発動の三要件を満たす場合に限られると解してきております。
 お尋ねのような、不正な侵害を受けた現場に限定した防御的、受動的な実力による対応ということでありますれば、御指摘の警察権もございましょうし、現行法のもとにおきましては、自衛隊法第九十五条の武器等防護のための武器使用、さらに、いわゆる自己保存のための武器使用と呼ばれているものがございます。
 このような対応措置につきましては、実力を用いることが含まれておるわけでございますけれども、国内法上の議論としては、これらについて、自衛権あるいは武力の行使という概念では説明してきておりません。
 すなわち……(遠山委員「質問に答えてください、質問に。警職法第七条を超えてどうなのかと聞いているんです」と呼ぶ)そのような防御的、受動的な実力による対応につきましては、当然、警察比例の原則というものが働きますので、その意味で、武力の行使の場合とは異なるということでございます。

○遠山委員 今の答弁は、すごくわかりにくい。
 警職法第七条を超えた武器使用を、警察権に基づいて出動した自衛隊員が現場で使うことはできるんですか、できないんですか、その解釈。(発言する者あり)いやいや、武器使用できるのは、私はそこを問うているんじゃなくて、警職法第七条を超える、強度の高い武器を使うことは、許されるんですか、許されないんですか。どうぞ。

○横畠政府参考人 警職法に定められておりますのは、まさに比例の原則でございまして、そのような対応につきましては、厳密な意味の警察比例の原則を超える武器使用はできません。

○遠山委員 ですから、できないわけですね。武器使用はできますけれども、警職法第七条を超えた範囲の武器使用は、実はできないわけでございます。
 もう一点、この議論の関連で法制局に伺いたいんですが、総理、今の、武力攻撃に至らない侵害への対処の問題においても、あるいは将来我々が議論するであろう集団的自衛権の問題においても、実は共通の概念上の課題があります。それは、国際法上保有している権利と憲法上の制約が相矛盾して相克した場合、行政権を執行する政府としてどちらを優先するか。
 先ほどの外務大臣の答弁は、一般国際法上は、武力攻撃に至らない侵害の場合でも実力行使できると外務大臣が答弁しているわけです。だから、これは、一般国際法の世界で認められている自然権的な自衛権の話をされているんだろうと思いますけれども、一方で、今までの政府の解釈は、憲法上も、第九条の制約によって、自衛権発動以外において武力の行使というのはなかなかできない、こういうふうに言っているわけですね。
 このように、二つの、国際法上保有している権利と憲法上の制約が相克、矛盾した場合は、政府はどちらを優先して行政権の執行をするのか、内閣法制局の見解を伺いたいと思います。

○横畠政府参考人 政府が国際法を遵守しなければならないのは当然であり、また、国の最高法規である憲法を尊重しなければならないこと、これまた当然でございます。
 その上で、国際法上の義務ではなく権利ということでございますれば、これを行使するか否かは各国の判断に委ねられていると考えられるところであり、憲法その他の国内法による制限がある場合にはそれに従うことになると考えております。

○遠山委員 つまり、一言で言うと、憲法上の制約が優先されるという法制局の見解だと思います。
 私は、こういう点を踏まえて、国民の前で、ちょっと、きょうも法制局の次長の答弁が一番国民にとってわかりにくかったと思いますけれども、総理、わかりやすい議論をして、これらの問題に結論を出していかないといけないということだけ申し上げておきたいと思います。
 時間がもう三分ぐらいしか残っていないので、最後になりますが、総理にお伺いをします。(発言する者あり)わかりました、なるべく簡潔にいたします。
 総理、日中の問題につきましては、私自身は八年前に第三次小泉内閣の外務大臣政務官をやっておりまして、当時の外務大臣は麻生現副総理でございますが、鮮烈な思い出がございます。
 小泉内閣の時代に日中関係が大変厳しい局面になりました。それを安倍総理が、総理に就任されて真っ先に中国に訪問されまして、難局を打開された。そして歴史的な戦略的互恵関係の日中共同プレス発表をされたわけでございますけれども、私は、ぜひ総理に、八年前のこの立場に戻っていただいて、日中関係の改善に動いていただきたいと思っております。
 総理、一番大事な点は、同盟国である米国や基本的価値を共有する韓国とともに連携をして、この中国の急速な台頭という新たな東アジアの状況を平和的に管理する体制というものをつくるために日本は積極的に動くべきだと思いますが、総理の御決意を簡潔に聞いて、終えたいと思います。

○安倍内閣総理大臣 まさに遠山委員が言われた問題意識は共有しているところでございまして、最も大切な隣国の一つである韓国との関係を改善していく、そして、委員がおっしゃったように、自由と民主主義、そして基本的人権、価値を共有する国である韓国とともに、アジアの平和と安定に向けて協力をしていくことが重要だろう。日韓そして米国、この三カ国でしっかりとこの地域に対して責任を負っていく、この姿勢のために日韓関係をより改善していきたい、このように考えているところでございます。

○遠山委員 終わります。

2014年02月20日国会質疑 安全保障

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